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表題作どうしようもない

コウキ,弟
タカヒロ,兄

同時収録作品アダム浪漫譚

アダム,先生,金髪碧眼
大和,生徒

同時収録作品おにいさんと呼びなさい

猛,自殺志願の学生
鈴鹿,ビルの所有者

同時収録作品ハッピードリームマン

ユメ
ヒメ(姫川)

その他の収録作品

  • どうしたらいい
  • どうにかなる
  • どうしようもない日
  • あとがき
  • ぼくの恋人を紹介します~おにいさんとよ呼びなさい(カバー下)
  • ボクの恋人を紹介します~アダム浪漫譚(カバー下)
  • オレの恋人を紹介します~ハッピードリームマン(カバー下)

あらすじ

兄・タカヒロの匂いがないと眠れない、弟・コウキ。コウキの就職を機に、二人は別々に暮らし始めるけれど、不眠症のコウキは兄のいる部屋へと戻ってきてしまう。タカヒロもまた、弟なしでは生きられない、ある理由に気づいてしまい…!? 共依存な兄弟が織り成す美しく狂った完璧な世界。

作品情報

作品名
どうしようもない
著者
松田うさち子 
媒体
漫画(コミック)
出版社
竹書房
レーベル
バンブーコミックス 麗人セレクション
発売日
ISBN
9784801956124
3.9

(201)

(77)

萌々

(62)

(41)

中立

(12)

趣味じゃない

(9)

レビュー数
26
得点
768
評価数
201
平均
3.9 / 5
神率
38.3%

レビュー投稿数26

どうしもないとこがたまらない!!

表題作のどうしようない共依存的な愛も凄まじいんですが、最後の「ハッピードリームマン」!!!!世界中の語彙力集めても説明しきれないくらいツボに入りました。

もっと読みたい!けど、この凝縮度が良い!切ないのも苦しいのも可愛いのも詰まってて、のたうちのたうち回る。再読して、あれやこれや見えてくると、それはそれでのたうち回ります。ヒメとユメの絆が強くて脆くて儚さが狂おしくって可愛くて!!死んだような表情も愛おしそうな表情も!!FANBOXで番外編が読めて充足度凄まじかった…

間に収録されているアダム~も、褌が拝めて、それだけでハッピー!2人の関係性がおかしくて、可愛くて、ほっこり。

万人にはおススメできないけど、夜明け黄昏闇の腐女子の私が満たされたいなって時にさっと手に取る再読率の高い噛み締め作品です。

0

4つの短編

4つのお話が入っています。

表題作の「どうしようもない」は共依存兄弟のお話です。
近親相姦のお話なので嫌いな方もいるかもしれません。

2つめのお話「アダム浪漫譚」は金髪碧眼(外人)と日本人のカップルの
コスプレエッチ(先生×生徒)が収められています。
エッチする前からお芝居が始まるので本格的なプレイです。
コスプレも生徒が袴なので大正?昭和?のコスプレです。
やまと(受け)が生徒役で袴を着ているのですが下着がふんどしなのがエッチでした。

3つ目のお話「おにいさんと呼びなさい」は飛び降りをしようとしている高校生と
飛び降りようとしたビルの所有者のお話です。
飛び降りの理由はホモだとクラス中にバレたからなのですが
それをくだらないと一蹴するビルの保有者。
そして自殺されると困るころを淡々と説明します。
すると自殺するのをやめるという高校生。
高校生が童貞と言うことを知り自殺をやめるご褒美にセックスをしようといいます。
そしてお互いはお互いの名前を知らないままセックスをし、
付き合うのですが不思議な関係だなぁと思いました。

4つめのお話「ハッピードリームマン」は暗いお話でした。
殺人犯と社畜のお話です。
バッドエンドでもないのですがユメ(殺人犯)が捕まってしまうと
ヒメ(社畜)は死んでしまいそうだなぁと思うお話でした。


全部それぞれ違う色のカラーのお話で面白かったですが
執着攻めが好きなので表題作が個人的には一番好きでした。

0

兄弟と言えば共依存

弟×兄。一見、兄の方が弟の面倒を見てやらないと、としっかりしているように見えるのだが、「自分がいないとダメな弟」に依存しているのは実は兄の方…という展開はとてもおいしかった。

