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「いろのあじ」に引き続きの作家買いなのですが、大好き。やっぱり表情にものすっごく萌える。照れ顔も真顔も笑顔も、キメ顔の使い方がとてもうまい!
「君を奪って逃げる日」
従兄弟の涼秋にずっと片思いしているシノブ(受け)。涼秋の息子隼人(攻め 18歳)に好きだと言われて…というストーリー。小狡い隼人が要所要所とても子供っぽくてめちゃくちゃ可愛いから、そりゃシノブも落ちる。魅力的な男よ隼人。
隼人の「すぐ拗ねてごめんなさい」ってセリフ、年下攻め好きにはたまらない。真っ赤になるシノブも年上受け好きにはたまらない。この2人もっと読みたかった!
「コインランドリーに降る恋は」
八代(浪人生)の笑顔で速攻落ちました。端丘先生の描く表情にとにかく弱い。
旭(高卒 家電量販店勤務)はゲイ設定ではなさそうなのだけど、ゲイ設定の方がよかったな。八代に突然惚れた理由が欲しい。
2人ともなんだかんだ素直でとっても可愛い。ちょっも百合CP感がある。この2人ももっと読みたい!
端丘さんの漫画は、いつもお話にひねりがあって好きです。
これはかなり歳のはなれた歳下攻め。
わんこ系年下でなく、パーフェクトな王子様タイプの年下で性格はややひねくれてる…というのが好みでした。
それでもやっぱり子供だなあと思える、拗ねやすい部分や若さゆえにガツガツした態度に出る部分はちゃんとあって、歳下攻め好きの方にはオススメだと思います。
何でこんなに年の差があるかというと、主人公のシノブは従兄弟が好きだったのに彼は結婚して子供ができ、知らぬ間にその子供に好かれてしまう、という設定。
従兄弟の子供と恋・・・というのもかなり珍しいですよね。
健気にシノブは今も従兄弟が好きで、かれこれ何年…ほんとに健気というかむしろ不憫。従兄弟に恋人ができて撃沈する場面はじーんとくるのですが、だからこそ、この何十年の思いにあっさり区切りがつけられる??というのがちょっと理解し難かったかも^^;
カップリングは好みでしたが、好きになっていく段階というのはちょっと早すぎたのではないかと思い益す。
しかし、やはりこの作者さんのお話は面白いなぁとしみじみ感じた一冊でした。
三つの作品が収録されてます。
【君を奪って逃げる日】【その後のはなし】
従兄弟の涼秋に13年間も片思いしているシノブ。それに気づいていた涼秋の息子・隼人に「親父にばらされたくなかったら俺に抱かれて」と脅されて…という展開です。
かなり年上のシノブを冷静に翻弄しているかのように見える隼人だけど、クールに見せかけて実は熱い想いがフツフツ滾っているんだろうな、きっとめちゃくちゃ必死なんだろうな…というところがチラチラ見え隠れするところがたまらなく良かった。
小さい頃の隼人のなぞなぞ「星は星でもすっぱい星は?」「うめぼし」「ぶぶーっ」の答えが何度読んでも笑えます。こまっしゃくれた隼人らしい回答で、お見事!
【コインランドリーに降る恋は】【きみと二人で待つ春は】
まさかのランジェリー男子のお話。初出は性癖とか女装などなにかのアンソロジーからかな?と思ったら普通にディアプラスの連載だった。
小さな村に赴任してきた電気量販店勤務の青年×ヤシロの坊ちゃんと呼ばれる地主(?)一家の息子。
つまらない毎日に刺激がほしくて女物の下着を着用する坊ちゃんに、ブラジャーより俺と付き合うほうが刺激的なんじゃない?と持ちかけて…
初々しくてとても可愛らしい二人のお話。坊ちゃんが初々しいくせに妙にエロかわいいです。
【恋愛迷路】
自分のことを見つめている…あいつは俺が好きなんだ…と思っていたら、視線の先は自分ではなく違う相手だったという視線や思いが交差するお話です。
あとがきで、コミック化にあたり原稿修正をした際、内容を忘れかけていたそうでご自身の描いた原稿を読みながら「ヒェェ!尾形なんてひどいことを!」だのまるで一般読者のようにハラハラされている様子がなんか微笑ましくておかしかったです。
表題作も同時収録されている他の短編も、とても優しい気持ちになれるお話でした。
・君を奪って逃げる日
二人が関係を持つきっかけは隼人の脅迫なのですが、隼人がシノブのことがすごく好きだということが伝わってすごく切ない気持ちで読んでいました。
脅迫から始まったはずの関係なのに、だんだん隼人にときめきを感じていくシノブ。
真っ赤になった顔がとても可愛かったです。
・コインランドリーに降る恋は
ひょんなことからお坊ちゃんの受けの秘密を知ってしまった攻め。女性用下着を着けるよりも自分と付き合う方がスリルがあるのでは?とお付き合いを申し出る攻めが大変愛らしかったです。
・恋愛迷路
よくあるBLだったのですが、二人を応援したくなる可愛いお話でした。
受けが 妻に逃げられた攻めの父親(従兄)のことが好きで、
気に入られたくて幼稚園児のころから自分の世話をしてくれる
様子を見ていて、それ込みのまま攻めが、高校生になってから
関係を迫ってきます。
この執着の果てに絡め取るような関係の話は、この作家さん
上手いです。
ドロドロし過ぎず、踏み出せない受けにふんぎるきっかけを与え、
それが 自分が腹黒となじられるような持って行き方だったとしても
「こうなったのは俺のせいだから」と受け止める覚悟を持っている
男前な受け。
そして、攻めだけをなじって自分は悪くないと言い続けるようなズルい受け
ではなく、しっかり受けを見つめて、受けとの関係をきちんと築く年上の
可愛い人。
特典ペーパーでも この受けは 素直に状況を楽しむ人だと言われてます
好きな人の妻になる人との会食の場で、布の端を咥えてギリギリして
くやしがっていますが、自分で「古典的な表現だ」って言っちゃってます。
攻めも受けも、この先もずっと続いていく予感がします。
地方の名家の坊ちゃんと家電量販店の店員の話は、もう少し振り切れていて
「女性用下着」と「変態」ワードが絡んできますが、明るく可愛い話でした。