おまえは俺の弟だろ。

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表題作双極

和泉朱也/双子弟/高校3年生
和泉郁朗/双子兄/高校3年生

その他の収録作品

  • わずらい(描き下ろし)
  • あとがき漫画①
  • あとがき漫画②

あらすじ

双子の兄・郁朗は成績トップの優等生で、落ちこぼれの弟・朱也に対して優越感を抱いていた。
けれど常に纏わり付く朱也の視線に、以前に言われた「触ってもいい?」という欲を孕んだお願いを思い出す。
怯えと苛立ちを感じながら、その視線に追い詰められていく郁朗。
ついに朱也を詰るが、彼は生活態度を改める代わりにと、ご褒美の“約束”をねだってきて……。

歪んでしまった双子の“約束”の行方は──。
待望の2ndコミックス!

作品情報

作品名
双極
著者
芽玖いろは 
媒体
漫画(コミック)
出版社
プランタン出版
レーベル
Cannaコミックス
発売日
ISBN
9784829685778
3.8

(220)

(75)

萌々

(75)

(42)

中立

(23)

趣味じゃない

(5)

レビュー数
30
得点
824
評価数
220
平均
3.8 / 5
神率
34.1%

レビュー投稿数30

確かにディープな双子兄弟もの

兄弟ものが好きで見つけたこちらの作品、執着攻めでBLアワード(ディープ部門)も受賞ということで読んでみました。

双子の弟朱也(攻め)は幼い頃より、兄郁朗(受け)に強い執着を抱いています。一方郁朗は、そんな朱也に苛立ちや嫌悪感を抱いています。

朱也の気持ちはわかりやすいんですが、この郁朗の気持ちがなかなか複雑で、よくある兄弟ものとは一線を画する作品だなと感じました。

大抵の兄弟ものは、一方が強い執着を持ち、もう一方が抵抗を抱きつつも最終的に絆されて…という流れが多いかと思うんですけど、こちらの作品は郁朗が朱也に対してコンプレックスも抱いているので、話が複雑になっていると感じます。

そして最終的に、2人の関係に決着はついていません。
それがちょっと私的には消化不良というか…。
個性的で興味深い作品ではあるのですが、萌えがあるかというと、私はあまり萌えられませんでした。

あと恐らく一卵性双生児で、2人とも顔と体型がそっくりです。そういう点も自分の萌えポイントから外れてるみたいでした。

ただ朱也が、一貫して郁朗を一途に想い続ける様子は、なかなか健気で可愛いなと感じました。
ストーリーもしっかりしているので、面白く読めました。

あとがき漫画で先生が「この双子の恋愛関係は10年後ぐらいからが本番…」と書かれていて、そっちも読んでみたい!と思いました。番外編ないか探したけど無さそうですねw

紙本 修正はかなり少なめの細白短冊
(この頃の作品は修正甘めが多い印象!)

1

あの終わり方だから納得。

私はガチ兄弟は苦手です。
なら読むなってところですが、
芽玖いろはさんの作品なので読んでみました。

結果、やっぱりガチは……
プラトニックならいいんですけどね……
まぁ、BLですから、
そういうのないとダメなんでしょうし、
今回はそういうの有りで物語が成立しているので、
納得はして読めました。

結局、優しくて我慢強いのは弟の方で、
鈍感で我侭なのは兄の方だったと。
でもお兄ちゃんはずっと努力の人で、
きちんと兄であろうとしていた。

あの終わり方だったからこそ、
今後の二人があるような気がします。

評価は、
ストーリー的には萌✕2くらいなのですが、
やはり完全に私の趣味で、
やっぱりガチはダメだと再認識の「萌」で。

0

ときめきが足りない

ときめきが足りなかった…。

恋愛に軸を置いてるってより、双子感のコンプレックス(兄が弟に対して)から成る特殊な関係性を見せたあと、シンプルに愛へと流れ着くという…ストーリーでした。
わたしは、イチャイチャラブラブとか「誰と付き合っても兄貴以上の人はいない」とかデロデロ甘々なやつが好きなので「しゅみじゃない」に…。

弟は、兄に対して、重くてドロドロで執着のような肉欲を伴う愛情を抱いているって感じです。

BLなんだけど、私的には兄弟愛、家族愛の延長にある執着にしか見えなかったのが、しゅみじゃないにした原因のひとつでもあります。
もともと、愛を持った共同体の中にあって、そこに肉欲を付け足すのに理由づけがもう少し欲しいように思いました。
特に、双子なら尚更。
双子って結構、2人だけの世界、閉じた世界、彼らにしか分からないって世間的な共通認識なものがあるから、弟が兄貴に懸想して、執着して、2人だけの世界から出さないように兄貴の理想の自分になろうとしているのに何ら違和感もない気がしました。

兄の方も、兄の言いつけを守っている風に見せて、築き上げたテリトリーから出ようとしない弟に対して「自分の好きにしろよ」とは言えないのは、ただただ認めたくないとか素直じゃないわねってところがあるな、と。
これから!ってとこで切れてるのも「え!?これで終わり!?」って感じでモヤモヤが残ったまま終わってしまったのも残念極まりない…。

0

続きが読みたい

ガチ双子、執着ときいて、そんなの性癖すぎると思って購入。
よくあるガチ兄弟のとはまた違う作品
結末は…捉え方でハッピー?なのか
弟が兄に執着し体の関係まで求めますが、兄はそれを憎悪からと勘違いしこじれる
が、ふと弟の行動を思い出していきそれが、憎悪ではなく家族愛でもなく特別なものだと気づいてしまいます。
そんな弟の気持ちに気づかず縛り付けていた兄は、解放してあげようと考えるがなかなかできない
からのラストスパートを迎える
個人的にはここから始まるストーリーな気がした


弟の気持ちに気づいたときの兄の描写がリアルでした
ガチ兄弟ですからまずそんな風に思われてるなんて思いませんもんね
弟もとってもいい味だしてました〜兄に執着しててこんな執着もあるんだなぁと。
あとがきにチラッと20代になった二人を描いてくれていたのですが、20代編みたいですね
どうなったのかすごく気になります

