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表題作アイソポスのひそかごと

グイード・ランドルフィ,イタリア人貴族,33歳
四宮真次,天涯孤独の大学生,21歳

その他の収録作品

  • トルタ・パラディーゾ
  • あとがき

あらすじ

突然、赤ん坊を抱いた金髪美女に呼び止められた大学生の四宮真次は、その美女のボディーガードに殴られ、車にはねられてしまう。目ざめた真次の前にあらわれた美貌の男はイタリア貴族グイード・ランドルフィ。
天涯孤独となった真次に、グイードは「愛人にならないか」と持ちかける。返事を迫られ、思わず愛人になることを受け入れた真次は……!?

作品情報

作品名
アイソポスのひそかごと
著者
崎谷はるひ 
イラスト
穂波ゆきね 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
幻冬舎ルチル文庫
発売日
ISBN
9784344826694
3.5

(59)

(9)

萌々

(21)

(24)

中立

(3)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
19
得点
204
評価数
59
平均
3.5 / 5
神率
15.3%

レビュー投稿数19

イタリア貴族とのロマンスすぎないロマンス

イタリア人貴族×日本人大学生という組み合わせは、日本人同士が多い崎谷作品ではあまり見られないのではないかなと思います。
天涯孤独になってしまった主人公・真次が、ひょんなことから現実ではまず起こり得ない不運に巻き込まれ、金髪碧眼を持つイタリア人の美丈夫と出逢う…
と、約380Pと分厚めの今作ですが、描かれているものは王道のロマンス小説といった雰囲気です。
以下、大きなネタバレはなしのレビューとなります。


ある事情から愛人契約を交わすことになった2人。
攻めのグイードが会社経営にも携わるいわゆるセレブな貴族でして、まあなんとも惜しみなく気持ちの良いお金の使い方をするわけなのですが、相手となる真次が一般庶民の常識的なものの考え方をする人なので、ちょっぴり庶民的で親しみやすくなった派手すぎない王道ロマンスになっています。
分厚めだけれど読みやすいですし、グイード周辺の人々と真次のやり取りも悪くない。
作中の舞台がほぼ入院先の病院や高級ホテルから移動しないというのに最後まで飽きずに読めたのは、ごく普通の日常会話の何気ない描写だったり、真次が言葉の通じないグイードの部下たち相手にも積極的にコミュニケーションを試みる人だったのが良かったからなのではないかなと思います。グイードの妹・パオラとの会話が良いんですよ。
私はボディーガード兼側近のアレッシオがなんだかキュートで好きでした。

一度甘くなったグイードの口や所作から溢れ出る、甘さ耐性のない真次へと送られる糖度の高い愛情表現の数々はこれぞ溺愛イタリア男攻め!という感じ。
己の非をきちんと認められる人なのも良かった。
挿画の穂波先生の絵柄もあいまって、どことなく品があるとってもまろやかな甘さで素敵でした。
真次は初心で真面目な自立心のある良い子という印象で、健気受けとまではいかないかも?
不運続き・天涯孤独+どちらかというと自信がないタイプの慎重派でしたので、もしかしたら苦手な方はいるかもしれません。
ただ、雛鳥のようにグイードからの甘いやり取りを慣れないながらも少しずつついばむ姿は可愛らしかったです。

崎谷作品らしいキャラの立ったモンスター女性絡みもそこまで今回はうるさくはない…と個人的には思いますが、ここに分量を割くのならグイードにどろどろに甘やかされる真次が読みたかったななんて。
テンポは良いけれどさらりと読めてしまい、ページ数はあるのにやや盛り上がりに欠けると感じたので今回はこちらの評価で。

0

貴族様が王子様

 突然、赤ん坊を抱いた金髪美女に呼び止められた大学生の四宮真次は、その美女のボディガードに殴られ、車にはねられてしまう。
 目覚めた真次の前にあらわれた美貌の男はイタリア貴族グイード・ランドルフィ。
 ここのところ、不幸続きで家族を立て続けに亡くした真次に最後に降りかかった災難がこれか……とうんざりするけれど、実は真次のことを実の兄と間違えての行動だったことがわかる。

 そんな真次は、グイードに「愛人にならないか?」と持ちかけられる。
 返事を迫られ、思わず愛人になることを受け入れた真次は……?