が、執着が強調して描かれているわりには、ちぐはぐに思えるところもあり。性的な関係になったきっかけが唐突で、この程度のことでなるなら、あんないつもベッタリしてたのだから、もっと早くにそうなっていたのでは?という違和感を抱いてしまう。
兄が友達と一緒にいただけで激昂してレイプまがいのことをしちゃうくらい好きなのなら、弟は最初に兄が一人でしてた時にその場で即、押し倒すくらいはしてもおかしくなかった気がするし。彼女がいて、彼女と普通にエッチもできるというような描写はいらなかったんじゃ、とも思う。
もしかして、兄を抱くようになってから、徐々に弟がおかしくなっていった、というような流れだったのかもしれないけど、そのへんがイマイチよくわからなかった。
作者さんの「兄弟のこういうシチュを描きたい!」というような熱は強く伝わってくる作品。

同時収録作「アダム浪漫譚」「おにいさんと呼びなさい」はわりとハッピーなエロを楽しめるんだけど、ラストの「ハッピードリームマン」が全然ハッピーじゃない。なんとなくこの本の読後がどんよりした印象になるのは、このお話のせいな気がするのだが……掲載順を変えた方がよかったのでは?

電子版ですがカバー下もしっかり収録されてて、そこは嬉しかったです。

1

ビターでドロドロ。いずれ溶け合ってしまう、ふたり。

ガチ兄弟。ガチなんですね‼︎ という、ドロドロした病み具合と、それでもふたりだけの世界でさえすれば、それは幸せ。と言える、なかなかのビターさ。悩み、もがきながらも、手を伸ばさずにいられない。堕ちて行くことに罪悪感さえ滲まない様な。いや、少しだけ、ほんの少しだけ兄 タカヒロは迷う素ぶりもあるものの。どうしようもなく、溶け合ってしまう。
身体を重ねて 時間の経過も解らないほどに、文字通り溶け合ってしまう事と。
もう 兄無しでは、弟無しでは、生きて行く事すらままならないほどに。
互いを欲しているさま。焦燥感がこちら側まで伝わってくるようで、読んでいるだけで疲れます。
弟のコウキは 明確に兄の「匂い」にだけ依存しているようにも見えるけれど、それはただ 鼻が敏感なだけで、その実、彼が欲しているものも兄自身なのだと思う。
これまた兄が 黒髪の美形さん。絵の美しさと相まって、何やら耽美的な要素も垣間見れて。
その要素は、コスプレ好きの先生と元生徒の「アダム浪漫譚」にも引き継がれます。

夢か現か。幻か。「ハッピードリームマン」の背筋を凍らせる怖さも、そんな感じ。
ユメは果たして夢なのか。現実に現れた幻影なのか。それとも。姫川が作り出したものなのか。
シュールレアリズムみたいな、そこに無いものを視るような。不思議な物語。

そんな中では一番「おにいさんと呼びなさい」が、現実的にも思えて来ます。
んなわけ無いんだけど。ゲイばれした事でイジメられ、自殺しようとした猛の前に現れたのは40歳のおじさん。自殺を止められた縁で、今度はそのおじさんと関係を持つ様になってしまう。
気持ちいい事は生きること。そして図らずも、性欲は二人の人間を救うのだ。という様なお話。

美しい絵と、耽美的な世界観と。
次はこの世界観を丸々っと一冊で読んでみたいです。

0

意外にも癒されてしまった…


普段から禁忌モノとか、執着モノとかを好んで読んでいるせいか
この本の読後はニヤニヤしていました。

特にカバー裏がすごく萌えました
そのカバー裏を含めて読み直すと、ほんわかさえしてしまいそうな…(笑)

内容が思っていたよりライトというか、表紙の背景がピンクじゃないですか、赤紫とか暗い色じゃないんですよね、ポップなドロドロ、みたいな、中身をうまく表現できていると感じました。

私が特に好きだったのは、おにいさんと呼びなさい、です。
最初は傷心で縮こまってしまっていた高校生くんが、大人のお兄さんに介抱され、終いにはふーふーして雄をむき出しにする所が可愛らしくって…!
お名前が、猛(たける)くん、だそうで、ナイスネーミング賞ですね(笑)