0

嫌悪感のないガチ兄弟

ガチ親子、ガチ兄弟、地雷な方もいらっしゃるのではないでしょうか。
かく言うわたしも「ガチ」は生臭く感じてしまって、設定の時点でガードが上がります。
あとがきに「最初は異母兄弟の予定だった」とありましたが、この作品はガチ兄弟、それも双子だったからこそ良かったのではないかなと思えました。

成績優秀な双子の兄・郁朗と、補習常連で生活態度も悪めな弟・朱也。
ある出来事から口も利かなくなって5年。
声をかけてくることはないのに、いつも張り付くような視線だけが…。

壮絶な話でした。
努力に努力を重ねて首位を保つ兄に対して、たったひとこと「お願いを聞いて」という約束だけで圏外から一気に1位を取れる弟。
弟目線、兄目線、両方の見方で進行していくストーリーに、いつのまにか釘付けになって、ガチ兄弟とか、ガチ双子とか、そんなことは瑣末な問題にすらならないと感じるようになっていました。

生まれる前からずっと一緒で、生まれてからも「血」は断つことができない。
そんな存在が、自分より当たり前に優れていて、自分がどんなに努力を積み重ねても届かないところに行けるとしたら。
それが自分の「弟」だとしたら。
兄としてのプライドや、「お兄ちゃんだから」と我慢させられてきた鬱憤も混じって、疎ましく思えてしまうのは仕方ないことだと思うのです。
同じ顔、同じ遺伝子、同じ環境。なのに持って生まれた才能だけが違う。
劣等感を常に感じさせられるのは自分なのに、親は「お兄ちゃんだから」と言う。
さらにそんな弟がいつも自分の真似をしてついてくる、逃げ場のない閉塞感。

弟はただ兄を慕い、兄と同じであろうとして、それが兄を傷つけていることに気が付いて…、と、こちらも切ない。
自分ができることを捨てて、兄のためにだめでいる。
だめでいれば、兄を傷つけることはない。

そんな弟が作り上げたバランスを自ら崩しにいった気持ちを思うと、何とも言葉が出ません。
いつでもひっくり返せることを思い出させて、それでもひっくり返さないでおいて「あげる」という罪悪感で兄を縛ってでも、兄を欲しがる気持ち。
そこまでの執着の根底にあるものに気付いた兄の選択も、相当の覚悟です。

最後、思いがけない形で終わりますが、あとがきを読んで10年後の2人を激しく読んでみたくなりました。
ガチに抵抗のある方、ぜひ試してみてください。
ガチじゃないとだめだという意味が分かると思います。

1

愛の裏は憎しみで、憎しみの裏には愛がある。

愛憎に絡めとられた双子のお話です。

優等生の兄・郁朗と落ちこぼれの弟・朱也は血のつながった双子の兄弟。
小さい頃から兄にベッタリの朱也とそんな弟を甘やかしてきた郁郎。
郁郎は兄としてのプレッシャーを感じつつも、
それでも決して兄弟仲は悪くはなかった。
だけど、ある日欲情した朱也が「触ってもいい?」と
伸ばした手を振り払い、拒絶してしまう。

以来5年間、2人は会話も、目を合わせることもなく過ごしてきた。
ただ、時折感じる弟からの視線。
ものも言わず、何を考えているかもわからず、
ただただ注がれる朱也からの熱い視線に郁郎は戸惑う。

そんな状態に耐え切れずに詰め寄った郁郎に対して、
朱也はある提案をしてくる。
それは真面目になる代わりに〝ご褒美〟が欲しいというものだった。
学年1位の兄の成績を抜くこと。
落ちこぼれの朱也にそんなことできるはずがないと
高をくくった郁郎はその条件をのんでしまう。

その日から朱也は変わってゆく。
髪を黒く染め、真面目に勉強し…
ここでは見た目も中身も正反対だと思っていたけれど、
髪を染めて切るだけでそっくりで、やっぱり双子なんだなぁ…と思った。

そして、迎えた成績発表ではまさかの兄を抜いてしまう朱也。
実は落ちこぼれであることすらフリだったのだ。
理由は以前兄に「俺よりずっとバカでいろ」と言われたから。
それとは逆に真面目にやれと言われれば、
兄を抜かしてしまうことだってできてしまうのだ。
朱也にとっては郁郎の言葉が全て。

郁郎に言われれば、自らの人生を放り投げてでもやる、という無茶苦茶さ。
もうすごいを通り越して、ヤバい。
これは従順を通り越して、執着だ。
それまでうっすらと感じていた朱也の気味の悪さが
ここではっきりしたものに変わる。

そして、ご褒美として遂に郁郎の体を手に入れた朱也。
明るく人当たりがよさそうに見える朱也の内面は昏く、狡猾だ。
ただ、それも兄への純粋な愛情ゆえで、
すべては郁郎から愛されいがための行動だ。
その無垢なまでの愛が重たい。

対する郁郎はそんな弟の行動が理解できず、怯え、苛立つばかり。
抱かれるごとに開かれてゆく身体とは裏腹に
心は朱也を拒絶しつつも、かき乱されてゆく。

しかし、ある郁也の一言で、弟が自分に向けていたものが
憎しみではなく、愛情であることに気が付く。
そして、自分自身が弟を縛り付けてきたことにも。
その時点から郁郎の朱也に向ける感情が変わり始めてゆき…。

愛と憎しみは表裏一体で、反転してしまえばこうも
見える景色が変わってしまうのかと感じた。
郁郎の朱也への感情の動きを見ていると、
憎んでるってことは実は愛してるってことでも
あるのだなあと思えてしまった。

結末にはええぇ!!?と驚いたけれど、あとがきの
「この双子の恋愛関係は10年後くらいからが本番だと思っています。」
との著者のお話で納得。
なるほど、今はまだこの若い2人にはこのもて余したまくった
感情を整理することも受け容れることも難しいのだろうな、と。

一度離れて、閉鎖的だった2人の関係性が新たに再構築されることで、
そこからまた始まるものもあるんだろうなと私は希望的にとらえました。
朱也が言うように、一生の別れじゃあるまいし。
双子の縁は切っても切れはしない。
であれば、今はまだ。
未来の2人を思い浮かべ、この昂った気持ちを静めることとします。

3

赤と黒

ガチ兄弟モノです。
もともとのタイトル「赤と黒」も好き。

苦手なのについ買ってしまう兄弟。今回は芽玖いろは先生の作家買いです。
苦手なんですけど、漫画としてはテンポよくて面白かったです。ありがちなストーリではあるものの、芽玖先生が好きなのもあり"ありがち"だけの感想では終わらなかった。無理に甘々にくっつけなかったところも良い。お兄ちゃんは女性と恋愛して欲しい気はする。

あとがきを読んで、10年後が大変気になりました。ガチ兄弟モノとしては珍しい評価の高さなので、続編の話が出ても良い気が…ひょっとしてもう出てる?

