大学教師×売り専ボーイ

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ごまかしきかないまがいもの

gomakashi no kikanai magaimono

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表題作ごまかしきかないまがいもの

平石勇作,34歳,大学教員
長崎秀明(ミズキ),売り専ボーイの大学生

同時収録作品バイセコージャーニー 前後編

浅野泰宏,旅行中記憶喪失に
清水潔,大学の友人?

その他の収録作品

  • ままならないのはいつだって
  • マジメなキミのいうことには
  • ごまかしきかないかわいいひと(描き下ろし)
  • あとがき(描き下ろし)

あらすじ

何となくそんな気分で、相手を探すのも億劫な夜、
ゲイ向けの出張風俗を利用してみることにした大学教師の勇作。
そんなに期待はしていなかったものの、
部屋に訪れた売り専ボーイのミズキは可愛い上にエロく、大満足の一夜を過ごした。
しかし後日、勇作が教壇に立つと生徒の中にミズキの姿が。
昨夜関係を持った子が自分の生徒だと判明し……!?

作品情報

作品名
ごまかしきかないまがいもの
著者
梅松町江 
媒体
漫画(コミック)
出版社
プランタン出版
レーベル
Cannaコミックス
発売日
ISBN
9784829685549
3.6

(58)

(14)

萌々

(23)

(14)

中立

(3)

趣味じゃない

(4)

レビュー数
14
得点
207
評価数
58
平均
3.6 / 5
神率
24.1%

レビュー投稿数14

一方通行なんかじゃないよ

◆ごまかしきかないまがいもの(表題作)
 教授と生徒という組み合わせで、尚且つ生徒の秀明がまさかの売り専として働いている時に出会ってしまうという導入が美味し過ぎました。しかも、普通だったら同性の風俗を利用している教授である勇作の方が立場が悪くなりそうなのに、秀明の根が真面目で悪意がないからか、むしろ勇作の方が堂々と振舞って、秀明が気まずそうにする流れがたまりませんでした。勇作の大人の余裕、愛し方と、擦れてるようで実はとても一途な秀明のギャップを存分に堪能できました。最初は秀明からの好意の方が大きいように見えていたけれど、徐々に勇作も想いを隠しきれなくなっていく展開も良かったです。

◆バイセコージャーニー
 表題作と同じくらい良かった記憶喪失もの。記憶を失った浅野が、清水と恋人だったことを忘れてしまうのはそう珍しい展開でもないかもしれませんが、そんな彼を前にした清水が、今何を考えているんだろう、とつい想像してしまういろんな表情を見せるので、すごく切なくなるんですよね。浅野はノンケだから記憶を失くしたままの方がいいんじゃないか、とまで1人で考えた清水。それを言えない辛さってどれほどだろう、と。でも、記憶を取り戻した浅野を見て、清水のそんな不安なんてまったく無用なものだったんだ、浅野はすごく真剣に清水を愛していた人なんだ、と最後に分かる展開が最高でした。

0

恋に落ちちゃう大人の可愛げ

【ごまかしきかないまがいもの】

大学教師の勇作がウリ専のボーイを呼んでみたら、生徒の秀明(ミズキ)だったという。

えっちも、側に居ても心地よい秀明(ミズキ)を気に入ってずっと呼ぶんですな。
でも大学構内は他人行儀。
いつの間にか、ウリ専も辞めていて秀明(ミズキ)に逢いたさがつのっていくのです。
とうとう、大学で秀明(ミズキ)を掴まえ気持ちを伝えるんですね!
勇作が好きすぎて必死。
でも、秀明(ミズキ)もちゃんと勇作が好きになっていましたよ❗

まあねハピエンですよ。その後も同棲まで誓ったりとラブラブしちゃいますよ❤️

ただですね~
ウリ専していた時には、勇作以外の客に出くわしてしまったりと、秀明の将来を勝手に心配しました。
社会人になってからは昔の客に出くわさない事を願います!

