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表題作 ひだまりが聴こえる

杉原航平(攻受不明) → 古川慎

佐川太一(攻受不明) → 榎木淳弥

その他キャラ
ヨコ[中島ヨシキ]/ ヤス[粟津貴嗣]

あらすじ

難聴のせいで何かと誤解を受け、周囲とうまく馴染めない大学生の航平は、いつしか人と距離を置くようになっていた。
そんな時に出会った同級生の太一。
バカみたいに明るい性格で思ったことを何でも口にする彼から「聴こえないのはお前のせいじゃないだろ!」と言われ、航平はその言葉に心の底から救われて……。

CAST
杉原航平:古川慎
佐川太一:榎木淳弥


(店舗別特典)
中央書店コミコミスタジオ
文乃ゆき先生描き下ろし小冊子

ホーリンラブブックス
文乃ゆき先生描き下ろしペーパー&口絵ブロマイド

とらのあな
コミックス未収録番外編小冊子

アニメガ
ジャケットイラスト使用缶バッジ

作品情報

作品名
ひだまりが聴こえる
著者
文乃ゆき 
媒体
CD
オリジナル媒体
コミック
メーカー
チェリーフィフスアベニュー
シリーズ
ひだまりが聴こえる
枚数
1 枚
ふろく
初回封入特典:文乃ゆき先生&キャスト(写真入)コメントカード メーカー通信販売:ふたりっきり♡トークCD ※発売翌月で終了
発売日
JANコード
4580166737027
4.6

(48)

(34)

萌々

(10)

(3)

中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
9
得点
220
評価数
48
平均
4.6 / 5
神率
70.8%

レビュー投稿数9

BLCD初主演同士のお二人が丁寧に演じてくださっている良作

去年リミット全3巻が一気に音声化された時に目に止まって、試しにこの1作目を聴いてみたらめちゃくちゃ良くて、速攻で全作揃えました。
ゆっくりと進むストーリー重視の原作の良さを損なわない丁寧な作りで最新巻まで続いている貴重な良作長編CDだと思います。
クレジットを確認すると、脚本も音響チームも途中で変わることなくずっと同じ方々が作ってくださっているようですね。

本作について私が真っ先に推しておきたいのは、主演お二人の初々しさが原作の雰囲気にとてもマッチしているところ。
BL出演にこなれている声優さんではなく、若手の声優さんが不慣れながらも丁寧に演じてくださっているのが逆に功を奏していると感じます。
リミット1の特典トークCDによると本作の収録は2015年で、榎木さんも古川さんもBLCDで初めてメインを演じたのが本作だったとのこと。
「声がすげー若い」「溢れ出る新鮮さ」「爽やかな成分があった」などの感想が出ていましたが、そんな7年前のお二人だからこそ作り出せているピュアな空気感がすごく原作にハマっていて素敵です。
2022年現在のお二人の声やお芝居のイメージで聞くと結構ビックリします。

CDを聴くようになってから目で読む良さとは違った良さに気付くことが多いのですが、本作は難聴の航平の世界が分かりやすく表現されていて、航平が感じているストレスや、太一を“ひだまり”と感じる気持ちが原作以上にしっかりと伝わってきました。
途切れ途切れの聴き取りにくい声が飛び交う世界にハッキリと聴き取れる声が側にある安心感と、太一の根っからの太陽のような性格にどれほど心が溶かされ、あたたかい気持ちをもらえるか、耳から聞くとより一層説得力がありました。
そして、第4話で航平が言う「好きだよ」の声にこもったなんとも言えない切なさ。
あぁこんなふうに言ったのか、と。
恋愛の好きなのかそうじゃないのかなんてもうどっちでもいいじゃんて思ってしまうくらい、純粋で、切なくて、グッとくるワンシーンでした。


本シリーズは、
「ひだまりが聴こえる -幸福論-」
「ひだまりが聴こえる -リミット- 1」
「ひだまりが聴こえる -リミット- 2」
「ひだまりが聴こえる -リミット- 3」
と続きます。
現時点でCDになっているのはここまでですが、原作はまださらに続いているのでCDも続いてくれるといいなと思います。


それにしても古川さんの声が高い。
トークCDの地声からしてもう今と全然違いますね。

0

声優さんの魂の込め方が最高

夜眠れない時に聴き始めたのですが、思わず聞き入って泣いてしまいました。
原作を読んでから聞いていたのですが、やはり音になると変わりますね…。

「聞こえないのは、お前のせいじゃないだろ!」の榎木さんの演技とそれを受けて泣いてしまう古川さんの演技が本当に素晴らしくて……この言葉でどれだけ航平くんは救われたのかなって思ったら私まで涙が止まらなくなりました。
二人ともとても力と魂を込めて演じてくださっていて、本人たちの気持ちの揺れ動きに全部感情移入しました。
素敵な原作に負けない、最高の一作でした。本当に最高です。