 異国からきた貴族様に天涯孤独の身の上を救われた真次が、「愛人」の意味に悩んだりしながら距離を縮めていく話でした。
 穏やかな優しさでちょっとずつ真次の心をほぐしていく大人な貴族の話にほっとします。
 少し分厚いので、ゆっくりめに読んでください。

1

悪くない王道

スパダリが健気受けにメロメロ~、な王道ストーリー。
しっかりと読ませる構成、文章はさすがの崎谷さん。しかし、どうも私、この評価の高い先生の作品が苦手なのです。

特に、受け視点で、恋愛に中学生のようにぐるぐる思考する展開が好きじゃない。これはまさにそれ、で、しかし最後まで読めたのはやはり作家さんの力か。

ぽつぽつと登場するイタリア語が面白く、作品に違ったテイストを与えていて好印象。

1

タイトルの「アイソポス」とは

イソップのギリシャ語読みだそうですが、
浅学の私にはタイトルの意味はようわからんかったです。無念。

突然赤ん坊を抱いた外国人女性に腕を掴まれた大学生の真次は、
黒服の男に殴られ、車にはねられてしまう。
必死で自分を「裕真」と呼ぶ女性に、
「あのね、裕真はね、しんだんだよ」

ここまで読んだとき、「推理サスペンス」??
と思いましたが、謎はあっさり解け、
結果、BL的シンデレラストーリーでした。
だって「ちるちる」さんの「トーン」、「キラキラ」ですよ?
今までも王子キャラの話とか読んだことありますが、
「キラキラ」って書いてあるの初めて見ました。

グイードの計画勝ちって気もしますが、
セレブ×庶民の場合、ハッピーエンドになったはいいけど、
彼以外頼る人がいないってケースもままありますが、
真次にはグイードの他にも理解してくれる人がたくさんいて
よかったなと思いました。

0

ある意味壮大になっちゃうセレブの告白劇場

短期間に家族を亡くした大学生の真次(まつぐ)が身辺整理でバタバタしていた時に、イタリアの名門家系の美少女が真次の亡兄と恋仲になり赤ん坊を授かったと知らせに彼女の兄と共に乗り込んできた。
そのドタバタの際に腕を骨折したものの、事実がはっきりした事で真次も身内を亡くした心細さが薄らいでいく。
そこで、美少女の兄・グイードからある女性につきまとわれて困っているので解決の策として愛人契約を依頼される。

この話は些細な誤解、思い込みが重なってもあまり二転三転せず、トーンが明るめでサクサク読めた。

セレブといってもグイード側の身内や関係者が気さくで明るいし、お互いに言葉が通じない中でも前向きな交流に好感が持てる。
あと、崎谷さんの話には大抵当て馬に相当する強烈な女性キャラが出てくると聞いて、どんなスペシャル級な悪女かとワクワクしながら読み進めたが、この話では想像していたよりは幼稚で小粒な印象で終わったかな?
ま、女性特有のドロドロした醜さってのを読まずに済んだのは良かったけれどね。

しかしグイードが真次に、いかに彼女が厄介者かと説いていた割には上手くあしらっていたように見えたが…。
それでもこのピンチですら恋愛のチャンスに替えて、実は一目惚れだった真次に告白するまでの経緯が普通の人よりも壮大なものに感じるのは、さすがセレブってところかな…。

その後のグイードが両想いとなった真次に吹き込む熱~い愛の囁きは、年上攻めならではのお約束に忠実だなぁと感じた締めくくりなのだった。

1

不幸のどん底からイタリアセレブに見初められ!?

崎谷さんのシリーズ物でない新作を読むのは久しぶりです。
このところどう相性が良くなくて過去作品の文庫化や新装版に自分的萌えが見つけられなくて、この作品もあらすじを読む限り気が進まずしばらく積んでいてしまいました。

金髪碧眼のセレブとか、貴族や王族が身勝手な強引さで迫ってくるお話は嫌いじゃないのですが、そういうのはそいう分野がお得意な作者さんの作品で楽しめればいいかなと思うと食指も動かないというものでした。

半年前に兄が病気で急死し、その3ヶ月後に両親が交通事故死という俄かに降りかかる不幸の連続。そして今度は自分が事故で骨折し入院する羽目に…。
とのっけから不幸の連続にちょっとテンション下がります。
死んだ兄の後始末をしながら、生きていた痕跡を消す作業をすることに疲労していた主人公の悲しみが伝わりました。

