自分が傷ついた分、誰かを傷つけたかった。

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表題作浄化系彼氏

長岡学,地味で真面目なサラリーマン,β
万代隼人,男に捨てられたばかりのΩ

同時収録作品浄化系彼氏

紫竹幸彦,サラリーマン,αにコンプレックスを抱くβ
川岸渚,ピルが飲めない体質のΩ

その他の収録作品

  • 浄化済彼氏(描き下ろし)
  • あとがき
  • カバー下:本編で描けなかった設定

あらすじ

身体目的だった男に良いように使われて結婚を理由に捨てられてしまった万代 隼人(ルビ:ばんだい はやと)。
愛されていると思っていたのに、裏切られた。そんなショック状態の中に居る万代を拾ったのは
真面目を絵に描いたようなサラリーマン・長岡 学(ルビ:ながおか がく)だった。
万代は今度は自分が利用する側に回ってやるという意気込みで長岡を上手くたらし込む。 長岡は万代の思惑には気付かずにひたむきに彼に尽くす。
一生懸命に支えてくれる長岡を見ているうちに万代は少しずつ、人を愛するということを思い出す。

恋愛のせいで底辺を味わい、恋愛のお陰で幸せを知る。
2組のカップルで見せる大切な恋の物語。

作品情報

作品名
浄化系彼氏
著者
さとまるまみ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
ふゅーじょんぷろだくと
レーベル
POEBACKS THE OMEGAVERSE PROJECT COMICS
発売日
ISBN
9784865891874
3.8

(87)

(26)

萌々

(31)

(20)

中立

(8)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
11
得点
322
評価数
87
平均
3.8 / 5
神率
29.9%

レビュー投稿数11

愛を尽くす、尽くされる。幸せになる

片方が自分の利益しか考えない相手を利用する。
次第に真実の愛にたどり着く2組のカップルのお話です。

長岡(β)×万代(Ω)
人が良い過ぎサラリーマン・長岡は、
失恋して街で発情期となった万代を助け、自分の家に住ませることに・・・。
長岡に告白された万代は
良い生活環境を与えられるため
長岡との関係を利用したが・・・、

「今が生きてきた中で一番幸せ」
とっても幸せそうな長岡。

面倒見の良い長岡にどんどん心を動かされていく・・・。
心から長岡と付き合うことになった。
2人も幸せになれて良かったです。

紫竹(β)×渚(Ω)
家と社会も自分がβというコンプレックスを抱えている紫竹と、
Ωでトラウマで人と接することが怖がっている渚。

紫竹はストレス発散するため、
Ωの体である渚を暴力を振るったり、利用したが・・・。
最後にせっせと愛を尽くす渚に心を打たれた。

相手の理不尽も許容し、
紫竹がひどい人だと知りつつも、態度を変えず、彼を優しく庇保し、
犠牲しても愛を尽くす渚に
泣きたくなるほど感動しました!

恐怖心さえ抱いていない、自身を加虐されても紫竹を愛そうとする渚。
暴力にされ泣きながらも紫竹と向かい合わせたいシーンは
ーー切なく痛々しくて・・・!最高でした。

「人と比べていたら
 幸せになれない
 人は人
 自分は自分
 自分の中で
 幸せを感じることややるべきことを
 大事にしよう」
渚が紫竹に言ったことに感心しました。

