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表題作棘だらけの求愛

秋宮洋介,美乃の高校の後輩で外資大口顧客の新担当者
美乃春一,OA機器と文具を扱う大手商社の営業マン

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

商社に勤める美乃春一は能力を買われ、一部上場企業の担当を任される。だが先方の担当者として現れたのは高校時代の後輩、秋宮洋介だった。サッカーの強豪校に初心者で入部した洋介の面倒を何かと見ていた春一は、その縁を活かそうとするものの彼は妙にそっけない。そんな中、春一の発注ミスが発覚する。何とかならないか交渉に赴いた春一に、洋介が出した交換条件は彼のものを唇で愛撫することで…。

作品情報

作品名
棘だらけの求愛
著者
楠田雅紀 
イラスト
みずかねりょう 
媒体
小説
出版社
心交社
レーベル
ショコラ文庫
発売日
ISBN
9784778117603
3.8

(57)

(15)

萌々

(29)

(7)

中立

(1)

趣味じゃない

(5)

レビュー数
10
得点
213
評価数
57
平均
3.8 / 5
神率
26.3%

レビュー投稿数10

仮タイトルは「こじらせた男」らしい

八年越しの片思いをこじらせた攻めと、毒母親に縛られ無自覚に抑圧され続けている受けのお話。ところどころに挟まれる高校時代のエピソードがとても好き。特に春一視点で見る高一の洋介は可愛くて、きゅんとできて良かった。

仕事で偶然再会した二人は、立場が完全に逆転している。洋介は仕事に私情を持ち込み公私混同甚だしく、春一に迫るために手段を選ばない。
春一は自己保身のために受け入れ、そのたびに何度も母親の影響が示唆される。たまに本当は自身のプライドのためなのに、それを認められず母親のせいにしてると思えるところがあって、ちょっと面倒な精神構造。表面的に付き合うなら無難なタイプ。

ストーリーは、洋介が春一に付け込む形で進んでいく。驚くほど潔い仕事の絡めっぷり。裏で春一に急な納期変更を依頼される発注先が迷惑を被りながら、表では洋介が性的奉仕を要求するBL展開。

洋介のことを考える春一は、かなり捻くれたものの見方をしていて、陰謀論に片足突っ込んだような極端な思考。長い間思ったことを口に出さずに生きてきたからこうなったのか、それともこれが本来の性格なのか。
良くも悪くも単純で分かりやすいが、こんなに変な思い込みを脳内で繰り広げるタイプの人間が、よく表面を取り繕って生きていられたと感心した。

洋介は思いを遂げられなければ自ら破滅に向かっていきそうな怖さがあって、BLキャラとしてはとても好き。春一の適度に性格の悪い地を引き出していて、お互いぴったりの相手に見えた。

春一は洋介に終わりを告げられ、恋心を自覚する。タイミングは自然だし片鱗は見せていたので流れはおかしくないのに、ここはあまりすとんと来なかった。頭では分かるけど、気持ち的にこれで好きになる?と共感できなかったからかな。
ここが不思議だったくらいで、全体的には楽しく読めた。

気になったのは、母・姉・彼女と主な女性キャラが悉く悪役なこと。この作品に限らずBL全体の苦手なところ。読者に同情させないようあえてウザく描かれる彼女が可哀想だった。

仮タイトルは「こじらせた男」らしい。洋介はもちろんのこと、春一も別方向にこじらせていて、人間味あふれるところが良かった。
萌えは高校時代に凝縮されていた。くっついてからの二人はカプとしての納まりの良さが好き。ラストで春一の呪縛が解ける描写も爽やか。すっかり可愛くなった洋介が自爆しないよう、春一はしっかりそばにい続けて欲しいと思う。面白かった。

0

負の連鎖だったのか?そこに意志はあったか?

楠田さんのミステリー以外を読むのは初めてです。
すごかった!正直読むのが辛かったです。
つい残りのページを何度か確認してしまいました。
それ以上に今は晴れやかな気持ちでいっぱいです!