真次はめちゃくちゃいい人です。
兄と間違われたとはいえ人間違いで殴られた上交通事故にあいながらも殴った相手の責任問題を心配し、頭から怒鳴りつけた相手もあっさり許してしまうくらい。

出ました愛人契約。
崎谷さんの作品には欠かせないモンスター女の登場なのですが、しつこいストーと化した遠縁のイタリア女から逃れる手段として愛人のふりをしてほしい、というものです。

契約と言ってもそれは口実で本当はそこからお近づきになり囲い込んでわがものにしたいんでしょう~というのは見え見えなのですが、なかなかお互いが素直になれなかったり邪魔が入ったりで紆余曲折の焦れ焦れがほどよい感じでした。

穂波ゆきねさんのイラストがよかったです。
カバー絵の色遣いが独特で好きです。

不幸のどん底からセレブな恋人と家族もできてほんと、救われました。
これからは幸せになってね。

3

愛人の定義は

イタリア男は策略家でした。
甘くなるまでが少し長く感じましたが、甘くなったら流石愛の国の人!
彼がべた惚れなのは最初から読みとれていたのでニヤニヤしながら読みました。

「愛人」という定義がグイードと真次で違っている所で、認識の齟齬が発生している訳ですが、グイードの定義は「愛人」でいいのでしょうか?お父さんは奥さんがいる間にお付き合いしてたから「愛人」カテゴリなのかな。
そこが少し引っかかって展開が理解しにくかったです。

なにはともあれ、真次に一目惚れして何としても意識させたかった故の発言と考えれば可愛いのかな(笑)

他の方のレビューだと、登場した女性がまたか…という感じですが、私が読んできた崎谷作品にはああいう方が出てこなかったので特に気になりませんでした。
むしろもっと頻繁に出てきて問題を起こすのかなと思ったらそうでもなくて少し肩透かしくらったくらいです。

2

イタリア男、万歳!

やー、久々に個人的当たりな崎谷作品でした!
年の差12歳!年上攻め!健気受け!でございます。
しかもねー、攻めはお貴族様ですよ。

**********************
受けの真次は21歳の大学生。
兄と両親を立て続けに亡くし、天涯孤独の身の上。

攻めはイタリア貴族のグイード。
企業の日本支社の社長としてと来日した、33歳。
**********************

真次の亡くなった兄の起こしたすったもんだで最悪の出会いをしたふたり。
しかし誤解がとれてからは誠実なグイードに、心惹かれ始めてしまう真次。
そんな時グイードから愛人契約を持ちかけられ躊躇しながらもそれを受けることにしたことで、ドロドロした女関係やら秘書の嫌がらせやらを経験することとなります。

しかし、今回も登場いたしました。
崎谷作品では常連、イッちゃっている女性キャラ。
今回はグイードの地の繋がらないイトコのティナです。
まあ、でも、可愛い方ですか?
精神的にやばいストーカーとか、変態上司とかじゃないだけ。
それに終盤、真次の足をすくうために張られた罠はあまりにお粗末でしたしね(苦笑
若干、あれにはこちらも力抜けます。(まあ、グイードたちも馬鹿にしてましたが)
どうしたのかな?崎谷さん。

途中、今まで親しくもなかった大学の知人が真次に親しげに話しかけてきて、多大な心配をしてくれたりとかはわざとらし感があって、かえっていらなかったような気がしました。
真次ってこんなに好かれてた魅力のある子なのよ!という演出のようで。
グイードみたいなすんごい男性に愛を語られてるだけで、真次にすごい魅力があるってのは充分こちらに伝わりますので。

あまりにスーパー攻めさんは好きではなくてあまり読まないのですが、挿絵のほんわかした雰囲気のせいか、それとも甘々な台詞のせいか、とても素敵でしたねグイード。
特にラストの辺りの怒涛のイタリア語攻めがス・テ・キ。

4

不幸受け

私的に凄い好きな設定でした(*´∀`*)当たり本!

不幸受けで自分が美人だとか鼻にかけてないし
一生懸命な庶民派な受け様

セレブで仕事もできて受け様を溺愛の攻め様

美味しい・・・美味しすぎる・・・と我ながら当たり本にワクワクしながら読みました


自由人の兄(故人)に間違われて不幸にも殴られた拍子に
道路へ出てしまい事故に遭って手を骨折とかわいそうな感じの受け様
目が覚めると個室の病室で・・・

攻め様に求愛(困った)してくる女を蹴散らすために
『愛人契約』を攻め様から持ちかけられます
お金に困っているし、気になる攻め様からのお誘いと言う事で
契約をするのですが
やはり豪華な環境を与えられて戸惑う受け様(*´∀`*)
そして攻め様から優しく接しられて・・・好きになりますよ!

