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思ったより随分あっさりしていたなぁというのが正直な印象です。ストーリーだけ切り取れば、結構重たいもののはずなのだけど、展開の速さや台詞・モノローグ回しなどのせいか、緊迫感を持ったり、同情や共感したりする間もほとんどなく淡々と終わってしまった感じがしました。
恵は自分のことを吉野原と同じだと言っていましたが、割と早い段階から自分を客観的に振り返れていましたし、そういう視点を持たない吉野原とはまったく異なりますよね。もし恵の症状が本当に重度のものだったのなら、私は潤ともっと長く付き合ってみないと、改善できないものなんじゃないかと思ったんです。それがあっさり数ヶ月でみるみる変化していくので、どうにもそこに深刻さを感じられませんでした。なんだ、普通の人間じゃん、という印象で。あとは、潤の掘り下げが欲しかったかな。あの特殊な性格は幼少期から形成されたのか、吉野原と付き合い始めてから形成されたのか。まだ彼の表面しか知らないような気がして、恵とくっついたのを手放しで喜べませんでした。
傷テープにあざだらけで少し困ったように微笑む表紙のニタさんがとても気になって読みました。
体裁ばかりを気にする親の元、三鷹グループの御曹司として家庭の暖かさなど知らずに育った三鷹恵。ろくに大学にも行かず夜遊びばりの見事なクズに育ちました。周りの友人も所詮恵の金目当てでつるんでいるクズばかり。家政婦も次々辞めていきます。
そこに現れた家政夫の新田潤(通称ニタ)。
常に笑顔を絶やさず、恵に何を言われても動じません。
そんなある夜、嫌なことが重なった恵はニタを乱パに誘います。
「ごめんなさい、僕ゲイだから女の人は無理なんです」と必死に拒絶するニタを無理矢理犯す恵。
もう来ないだろうと思っていたのに、翌日家では顔中怪我だらけのニタが、昨日までと変わらない笑顔で恵を待っています。
DVでニタをあんな痣だらけにしたのは、恵ではなくて他の男に嫉妬したニタの現在の恋人でした。
再びニタがDVされるのを気にした恵は「そんな顔して来られても迷惑」だとニタをつき離します。
今まで他人に興味など持つことなく生きてきたはずの恵。ニタが来なくなってからついついニタの事を考えてしまい、会いにいってみることに。
そこで出会ったニタの恋人・吉野原将門。
吉野原の「ニタを自分のものだけにしておきたい」というクズっぷりを聞いているうちに、コイツは、まるで俺じゃねえか」と気づきます。
恵は吉野原の異常さに気づき、ニタを住み込み家政夫として自宅に来るよう諭します。
ニタに会う前の恵ならば、きっとこんなことはしなかったと思う。
表情も感情も仮死状態だった恵が真剣に怒ったり、嬉しそうに笑ったり、照れたり人間味を取り戻したのはこのあたりから。一度ニタに会えなくなり、ニタの大切さに気づいてからだと思います。
そして、自分に優しく出来ず、他人の事ばっかりで、自分の意思をはっきり持たないニタを自分とは反対のクズだと告げます。
この解釈は本当に難しかった。自分なんて構わずに他人に優しくするのはクズなのか。可愛そうな人には抵抗出来ず、ついその人の言いなりになってしまうのがクズなのか。
何があっても笑顔で動じないニタは私から見たら強い人で、全然クズ要素が見つからなかったので戸惑いました。
その後ニタは再び三鷹家の住み込み家政婦に。
今までクズでしかなかった恵はまたニタを傷つけるかもしれないと悩みますが、ニタは心を打ち明けた恵に即答です。「傷つきません」「傷つくわけないじゃないですか」と満面の笑顔。
ああ、やっと幸せな2人が見られるのねと思ったのも束の間。
チャイムと共に、完全に目がイっちゃってるニタの恋人吉野原・包丁を手に登場。
ニタを取り戻すため恵に包丁で襲いかかって来ます。
「あ 駄目だ 俺 死ぬ」と思った瞬間止めに入ったニタ。
「違う、僕は僕の意思で恵くんの元に来たから」「君を支えてあげたかったけど、ごめん」「僕は一生自分の意思もなく、家の中に閉じ込められるのは嫌だ!」