【バイセコージャーニー】

旅先で記憶喪失になった浅野。

一緒にいた男、清水は何か知っているくせになにも言わない。
浅野が作った旅のしおりに「別れ」なんて書いてあったり。

記憶喪失になりつつも、意外に明るく旅行をする浅野。清水と過ごすうちに断片的に思い出していく過程が、面白かったです❗️

ゲイカップルのお別れ旅行かと思いきや、ラブ展開で締めました❗️
捻りが効いていて良かったですね~

梅松町江先生の作品をまだまだ読んでみようと思っております。

0

再読して評価があがった

二作品収録されています。

【ごまかしきかないまがいもの】【ままらないのはいつだって】【マジメなキミのいうことには】
デリヘルボーイを呼んで熱い夜を過ごした翌日、教室で見かけたのは昨日のミズキ…。
かなり早い段階でミズキのことを気に入って自分のものにしたいと思うようになった勇作と、徹底的に彼のことを避けまくるようになるミズキ。
客というか先生相手に普段は結構ハッキリした口がきけるし生意気なそぶりを見せているくせに、肝心の恋には臆病で駆け引きすらできないミズキがかわいい。

その後の【ままらないのはいつだって】は2ヶ月の二人の様子が、【マジメなキミのいうことには】は2年後の様子が描かれていて、私は最後の【マジメなキミのいうことには】が一番好き。

就職活動がままらないミズキに、卒業したら同棲しようと話を持ちかけるも「今すぐ考えられない…」と言われてしまった勇作。
ショボン…どころか、ミズキはまさか別れを考えているのか?!?!とジタバタして大人気なくなっていく勇作がかわいい。最初の【ごまかしきかないまがいもの】で登場したときの、大人〜といった余裕はいずこへ(笑)

そしてミズキが同棲を持ちかけられた時、色よい返事が出来なかった理由が、しっかりとしたいい子というかいい男になった成長の証に思えて嬉しい。
最初は客&ウリ専ボーイというまがいものの関係で始まった二人。
その後も先生と生徒、そして大人と年下の可愛い恋人というどこか立場の差や年齢差を感じていた二人が、年月をかけて対等なパートナーとして並び、愛に変わったなと感じさせる終わりが好きです。

これ私の記憶の中の勇作は、翌日に大学でウリ専ボーイを見かけた際、源氏名で呼びかけちゃうデリカシーのなさとか、本人が嫌がってるのにいつまでも源氏名で呼び続けてるところなどが嫌だなと感じ、なんかいけ好かない男…という印象が強く残ってたんです。

表紙を見て「いけ好かない大学講師とちょっと強気なウリ専ボーイのお話」と記憶してたけど、今回読み返して見たら、優作がこんなに途中からどんどんヘタレていくというか可愛げが増してく男だったとは…と認識新たに読めて、この作品が好きになりました。読み返して良かった。

【バイセコージャーニー】
記憶喪失モノ。目覚めると病院で、大学の友人だという清水と沖縄旅行中だったと言われるも記憶なし。
そして自分のカバンからはコンドームと「お別れ旅行のしおり」という意味深なタイトルのお手製しおりが出てきて…

切なく意味深な感じで進むけど、そのお別れかい!と笑えます。
先が読めそうで読めないところが好き。

1

余裕ある「風」な大人が恋をすると

こんなに可愛くなってしまうものなのか!

大学教授と売り専ボーイの恋。
余裕のある大人 vs 手練れの若者の駆け引き戦なんてものはここでは見られません。
相手を想えば想うほどぶざまでかっこ悪くなる。
だけどそれがいとおしい。
そんな作品です。

勇作(34)とミズキこと秀明(20)の年の差14歳のカップルの話です。
3話構成で1話目では出会って付き合うまでのどきどきを、2話目では付き合ったからこそ感じるやきもきを、3話目では付き合いが続いたからこそ起こるすれ違いを楽しめます。

相手を探しに行くのが面倒で呼んでみた売り専ボーイがあまりにもタイプでかわいい。自分の講義まで受講している学生だと分かっても呼んでしまう。「オレの中で今、ミズキが流行ってる」なんて言い方をしているけれど、そういう目的ではなく食事やただのお出かけだけでも楽しいなんて、惚れてしまっているのは明白なんですよね。「ハマっちゃいけない」「笑えないぞ」と自嘲めいた牽制を何度も自分自身にするのも既に惚れているからなわけで。「まだ大丈夫」と思っているのは本人だけ。
勇作目線なのでミズキこと秀明の気持ちは分かりません。分からないのがいいのです。情報だけ入ってくるので、後から事実が分かったときに「あー!」ってなります。これがパズルのピースがきれいにはまっていくようで気持ち良い!