イタリア人相手なために攻め様は日本語が上手ですが
そのほかの人とかの会話とか面白かったです
セレブ・不幸受けとか健気とか好きな方にお勧めです!

3

だん

ココナッツ様

こんにちは、メッセージありがとうございます
先生の作品が多いとどれから手を付けようかとか迷いますよね(;^ω^)
自分も久しぶりに好きな設定の本をゲット出来て
ラッキーでした

ココナッツ

だんさま

だんさま、こんにちは(*^^*)
先日こちらのだんさまのレビューが新着で上がっていたことでこの作品を知り、読みました。
崎谷作品はとにかく数が多いのでこちらはまったくノーマークだったのですが、とても面白かったです(≧m≦)
ありがとうございました!

崎谷流ロマンス小説

私はすごく好きなお話でした。

すごく内容があるとか後々まで記憶に残るだろうとかではないんですが、読んでる間はひきこまれたし(つっこみどころも多かったですが)、攻めの情熱的なイタリア貴族ぶりも含めて萌えたし、ちょっぴり切なくて満足です。
作者がロマンス小説にはまってらっしゃるそうで、それで生まれたのが今作とのこと。
ロマンス小説に適量崎谷節を入れました、って印象です。

エロは他の崎谷作品に比べればおとなしめかもですが、これで十分だし、この作品にあんまりねっとりした描写はそぐわないと思います。
行為のアレコレより、最中の会話の甘々さに萌えを感じて、私はすごく楽しかったです。
最後のベッドシーンで、思わず攻めがイタリア語で言った言葉が『きみにどれだけ夢中かわかっているのか?私の子猫』。それを訳してもらって恥じらう受けの可愛さにばんばん愛の言葉を訳し続ける攻め。照れて、いっぱいいっぱいな受けに最後のトドメの一言が……あら楽しそう!って思えた方にはオススメです。

惜しいのは、後日談っていうか、すべての問題が解決した後のラブラブな二人がもっと見たかったな。
あんなに分厚いんだから、変なモンスター的女子の出番もっと削ればきっと書けたと思うんですよね。まあ、許容範囲。

7

中途半端な印象

内容としては重すぎず軽すぎず、さらっと読めます。しかし、ページ数がさらっとしてません(笑)私は電子書籍派なのでわからなかったのですが、読み終わった後に調べたら380ページって書いてありました(笑)どうりでなかなか読み終わらないと思った(^_^;)
んー、でもこれだけ長いんだったらもっといろいろ内容掘り下げられたんじゃないかと思うんですよねー。
なーんか、読み終わった印象が中途半端で。もったいないなぁーと、思いました。
祐真とパオラの件にしても、ティナからの嫌がらせの件にしても、グイードと真次の関係性の変化にしてもあっさりしすぎていて(汗)なのになんでこんなに話が長いんだろー?
せめて、嫌がらせの件だけでももう少し大事になればストーリーとしては盛り上がったんじゃないのかなー。
でも、もともとそれがメインじゃないからこの程度なんでしょうか?それにしたって、1番の大罠がお粗末すぎるけど。
あれでグイードを引っ掛けられると思った奴らは、やはり思考が正常じゃなかったんですね( ̄O ̄;)シラフなら無理だとわかるはず!
逆に真次のしっかりさはとても好感がもてました(^^)
本編の後の短編をもう少し読みたかったなー。

1

イタリアーノ…色男すぎ。

穂波さんが挿絵なので!!!
貴族とかセレブとか苦手なのですが読んでみました。

現実に有り得なさそうなエピソード満載で
脳がついていけなかったです(泣)だってセレブ……。
所詮私だな…と哀しくなりましたが
グイードの自信のある言動はそんなに嫌味がなく
(だって本当にかっこいいし!非の打ちどころがないってこんな感じかな?)
むちゃくちゃな要求されたってそりゃ拒めないでしょ!!
貴族の血筋だし、勿論女が放っておくはずがないわ。
でもあのストーカー女のティナはイカレ過ぎてるぜ!!
ああいう痛い女性が出てくると結構しんどいんですが
グイードと真次がくっつくプロセスには欠かせないものでしょうから…。