歪んではいますが、どのカップルもお互いが幸せになれていたので私は非常にうれしいです!
ちょっとドロ…くらいなら読んでもいいという方にはいけるとおもいますよ。

1

病んでますね

どうしようもない
最初は弟だけが兄がいないと眠れないだけだとおもってたら、兄も弟がいないとダメだった。
弟は就職が決まったらあっさり引っ越したし彼女もできて体の関係も持てたのに、やっぱり眠れなくて兄の元に戻ってきます。
兄が弟に溺れていくのが病んでいて、そんな兄を弟が受け止めて体の関係を持ちます。
どんどんお互いにはまっていく様子や兄が弟のいない間に残り物を顔に擦り付けたりどうしちゃったの?弟がいないと眠れなくなったり、執着が性的な方へ行くのが不思議でした。
どうかしてると兄のモノローグにありますが弟を引き込んで葛藤してます。
兄が弟の留守に客を入れたら弟が激昂。弟も兄に執着してたんですね。眠れたのに。
兄弟なのに…から兄弟だから…と考えられるように。
お互いがお互いをダメにしていくように見えてお互いが納得して幸せになれたのでこれでいいのでしょうか。

兄の臭いのついたシーツとかじゃダメだったの?という疑問は愚問ですね。

もうひとつ印象に残ったのはハッピードリームマンでした。
ヒメは現実と夢の区別がついてないのかな?でも鍵やカーテン開けて財布や通帳を置きっぱなしにしてるのはわかってるから?
ユメが来るのを抱かれるのを待ってるヒメ。こちらも本当に病んでます。でもユメがヒメの救いなら。ユメは最後泣いていたの?

読後感がなんともいえない本でした。

1

ダークでエロエロ。表情がGood!

広告から気になって購入した作品。
作者買いしてしまう方なので初めての作者さんに地雷だったらどうしよう…と不安を募らせていたのですが…。
とにかくエロい!なんとも言えない恍惚とした表情や濡れ感がとても良い!!

表題作である「どうしようもない」シリーズは共依存と近親相姦、病みというような色が強く出ていました。
兄の歪みっぷり、弟の受けのような可愛さとエッチの時のドS感のギャップが堪らなかったです。

他短編の「アダム浪漫譚」は正直本物の大正浪漫系を期待していたので少し残念。
そのような期待なく読めばバカワイイほんわかするお話です^^

「おにいさんと呼びなさい」
長髪受けが苦手な私でもかなりキュンキュンする内容でした!
オヤジズムというには若いようですが(笑)年上のよがる姿は必見ですね。

「ハッピードリームマン」
かなりダークな雰囲気のある話でしたが、表題作と似たような病みを攻受共に抱えているからこその濃密な行為シーンがより深く見えるのかなぁと思いました。個人的には薬(錠剤)が出てくる病弱系受けが大好きですのでアタリでした!

皆様の感想からはあまりお見かけしないですが、表情等がとても美しい分、身体の描き方に少々違和感を感じました。特にお尻のバランスが悪いように感じます。
それさえなければ神レベルの作品と思いますので、ぜひこれからは作者買いさせていただきたいと思います!

2

思ってたのとちょっと違った。

弟のコウキ(攻め)は兄のタカヒロ(受け)の匂いがないと寝られません。いつも一緒に寝ているのですが、弟が就職して家から出ることになり・・・
初めは弟が病んでるのかと思ったのですが、結果的にはどちらかというと兄の方が病んでしまっていました。

近親ものも病んでる話も好きで絵も良かったのですが、何故かどうも入り込めなかったです。
一番嫌だったのは、弟の方は眠れないからお泊りしないだけで、女性と付き合ってたってこと。もう一つは、弟のせいで兄が弟がいないと生きていけなくなったことで責任を取るみたいな形になったのも嫌だった。絆される形のも嫌いじゃないはずなんだけど。受けより攻めが病んでいる話が好きなのかもしれません。

表題作以外に短編が3編。
「アダム浪漫譚」 コスプレ大好きな外国人の恋人との話。
「おにいさんと呼びなさい」学校でゲイバレして自殺しようとした高校生が飛び降りようとしたビルのオーナーに声をかけられる話。
「ハッピードリームマン」不眠症で薬を常用しているリーマンと強盗殺人犯の夢か現かわからない話

短編もエロエロですが、内容としては「おにいさんと呼びなさい」が一番普通でした。それ以外は倒錯的というのか現実との境がわからない感じでした。夢と現が混ざっている話も好きですが、読み取るのが難しいので短編では楽しめなかったように感じました。