2

双子なのにね

双子なのに、似てるような似てないような、独特の雰囲気にもっていかれました
近親相姦なのに‥なんて重々しい感じは私は特に感じられず、ストーリーが展開されていきます

他の方も書かれてますが、これからが読みたいと思わせる2人です
作者様も10年後くらいにやっと甘さが出てくるみたいなことを書かれてましたが、まさにその通りだと思います

これから、どんな風に気持ちを育てていくのか作者様の絵で続きが見たいと強く思わせてくれる作品で、だからこそこれからなのにと少し残念な気持ちにもなる作品でした

3

弟の真意は?

うーん、複雑ですね。

兄の為に、兄の言葉に従ってずっと兄より劣ってきた弟。兄は自分の言った事もすっかり忘れて出来の悪い弟だと思ってて。

弟の動機は?兄を追い抜きご褒美に兄を犯す日々。兄に堕ちろと念じてますが。どこへ?自分へ?
ただの憎しみでは無さそうな。兄の考えがたどり着いたように弟は恋愛感情なのかな?

子供の頃から双子なのにお兄さんだからと何でも我慢させられてきた兄。弟はきっとそれが可哀想で何でも兄と一緒に。追い抜いちゃったらわざと負けて。

だけどある日触ってもいい?と兄の局部を…。
拒んだらそこから弟は兄を避けるように。でもいつも見てくる。

兄の覚醒までは弟が不気味というか何を考えてるのか怖かったです。
でももし恋愛感情だとするならいじらしくて大きな犠牲を払って何ともすごいです。

最後は兄も素直になって。
結局別々の大学に別れましたね。どうなるんでしょうか。
あとがきにあるように恋愛関係は10年後ぐらいからが本番ってそれまでどんなふうに過ごすの?

絵がとてもきれいでした。

3

どストライク

双子というよりは兄弟としての描写が多いです。
兄も相当優秀なのですが、いかんせん弟がチート設定過ぎる 笑
画力が高いのが良いです。なんというかベタの入り方とか線の走り方が気持ち良いです。
発端となる弟の想いの根源とか、最終的な兄の気持ちとか、大事な部分がはっきりと描かれていないのですが、いかんせんこの設定と高い画力、好みの絵柄がどストライクすぎて、微妙ながらも私は最後まで美味しく読めてしまいました。こればっかりはしょうがない!
カバー下の作者さんの言葉にもあるように、この兄弟の10年後が読みたい…!

5

ドロドロください…

チートな双子の弟×学年首位の双子の兄。
出来ないのはフリで、本気を出せば軽々と兄の成績を抜いてしまう弟、
兄は策略にハマってカラダを好きにされ、日々、学校でもセックスする二人。
二卵性なのかな?そこまでソックリじゃないけど、同じ顔をした二人の絡みには生々しい背徳感があります!
芽玖先生の色気ある絵だと、ほんとうに生々しい!

ただ、ガチ兄弟にありがちなダークな執着はあまり感じられず…
弟は、兄の性格を熟知していて、騒がない方が合理的だろと言って大人しくさせたり、兄の学年首位返り咲きをチラつかせて「入れてください」とお願いさせたり、カラダから落そうとしてるけど、好きな兄を抱けてる嬉しさがあるのか、追い詰め方が甘い!
兄は、弟が恋情から自分を立て能力を出してこなかったことに気付き、大学入試を勧める。弟の気持ちやカラダに引きずられているようにも見えつつ、家族愛・兄弟愛ともとれて、兄から恋愛感情はイマイチ感じられない。

そして兄は第一志望の入試に失敗し、二人は別の大学へ、離れて暮らすことに。
あれ?二人の関係って執着ダークサイドに堕ちるでもなく、別れてまっとうになろうでもなく、オチなし???

描き下ろしは夏休みで兄が帰省、寝込んでる弟を看病し、リクエストに応えておでこにチュー。でも二人の関係は曖昧なままなんだよなぁ…

カバー下に「双子の恋愛関係は10年後くらいが本番(きっとワンチャンあるよ、がんばれ弟)」とあり…
弟は兄への気持ちを断ち切れず、兄は意思表示をハッキリしない曖昧なままってこと?
10年後の本番とやらが見たかったです!
芽玖先生の色気ある絵でドロドロが見たいです!

4

双子の執着愛は自己愛にも見える

「双極」って分かるようで分からない言葉。
日常でこの単語に出会うとしたら双極性障害(躁うつ病)ぐらいじゃなかろうか。
なので、芽玖いろはさんがこの作品のタイトルを「双極」にされたのはなんでかな?って考えながら読んだんですけど、繰り返し読んでるうちに「あぁ、“裏返し”なんだな」って。
二人の間にある色んな感情が全部裏返しになってるんだなって。
たとえば、出来の悪い弟に対するお兄ちゃんの優越感は本当は自分より優れている弟に抱いていた劣等感の裏返しだし、弟のお兄ちゃんに対するねじれた執着はすごくピュアな自己愛にも見えるなぁとか。
最初読んだ時は、双子じゃなくて普通の兄弟でもいいんじゃないかなぁって思ったんですけど、このお話はやっぱり「双子」だからいいんだと思いました。

少し残念に思うのは、心情描写が少々足りていない気がするところ。
読み取れないから想像する(=自分の経験則で読む)しかなくって、自分の都合のいい解釈になっている気が無きにしも非ずなので。
兄の方はいいけど、弟の方が私にはちょっと分かんないな。

皆さん書かれているように、「そこで終わるの?!」ってところで終わります。
近親BLにありがちな共依存エンドにならなかったのが個人的にはとても良かったと思いますけど、腐女子の煩悩が二人のラブラブなエロ見せろー!って訴えてます。笑

10年後の二人、是非描いてほしいなぁ。

5

優等生の眼鏡は大好物!