付き合ってからの2人の温度差がまた絶妙で。
「嫉妬される=愛されている」と考える秀明はまさに若さゆえ、という印象。歳を取ると相手の気持ちをいちいち探らなくなるというか、若い頃は一番難しかったはずの「信じること」がすごく楽にできるようになる気がしませんか?むしろ信じていれば余計な気苦労をしなくて楽、くらいのテンションに。感情も歳を取るのだなあ。それだけに余計、やきもきする秀明が可愛く見えるのかもしれません。
「秀明の前では常にかっこつけていたい」と考える勇作も、秀明から見たらひと回り以上年上ですごく大人と思えるかもしれないけど、大人じゃないんですよね。34才、まだまだひよっこ。カッコ良く遊ぶことには慣れていても、カッコ良く恋愛なんてそうそうできるものじゃない。どんなときも取り繕って冷静に、大人の余裕を、大きな愛で年下くんを包み込んであげよう、なんて思ってる時点で間違ってる。
結局ぶざまな自分をさらけ出してしまうけれど、それこそが秀明が見たかった勇作なわけで。自分の思い描く理想と現実って全然違うよね、と微笑ましいのです。

これからもいろいろな人に出会うであろう秀明と、きっとこれが最後の恋になるであろう勇作ではこの関係にかける必死さが違うと勇作は思っているけれど、恋をしたときに「次は」なんて考える人はいないですよね。それも分からないくらい秀明に夢中。自分の方が想いが強いと思い込んでいる勇作の空回りが切ない。
一方の、恋人との将来をしっかりと築いていくために準備を重ねて、すべて終わったら相手に言いたいという秀明の考え方も嫌いじゃないというより、好きです。元売り専と言っても真面目な子なんですよね。ただ最後に相手を喜ばせるぞ!という計画を進めている段階って言葉少なになるし、下手なことを言ってバレたらサプライズ失敗みたいになるし、誤解を生みやすい。それが分からない秀明もいとおしい。

とにかく2人とも不器用。だけど愛せてしまう。可愛い2人なのです。

同時収録もすてきです。
沖縄で旅行中に怪我をして記憶喪失になった泰宏と、一緒に旅行していたという清水。
毛色の違う相手に「清水とオレって本当に友達なのか?」という違和感がありつつも、旅行を続けるうちに出てくるいろいろなヒントと自分の中に芽生えた気持ちに戸惑う泰宏の心理描写が卓越してます。
記憶喪失設定はわりと見かけるものの、この作品はその中でも特に好きです。ぜひご一読を。

1

年の差ならではの

表題作

たまたま売り専の男の子を呼んだら、その子は勤め先の学生で…というよくありそうなお話ではありますが、梅松先生ならではの読ませ方で、とても楽しく読みました!

売り専のかなり年下の子を好きになってしまった葛藤や、そういう仕事をしているのに、お金で繋がっている事により苦しくなってしまうミズキの様子がとてもリアルでした。

年上は年上でカッコ悪い所は見せたくないし、余裕ぶりたい気持ちもわかるし、年下の方は余裕な相手の態度で自分の事は本気じゃないんじゃないかと思っちゃいますよね。
二人の気持ちにすごく共感できました。

ミズキも可愛いけれどちゃんと男として、勇作のパートナーになれるように努力しているのに好感が持てました!

同時収録作

「バイセコージャーニー」
表題作も良かったですが、私はこちらの作品の方が好きです。

記憶喪失ものはいくつか読んだ事がありますが、
なんだろう、すごく新鮮な気持ちになりました。

こちら連載で読んだ時は前半だけ読んですごくヤキモキした記憶がありました。
潔は憂いを帯びているし、ちゃんとハッピーエンドになるか心配でしたがちゃんとラブラブハッピーエンドです。

こちらの作品はあまり事前知識なしに読まれた本気がより楽しめるかと思います。

「バイセコージャーニー」は大好きで何度も読み返しています!

0

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