ニタが恵の影響を受け、自分の意思で自分のために生きていくことを決めた瞬間です。
逆上した吉野原に恵が言った言葉。あれは半分自分に対して言ったんですよね。
「ニタさんありがとう 俺に心をくれて」の見開きページは思わず泣いてしまいました。
事件後、ニタさんのいつものセリフが少し変わります。
「…仕事じゃなくても部屋の電気をつけて君の帰りを待っています。」
仕事じゃなくても、自分の意思で、君を待っていたいから待っていますと聞こえました。
確かに「萌」という言葉で評価することは難しく、でも、心に残る良作だったと思います。
ずっと気になってましたがなかなか読む機会がなく、ようやく読めました。ほかの方も言ってますが、表紙も題名も逸材だと思いました。当時、この題名に似たドラマを私は見ていなかったのですが、題名だけなら知ってました。内容はよく知りませんが、家政婦の話なんだろうと思います。今回こちらの漫画も同じ化家政夫の話ですが、題名が似ているだけで話は全く違いますよね。
内容は表紙からわかる通り、DVが絡んできます。DVものは正直苦手ですし、ニタの彼氏が暴力振るうのは見ていて痛々しかったです。包丁を持って攻めを襲うシーンは気分が悪かったです。ただ、気になったのが、攻めは金持ちでいいマンションに住んでいるはずなのに、そんな簡単にマンションに入れるものなのか気になりました。野暮ですが。
最後にニタが幸せになってよかったです。
皆さんの評価があまりにもバラバラという事、
そして表紙のインパクトに惹かれ購入しました。
内容は他の方々が書かれているので
私の感想だけを書かせて頂きます。
読んだ感想は、このバラバラな評価が出るのも納得という感じです。
「萌え」とは違います。
心にずしんとくるような…
私的には泣くような「感動」ともまた違う感情が
読み終えたあと残りました。(確かに泣けるのですが…)
結論は読んで良かった、です。
確かに内容構成はよくあるものかなと思います。
最近のテレビドラマを見ているような感覚にもなります。
よくあるものですが後半は私の予想の範囲を超えてました。
それがまたテレビドラマ感。
そしてキャラクター一人一人の表情が凄く良いです。
正弓先生のイラストだからこそ、
この漫画の深さが出ていると感じます。
そしてDVヤンデレ男本当に怖いです。狂ってます。
DV男が襲ってきたシーンは
少年漫画のような、あまり女性コミックでは見ない描き方をされてます。
私はそれがとても良いなと思いました。
気が狂ってる、怖いこの人危ないと一目でわかり、
その緊迫感がとても伝わります。
この二人殺されないよね…という不安でページを捲るのが怖くなります。
その中での恵くんの行動には感動しました。
私は死ネタが少し苦手なので1回目は
びくびくしながら読んでしまったので
「良かった生きてた!」という安心感がいっぱいでしたが
2回目はニタさんの表情や恵くんの言葉にとても感動しました。
この作品を読んで次回作も読みたいと感じました(*^^*)
ニタさんの笑顔に癒されましたし笑
正弓先生は作家買いします!
バラバラな評価が気になる方は
1度読んでみてはいかがでしょうか?
最初の感想は、よくこのタイトルで出したなって感じです。
ストーリーは他の方が載せているので割愛しますが、タイトルに驚き表紙の絵に惹かれて買いました。
ただ、中身は特に珍しいものではなく何にも興味のなかった攻めが愛情深い受けにはまるというもの。受けの粘着質な恋人に逆恨みされるというところまでステレオタイプのストーリーだと思います。
暴力描写もそんなにひどいと感じませんでしたし、受けのトラウマも特に目新しいものはなかったかなと言う感じ。
あちらの絶対に笑わない家政婦さんと正反対でいつでもニコニコ笑っているニタ(本当は新田)さんをかけたのかもしれませんが、逆にこのタイトルでなかったら普通の健気受けとしてストーリーに入っていけたのに、どうにも元ネタが浮かんでしまうので物語に入っていけませんでした。