幸せは、
自分と他人の現実を比べたりはしない、
現実にいるありのままの自分自身が幸せを感じることですね。

ラストに、
デート中の幸せそうな紫竹と渚、
お互いに名前を呼び捨てにする長岡と妊娠した万代、
2組のカップルも幸せで最高のハッピーエンドです。

愛を尽くす、尽くされる
幸せにたどり着いた感動するお話でした。

1

救われる恋

オメガバース。
2組ともβとΩの組み合わせと、ちょっと変わり種でした。
どちらのカップルもクズ彼氏が「浄化系彼氏」との出会いで救われてゆきます。

どちらもはじめはクズスタートなので途中までは少し辛い展開もありますが、
最終的には出会えてよかったね、と思える結末で優しい気持ちになれました。

□1組目 長岡(β)×万代(Ω)
元カレに浮気された挙句、捨てられたΩの万代は
失恋のショックの中、突然発情期に見舞われます。

偶然通りすがったβの長岡に救われるも、失恋で自暴自棄になった万代は
「好きになってしまった」と言う長岡の好意を利用し、そのまま居座ることに。

どこまでもお人好しで、ピルが効かない体質だとか、
対人恐怖症だとか、万代の嘘をあっさり信じてしまう長岡。
見た目は平凡で性格も真面目で穏やかで、いい人だけど、
きっとモテるタイプではないんだろうなという印象です。

万代に対しても一度身体の関係をもっただけでベタ惚れてしまい、
養われているのに家事はしないわ、好き嫌いは多いわ、人使い荒いわで
ワガママ放題の恋人にも怒ることなく、ただ傍にいるだけで嬉しそう。

万代の嘘にも気付かず、一途に尽くす長岡が可哀想になってきます。
けれど、万代のために無理をし続けた長岡がある日倒れてしまい…

正直、途中までは万代がクズすぎて嫌いになりかけていたけれど、
その後の反省する姿を見ると、根っからの悪い子でもないのかな。
好きな人に裏切られて傷つき、誰か一人に愛されたかっただけなのかなって。

罪悪感を感じ、長岡から離れようと決心していたものの止めに入られ、
「別れたくない」と泣きながら長岡に縋る万代にぐっときてしまいました。

その後は自宅でみっちり仲直りエッチを経てのプロポーズ。
子作りを視野に入れているとはいえ、長岡が見かけによらず絶倫でびっくり(笑)
番にはなれなくても、この二人なら大丈夫なんだろうな。

■2組目 紫竹(β)×渚(Ω)
こちらは万代を捨てた元カレ・紫竹のお話。

表面上は人当たりよく、仕事もできる紫竹はβゆえに
幼い頃からαに対して強烈なコンプレックスを抱いて生きてきました。

そのせいか性根が歪みまくっており、万代を捨てた後も
婚約者がいるにもかかわらず、ストレス発散のためにΩの渚を
愛人として囲っています。
こいつに比べれば、万代もかわいく思えてくる程に胸くそ男でした。

そして、当の渚は身体目的で利用されていることにも気付かず、
紫竹を優しい彼氏と慕い、彼が与える言葉や贈り物を心から
喜ぶ天使のような無垢さで、万代とは正反対のタイプのΩでした。

紫竹に本命の彼女がいることを知ったときですら
理不尽な言い訳を受け容れ、許してしまう健気さに
こんなゲス男に引っかかってしまった渚がただただ不憫でした。

けれど、そんな紫竹にある日、天罰が下ります。

突然婚約者から別れを告げられ、仕事では支社へとばされることに。
しかも、どちらも紫竹が嫌うαの存在が原因で。ざまぁみろ!

全てを失った紫竹はあっという間に落ちぶれてゆきます。
だけど、それでも紫竹を見捨てない渚の愛がすごすぎる…
殴られても、無理やり犯されても、罵倒されても、
変わらぬ愛で優しく包み込む渚にもう女神か…と。
結局、か弱く、依存しているように見えた渚の方が
余程強かったのかもしれません。
紫竹には今までの分、一生分かけて渚を幸せにしていってほしいな。

長岡も渚もクズ彼氏に無償の愛を注ぐ、
まさにタイトルぴったりの『浄化系彼氏』たちでした。

描き下ろしでは2組のカップルのその後が垣間見れます。
万代はなんと妊娠中で、紫竹と渚はすっかり甘くなっちゃって、
クズ彼氏共の変わりっぷりにほっとした気持ちで読み終えました。

2

まさに『浄化系彼氏』。とても癒されました。

私にとってオメガバースはこれが三冊目。
まだまだその世界観に慣れていませんが、これは読みやすかったです。
簡単な基本設定だけ押さえておけばOK。

全6話。
1話〜2話、3話〜6話とメインカップルが別れていて、二組分のお話が収録されています。
先に出てくるカップルの受けの元彼が、次に出てくるカップルの攻め、という繋がり。
なのでストーリーにちょこっと登場しますが、メインカップル内で三角関係・四角関係の争いはありません。