こういうね〜、母の呪い系は本当に嫌なんですよ。身近にいるから余計なのかもしれませんが。

小さい頃から母に褒められたくて頑張って頑張って。
それだけなら微笑ましいのですが、この母は!
せめて大学に入ったり、社会に出て主人公春一がその呪縛を自分で解ければ良かったんですけど。
大きくなってもエスカレートしちゃって。

母に仲間に後輩に職場に自分を良く思われたい、誰でも持つ感情ですが、春一は自分を抑え込んで犠牲にしてまで貫いて。

そんな時高校のサッカー部で面倒をみていた後輩洋介と上得意先の新しい担当者として再会し…。

何度も挟まれる高校時代の回想。

私はずっと母の呪いの負の連鎖だと思ってました。
春一を狂わせ洋介も狂わせ。

でも洋介に荒療治されたことや、友人田丸のやりたいことをやれる時間は短い、もっとはっちゃければいいという言葉で、やっと春一は目が覚めるんですね。
母や世間の評判がなんだ?母や彼女の言うみんなって誰だ?
洋介がここまで来たのは、周りからどんなに笑われ見下されてもやりたいから一生懸命がんばったからだ。
俺はそこまで頑張ったか?と。

私が救われたのは、洋介が春一の世間体の為だとやった親切を本当に感謝していたから。
ちゃんと春一の面倒見の良さを認めてくれてたからなんです。毎朝30分早く来ての二人きりの朝練、キレイにして譲ったエナメルバッグ。
ちゃんと春一に親切の心があったんですね。

洋介の部屋を訪ねた時の二人がとっても良かったです。
洋介の開き直り。俺はこじらせてますからって(笑)
まさかの洋介の就職先の決め方!

執着攻めは好きなんですが、受けを苦しませたり束縛するのは苦手なんです。
でも洋介は一途に必死で。叶わないと思ってもチャンスにすがって。嫌われても触れずにはいられない。
でももうこのままではダメだ、春一から離れなければってちゃんとしてて。

春一の負の連鎖、母の呪いが断ち切れて良かったです。
もう他人の評価にとらわれず自分の好きなように生きていけるね!

多分執着攻めに萌えるかな話なのかもしれませんが、個人的に春一の自立にばかり集中してしまいました。

0

周りの友人が引くくらい一途すぎる攻め


とにかく攻めの執着がすごく良かった!!

高校生の後輩と先輩の関係で、世間体を気にする先輩の受けは当時部長。
貧乏だった後輩に部活のスパイクをあげたり、優しく面倒を見てあげます。

卒業後、とある理由で連絡が途絶えてしまうのですが、社会人になり、再会したら二人の立場が逆転!
年下なのに攻めの方が立場が上という設定が、すごく活きています。

卑怯な手を使って脅してまで関係を持ちたい後輩の思いが強くて、ゾクゾクしました。

純情過ぎるが故の執着。
就職先を選んだ理由も、もちろん先輩狙い。

「アイツはヤバい。お前への執着が~」と忠告してくれる友人が、すごくいい味出してました(笑)
第三者が介入すると、攻めのヤバさを改めて知れるのでこの演出大好きなんです…。

最後はちゃんとハッピーエンド。

4

『嫌な奴』が上手い

作者の新作を読んで面白かったので、評判の良い本作を読ませていただきました。
『萌え』という点ではあまり刺さらなかったのですが(これは『身に迫る執着』が萌えツボでないという単なる趣味の問題です)面白い!
「お話が作り込まれているなぁ」と思いました。

レビューも多い人気作なので感想のみを。
楠田さんって『根性の曲がった人』を書くのがとても上手いですね。
春一なんて「あーこういう人、会ったことある」っていう感じですもの。
そういう風になってしまった理由の書き方も押しつけがましくなく感じたのでホントに「あー、いるいる」とすんなり思っちゃったんですよ。

あと、秋宮の執着の感じが、良い意味で「すごく嫌」。
何だろう?
身につまされる感じなんですよ。『自分を想定して想像してしまう』とでも言うか、安全な所から他人が繰り広げる物語を覗き見ている感じとはまたちょっと違ったハラハラがありました。

ただ、その『ハラハラ』が最終的には春一が拘っていたものからの解放に繋がっていくという流れ。
だから、春一の心が急変する部分がすんなり飲み込めました。
この部分がね、とても面白かったのです。

2

こじらせ男の話

面白かったです。しかもみずかねりょうさんの美麗なイラストのこじらせ男。攻めの洋介は高校サッカー部の時の先輩への初恋をこじらせ、先輩の会社の取り引き先である大手企業に就職し、仕事と引き換えにノンケである先輩の体を要求するような悪い大人になってしまったのです。最後まで読むとその執着ストーカーぶりが結構恐ろしいです。

対して受けの先輩春一は、小さい頃から母親にいい子であることを求められすぎて必要以上に人目を気にするようになってしまったちょっと可哀想な子です。この母親がドン引きレベル。息子に自分のブランド物を買わせようとするって気持ち悪すぎ。でも春一も母親タイプの見た目だけ良くて中身が幼稚な女性を彼女にしてしまうのが底が浅いというか見る目がない感じです。

後輩の歪んではいるけど一途な思いにほだされBL的にハッピーエンドで結ばれる受け。でもあの世間体ばかり気にする母親に彼氏のことがバレたら相当な修羅場になりそうで可哀想だけど負けないでほしいと思います。

0

可愛さ余って憎さ百倍

腹黒執着攻めの拗らせっぷりに
ドロっとした暗さがあってもおかしくないはずなのに
不思議とドロドロしさはあまり感じませんでした。
(挿絵がスッキリした綺麗系だからかな?)