兄の恋人だったパオラ、ボディガードのアレッシオらとの交流は
とても微笑ましかったです。
お互い歩み寄って言葉も頑張ってみたり。

あと、真次の友人・仁紀にちょっと興味を持ちました。
あれだけ色んな恰好が出来たりだなんて、
人生楽しんでるな!っていうw
軽そうでも真次の事をちゃんとわかってくれて考えてくれるあたり
いい奴だな、お前…。

キス以外初めてな真次が少しずつ快感に慣らされる様子は
「うひ!」になります!
だってどれだけ場数踏んでるんだかわからないイケメンに、ですよ?
きっとすんげぇ気持ちいんだぜ!!(あんた誰)

愛の言葉をイタリア語と翻訳とで囁いて、からかった後の
本気の「きみと出会えてよかった」にはやられました!
そして真次の「…Ti amo.」……っかーーーーーー!!!
ごっそさんです。
なんと言っても、普段上げているグイードの前髪、下してるのがまた……!


崎谷さんの作品は好きなものとそうではないものがありまして、
(すみません)
これは…うーん、どちらかと言うと後者かな……。
一般人だしお金も無くて真面目な真次だから仕方ないのかもしれませんが
色々おどおどしすぎな気がしてしまいまして…。
あくまでも私の感想です。

しかし挿絵は素敵だし、『トルタ・パラディーゾ』が甘々でしたので萌で。
穂波さんのイラスト、いつもよだれと何かが出てしまいます(幸せ成分的なもの)。

3

ステキなロマンスにうっとり

イタリア貴族のステキ「攻め」様に、いいように手玉にとられちゃった可愛い「受け」様。

自分をを見る熱い視線で気があることを確信した「攻め」様の行動は早かった。
「愛人にならないか」って!んま~、大胆ね!
さすがイタリア人。

でも、ウブだからこその何気ない「受け」様の一言に、
恋愛バロメーターがグィーンと何回も上がっちゃう「攻め」様は、
翻弄しているようでされちゃってますね。
最後の方は「攻め」様の方がメロメロだもん。

結構厚い本で、遅読な私は最初躊躇しましたが、あっという間に読めちゃいました。
えちページ数も多くて、大満足な1冊でした♪

2

シンデレラストーリーかな?

崎谷さんのお話は好き嫌いはっきりわかれるので、シリーズもの以外の新刊はドキドキです(笑)
はじまりは、なんでこんなことに???とはてなマーク飛び交う感じでしたが、要約すると、兄と両親が相次いで亡くなってひとりぽっちになったなった真次にある日あしながおじさん(グイード)が現れて、めでたしめでたし的なお話になっていました。
真次に愛人になって欲しいともちかけるグイード、真次の兄、裕真の子を宿し産んだグイードの妹、パオラ、真次に大怪我をさせたボディガードのアレッシオ、グイードの秘書シエラ、真次の友人、仁紀、身内サイドはいい人ばかりで安心です。
対する敵(笑)こちらは毎度の事ながら本当に容赦ありません。
崎谷さん、女性は嫌いですか?と一度たずねてみたいです。

あと、グイードと仁紀がはじめて会うシーンは見てみたかったかも~。

1

崎谷作品らしからぬセレブロマンス


「アイソポス」(=イソップ寓話の作者)のタイトルに惹かれました。
アイソポスは古代ギリシャ人、話が上手なので奴隷から語り部になったとされるんだが
読み進めるうちにどんどん脳内の????が増殖してくる作品であった。
中身はもんのすごい既視感イッパイのイタリア貴族と不幸受け。
えらいユルユルにした岩本薫といったところか?
いや、どこがアイソポスなんだ…イソップ寓話は「アリとキリギリス」
みたいな教訓的寓話であって、ただのフェアリーテールじゃないんだけど、と脳内ツッコミ大発生。

とりあえず、テンポよく読める点はいつもの崎谷作品らしい。
しかしストーリーラインを分析するほどのモノでもない気がする。

どうしちゃったんですか、崎谷先生!?Σ(゚д゚)
崎谷節とも言うべき怒涛のエロ描写も大幅スケールダウン!
そういえば、外国人モノとか、最後までウブっちい受けとか
あんまりないパターンです。これはもしや、方向転換を図っているのか?
それとも、「しなやかな熱情」シリーズでエネルギー燃え尽きたのか!?
あとがき見て納得。
どうやら崎谷先生、今年は体調よろしくなかったらしい。
それでときにエネルギッシュ、ときに破綻寸前、ときになんじゃこりゃ!?
という崎谷ワールドが不発だったわけで。