 絵柄が好きで購入したデビューコミックスの『蛇喰い鳥』では、あまりの修正の甘い詳細なナニに目が行ってしまい、そんなことばかりレビューしてしまったんですが、芽玖先生の描くストーリーも一捻りあって好きです。

 兄の郁朗の【優等生で眼鏡】で【受け】という設定、大好きです!!キリキリと神経質そうな性格もGOOD。子供の頃に触られそうになって拒否して…というエピソードもよかった。近親相姦の禁忌な話なので、そういう葛藤が描かれるほどに萌えます。
 弟の朱也はちょっと掴みどころのないキャラでした。兄のことが大好きすぎて言う通りにしたという…。「俺よりずっとバカでいろ」という言葉を守り「真面目にやれ」と言われて本気を出す。あっさりと学年1位を取るなんて、それまでどれだけの努力をして、そして隠してきたんだろうと思うと、その執着が怖いです。5年もの間ずっと郁朗のことを考えていたってことでしょ?郁朗もそれは同じですよね。同じ年月、ずっと朱也の視線が気になっていた。兄弟BLの醍醐味はこういうところにあると思います。絆からは逃げられない。子供となると家からも出られない。怖くても一緒に暮らすしかない。

 ところで郁朗は朱也のことを好きになったのでしょうか?ラストまで読むと相思相愛のような感じではあるけれど、はっきりしたことは何も言っていません。大学受験の件でやっと本当に兄らしい姿を見せたところがとても格好良かったけど、イコール「好き」ではないですよね。それがちょっと物足りなかったです。ハピエンにするならもっとラブラブに、そうじゃないなら禁忌を前面に出してドロドロにして欲しかったです。

 絵柄はデビューコミックスよりも更に好みになってしました!芽玖先生の描く神経質そうな表情や、深いところを見るような視線がとても好きです。発売日に買い損ねてkindle unlimitedで読んだのですが、結局紙でも買ってしまいました^^;すっかりアマゾンの罠にハマってしまったようです。

追記9/27:後にkindle unlimitedから削除されてしまったようです。

5

双子

前作「蛇喰い鳥」のストーリー、絵がとても良かったのと双子という設定が気に入ったので買いました。
いつも学年一位で成績優秀な双子兄 郁朗と正反対の弟 朱也の話。
お気に入りのシーンは
朱也の「〜手抜きしてやるよ そしたらまた郁朗が一位だ。」というところ。
本当は兄よりも勉強ができるのに過去に兄からバカでいろと言われバカなふりを続けてきた弟のセリフ。
すごく良かったです。
あとがきの10年後の絵もとても素敵でした。

電子派なので電子でもおまけペーパーが読めるのは嬉しいですね(*^^*)♪

5

デレだけの2人が読みたいなあ

学年トップの兄と、補修常習者の弟。
中学の時にベッドで触られて、拒否って、こじれて。そして5年。家の中でも目も合わせなくなった2人。
その導入から弟が逆襲?をはじめ、勉強で兄を追い抜きそして兄と性交する。中学生の時にしたかった事を…
その後も自宅で、学校の階段の踊り場で、来賓用トイレで、ヤリまくる。
弟の意図は、自分がテストで手抜きして再び兄がトップに返り咲く事を引き換えに、兄に自分から『入れてください』と頼ませる事。
そして弟の思う通りに。
ここまでは小さい頃から兄が大好きで大好きで執着して、こじらせちゃった弟のねじれた復讐劇かと思ってました。
しかし、「双極5」から弟が自然に見せ始める兄思いの言動で、兄の弟への感情が変わってきて…
ここから後半は、前半とは違う話みたいで私は戸惑いました。
なーんか仲良くなっちゃって…あらら、みたいな。
どうせデレる結果になるのなら、前半のキツすぎる怖い執着描写は半分くらいで良かったかも〜と思ったかなあ。
無表情っぽいお兄さんのちょっとした目線とか、そういう色気のある絵柄はかなり好きでした。
この作者様で甘々一直線のお話を読んでみたいな、と思いました。

4

もう少し最初から甘さがあったら

前作が良かったので、期待して購入。
しかも、大好きな兄受けですよ!双子ですよ!

読み終わったら、何とも自分が長女なので複雑な思いでした。
兄に感情移入して読んでいましたが、わざと手を抜いて生きていたのはいいけれど本気出せば今までサボってたけどすごいんだぜ!っていうのはどうも。双子でなければありかと思うのですが、ちょっと無理がありますよね。
もうここらから恋愛感情とかどうとか無理で、兄が弟の想いに気づいても(今まで何故気付かない!)入り込めずに終わってしまいました。
劣等感に訴えかける内容は不得手だったんだなあと、実感。
もう少し最初から甘さがあったら、入り込めた気がします。

それでも色気のある絵は好きなので、次回作に期待です。

3

もやもやする。。。ラブラブえっち見せてくれないの!?

高校生、執着攻め、しかも…ふたご。私的に設定が神過ぎて読む前ちょっと緊張しましたww 一番萌えたのはチャラい弟の朱也(あかや)が髪色を黒く戻してお兄ちゃんと見分けが付かなくなることろ。一卵性双生児CPヤバい!!