表紙が好みだったのですが、中の絵は表紙とはちょっと違ったように感じました。表紙と同じ絵柄だったらもっと良かったな。

1

作品としてはあり

一癖も二癖もありそうな4組のカプのお話。
表題作は兄の匂いがないと眠れない弟×弟をネタに自慰する兄のヤンデレ対決です(笑)。
その他は、和装コスプレを好む金髪碧眼×元生徒の日本人、ゲイバレして飛び降り自殺しようとした高校生×それを止めた40代オッサンゲイ、強盗殺人犯×不眠症のリーマン、というラインナップでした。
絵はどれも綺麗で見やすく、エチシーンも十分エロかったです。ヤンデレに萌える属性ではないのでどのカプも萌えは少なかったのですが、作品としてはこういうのもありだと思いました。

1

手堅く病んでる

「お耽美BL」を今風のアレンジで蘇らせました、みたいな1冊かもしれません。
イマドキのヤンデレ感とBL黎明期のお耽美感が一緒に味わえるような1冊。
まだ読みたいのに!というところで次々と幕を下されていく終わり方がなんとも美しい。

表題作がページの半分、残りに短編が3本収録されています。
トーンは色々ですが、どの作品も読み終わったあと一寸遅れて余韻がじわりと生まれる感じがまさに耽美な作品集です。
リブレのアンソロにたまに載る「ファッションエス」シリーズでがっつり心掴まれての読者ですが、あちらがポップに病んでる感じなら、こちらはじっとりと病んでる感じでしょうかね。
ある種この手のジャンルの様式美が手堅く詰まっていて、初読はさらりとしていても読み返すほど湿ってくるのが良い。
好きだなーこういうの!
「アダム浪漫譚」なんかが特に巧い。
切ない時代物に見せかけて、コミカルなコスプレBL(和装ふんどしです!)だったw・・・と思ったところで、新たな仄暗さをさらりとぶっ込んで、The End.
好きだなーこういうの!

分かりやすい終わり方が好きな方には消化不良を起こすラストの連続だと思いますので、あまりオススメはしません。

【電子】レンタ版:修正○、カバー下○、裏表紙○、レンタ限定特典(4p)付き

3

ふんどし〜。゚(゚´ω`゚)゚。

ネットサーフィン中にチラチラと目に入るバナーの煽りに惹かれ購入しました。
バナーの絵柄がとても好みで、またスパイシーな表紙にもグッとくるものがありました。

いざ本を開いてみても絵は一貫して美しく、本当に幸せでした、ありがたい(^人^)
なんというか、小説の挿絵が動いてるような、1枚1枚が貴重なものなんです。

短編4本で、どれもしっとりとした仄暗さが漂っています。(耽美な絵柄も手伝って)
ストーリーは1度読んだだけでは、理解しきれない部分もあり、何度かページを行ったり来たりしましたが、それを上回る画力。というか絵柄の魅力が大きいです。
今後に大いに期待を込め、評価は神にさせて頂きます。

私個人的には、表題作よりも『アダム浪漫譚』がツボにハマりました。
注目すべきはコスチューム・プレイ…!!
の、袴の内に秘められたふんどしです!!!
着物の内側にシャツを着ているところもポイントが高い…

ふんどし良かったぁ〜。こんなに美と色気を兼ね備えたふんどしプレイが見れるなんて、すぐさまコスプレ好きの友人にオススメしました。

松田うさち子先生、お名前を覚えましたよ!笑

次回作も楽しみにしています♡

2

いろんな意味でどろどろ。

初コミックとは思えない完成度でした。絵もストーリーもしっかりしていて、読みやすかったです。

表題作はガチ兄弟で少し病んでいて、どろどろ風味?あとがきでご本人が書かれている通り、兄の変質者攻め(配置は受)とも言えますね(笑)
自分の匂いがないと眠れない弟のために転職までする溺愛ぶり。ずっと、弟のために、と思って一緒に暮らしてきたけれど、いざ弟が離れると自分の方が耐えられなかった。それを思い知った兄が久々に弟と会って、寝ている弟の前で自慰をしてしまう場面は引き込まれました。いや、それ、絶対バレてるでしょ!という誤魔化し方もツッコミを入れる気にはなれず。それまでの兄のボロボロになった駄目な姿を見ているので。
兄がいろいろ悩んで離れようともしますが、弟が突っ切ってくれます。兄が弟の自分で自慰をしていても、「(兄の)おかずが何だろうが、俺(弟)だろうがどうでもいい」、兄が隠れるように自慰をしているのに気付いて「こっちですればいいのに」と、いい笑顔で(胸中で)言い放ってくれる弟でした。なかなかにいい病みっぷり。薄ら寒い潔さが何故だかいっそ清々しい(笑)