エネルギッシュな次作を期待してます。

5

崎谷さん的ロマンスBL

読む前は、設定が作風からかけ離れている気がして『?』だったのですが、あとがきを拝見して納得。作家さんがロマンス小説に嵌まってらしたそうです。それで『王道ロマンス風味』なのね。

兄に次いで両親も亡くし、天涯孤独になった上、生活にも困っている真次(受)は、兄の子を生んだという外国人女性に亡兄と間違えられて、彼女の連れに怪我をさせられてしまいます。
結局、誤解はすぐに解けるんですが、そのトラブルで兄の恋人だったパオラと、息子で真次の甥に当たるアンジェロ、そしてパオラの兄・グイード(攻)に出逢います。このグイードが、イタリア貴族で実業家のいい男なんですね。
その上、グイードに『事情があって愛人にならないか』と持ちかけられて、承諾する真次。

しかし、いくら設定が『貴族でお金持ちで男前の攻×貧乏で可愛い健気受・しかも愛人契約』ときらびやかないかにも王道でも、やっぱり崎谷さんの作品でした。確かに尊大な貴族と健気な庶民なのに、そこから先がなんか違う。イヤ悪い意味ではなく。

シリアスに行きそうな設定なのに何故かコミカルで、でも面白かったんです。崎谷さんにしてはH薄め?本が分厚いわりには、きちんと思いが通じるまでが長くて、しかもラブ以外が盛りだくさんだったからでしょうね。
一応は愛人契約ですから納得ずくではあるんでしょうが、なし崩しや無理矢理Hがなかったのが個人的にプラスポイントでした(こういう設定ではありがち。そして私はすごく苦手)。
愛人契約の割には誠実というか純愛って感じでしたね。まあこの『愛人』も言葉通り・表向きだけじゃないんですが。

そして今作も、作家さんお約束とも言えるスゴい女性キャラクターは出て来ます。もう作中でモンスター呼ばわりなんですが、何もここまで壊れたキャラクター出さなくても・・・作品の雰囲気に合ってないんじゃないですか!?と言いたくなりました。

『天使』とまで形容されるパオラや、しっかりさっぱりタイプのグイードの秘書・シエラとの対比ならこんな酷い女である必要ないし、ちょっとやり過ぎ感がありました。まあ崎谷さん作品にはいまさらですけどね。

とにかく、メインCPのなんとも焦れったいくらいの、でも可愛いラブそのものは好きですし、よかったんです。真次の亡兄とパオラ&アンジェロのエピソードも煩く感じるほどでもなく、別に構わない。
ただ、グイードにつきまとうモンスター女・ティナは言うまでもないですが、いわゆる悪役があまりにもわかりやすくて安易過ぎる気がしました。グイードが何故気づかないのかが疑問だったなあ。ホントに有能なのか?

ただ、そのあたりを除いては、結構好みでした。あっさりしていて読みやすくて、初期の雰囲気に近いような気がしましたね(モンスター女はともかく)。
ちょっとあっさり過ぎて物足りないと感じる方もいるでしょうが、私は逆に安心して読めました。いつもの濃すぎる(こともある)崎谷さんも好きなんですが、たまにはこういうのもいいですね。