でも、萌え要素てんこ盛りの割には思ったより萌えませんでした汗。小さい頃から兄の郁郎にべったりだった弟の朱也ですが、一度「触っていい?」と聞いたところ激しく拒絶されて、それ以来朱也の郁郎に対する愛はどんどん歪んでいきます。その結果、ほぼほぼレイプ状態でお兄ちゃんと体の関係を持ち始めちゃいます。一方の郁郎はとにかく鈍くて、朱也は自分の事を嫌ってるからこんな酷いことをしてくるんだと本気で思ってます。このエッチは見てて辛いです。朱也は自分の下でドロドロになって泣くお兄ちゃんを見て興奮し、優越感を感じてるんですが、その好きだから汚したい独り占めしたい的な感情は郁郎には一切伝わってないので、受け目線だとただただ辛いし意味不明。だから、完全に萌えられなかった!

最終的には郁郎が朱也の気持ちに気づいて、あとがきでは郁郎の方からおでこにちゅーとかするぐらい兄弟の関係も健全になってるんですけど、ラブラブえっちはないんかいっ!!!!!と思わず叫びましたw あんな見るに堪えないエッチの連続で、最後おでこにチューだけじゃハピエン感が薄すぎて…個人的にはちょっと消化不良。続編をぜひ1冊丸ごとぐずぐずあまあまでお願いします!!郁郎の体が超エロいことが分かった今、彼が素直に感じてるとこが見れないのは辛いです( ;∀;)

5

歪んで見えた執着の正体は…

双子に限らず兄は弟より優秀でいなくてはいけない、
弟は出来が悪くて兄といつも比べられて嫌になるという図式が
否応も無くあらわれてしまうものですが
こちらの『双極』での表面上がそうで
実際は逆だったというのが非常に好ましかったです。

薄暗い感情を兄に向け、想いをぶつけずにいられなくなり
“死ぬほど興奮した”に私も興奮しました。
誰も知らない兄の一面を自分だけが知る優越感。

努力を重ねてきた兄としてのプライドを
体でまでも失ってしまう、
弟になにもかも奪われてしまう恐ろしさは
郁朗にとって耐えがたいものだったことでしょう。
でも朱也のひたむきな想いの正体と気づき
徐々に受け入れようとする終盤、ときめきました…。
恐れていたものが、すべて自分への愛情だと知り
純粋に懐いてくれていた昔とそう変わらないという事が
きっと郁郎は嬉しかったんだと思います。

急展開でどっぷり甘々じゃなく、
これから始まる自然体な関係性が微笑ましくて
もっと続きを読みたいくらい!!
郁朗が多少ツレないながらも
心を開いてくれて朱也しあわせだなぁ…。

芽玖さんの絵柄って
色っぽいシーンじゃなくても色っぽい!!
常にフェロモン出てますって感じがエロいですし
アレの血管がリアルでね…!
修正すらものともしない存在感があって素晴らしいと思いますww

新刊で買った時、一読目は何故かサラッと読んでしまいましたが
読み返すたびにじわじわ浸食されていくような錯覚にとらわれます。

6

是非ともカバー下のワンチャンを現実に…!!!

実の双子もの。
チートな弟(普段は劣等生を装ってる)×優等生な兄ですねっ(๑•̀ㅂ•́)و✧
こういう設定大好きでございますっ!
朱也のこれまでの言動は自分の事が好きだからって気付いてからの郁郎の変化がたまりませんでしたhshs(*´Д`≡´Д`*)hshs
赤面しながら戸惑った感じと、これまで踏み台にしてきたのか…って後悔でぐらつくのがもう…!
郁朗自身が自分よりも馬鹿でいろと朱也に命じてたんですけどね。
まぁ…普通の兄弟ならそんなこと言われて「はい、分かりました」なんて…自分の将来が掛かっているんですから、きくわきゃないですよ。
んなこと知るかよ!がオチ。
郁朗自身だって自分の一言を本気にするなんて思わなかったでしょうね。
実際、作中では思っていなかったからこそとても動揺していたわけですし。
ってか寧ろ思うほうが引くわ…。
しかもチートレベルの朱也とは違って郁朗はどちらかというと努力家タイプ。
ちゃんと試験に向けて勉強して、そして成果を出すタイプ。
ずっと勉強せずにフラフラしていると思う人間に「成績を抜かされるわけがない」と思ったんでしょうね。
だから条件を出した。(「自分より好成績をとったら何でも言うことをきく」)
そしたら実は弟は普段の努力なんてなんのその、軽く勉強しただけで自分をあっさり抜けちゃうぐらいの能力を隠し持っていた…と。
そらもう色んなものがぐらつきますね。

結局、一緒の大学に行けなかったのは残念だけど…実の兄弟だからそれでも縁は切れないし、遠距離だけど普通よりは会いに来やすいよね。
ってかあのミス本番でやったら本気で洒落にならんよね…終わった瞬間の郁郎を思うと…orz
今年、弟が大学受験だったから他人事に思えないよ。

描き下ろしの2人可愛かったなー(*´艸`*)
デレ( ̄ー ̄)bグッ!

是非とも大学生編&カバー下にあるような10年後の本番を描いて頂きたい(*´Д`)ハァハァ

8

雰囲気と双子の歪んだ執着はよかった

双子の兄である郁朗(受け)は、弟の朱也(攻め)よりも優秀である自分に優越感を持っていた。しかし自分の成績を抜いたらひとついうことを聞く、と約束した途端、簡単に首位を奪われる。「自分よりも劣っていろ」と言ったかつての自分の言葉を弟が守っていただけで、実際は自分よりも優秀であったことを思い知らされ、しかも首位の約束に身体の関係を求められ、いびつな関係が始まるが…。


雰囲気はすごく素敵で、読みごたえのある双子ものでした。
でも腑に落ちない点もありました。お兄ちゃんはなんで自分がかつて「俺はこいつ(弟)には勝てない」と思ったことや、そのとき自分が言った「おまえは俺よりバカでいろ、弟だろ」という発言を忘れていたの? それをコロッと忘れて「自分は弟より優れている」って思っていたのが納得いかない。
それに弟が自分を好きなのかも、と思うシーンもご都合展開な気がしました。卵焼きの崩れた方を弟が取って「2人のときくらい損する側に回らなくてもいいじゃん」って言われたからって、なんで急に目の前がパーっと開けたかのように弟の気持ちに気付くのか。それまで弟が兄の言うことを何でも聞いたり、好きなものを譲ってくれたりしてたのはオールスルーなのに。
弟が自分を好きだと気付いた途端に兄が恋愛モードになっちゃうのも、そして恋愛モードになったらもう弟が優秀でもかまわないようなのも納得いかなかった。