拗らせ過ぎてヤンデレてる困ったちゃん攻めと振り回されてる受け。
攻めに心乱されれば乱されるほど、受けが損得勘定で作ってた『イイヒト仮面』の分厚い壁が徐々に剥がれ落ち、劣等感も手伝ってマイナスな感情しか持てなかった相手に絆されていく過程が楽しめました。


受けはどう振る舞えば相手が喜び、満足し、評価を得ることが出来るのか、という計算をして行動し、思い通り褒められば自尊心が満たされる。相手より自分の方が上という部分を探すマウンティング気質がチラホラ。
そんな受けの前に現れたのは、かつて面倒を見てやった後輩(攻め)。
一流企業のきらびやかなビルで仕事する攻めに劣等感が燻り、昔は可愛く懐いてきた後輩が昔と全く違う態度で接してくるのがさらに面白くない気分を増幅させ。。。

序盤は読んでいてドッと疲れが…。
大なり小なり理解出来るから嫌な気分も思い起こすという( ;´Д`)

攻めはというと『可愛さ余って憎さ百倍』を拗らせてました。
時折差し込まれる高校時代の攻めと、現在の攻めは、イマイチ一致しない点はそこにあり。
先輩が大好きで慕っており、先輩も少なからず自分に好意があると勘違いをしてたのが
失恋を思い知った反動で恋心を歪にさせていき。。。

社会的優位な立場を利用して『ミスを誘発して脅す』という暴挙。
先輩が好きなんだなぁとは感じるけど、思い詰めた男の嫉妬が怖い( ;´Д`)

そんなギスギスした関係の2人が徐々に変わっていくのが面白かったです。

で。拗らせた長年の片思いの醍醐味といえば、思いが通じるシーン。
これが良かったーー(∩´///`∩)
初めてきちんと向き合って会話らしい会話をしたような。
思ってる気持ちを話すうちに段々と絡まった糸が解けていって。
キスされただけで嬉しくてボロボロ泣きだす攻めが可愛い!!!
色々あったけど、心根は純粋で先輩がただただ好きだっただけなんだなぁとジンワリ(﹡´◡`﹡ )
感極まった「好き」に溢れるエッチに萌えです♪

長年張り付いた『イイヒト仮面』が取り払われた受けに読後はスッキリ気分!
それは攻めの存在のおかげなんですね。
スタートこそボロボロでしたが、互いに高めあえる良い恋愛になってよかったなと思いました。

3

「一度で済むと思ってたんですか」

読後感スッキリ!
素敵な本に出会えたな~と思いました。

高校時代、サッカー部の先輩後輩だった二人の再会ストーリー。
中堅商事のリーマン・春一(受け・先輩)と、
大口取引先の担当、洋介(攻め・後輩)は、ある時、仕事上で再会することになります。

洋介の執着っぷりが徐々に頭角を現す中盤はもうドキドキ!
涼しい顔(絵が素敵!)して、腹黒い一面を呈して行きます。

たとえば…、

春一、発注ミス。
→洋介「フェラしてくれたら許します」

春一、洋介の仕向けた作戦でまたまたミス。
→洋介「抱かせてくれたら許します」

上昇志向が強く、他人の評価を第一に考える春一は、
ミスがバレないのならと、苦渋の選択で、洋介に従うしかないのです。

体を代償に…というのはBLではあるあるだけど、
洋介の身勝手ともいえる要求と、苦しい決断をする春一の葛藤が、
交互に描写されるのはテンポがよくて、引き込まれちゃいました。

洋介は、春一をわざと陥れるようなことをしたり等、
奸智に長けたキャラで、ずる賢いなと思う部分も多いのですが、
高校サッカー部時代のエピソードを織り交ぜながらお話が進むので
お互いの感情の流れがごく自然で、嫌悪感は全くなかったです。

そして底なし沼にはまるようにズブズブと…。
洋介の、脅迫まがいの「一度で済むと思ってたんですか」のキメ台詞は、
悪そう~な声の声優さんに言ってほしいですねw

春一が、嫌々ながら抱かれているのに、
与えられる快楽には、思い切り酔ってしまい、
そんな自分に戸惑う展開は、見どころのひとつです。
ずる賢く姑息で、自分を陥れるようなことばかりする洋介が
Hでは、表情も仕草も行為自体も、ものすごく優しくそして濃厚!このギャップ!
洋介が心から、春一を大切に想っているのが伝わって来るようなHは、
みずかねさんの挿絵の美しさも相まって、うっとりな名シーンです。