『アダム浪漫潭』は恋人同士のコスプレイメクラプレイ。文句を言いつつもラブラブな二人で、幸せで良かったなコノヤロウ!です(笑)

『おにいさんと呼びなさい』は自分がゲイであることに悩む&失恋した高校生が自殺しようとしたところ、居合わせたおにいさんに救われるというお話。重い話かと思いきや、おにいさんの俗物さがいい意味で軽くしてくれます。

『ハッピードリームマン』は……ホラー?サスペンス?なかなか刺激的なお話でした。途中までは「いやいや、そうは言っても明るく締め括られる可能性も」と思っていましたが、終わり方がね、また……。その後がどうなったのか、はっきり知りたいような知りたくないような複雑な気持ちです。

ご本人もあとがきで書かれていますが、コミック全体を通して涙や鼻水やいろんな汁でどろどろでウェットでべしょべしょです。そこがいい!『アダム~』以外はお話もなかなかにどろどろしています。けれど、どの作品も登場人物が幸せを感じているので、手放しで喜べるハッピーエンドではないお話もこれはこれで良いんじゃないかな、と思います。

3

鳥肌が立つ共依存兄弟の執着!

松田うさち子先生のデビューコミックス。待ち望んでました!

年の離れた兄弟、兄の匂いがしないと眠れない弟は兄と離れると不眠症になってしまう。弟→兄の執着かなと思ったら、弟はただ兄の匂いが必要なだけで、弟がいなくなると兄の方が風呂にも入らずヤバくなっていき、兄→弟の執着の方がすさまじかった…
そして兄が弟で抜いてるのが弟にバレて、二人は兄弟を辞めてカラダの関係を持つことに。弟は今まで兄を抱くなんて考えたこともないと思いつつ、兄が気絶するまで抱きまくり、いままでの兄弟って関係よりカラダの関係の方がしっくりしているように見える。
三部作「どうしようもない」で兄の執着の危うさが描かれ、「どうしたらいい」で二人は兄弟を辞めて、「どうにかなる」で弟の執着の激しさが描かれてます。
病んでるガチ兄弟の執着・共依存の話だとわかっていても、「どうにかなる」の二人は想像をはるかに超えてすごい…鳥肌もの。

雑誌で読んだ時、ストーリー組み立ての巧みさ、絵のうまさに惹きつけられ、他の作品も読みたいとコミックスを探したら一冊も出てない新人作家さんだったことに驚きました。なので、コミックスでまとめ読みできるのが本当に嬉しいです!

同時収録の短編も、ほどよく病んでておもしろいです。
松田うさち子先生の今後の作品も本当に楽しみ!

9

うますぎる!

絵のうまさはもちろんのこと、話の運び方が素晴らしすぎて、なんの違和感も引っかかりもなくするする読めるんですよ!
強いて言えばページめくるのが勿体なさすぎて先へ進むのに躊躇うくらいです。
表題作は依存系の暗め重めな話ですけどバッチリ好み!しっかり変態さを描いてていい。
依存していたのは弟だと思ってたけど実は兄が…みたいなの最高!
あと兄の友人が帰った後の一連の流れで、緩くなってたのは自分でしてたからとか、わかってたけどツボつくなぁぁ〜〜〜!!やるなぁ〜!
他の短編、とくに『おにいさんと呼びなさい』もめちょくちゃ好みです。髪型すきだなぁぁ。

この方の他の作品も読みたいけど単行本化はこの作品だけなんですかね…つらい。
作家買いがまた一つ増えました٩( ᐛ )و

12

ヤンデレとはちょっと違う病み具合

表題作「どうしようもない」は地雷に気づかせてくれた作品になりました。
読み始めは、ガチ兄弟かつ病み傾向もあまり気にならず
「麗人掲載作品かぁ、なるほど雰囲気あるなぁ」と思いつつ
サラサラと読み進めておりましたが
兄のある単独シーンでドン引いてしまい、
そのあと萌えが生まれませんでした・・残念。
同時収録の「アダム浪漫譚」はアフォですね。
表題作からの雰囲気をガラっと変えてくれてます。
「おにいさんと呼びなさい」は(枯れ)オヤジ受け好きにはオススメ。
唯一萌えました。
「ハッピードリームマン」は救いがあるのかないのか・・消化不良でした。