❶長岡(β) × 万代(Ω)
主人公は、恋人に捨てられ路頭に迷っていた万代。
Ωの発情期目当てだった元彼に「ピル飲まないで」と言われていた万代は、タイミング悪く街中で発情期がきてしまう。
そこを助けてくれるのが長岡です。

元彼に身体を利用された万代は、
「人に利用されるくらいなら、この体使って俺が利用してやる」と。
あろうことか自分を助けてくれた長岡をたらし込みます。
狙い通り恋人として長岡の家に居座ることに成功し、仕事も家事もせずワガママ放題。
この恩知らず!(怒)
シチューのキノコくらい我慢して食べなさい!

でもそんなヒモ生活もずっとは続かない。
ある日、長岡が過労で体調を崩してしまいます。
実は彼、万代のために会社だけでなく飲食店でも働いていたのでした。
そこまでしてくれる長岡を騙し、そばにいるのがつらくなった万代は......
と続いていきます。

ラストは二重の意味で「死にそう」な万代だけど、むしろ愛がたっぷりな展開に萌死にかけたのはこっちだよ!
気持ちが溢れてがぶがぶしちゃう長岡、可愛すぎ。
エッチ中に好き好き言いまくる長岡、愛しすぎ。


❷紫竹(β) × 渚(Ω)
こちらは万代を捨てた元彼、紫竹が主人公。
万代と別れた後も、懲りずにまた新たなΩを囲っている紫竹。

「αとβを並べたら、誰もがαを選ぶ。皆そこでしか人を見ていないんだ」
αに強烈なコンプレックスを抱いているβの彼は、ヒートを起こすαにはできない、発情期のΩ相手に冷静なセックスを楽しむことでストレスを発散しています。
ゆ、歪んでいる...
それだけ階級差別に苦しんでおきながら、紫竹こそ渚をΩとしか見ていないところがまた酷い...

一方、どんな理由であれ、少しでも自分を必要としてくれる紫竹を本気で慕っている渚。
実は、紫竹が時々眠りながら泣いていることを知っている渚は、彼の心の傷を察し、自分がそばにいてあげたいと願っているのでした。

だけどその優しささえ、紫竹は真っ直ぐ受け取れない。
支えてあげたいということは、弱くて可哀想な奴だと見下しているのだろう。
そう思った紫竹は、暴言を吐き、殴った挙句、合鍵を捨てて渚のもとを立ち去ってしまい……

ここからまだ2話分あって、クズ紫竹のルーツとか、渚の悲しい過去も明らかにされていきます。

ラスト、別れた時投げ捨てた合鍵をふたたび渚が紫竹に渡すシーン。
くぅー!受け取らないなんて憎いぜ。
受け取らない理由が、もう。はぁ。



一冊最後まで読み切って、『浄化系彼氏』というタイトルに納得。
こんなふうに愛されたいと思ったし、それと同時にこんなふうに愛したいとも思った。
だってどちらのカップルも「幸せ」という言葉を口にしたのは、尽くしている側(長岡と渚)だったから。
与えられるのは幸せ。
だけど与える幸せのほうが、もっと深いんだ。
そうだよなと思うし、そうでありたいと思う部分だったので、とても心に響きました。

1

αでないことの苦悩とΩであることの苦悩

〖DMM電子書籍〗
修正 : がっつり白抜き
カバー折り返し : なし
カバー下 : なし
帯 : なし
裏表紙 : あり
電子限定特典 : なし
備考 :

〖紙媒体〗
未読

1

β×Ω

◾︎長岡×万代
オメガバースものは多少性倫理がぶっ飛んでても許容出来るので、BL漫画の細かいところが気になって受け入れられない気分の時に最適!下半身丸出しでのプロポーズが間抜けで可愛いかった。