割とストーリーの根幹となる部分で「??」となってしまったので、入り込めなかったです。
弟よりも優れていることへの優越感とか、感じる弟の視線とか執着とか、そういう歪んだ感情や雰囲気はとてもよかったのですが、大事な部分に説得力が足りないのが残念でした。

5

ちょっと腑に落ちなくて…

わたしも芽玖いろはさんの2作目、とても楽しみしておりました~

正反対のタイプの双子、
兄の受け(表紙上)と、弟の攻め(表紙下)を対比させて、
その違いを浮き彫りにするような描き方や、
クールな兄が弟によって追いつめられて表情が歪んでいく様子は、
すごくゾクゾクしてページをめくる手が早くなりました。

ただ、ガチ兄弟という設定も、ラストを含む全体的な流れも、
かなり好みではあったのですが、
ちょっと腑に落ちないところもあって、萌え止まりです。

兄の郁朗が、
弟の朱也はもしかして…自分(兄の郁朗)のことが好きなのか?
と気付くシーン、
このハッとさせるような持って行き方は、
前作の「蛇喰い鳥」と同じでドラマチックで大好きなんですが、
どうにもわたしは「郁朗~やっと気づいたか!!」と、
その展開に気持ちが乗せることができなかったのです…(>_<)

え…じゃあ、弟の気持ちに気付いてなかったのなら、
今までの弟の言動は何だと思っていたの?
「俺よりずっとバカでいろ」の兄の言葉を守って、
弟がずっと出来ないフリをしてきたことは分かっているのに、
そうした "理由" については全く考えずに抱かれていたのかな…?
当事者ってそういうものなんだろうか…そんな風に思ってしまって…。

そして、弟の好意に気付いてからは、
手の平を返したように、弟のために…という思考になる兄。
だけど、
弟がいい大学に行くより兄と一緒に居たいと強く願うのは、
ちょっと考えれば分かりそうなのに、そこは汲んであげない…

この辺の兄の心境も、もうちょっと丁寧に描いてほしかったな。
本当に弟のことを1番に考えてのことなのか、
弟から逃げたい…という気持ちもあってのことなのか…。
(わたしは後者かなと思ったんですが、どうだろう…)

そんなこんなで、
わたしの拙い読解力では不透明に思えることが色々あって、
萌えづらく感じてしまったのです…。
その辺を説明しつつの続きがあったら、すごく嬉しいな。
10年経ったら2人共、もっと色気が増しそうだし、見たい!

全体的の絵のクオリティとか、ふとした表情の雄弁さとか色っぽさとか、
澄ました顔をしてた兄の郁朗のナニがしっかり見れて、
しかもトーンで黒っぽくて、皮が少しあまってるみたい…?とか、
十分萌える(昂ぶる?)ところは色々あったのですが、
次作への期待を込めて、ここはあえてちょっと辛口評価です m(__)m

8

じんわりと心が温まる

読み応えのある双子BLでした。
双子というだけで濃くて特別な絆を感じてしまいます。
自分には分からない絆だからこそ、つい妄想を膨らませてしまう設定です。
真面目で優等生な兄に、不真面目で天才肌の弟が執着するというのも良いです(*´∀`*)

ただ、このお話は双子の絆に乗っかって思いを寄せあうという単純なものではなく、双子だからこそのコンプレックスや愛憎絡んだ兄弟の関係性もきちんと描かれているので読みごたえがあるなと思いました。
全体的に緊張感があるので、キュンとするとか萌えとかはなかったです。
最後にじわじわくるというか読めば読むほど心に暖かく響きました。

弟の接近はいわゆる下剋上なのかもしれませんが、単に弟に屈する(絆される)ということではありません。
弟の本当の実力を知ることによって、自分が今までいかに弟を抑えつけて束縛してきたか兄が自分の身勝手さに気づく所がキーだと思います。
弟はそんな兄のコンプレックスと狡さを理解しつつも、思いやれるし執着し続けます。
兄は、そんな弟が不可解でしたが、やがてそれが弟の恋情だと気づき大いに戸惑います。
それでもどうしても弟を突き放すことができず、一緒にいることを決めたところにジーンときました。

まだはじまったばかりという所で終わったのがもどかしいです。
他の方も書かれているように続きを熱望してしまいますね。
じわじわと良さが押し寄せてくる作品なので続き物としてじっくり読めたら思い入れのある作品になりそうな気がします。 

6

つづきが気になる!

BLでガチ兄弟でも異母や異父兄弟でも血の繋がりのない兄弟でも 弟×兄 がスキなので…ちるちるさんの作品紹介で芽玖いろは先生の『双極』を知り…あ、そういえば弟×兄スキなのに1冊も持ってない…購入!
王道というか…まさにという感じで…うん、うん、そう、そう…なんというか好みの感じでした!
初めての時、わりとあっさり弟にヤられてしまっていた郁朗…無理矢理系スキなのでもっと嫌がってもいいのよって思いました。
近親相姦のわりにあっさり読めて、背徳感が足りない気もしましたが、ドロドロしすぎもアレですし程良いかんじだと思います。
仲良くなったけど曖昧なかんじで終わったので続きが読みたいです!
あとがき漫画②の10年後28才の和泉兄弟…読みたい!続編ないんですかね?
あと、郁朗と朱也って双子なのに名前が全然違うなって私も思ったんですが、あとがき漫画①にその理由が書いてありました!

乱文失礼いたしました!