そして春一は、少しずつ、洋介の心の暖かさを知るのです。
徐々に愛情を感じ、心を開いていく春一ですが、
これまで洋介の姑息な要求を呑んでいる経緯があるため、
情に流されず、心できちんと納得出来ないと、好きという気持ちが動かないところも良かったです。

そして、自分の罪を知っている洋介は、転勤願いを出します。
引き際をわきまえていて、迷いなく春一を手放すのも美しかったな。
こういう執着さんは大変良いと思います☆

洋一に、別れを告げられるシーンでは、
いいカッコしいの春一が動揺のあまり、
訳が分からなくなり、言葉が出なくなってしまいます。
でも、カッコ悪くても言わなくてはいけないことがあると、
強い気持ちを持っているのも、胸が熱くなりました。

金銭的に恵まれない高校時代の洋介の面倒を見て、
何の見返りもなく、洋介を可愛がった春一。
春一自身は、周囲に良い先輩と思われたくてしたことと思い込んでいますが
最後まで読み終わると、決してそれだけではないことが分かります。

長年こじらせた片思いが、叶った洋介にも目頭が熱くなりましたが、
それまで、他人にどう思われるかばかりを考え行動していた春一が、
自分はどうしたいかを一番に考え、自らに素直になれたことで、
周囲との人間関係も変わり、明るい未来が開けている終わり方が
とても爽やかで、最高のハッピーエンドだと思いました!

ラストにつながる二人の会話と幸せなH、
そして、最後の春一の行動が、自分的にキター!!と思うくらいにツボで、
(やらなそうな人がやるというギャップが良いのです~)
余韻がハンパなかったです。

あと3回くらいは読み返したい気持ちです。
神寄りの萌×2です!

7

こじらせてました!w

またもやみずかねさんの表紙が麗しくて
はだけた胸元だけどてぃくびが見えていないのが
私にはちょっとした焦らしプレイでしたw
あらすじも再会モノで年下攻めのようなので
わくわくしてしまいました!

OA機器と文具を扱う栗本商事に勤める春一は
人当たりの良さとなかなかの営業成績で
大口顧客のG&Eファイナンスの新担当を任せられる事になり
挨拶に向かうとそこには高校のサッカー部だった後輩・洋介がいたのです。
当時なにかにつけて世話をやいてあげた筈の洋介は
懐かしんでくれることもなく再会を喜ぶ素振りもしないので
面白くないと思っていましたが…。

春一は、小さい頃から母に褒めてもらいたくて
いいコでいるのがクセになってしまって
それは大人になっても変わらないのです。
高校のサッカー部でも、頼れる素敵なキャプテンでいたい為
金銭面で余裕がないらしい洋介にスパイクシューズやカバンを譲ったり
まだ技術的に未熟な洋介の朝練に付き合ってやったりしました。
卒業式では泣きじゃくっていた洋介が
まさか外資の金融会社でパリッとスーツを着こなし
自分よりもいい男になっているとは…。

春一の表面上には出さない卑屈な気持ち、わかる…。
負の感情を口にする事によって、自分自身の評価が下がるとわかっていて
常に優等生の返答ばかりで息が詰まるだろうなぁ。
いいヤツ、出来るヤツだと言われる事だけが自分を満たしてくれ
人目を気にして生きている。元同級生にすら。
だから発注ミスの際、ありえない要求を洋介から言われ
ノンケでありながら条件をのまざるを得なかったのは理解できました。

ただ、またもや…っていうのはさすがにちょっとどうかなとは思いましたけど
何より春一のじわじわっと侵食されるような心情の変化が楽しかった!!
久しぶりにドノンケの反応が読めて新鮮だったのもありますがw

洋介の、再会してからの印象が春一と同様に
「こいつ…」って思う事もありましたけど
きっとこうするしか繋ぎ止める術が無いからだろうって思うと
必死さが伝ってきました。私にはw
春一本人は、洋介の真意が掴めなくてモヤってばかりでも
与えられた濃厚なフ○ラの快感に流される気持ちも
しょうがないかもなぁなんて思って読み続けました。
自ら突き放したくせに、あっさり身を引く洋介が
気になって気になって仕方ないとか人間らしい気がしました。

元同級生の田丸が良い塩梅に助言してくれて
田丸がいなかったら素直になれなかったかもしれない。GJ田丸!