◾︎紫竹×川岸
オメガバース設定を除けば、弟にコンプレックスがある攻め、人付き合いにコンプレックスがある受けという、正直よく見るパターンではあるのですが、楽しく読めました。絵が安定して可愛いのと、クズだった紫竹が徹底的に落ちるところまでまで落とされるのが良かった。こちらも素っ裸で感動的なシーンがあって、少々間抜けな姿にほのぼのさせられます。

0

まさに浄化系

確かに浄化系彼氏ですね。

万代に長岡が現れてくれて良かった。
誰かとお付き合いするのが初めての長岡はコロッと万代に騙されて。ヒモ生活を送らせます。でも長岡はそれで幸せで。
でも長岡が倒れ万代は心を入れ換えて働き。
相思相愛に。
最後には万代が妊娠したようで幸せそうな二人でした。

紫竹と渚。最初は優しい彼氏だと思ったら…。
ストレス発散の為にΩの渚と付き合い、本命の彼女もいて。
仕事でαの後輩に抜かれ、彼女にもαに乗り換えられ、仕事で支社に転勤を打診され、これまでの努力が報われず荒れる紫竹。

渚がとってもいい子で本命の存在を察しつつ必要とされるのがうれしくて利用されても紫竹が大好きで。
ボロボロになった紫竹を抱きしめて。

渚にも苦しく辛い過去があったのに自分の幸せを見つけて紫竹に会えて幸せになれて。
まさしく浄化系ですね。

やっと紫竹もαへのこだわりを乗り越え渚を大切にしようとしてくれます。

オメガバース物は苦手なのに読むのですがこちらはそれほどきつくなくて読みやすかったです。

幸せな恋の物語でした。

2

好みでした(ちょっとやみ系)

2つのお話が入っていますが、どちらもオメガバースということに振り回されることなく、人間に焦点が当たったお話でよかったです。

まず絵が好みでした。
うまくてきれいな絵、というわけではないのですが、人物に味があって何とも人間くさいところが伝わってくる好きな絵。

クズのオメガが、他人の世話になるために、ベータの長岡をだまくらかしてヒモになるというスタート。働きもせずわがまま放題の万代に、いいように貢がされる長岡ですが、彼自身は万代を本当に好きで、仕事疲れを癒やされているのです。

しかし、無条件に万代を大事にする長岡の一途な心に、良心がちくりとうずくところが、本当はクズでない万代のいいところ。そこから人生をやり直す。

これが、少しコミカルなテイストで重くなく描かれていてなかなかよかったです。

もう1つはコンプレックス持ちのベータのお話。どうしてもアルファに勝てない自分を、複数のオメガを手ひどく抱くことで何とか精神を保つ(クズの)紫竹。しかし、そんな中の一人、渚は本当に紫竹を大切に思っていて、どんなにひどくされても気持ちは変わらない。そして紫竹が本当にどん底のときに、優しく包み込んでくれる。

たしかに、どちらも人間再生という要素があってタイトルがぴったりでした。

1

β×Ωの2カプ

β×Ωの2カプです。
両カプでもとも方向性は違えども頑張るβが良かったです。
どちらもどうしようもない彼氏を、全部受け止めちゃう心広い彼氏が更生させちゃうんですが、ちょっと勧善懲悪な時代劇みたいなスッとするところがあります 笑
正にタイトル通り!
ひとつ目のΩの万代くんがなかなかのビッチ!
長岡くんはどこがそんなに気に入ったのよ、身体か?!
もう一方の打倒αに取り憑かれてる鬼畜βの紫竹さんも相当な悪!
渚くん正気ですか?
最後にはみんな幸せになってるからいっかー
4人ともオメガバース設定によってちょっと欠けた部分を持ち、それぞれのカプでいい感じの破れ鍋に綴じ蓋になっていく読み応えある一冊でした。

0

代表作よかった

「お前に会えたからセックスは“幸せ”になった。」という文に惹かれました!

代表作
発情期をエサに通りすがりの長岡(攻)の家に転がり込む万代(受)のキャラクターがいいな〜と思いながら読んでいました!
一緒に暮らすことになって精一杯家計を支える長岡をみて惹かれていくところが可愛かったです(^^)
イかされてまたすぐに触られたときの万代の歯を食いしばる表情が素敵でした!
その後無理矢理万代に好きと言わせたがる長岡にキュンときました!


