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待望のシリーズ、続編登場――!!
最終巻は事の発端となる旭の母親の殺人事件の解決編。謎は解けてスッキリするのですが、痛い展開だなあと思いました。特にミツルにとっては数年後にすごく尾を引く、いや一生尾を引く展開だなあと。まあフィクションなので別に心配することはないんですが。
旭の愚かさに結構イライラさせられました。たとえまだ21歳で可哀想な目に合った未熟な子だとしても、もう少し早めに渋澤先生や編集の荻野さんに相談すべき事は相談しようよ、と思いました。結局自分で解決できないんだからさあ。
誰もあくせくしていないのにたくさんの住人が贅沢に暮らしているお伽話みたいなシリーズでした。旭は完全に庶民の家から高貴なお屋敷に入ったシンデレラ。自分で飲み物も入れないような生活によくすんなり馴染めたもんだなと思いました。あまり魅力がないのに薫みたいないい男にも依然としてモテ続けてるのも少女漫画のヒロイン風で、英田作品の受けにしては珍しく好感が持てない受けでした。
ネタバレになるので深くは触れませんが事の発端の発端になった出来事。関係者3人とも私には理解し難い人達です。浮気のお膳立てをしてやる方もちゃっかりそれに乗る人達の方も。周りの迷惑を考えろ!つくづくミツルが可哀想でなりません。人の人生何だと思ってんだ。
まあフィクションなので気にする事もないんですがね(2回目)。なんかやりきれないラストだなあと。最終巻は今までのホラー成分もちょっと少なめでした。
前作でカップルが成立し、甘々な雰囲気で始まる最終巻。賑やかに終わり、まさに大団円の幕切れだった。
主なストーリーは、ミツルの養子話から母親殺害事件の真相へ。事件部分は酷評しか出てこないため、詳細は割愛する。
一つだけ言うなら、唯一他の多くの作品と差別化を図れそうな霊視設定が、今作ではさっぱり活かされない。読みながらずっとオカルトどこいった?と思っていた。一応渋澤が旭のピンチに駆けつけた理由に霊の助けを挙げていたが、能力が便利道具のような位置になっていて微妙だった。
キャラ萌えありき、ストーリーだけじゃ楽しめない。新人の挑戦作でもないし、BLならこの程度で良いんだなあと、ジャンルへの諦めが必要なのが腹立たしく残念。ここに最も失望している。
終わり良ければ総て良し!を期待して読んだが、満足度は低い。一つの物語として綺麗に畳まれていく気配がなく、流れるままに進む彼らの日々の切り取りを見ていただけだったのかと脱力する。四冊ぶん読んで良かったと思いたかった。
渋澤も旭も最後まで魅力が分からず、萌えどころもなかった。
表紙はシリーズ全て素晴らしく、とても好き。単に相対評価で真ん中の萌。
2014年刊、ヘブンノウズ最終巻。
最終巻にして宇喜田の後継者として平久保を新たに登場させて収拾が着くのかと心配したが、たちまちに屋敷の住人達に溶け込んでいてほっこりできた。
永一と渋澤の関係に驚いたり、薫も無事に帰国してひと安心、シリーズとして上手くまとまった感がある。
さて、3巻・"赦罪"にて、とらわれていた過去の想いから解き放たれた渋澤はまさに絶好調で、恋人の旭との間でも渋澤独自の視点を織り込んだ会話が弾んでいた。
人生の先輩として常に旭を諭す姿にも大いに納得できるが、他にも
"お互い影響を与えあった量子の影響から家族・恋人・友人といった関係を築くと離れていても心が繋がる"、
"沢山愛されて育った子は強い"、
"皆別々の物語を生きている"、
など、彼自身が生きてきたうえでの教訓には多々刺さるものがある。
『渋澤録』なるものが作れそうだな。
実際の愛情表現も豊かで、ベッド上のいちゃつきぶりもさることながら、どのキスシーンも情熱的な様子が伝わってくる。
旭・ミツル兄弟の母親が亡くなった事件の真相も明らかになるが、これは女性にとっては複雑な心境だね。
京香にとっては赦しても赦せなくても荊の道だろうに。
旭の複雑な胸中通り、母親・花枝も実に難しい宿題を残して逝ってしまったものだね…
