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◆yulusuna〜等(レジス×ユーイ)
義兄弟の一筋縄ではいかない複雑な感情の絡み合いが、読み応えありました。父親譲りの誰もが認める才能を持つ兄のレジス。最初はすごくクールな人間なのかと思ったのだけど、彼の内面は実に繊細で、特に弟のユーイには常日頃からメンタルを左右されているんですよね。そういうところが彼を完璧にはさせずに、ある意味バランスがとれているなぁと感じました。ユーイもなかなか達観しているけれど、些細なことで嫉妬するのは年相応で可愛かったです。
◆oritomori
一番短かったけれど、純粋にカプだけでいうとこの2人が一番好みかも。天才ダンサーのモリに怪我をさせてしまったと自責するオリ。お前のせいじゃない、と何度モリが言っても、オリの気持ちは晴れない。けれど、淡々と怪我を受け入れているように見えたモリが、本当はオリへの気持ちですごく葛藤していたことを知り、オリも私も彼の涙に胸を衝かれました。優男なオリも、モリへの独占欲は深いところがいいですね。
◆Au revoir
レジスの父・クレマンと、その友人・ティエリーの物語。クレマンが一言でいうとクズなんですが、本人には一般的に悪いとされることを自分がしている自覚がないというか、そういう価値観の人と言ってしまえばそれまでなんですよね。人を散々誑かしておいて、釣った魚には餌をやらない、けれど周りを平等に愛しているというのは本心という非常に厄介なキャラ。そんな彼に翻弄されたティエリーが、クレマンの死後も許さないと誓っているところに、逆に愛を感じます。
姪がバレエを趣味でやっているので、バレエを扱う漫画は大好きです。
バレエの「マイム」は、手話と同じで、夫々ポーズと意味があって、台詞の代わりにジェスチャー(しぐさ)である「マイム」で意思表示を語るので、マイムが分かるとバレエ鑑賞の面白さが増します。
「つま先」に火、のタイトルが示すものは何だろう。
作品にマイムの場面が少ないのは、ユーイたちがモダンバレエのダンサーになっているからですね。モダンバレエはシューズを履かないので、「つま先に火」をタイトルにしたのかな?
是非続編を出して欲しい。
★巻末のユーイに向けて、古典バレエに戻った兄が示したマイムは「私はあなたを愛しています」の意味、愛の告白。ロマンチック。
柳沢先生は、読者に画像から読み解いてもらう描写が好きみたい。台詞より絵で物語る方法。
この作品の登場人物で印象深いのは、レジスとユーイの父=クレマン、恨まれることばかりする人。産む人と、踊りのパートナーを機能別に割り切って愛しているし、好きな人しか名前も憶えない、傷つけたロジェに刺されても名前すら憶えていない。このぐらい自己中でないと、芸術を極められないのかも。
あらすじや演目については、他の方が過去に投稿されているので、マイムを調べました。
---絵から読み解きたくて、調べたもの
・でも作品は、モダンバレエが主で、マイムを読み解く場面が少なくて残念。
▼バレエ(仏: ballet)の歴史:
ルネッサンス期のイタリアに起源を発する。宮廷で余興として詩の朗読、演劇などが演じられ、バロ(Ballo)と呼ばれるダンスが生まれた。1533年、イタリア、フィレンツェのメディチ家からフランス王室に嫁いだカトリーヌ・ド・メディシスによりバレッティ(Balletti)がフランスにもたらされ、バレ(Ballet)と呼ばれた。
▽モダンバレエ:
モダン・バレエは、決まった曲も振付も存在せず、トゥ・シューズを履かず素足で踊ることや、華やかな衣装を着用しないのが特徴。マイムなどあらゆるものをそぎ落としている
▼古典バレエの技法:<マイム(mime)>