もうひとつの作品
ストレス発散のために渚(受)とセックスをする紫竹(攻)。
DVされてまで紫竹を追いかける渚の気持ちが全く分からないまま読み終わってしまいました…(^^;


浄化済彼氏では大きいお腹を抱えた万代が出てきてホッコリしました!
どちらの作品もセックス中の表情が好みだったので楽しみながら読ませていただきました!

2

オメガバース

β×Ω二本立て
一つ目の話の受けが振られたのが二つ目の話の攻め。

万代の演技がハマって上手くいった時の万代の顔!
悪いヒトだわー。

仲直りした後からのプロポーズ。せめて下半身隠すとか、仲直りした直後だからしょうがないんだけど!
でも長岡はロマンチストだと思う。フラッシュモブとかやっちゃって、万代にギャーギャー言われつつ、万代も悪い気はしない、みたいな。

紫竹渚コンビはあんまり好きじゃない。
DVとか、理解できないし、それで許すとかあり得ない。
一度でも一線越えたヤツは同じことを繰り返すし。
依存関係にはあるんだろうけど、いくらハッピーエンドでも受け付けない。

3

過去を浄化してくれた、ふたつの恋

あたたかな愛情で、辛い過去が浄化されてゆく……という、
癒され系のお話が2つ入っています。

お話には繋がりがあって、どちらも β×Ω のオメガバースものです。
最初にオメガバースの説明がしっかり載っているので、
オメガバースを知らない人でも大丈夫ですし、
この本は、変に捻りがないので初めての方にも向いていると思います。


■表題CP:お人好しのマジメ地味リーマンβ × 自暴自棄のΩ

男に二股をかけられたうえに捨てられた受け(表紙の子)は、
腹いせに自分も他人を利用してやる!と、
発情期で辛かった時に助けてくれた、お人好しの攻めをターゲットに。
誘惑してエッチして、か弱さアピールで好意をもたれるように仕向け、
攻めの家にそのまま居座って、働きもせずにヒモ化☆
だけど、
そんな受けのことを好きになって、
一緒にいると幸せ…と、かいがいしく世話を焼いてくれて、
体を壊してまで頑張ってくれる、真面目な攻めの姿を見て………

ずいぶんと攻めは簡単に受けを好きになったな…と思ったし、
展開はすごーーく王道。
でも、自分を本当に大事にしてくれる攻めのために、
自分も変わろうと努力する受けの様子や、
冴えない攻めが、跳び蹴りをしてまで懸命に受けを守ろうとする姿には、
あたたかい気持ちにさせられました。


■もうひとつのCP:二股野郎のβ × 二股をかけられていたΩ
表題の受けを捨てた男の話で、こちらの方が読み応えがありました。

攻めは、Ωには優しい彼氏のふりをして、
発情期のΩとのセックスで、ストレス発散をして楽しみながら、
実は他に世間体のいい婚約者も持つ…という、クズ男。
表題の受けを捨てた後も、新たなΩ(今回の受け)を囲ってる。
攻めがそんなことをするのは、
αの弟と昔から比べられ、いくら仕事ができても会社ではαに敵わずで、
αへの根深いコンプレックスと強いストレスに悩まされているから。
そんなある日、
αと結婚するからと婚約者に捨てられ、会社ではまたαに負けてしまって、
攻めは腹いせのように受けを乱暴に犯し、
暴力まで振るってから捨てる、という酷い態度をとる、けれど……

攻めの受けへの言動がかなり最低なのですが、
そんな男には勿体ないほどの受けの深くあたたかな愛情が、
聖母のようでも無垢な子供のようでもあり、ずしりと心に響きます…

落ちぶれた攻めに頭を撫でてもらって、幸せそうにする受けの表情や、
裸で抱き合い、挿入しながら攻めが泣いて受けに謝る…など、
とてもいいなぁと思うシーンがいくつもありました。


もうちょっと描いてほしかった…と思う所もありましたが、
読後感のよい幸せなお話でした、オススメです。

8

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