でも本当、春一はいい人に見られたいだけだったけど
言葉だけじゃなく行動に移せる人はそうそういないと思うし
高校時代の事は洋介が想いをこじらせても無理はないんじゃないかな。
ちなみに、春一の意思を伴わない行為でしたが
洋介は春一に痛い思いをさせてないのが私的に高ポイントでした。
痛くなければいいのか!って感じですがw

後半の全てを話すシーンは何度も読み返してしまいます。
ただ、春一の彼女はうざかったな……w
「ハワイとぉ、グアムとぉ」だなんてキツイ;;
周りに羨ましがられるようなタイプの女性にしたって
顔とスタイルが良くてもちょっとね…。
そんなに出ばってはいませんでしたが苦手な方はご注意を。

あ、高校時代、春一が付き合って別れた彼女と
洋介がその後つきあったって話がツボりました!
そのせいで春一は誤解したりしたんですが
その執着たるや…っていう。
田丸に明かされた出来事も、洋介本人から聞いた事実も
だいぶご馳走だったので
全部ふまえた上でまた読み返したいです♪

4

だめでした。。

年下腹黒攻めとか大好きなのですが、全く萌えませんでした。
曲がりなりにも社会人として頑張って働いている私としては、仕事の発注ミスにつけ込んで体を要求するという性根が腐ったような攻めを許せませんでした。
もっと絡め取るような陰湿な罠を仕掛けて。。とかなら萌えますが、あまりに単純ミス過ぎて。。
しかもお世話になった大好きな先輩にいきなりフェラ要求って。。恩を仇で返し過ぎ!
受けの先輩は先輩で全く潔くなくて、その要求を飲んじゃうって、あまりの仕事の出来なさぶりに男としての魅力ゼロですね。
受けも性格悪いし、攻めもこじらせ過ぎてて、やり方が汚くてなんだか気持ち悪かったです。
しかもあんなに受けは攻めを罵倒していたのに、何でころっと好きになるんだか。。
もっと仕事バリバリしててカッコいい男達のお話が読みたいです!

11

My中段チェリー。

楠田さんの作品は結構好きでチョイチョイ読んでるんですが……。
いやぁ、最近他の作家さんの作品読んでもイマイチ萌えれないとか、ダルくなって途中で投げ出したりとかしてちょっと自分の中でBLバブルが弾けてたんです。
がっ……。がっ……。執着腹黒攻め好きな私にはヒットでした。

主人公の受の春一は文具商社の営業。仕事の成績もめでたい、八方美人のイケメンで彼女持ち。
そんな春一が 仕事の引き継ぎで担当することになった大手取引先の担当者が今回の攻めである高校時代に春一のサッカー部後輩であった洋介でした。
実は春一は主将をやっていたサッカー部時代、皆からいい先輩と思われたくてスーパー貧乏な洋介になにくれとなく世話を焼いていて、洋介に対し相当の貸しがあったのです。

普通に考えれば取引先は春一の商社にとって大口取引先、その担当者が後輩とくれば仕事もやりやすいだろうし、売り上げもアップできれば超ラッキー。

モロタで工藤。

となるはずだったんですがここから春一はコケてしまいます。
仕事でミスをしてしまい、それをリカバリーするために洋介に助けを求めると、洋介はフェラを要求。
そこからはあれよあれよと沼状態。
一度ならずまた仕事をミスり、またもや洋介にリカバリー、挙げ句しまいにはエッチまでやっちゃう羽目に。
もうズブズブです。
ここまでは話の雰囲気がほの暗いジットリした感じで、春一は洋介に対して憎さ全開、罵りもパナいの。
が、だんだん春一、ほだされてきます。
自分の気持ちに気付いてしまった春一。
自分の社会的な立場、付き合ってる彼女、一体どうすんの、という話。
終盤、だんだん明かされてくる洋介の執着っぷりがヤンデレスキーの私にはたまりませんでした。ワンコだし。
欲を言わせてもらえばもっと攻めのキャラをハッキリさせてもらえばもっと入り込めたのかなとは思いますが。
執着攻めが好きな方には是非オススメさせていただきたいです。

ホントのところは萌X2かなとは思ったんですが、私はこういうシンプルな(血縁じゃない)リーマン、ワンコ、執着フラグ好きなもので。神評価させていただきました。

余談ですが、この本の裏表紙にある「あらすじ」、主人公の春一の名前のふりがなが「しゅんいち」になってますが中身は「はるいち」で統一されています。
出版社さん、もっとしっかりしてくんなんし。

15

この作品が収納されている本棚

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