6

近距離恋愛

どんだけ兄ちゃん好きなの(*´∀`*)ホケェ

思わずな衝動買いでございました。が!
思っていたよりも面白かったです。
双子に生まれた二人。
弟はずっと兄についてまわって、真似をしたがった。
けれど、あることをきっかけにその均衡は崩れてしまう。
それがよかったかどうなのか。
それから少し大人になった二人は~な部分。

秀でているのは兄。
世間でも家でも立ち位置が変わることはないと思っていた。
ところがところが本当は・・・・!?
というところですね。
意思に反して身体は篭絡し、男同士の性行為にも反応を示し
落ちるまであと少し=なくだりが好きでした。
ぎりぎりの駆け引きから、ちょっと駆け足なラスト。

紆余曲折あっての両想いな気配がなんとも甘酸っぱい。
ガッツリ両想いの甘い部分が見られなかったのが少々残念。
もう1冊くらい続編あっても面白いなーと思う作品でした。
おもしろかったー

8

探しまわった

本屋でなるべく買いたいなーと思っているので、探しまわりましたがあんまり置いてませんね。カンナコミックス。

えーと……二次のファンなので、買い続けていますが、作者さんの萌の傾向と自分の萌の傾向がだいぶ違うので、たまんない人にはたまんないだろうけど私はそうでもないかなぁ……と思いながら読みました。すいません。

兄弟もの、執着ものが好きな人にはいいと思います。でも、そこまでドロドロしてないんですよね。二人の関係性を見たらもっとドロドロしてもいいと思うのですが、ドロドロしすぎてないからこそ私みたいなのが読めたっていうのもあると思います。もっと甘いところがあれば、萌×2になったかも。

苦手な設定なのですが、絵がすごく好きなので(首のラインとか)今後も探して買い続けると思います。

2

すごく、良かった

初読みの作家さまでしたが、ちるちるさんでの評価があまりに高く、気になって手に取ってみました。内容はすでに書いてくださっているので感想を。

ガチ兄弟(双子)なので、地雷の方もいらっしゃるかも。
だがしかし、すごく良かった。

朱也(攻め・弟)の郁朗(受け・兄)への執着心。
そして郁朗の、朱也に対する気持ちの変遷。

チャラ男の朱也が、「そう」である理由。
まじめで優秀な郁朗が抱える弟へのコンプレックスと葛藤。

一筋縄ではいかない二人の想いが交錯し、互いの気持ちがあべこべのほうを向いたまま、体から始まってしまう関係。
そして、郁朗が朱也の想いを理解し、その気持ちを受け入れる過程。
徐々にわかってくる二人の相手への想いがぐちゃぐちゃで、必死すぎて、すごく良かった。

高校生という大人でも子どもでもない年齢ならではの、揺れ動く、未熟な世代を見事に描ききっています。

そして終わり方もとてもツボでした。
二人の気持ちが繋がったところで突然訪れる別離の時。
その後の二人はどうなったのか、読み手に委ねる終わり方が非常に心憎い。
カバー下に「10年後の二人」についていろはさんが少し描いていますが、郁朗と朱也兄弟であることには変わりなく、切れることのない二人の絆。その絆を、二人がどういう形に築き上げていくのか、想像すると萌えMAX。
ラブラブになった二人を見たいと思いつつ、この余韻を残す終わり方が素晴らしいと思いました。

絵柄もとてもきれいで、圧倒的な画力に支えられたセックスシーンは圧巻。デビュー作である『蛇喰い鳥』も読んでみたいと思います。

とにもかくにも、文句なく、神評価です。

15

続編を是非

ガチ双子のよくあるストーリー(すみません)なのですが、コミックで久々にどハマりしました。
ガチ双子、執着は大好きな設定なのですが、それ以上に芽玖先生の描く二人の表情や心理の描写に引き込まれました。

朱也は一見傲慢な様に見えて、実は健気な執着弟。
小さい頃から郁朗の真似ばかりしていました。
中学の時に「俺よりずっとバカでいろ」と郁朗に言われ、健気にもその約束を守って高校3年生まで過ごして来ました…が、ここから朱也の追い込みが始まります。
「朱也が郁朗の成績を抜かせたら、郁朗は朱也のお願いを一つだけ聞く」という約束をとりつけます。
郁朗は、そんな事は無理だろうと鷹をくくっていたのですが…

朱也は郁朗が好きなだけなのに、郁朗は朱也は自分のことを憎んでいると思っている。
このすれ違いがもどかしいなと思いました。
ある日、ようやく郁朗は朱也が自分のことを好きなんだということに気付き、朱也のことを気にかけるようになります。
そして、朱也を自分から解放しようと考えます。

結末は…物足りないです。
すごく良すぎて、もっとずっと二人の行く先を見ていたい。

書き下ろしの「わずらい」は、結末から4ヶ月後のお話です。
郁朗が夏休みに帰省したら、朱也が風邪で寝込んでいたという。
2人の距離は前よりはかなり縮まったのかな。
朱也は相変わらず郁朗が好きだけど、郁朗の方もまんざらではなさそうな気もします。

12

一途でお兄ちゃんしか見えてない執着攻め!!

よくある双子物ですが、兄のことが大好きすぎる弟・攻の執着ぶりが良かったです!!
ただ、言うほどジワジワ追い詰めてく感じとかヒリつくようなドキドキ感は薄かったかなーと思います。
成績より実の弟とHすることの方が大問題な気がしますが、お兄ちゃんにとっては大事なアイデンティティなんですよね。
ほとんど勉強してないのにあそこまで優秀な弟ってゆーのと嫌なものですね。
最終的にはらぶらぶの一歩手前って感じですが、このまま仲良く過ごしてくれたらなーと思います。

4

期待を裏切らない芽玖先生!

デビューコミックスの表題作が好きすぎて、舐めまわすようにリピ読みしまくった大好きな芽玖いろは先生。
今回は双子の近親相姦、弟攻めという大好物。そして眼鏡受けありがとうございます!