『個々が持ち織り成していくものこそが物語だ』とはいえ、全員が幸せな道を歩んでいくってのも難しいものだ。
シリーズ全体、ホームドラマとして楽しませてもらった。
幽霊が見える、オーラが見えるといった不思議要素は要らないんじゃないかとも思ったが、渋澤や薫の人格形成に必要なものだとすると受け入れるのに抵抗はなくなった。
登場人物達の今後はまさに"神のみぞ知る"といったところにあるが、恐らくは心配する事はないだろう。
澁澤先生の精子戦争論がすっごく面白かった。
擬人化してかっこいい騎士達が戦う様を思い浮かべてうっかり萌えました。
高齢の執事の後継者候補として見習い執事登場。
きっと無責任に澁澤×旭の中を引っ掻き回す嫌なやつに違いない!っと否定的な目で見てしましました。ごめんね平久保くん。
澁澤×永一?? というのが1巻からなーんか怪しいと思っていたけどそかーやっぱりかーと、痴話喧嘩モードな言い争いのシーンの永一を後ろから抱きしめるイラストを見て納得してしましましたよ。
でも、シリアスなシーンなのに後ろの方で偶然目撃してしまった旭の仰天するちっちゃーい姿に笑っちゃいましたが…
誤解だとわかったあとのお仕置きごっこがエロくてよかったです。
イラストも4巻通じて一番えっちかったです。
それと時を同じくして、母親の親友からミツルを養子にしたいという申し出、澁澤の本のイラストへのネットでの悪い評価と旭を悩ませることが立て続けて起きるけれど恋人に相談もできず悶々として過ごすことなります。
脳は主語を理解しないという話に感銘を受けました。
他人に対しての悪口や否定は脳は自分のことだと思って傷つく、人の失敗や不幸を願うことは自分に呪いをかけることだと澁澤先生は言いました。
たとえ思うだけでも気持ちのいいものじゃありませんから私も澁澤先生のようにそうしない癖をつけていきたいと思えました。ネガティブ思考は三文の得にもならないですからね。
シリーズを通して澁澤屋敷の庭がイラストも合わせてずっとワンダーランドな世界だなと思っていたので澁澤と旭がアリスの不思議な世界を思い浮かべたという場面で私も一緒にシンクロできたのは嬉しかったです。
1巻からずっと続いていた旭の母親の殺人事件が漸く解決してホッとしました。
散りばめられた伏線やヒントから結末を予測していくのもいいですが、謎解きとしてのストーリーよりも旭が再生していく過程やそれを助ける登場人物達との関わりが面白く読めました。
1年間の時の中で成長していく旭の姿を見守ることができてよかったです。
このシリーズは手元に置いて何度でも読み返したい作品になりました。
ヘブンノウズ最終巻。
いたたまれない感ちょっと+しあわせ感たっぷり で
読後感幸せな一冊でした。
当巻での新たな登場人物は
平久保:執事見習い。宇喜田が後継者にするべく仕込む。
田坂芳雄:田坂京香(旭、ミツルの母、花枝の親友)の夫。
木戸亨:花枝の弟。定職につかず、金を無心するばかりのくず男。
事件は、そもそもの発端、旭とミツルのお母さん殺人事件。
それにきっちり片を付けてくださいました。
犯人がまあ、そんなに意外な方ではなかったのですが
やっぱり花枝の人生の選び方、京香の人生、ミツルの人生を思うと
なんとも評しがたかったです。
正解はないと分かりつつも、これからのミツルの人生に幸あれ と
強く願うしかなかったです(泣)
まあ、小説より奇なり で、このような事件は実際発生しているのでしょうが
小説の中で成長を見守ってきた旭、ミツルの気持ちを思うと
正直 なんとかならんかったんかい という気持ちでいっぱいです。
やっぱり大人たるもの、分別をもって生きていかなきゃな。
そんな事件はありつつも、ミツルは着々と良くなり、
また渋澤先生と旭は雨降って地固まるという所あり、
やりきれない気持ちをぶっ飛ばして
最後は本当に幸せな気分にしてくれました。
(先生は ちょっとエロ大魔神化)
最後に大好きな挿絵。甲乙つけがたいですが、やっぱり最後の一枚。
ベッドで幸せそうに微笑みあう二人。嬉しいエンディングでした。
先生、素敵なお話、有難うございました。