最後に、穂波さんのイラストもイメージぴったりで素敵でした。

5

崎谷先生×穂波先生というだけでっ

よもや崎谷先生の作品で穂波先生の眼福イラストが見れる日がくるとはっクッ
申し訳ありませんがそれだけでもう、星4つです。
崎谷先生には珍しく本格王道にチャレンジといった所なんでしょうか。
シンデレラストーリーになるんですかね。天涯孤独になった美人で童貞の受様を頂く攻様。
受様は攻様の妹の彼氏の弟になるのですが、妹と兄の間に出来た天使ちゃんとは叔父と甥の関係になるみたいですが、結婚する前に兄が他界しているので攻様とは身内といっても
法律上は関係ないんですかね。
是非、養子縁組して下さいって感じですけど。
この手のお話は水上先生をつい思い浮かべてしまうので「きみが凄すぎて私も限界だ」
とかいう台詞がでてきてしまうのかと思いましたが、崎谷先生の甘い台詞も良かったです。
崎谷流のお鬼畜女子の罵詈雑言のお蔭で、攻様の甘い台詞も3倍増しになっております。
「きみにどれだけ夢中か、わかっているのか?私の子猫」
く~こんな台詞はかれたら堕ちますよ・・・
題名の『アイソポスのひそかごと』っていうネーミングも興味をそそられますよね~
個人的には、くっつくまでが長いストーリーなので続編とかの方が読みたいです。
受様には攻様を散々好き好き言わせたいです。
今回はイタリア語での『愛してる』しかなかったので。『好き』って連呼する受様に萌えるんですよね。

2

あっさりし過ぎてるかも

個人的な感じ方なのですが、この作家さんのイメージは結構エロい雰囲気で
恋情強めな気がしていたのですが、この作品はかなりあっさりしています。
別に内容が悪い感じはしないのですが、何処かコミカルで分厚い割にあっさり読める。
それに、これも個人的に思っていたのですが、この作家さんの作品には女性が出て来て
エロ引き上げ感があるような登場の仕方が多い感じがしていたのですが、
この作品にはエロ絡みの女性は感じなくて、その代りあばずれなんて言葉でも
可愛いような物凄い女性が半ストーカー気味で登場してます。
思わずこれは病気だろう?ってくらいのインパクトでした(笑)

出会いは、受け様が半年前に亡くなった1歳違いの兄と間違われ、おとぎ話に出てくる
お姫様みたいな外見の天使のような赤ちゃんを抱いた外国人女性にイタリア語で
泣かれ、誰かと間違えていると言っても解ってもらえず、挙句その女性のボディーガードに
押され、その弾みで車道に出て車に轢かれてしまう、まさにタイトルのアイソポスです。
意味的にはイソップ寓話のイソップの事だそうで、おとぎ話みたいなイメージの
この作品にはピッタリかも知れません。

病院で目覚めた時に、事故の前に会った女性と見惚れるようなイケメン外国人が
目に前にいて、そこから受け様が人違いをされて、兄は死んでいて、その女性が
兄の子供を産んでいた事実を知り、兄も両親も一気に亡くした受け様は、甥っ子が
生まれたことによって、外国人の親戚が一気に出来て、更に攻め様側の不注意で
怪我までした事から至れり尽くせりのお世話をされる事になる。

事故前は、食べ物にも困る程貧乏になった受け様は、貴族の攻め様に世話をされ、
恐縮しながらも、戸惑いを隠せなくて、これ以上の世話はいらないと申し出るが、
即座に却下され、更に攻め様から別のお願いをされる。
それは、攻め様をつけ狙う貴族の娘を追い払う為に愛人になって欲しいと頼まれ、
考えた末と、攻め様の貴族然とした、押しの強さで承知してしまう。

受け様は初心なゲイで、初めから攻め様に惹かれていたんです。
そして攻め様も一目ぼれに近い感じで、受け様を手に入れる為に結構綿密に考えての
行動だと言う事がラストに分かる内容になっていました。
ある意味、シンデレラ的な王道名のかも知れませんね。
意外に軽くサクサク読めるお話でした。

2

キラキラした設定

崎谷さんの最新作、楽しみにしていました。
結構厚めの本だったのも、嬉しい。

攻が、イタリア人貴族ということで、キラキラしたお話でした。
私は、愛人ものっていうのは、あまり好まなくて、
よっぽど気にならないと読まないのですが、なかなか楽しめました!

天涯孤独になってしまった真次は、死んだ兄のイタリア人の元恋人、パオラと
その元恋人の兄、グイードと会う。兄とパオラとの間に子供がいたと知り、
孤独でないことを喜んでいたところに、
グイードは自分にとてもなく執着してくる女を諦めされるために、
愛人にならないか?と持ちかけられる。

と、ここまでだとよくある愛人契約なのですが、
ちょこっとひねってありました。そこのネタばれはやめておきます(笑)
貴族が出てきたりするシンデレラストーリーは、多いのですが、
崎谷さんのなので、あからさまに「キラキラ」しすぎてないのが、いいですね。

グイードを狙う女性が出てきますが、何とも残念な女性でした。
崎谷さんの「サーカスギャロップ」を思い出しました。

1

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