成績優秀の兄•郁朗と、劣等生の弟•朱也。
お兄ちゃんっ子だった朱也が、ある『出来事』を境に、郁朗から離れていった。
それ以来感じる弟から兄への視線。

高2の冬、長年距離を保ってきた朱也が沈黙をやぶります。
成績で郁朗に勝ったらひとつだけお願いを聞いてという約束に、出来るはずがないとタカをくくっていた郁朗ですが、朱也はなんなく兄を抜き学年一位に。
約束どおりご褒美を望む朱也が口にしたのは、あの『出来事』の時と同じく「触ってもいい?」という言葉で…

このお話は、まず双子のそれぞれのキャラがいいですよね。
双子って年齢とかの条件が同じなぶん、優劣感とか上下関係的なものでぎくしゃく感が出てくると思うんです。このキャラがふたりの関係性を引き立ててますねー。

郁朗は、本当は要領が良くないぶん、賢くありたいと常に思っています。
見下していた弟に、上を『譲られていた』とわかっただけでもプライドズタズタなのに、身体まで要求され、
さらにその後も『優秀な兄』を保つ為に関係は続きます。
自分が築き上げてきたものやプライドを守るために弟に身体を差し出す、弱いけれどなんとか強くあろうとする姿が人間くさくて良い。

朱也は、兄と一緒にいたいがために兄に従い、出来ないふりをしてきた。
一度兄に突き離された時から募らせてきた劣情。それを爆発させたときの悪役顏は最高です。
自分がバカを演じることで優位に立ってきた兄が、自分の下で泣き、堕ちていくのを喜ぶ歪んだ感情。
健気でありながら狂気的。でもそれら全ては兄への狂おしい愛情からくるもので…
始めて郁朗を抱いたとき、おそらく流したであろう涙と台詞が印象的でした。

殺伐とした取引の関係が続くなか、最後のあたりでやっと郁朗が朱也の気持ちに気付きます。
弟が自分を真似ていたのも、あの視線も、朱也の行動すべてが純粋に自分への愛情からのものだったと気付いたときの赤面…きゃわわです!!
それと同時に沸き起こる罪悪感。う〜ん、複雑ですね。

ラストは、進む道は違えてしまったけれど、それでも切れることのない兄弟の絆。
ふたりの両想いでラブラブなシーンはなかったけれど、優劣抜きで相手を思いやるふたりのおだやかな表情がみれてよかったです。
雑誌で追いかけていたとき、描き下ろしで大量イチャラブエロをものすご〜く期待したのですが、残念ながらラストから4ヶ月後のほのぼのストーリーでした。
まぁ郁朗のデレが見れたので良しです。
あとかぎにて芽玖先生が、
「この双子の恋愛関係は10年後ぐらいから本番」
と書いていらっしゃいましたが、
その本番をゼヒ見たかったエロ付きで…!!!

そう、今回もエロが大変よかったです!
血管浮き出た生々しいリアルtnk。
なんというかもはや襞?丸見えのアナルや結合部がなまめかしい。
尻穴舐めやトコロテンなどけっこう濃厚なエロでございました。

そういえば、近親相姦にはつきものの『背徳感』がこの双子にはなかったかなぁ。ガチ血縁なのに。
禁忌を犯すことよりも、優越感や劣等感、支配欲などが勝っているからでしょうか。
「弟とこんな…」とか「兄だけど止められない」「兄弟なのにこんなのおかしい」とかいう葛藤があったら、また違う感じの禁断の兄弟愛萌え〜♥︎になったかも?

しかし、デビュー作が高評価で期待が高まるなか、さすが芽玖いろは先生!期待以上だと思います!コミックス二作目も多いに満足です!
現在すでに新しい連載も始まっているので、今後も目が離せません!!

10

歪んでても根本は…

セカンドコミックス今か今かと待ち望んでました!バンザーイ!

前作と変わらぬ色っぽさが漂う絵に意味深な視線、修正の少ないがっつりtnkにリアルな入り口。ドキドキワクワク読み進める事が出来ました。

中身が気になる方はcannaHPの書籍紹介で試し読みが出来ますよー♪

1冊まるっと表題作が収録されています。
ガチ兄弟(双子)のお話です。


「優等生の兄」と「落ちこぼれの弟」対象的に見える兄弟ですが、実は違う。"お兄ちゃん"で育てられた兄は、兄としての尊厳とプライドで必死に優等生でいようとする努力の人。対して弟は根っからの"天才"気質。
お兄ちゃんが大好きな弟は、兄の我慢や努力を読んで「落ちこぼれ」を演じることで兄を引き立たせてあげています。兄がようやくそのことに気付いた時に弟から求められたのはーーーー。


読み終わって一言。
「ここで終わりなのぉぉぉぉぉぉぉぉ( ゚д゚)‼︎」
タイトルに"1"って巻数ついてても疑わないよ…?
むしろ巻数がついていないとこに疑問だよ…?

ハッピーエンドを匂わすだけの終わりに涙(つД`)ノ
明確なラブラブラブラブシーンが見たかった(泣)
気持ちが繋がったラブラブエッチが1回も無かった(泣)
これがあれば神だったのに…残念無念。

(個人的に王道イチャラブを見るのが大好きなので、こんな感想になってしまったのですが、ちゃんとハッピーエンドの欠片は散りばれられてます)

攻めの朱也(弟)は健気で可愛かったです。
体の繋げ方は強引になっちゃったけど、お兄ちゃんの弱いところ突いて脅すような事をしちゃったけど、愛情が歪んでも根本は純粋にお兄ちゃんが大好きなのが伝わって、いじらしさにキュン( ´艸`)
中学時代の回想、熱が出てもお兄ちゃんの後をついて行こうとする顔が最高に可愛かったーーーー!!この本の中で一番萌えたのはココでしたヾ(*´∀`*)ノ(本ストーリーには関係ないトコロなのですが…)

受けの郁朗(兄)は、、、不器用ですね。生き方が。
もう少し楽になればいいのに、なんか息苦しそうです。
大半が被害者みたいな顔してたのに萌えが削がれてしまったかな。これがプロローグで続編があるのならそれも有りなんですが、ここで完結ならお兄ちゃんは弟への接し方なり愛情なり、もうちょい頑張ろうか、と。
人の気持ちに鈍感過ぎるのも凶器の一つだよなーとシミジミ思いました。

評価に悩むトコロなのですが、、、
・これがプロローグで続編があるなら神。
・率直な感想はラブラブ不足が悲しかったので萌え。
・でも芽玖さんの待ちに待った新刊!メッチャ嬉しい!って気持ちをプラスすると萌え×2。
といった感じです。リピ読みは確実なので萌え×2で!

14

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