2

若手を見守りたいキャストファン向け

原作について、個人的にはBLとしての評価はできないと思っています。
BL誌に掲載しているので、という編集の意向でBL要素を入れたようですが、
あの取って付けたようなキスシーンは蛇足、
あれがなければ教科書に載ってもいいような話、
結果的に中途半端になってしまった。
それをCD化して何になる、と思うが…
何も起きない話なので、純粋にキャストの演技を楽しめる内容ではある。

難聴の大学生を古川さん、明るい同級生を榎木さん。
古川さんはあの年代ではずば抜けて演技力がある方なので、
どんどん挑戦してほしい。

抑制的な一定のトーンで話すのは相当な集中と忍耐を要すると思うが、
古川さんはブレない。
自分の声が聴き取れず、鼻声みたいになっていると指摘されるシーンがあるから、
それを再現した台詞+比較的落としたトーンのモノローグで構成されている。
榎木さんは良くも悪くも普通。

メインの二人以外の登場人物は、幼稚で無神経な人が多い。
なので、夢見がちな女子に太一がキレたシーンはスカッとした。
お祭りに誘うメールを送るシーンは、
相手の食生活を心配→「会いたいな」が可愛かった。

大事に思える友人ができたこと、それを自覚して会うことになった矢先、
耳が聴こえなくなるかもしれない不安、雨の中で彼を待ち「好きだよ」と告げること…
BGMも雰囲気を盛り上げ、叙情的だった。
別れを決めたモノローグまでを含めて、
一連の感情の流れが古川さんの確かな演技で伝わってくる。

太一側からの気持ちも語られ、両片思いのような友情…
というか慈しみに似たあたたかな感情が寄り添う…。
ので、やはりキスは唐突。
幼稚園児or女性アイドルの百合営業なら
性別問わず大好きなお友達にキスをするというのはあると思うが…
男子大学生やぞ…。

総括。
原作が再現されている。
ということは、ドラマCDの出来として、悪くない。
若手同士で難しい題材に向き合ったということが、このCDの価値。
とはいえ、BLCDとして評価はできないし、
ドラマCDとしてもここでしか聴けない演技はないので、
若手を見守りたいキャストファン向け。

1

ハッとした

読みたかった特典小冊子付きが再販されてたので今頃ですが購入しました。本で読んでる時は何となく想像してただけの『聴こえない』という状態をCDで具体的に体験して初めて、航平にちゃんと感情移入できた感じでハッとしました。
女性キャラ達の声がもう少し落ち着いてた方が自然でいいのになあと感じました。
終盤の古川さんの、作中唯一強めな「いたくないでしょ?!」 の言い方が不思議な程グッと来ました。調べたところ声を張る役の方が得意な方っぽいですが、だからでしょうか…?('_')

3

上質なアニメを見た気持ち

結構ギリギリまで購入を迷っていたのですが、
思ったより上質で素敵で、買うことにしてよかったです。

男の子たちの恋…という面では、
軽めのキスだけだし、ふたりの関係はこれから…という感じなので、
少し物足りなさもあるかもですが、
ドラマとしては丁寧な作りでなかなか聴きごたえがありました。

航平役の古川さん、とてもよかったです。
これがついこの間聴いた、
あの大人っぽいリーマン攻めや、父親に恋する高校生と同じ方?
あのハイテンション生徒会長??
全然違う個性の役を、しっかりそれぞれの雰囲気を纏って演じられてて、
さすがプロはすごいですね、古川さん上手い…。
BL初出演後、次々と出演作が続いているのも納得です、
次はどんな引き出しを披露してくれるのか、
より今後が楽しみになっています♪

今回は、
難聴になってしまった航平の苛立ち、不安、諦めの気持ち…などが、
古川さんの丁寧な演技で静かに胸に迫ってきました。
些細な言葉でも傷つく若者らしい繊細さが、よく出ていました。
すごく、航平らしいなぁと感じました。

太一役の榎木さんは、
ちょっと大げさかも…?と思ったところもあったけれど、
コミックよりも航平との性格の違いや、
それゆえに航平が太一に惹かれる気持ちが自然に感じられて、
全体的にはよかったと思いました。

音が…声が…聴こえない…という、
航平の難聴の状態を体感できる作りは、より話に引き込んでくれたし、
これで普通のBLCDより800円くらい安く手にできるってのは、
すごく良心的だと感じます、ありがたいな。

個人的には、フィフスさんだと送料がかかるので、
他のところで違う特典をつけて売ってくれるのも嬉しかったです。

続きの「幸福論」もぜひ音声化してほしいです。

6

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