ボタンを押すと即立ち読みできます!
表紙の色合いから、もっと穏やかな雰囲気をイメージしていましたが、いろいろと予想外の要素が多い作品でした。肥満体型だった英太郎のダイエットに親身になるうちに、恩は彼に恋をし、英太郎も恩に惹かれていく。そして、痩せた英太郎と恩がすんなりゴールイン。かと思いきや、物語はそんな簡単な結末ではなくて。
太っていた英太郎が痩せてかっこよくなる、というのはこの作品の中ではほんの些細な導入に過ぎません。英太郎と恩、そして恩の姉・泉。この3人の心情はそれぞれとても複雑です。家庭環境から何かに怖いほど執着する性質を持ってしまった英太郎。気の強い姉に抑圧され続けてきた恩。できた人格の母と弟にコンプレックスを抱いてきた泉。この3人のやりとりは、一筋縄ではいきません。それでもそんな3人の難しい心情を最後まで雑に扱うことなく、描ききっているところが素晴らしい。最初は理不尽過ぎると思っていた泉にも、最後は少し同情することもできました。
家庭環境に難ありの攻めはそう珍しくないかもしれないけれど、それを自覚している上で、ここまで突き抜けた行動に出る攻めは、商業BL漫画では少ないと思います。ただ執着攻めが描きたい、犯罪一歩手前まで陥る攻めが描きたい、そういう作者の意図や欲求を変に感じさせられることなはく、英太郎の性格を突き詰めた結果、彼はこういうことをするタイプの人間だったんだなぁとすんなり理解できたのは、藤先生のキャラクターへの向き合い方が優れているからかなと思いました。シリアスなシーンもあるけれど、物語にとても馴染んでいて、読み終えた後はあんなこともあったなぁと穏やかに思い出せるような描き方。濃密な心情描写や人物の作り込みを見れるBL漫画として、秀逸な作品かなと思います。
姉の性格の悪さ、口の悪さが酷すぎて、話が入ってきませんでした。自分の性格が悪いのは周りのせいって開き直ってるのも感じ悪すぎ。1ミリも同情共感できず…ただでさえ、BLに女子がでしゃばるお話は好みではないので、最後まで読むのがしんどかった。
ほわほわ穏やかなやり取りから、英太郎がどんどん執着心を見せて暴走していく様は、ゆったりと苦しさを両方味わえて面白かったです。姉にページさくより2人のことをもっと見たかったな。本当に姉が受け入れられなくて受け入れられなくて…姉に虐められたからゲイになったとも受け取れる描写もいただけません。姉のことを頑張ったね、可哀想だったねと思えれば楽しめる1冊かと思います。が、私にはムリでした。こんなに姉の愚痴ばっかでごめんなさいって感じですが、気分悪くて悪くて吐き出さずにはいらず…本当にこんな姉がいたのに真っ直ぐに育った恩は立派だよ。
可愛い表紙に裏切られました⁉︎
優しいお話だと思って読み始めたのに、
闇を抱えたとんでもない攻めでした^^;
太っちょ英太郎のダイエットを、
優しい恩が手伝う展開から始まります。
メールでレシピを送ったり近況報告したり、
英太郎が一生懸命で前向きで涙が出るくらい健気でした。
……なのに、実は英太郎はとんでもない束縛執着男でしたよ!
恩を縛って監禁してヤリたおすーー…‼︎
このギャップはなんだ!
幼少期からさみしい気持ちを抱えてきたからといって、
この裏表にはちょっとついていけなかったです。
まだ女王・泉の方が裏表がなくてマシかも。
まぁ、この姉も好きじゃないけど。
ほのぼのと始まるお料理男子のお話です。
主人公の恩はカフェを営む母に似てお料理が好き。
気の強い姉の逆鱗に触れないように、いつも縁側に避難しています。
ある日、姉が振ったデブ男くん英太郎の、姉を見返すためのダイエットの手伝いをすることになるのですが、、、。
誰の心にもある、自分では埋められない秘密の空洞。
優しいかわいい絵で、ほのぼの始まったお話は、英太郎の心の空洞から、監禁凌辱へと進んでしまうのですが、恩は英太郎に、ちゃんとお互いに向き合って愛し合おうとします。
恩、英太郎、そして恩の姉。
それぞれの気持ちに、それぞれちゃんと決着が用意されていて、未来が楽しみになる結末でよかったです。
この絵のふわふわ感と、柔らかな雰囲気にまんまと騙されました‼︎
ああ、なんて事‼︎
太っている男の子が、努力の末に痩せたらイケメンに♡めくるめく甘々な展開に♡って、いうコメディだと思うじゃないですか‼︎
前半はその通りです。ただ、途中から「私、以前からあの人知ってるけど、、、」と、言う同級生の不穏なセリフにフラグが立ちます。
彼が太っていたのにも、理由があり。その中身はスパダリでもイケメンでも無かったのです。
後半は若干のホラー展開です。
最後までゾワゾワが止みません。
愛らしい絵で語られるからこその痛み、重みを持って差し迫るものもあると思います。
メリバっていうわけでは無いですが。これも彼らの成長譚。不完全だからこそ愛おしいとも思うのです。