〈からだの方向・あしの位置・うでのポジション〉を自由に組み合わせる。/立ち方は6つに分類、ポジション(fr. position)と呼ぶ。/バレエ舞踏の技法は跳躍と回転。/物語り進行上の感情を表すのには「マイム」を用いる。
バレエ専用劇場では、ダンサーの足元が見られるように、舞台床が客席に向かって斜めになっている。
▼マイムの意味:
「バレエ「マイム」のポーズと意味|バレエ発表会のプログラム専門店」の解説が詳しいです。
私 手のひらを胸にあてる
あなた 手のひらを上にして相手を指す
愛している 両手で心臓の位置を包む
ずっと読みたいと思っていて、やっと読めました。
巴里のバレエ団に所属するダンサー義兄弟の話で一冊と思っていたら、まあ、全部関係はあるものの3つのカプの話でした。
なのでどれも短編で、雰囲気はいいのに尺が足りない感じが。
一冊で表紙の二人の話でも良かったのではないでしょうか。
尺の所為か、折角バレエの話なのに、あまり踊ってるシーンがなかったような。
もっと舞台や練習のシーンがあってもいい気がします。
珍しい題材だけに勿体ない。
兄弟、義兄弟ネタが大好物なので、ここらももっと掘り下げて欲しかった。
それでもまた次に新作が出たら気になってしまうと思うので、何だかんだいって作者さんの漫画は好みなんだと思います。
作家さんの頭の中にはもっと色々なストーリーがあって、その中からほんの一部分をダイジェストで提供されているような印象を受けました。読み返すほど理解が深まりじわじわと惹かれていくと同時に、複数カップルで展開も早いぶん短く感じてきます。重苦しく生真面目な作風の方だと思いますが、モダンバレエを舞台にした恋愛模様が主軸なので、クラシック程ではないとしても閉じられた世界観と舞台袖の熾烈な争い、甘い恋人同士の対比は華があります。表紙はもっとバレエダンサーらしく華やかでも良かったかも?コートの話、好きですが読んでからでないと分からないですし…でもこの抑え目で実直なところが個性かもしれません。美しいラストに一瞬何もかも忘れてハッピーエンドのように思えても、すべてが上手くいったかというとそうではないというのが奥深いと思いました。バレエの特徴ポワントを表す作品タイトルや、「友意(ユーイ)」「ティエリー」といったネーミング、「苛烈で悲しい男」という台詞など、そこかしこにセンスを感じます。独特の感性と繊細な絵から放たれる「兄さん」がとても良いです。2ページの描き下ろしが異常に面白くてキャラも掴みやすく、ショートや4コマの作品も読みたくなりました。今後も期待して読み続けたい作家さんです。
今までの作品のイメージと違う「バレエ」という芸術の世界を描いた作品ということで、
読むのを楽しみにしていた作品です。
と言っても残念すぎる脳みそのおかげで、
今までの作品全部読んでるのに内容がうっすらとしか思い出せない。
今度読み返したいなぁ~。
柳沢さんの絵って、割とスジ筋でガチムチ・・・
と言っても私には丁度良いくらいの筋肉美なので好きなのですよね~。
実はダンサーでゲイのかたが好きなので、こういう作品大好きなのです。
ダンスもの、BLにも増えましたが今後はぜひ、
フィギュアスケートものを出して欲しいと思っています!
私ジョニー○ェア大好きなのですよね~!
スポーツ&芸術と美味しいトコ取りです。どなたか誰か出してくれないかなぁ…。
とりとめのない感想になってしまいましたが、えと、
本作はバレエで義兄弟ものです。
二人はライバルであり義兄弟であり恋人。
それぞれに嫉妬する場面があります。
洋服の件で嫉妬する弟の話は少しわかりにくかったですが、
あぁ、なるほど、と最後まで読めば意味がわかりました。
ユーイ(弟)の嫉妬の仕方、分かりにくよ!(笑)
惜しむらくはダンスシーンのカットが似たような角度が多かったことですかね~。
もう少しバリエーションがあったり、同じ向きでもアングルを変えるなどあると良かったのかなぁと思いました。