1

ヘビーからアホアホまで

いろんなテイストの話が渾然一体となった1冊でした。

表題作『どうしようもない』
兄がいないと眠れない弟と、弟がいないと生きていけない兄の、正統派共依存の世界です。カップリングは弟×兄。
両親が留守がちだったため、幼い頃から一緒に寝てやっているうちに、弟は自分とくっついてにおいを嗅ぎながらじゃないと眠れなくなってしまった。大きくなっても、就職しても、彼女ができても眠るときは自分の元へ戻ってくる。
そのことに対して歪んだ優越感や、弟に対する兄弟愛を抱いていた兄は、いつしか弟に恋愛感情と性的な欲望をも持つようになりました。
弟は彼女がいたこともあるノンケですが、兄が自分をオカズにオナっているのを知っても平然としています。

兄が自分で抜いていても平然としていたのに、いざ兄が自分から離れそうになると急にセックスしようとする、兄が他の男といたら関係を持ったんじゃないかと責め立てる、というのがいまいち理解できませんでした。
弟は「そういう対象じゃないと思っていたから今まで普通の兄弟関係でいた」と言うんだけど、兄に性的欲望を持たれていると知ってたんだから、「そういう対象じゃない」はず、というのは成り立たなくない? と思っちゃった。

ただガチ兄弟の近親相姦は、背徳感がすごくて読み応えはありました。共依存関係にも萌えた。


『アダム浪漫譚』
この本の中でこの話がいちばん好きでした。
金髪ロン毛の外国人と、黒髪袴の日本人が、別離を前に一度だけの交情をかわす…という耽美悲恋かと思いきや国際恋愛カップルのコスプレエッチでした〜、という作品。金髪×日本人です。
攻めがエリートサラリーマン的な設定なのですが、かつて受けと教師生徒の関係でもあったようで、キャラ設定がよくわかりませんでしたが、いい感じにアホな攻めと気が強そうながらも一途な受けの関係が楽しかったです。


『おにいさんと呼びなさい』
ゲイバレして自殺しようとしている高校生と、その現場に選ばれてしまったビルの所有者のコメディ。
自殺志願者がビルのオーナーに止められる話なのですが、ギャグとシリアスの比率がおかしかったです。気持ちよさは死にたい気持ちに勝るのですね…。


『ハッピードリームマン』
仕事に病んでギリギリの精神状態の受けが、夢で会う男とエッチする話。
ネタバレしたら面白くないタイプの話なので詳しくは書けないのですが、ラストが少々納得いかなかった。攻めはこんなに受けに思い入れがあるなら何でこんなことをしてたんだろう、的な…。
いずれにしても、続きが気になる話です。

4

フェードアウトとは違う

作者の作品は、テーマアンソロで読んだのが最初だったと思います。絵柄もお話も自分好みで、コミックスを楽しみにしておりました。これは今作でも同様に感じたことですが、ストーリーというより1つの作品の「終わらせ方」が印象に残っているんです。たとえば音楽だったら、ラストにかけて徐々に音が小さくなっていくのに最後の音だけは消えない...というような感じでしょうか。前の出来事に隠されたもうひとつの話が、またそこから始まることを予感させるエンディングだと思いました。

<収録作品>
■『どうしようもない』+続話 100頁(初出:麗人 2015.3-2016.3)
■『アダム浪漫譚』28頁(:麗人uno! Vol.50 2015.1)
■『おにいさんと呼びなさい』28頁(:Qpano Vol.2 2015.12)
■『ハッピードリームマン』22頁(:麗人 2016.5)

上記+表題作の描き下ろしが10ページ収録されています。どれも主人公たちが避けられない状況、避けられない感情、"どうしようもない" を描いた作品だと感じました。それからどのカップルにもHシーンがたくさんあるけれど、エッチがメインに感じられないところがよかったです。あ、どれも黒髪受けでしたよ。

8

シリアスだけれど

ショッキングピンクの背景に、病んだ感じのイケメンさん二人の表紙。
につられて購入してみました。内容はすでに書いてくださっているので感想を。

表題作『どうしようもない』
兄ちゃんに共存している弟、の話に見えて、実は兄ちゃんのほうが弟に固執している。
話かな、と思って読み進めましたが、これがまた一筋縄ではいかないストーリー展開でした。
兄ちゃんのほうは弟に屈折した恋心を抱いていて。
弟のほうは兄ちゃんの気持ちに気付いていて、拒否するでもなく自分も兄ちゃんに共存している。でも彼女もいたりして兄ちゃんに恋愛感情を抱いているわけではない。でも、兄ちゃんは手放せない。

うん、屈折している彼らの感情が非常にドロドロしていてよかった。
松田さんの絵柄がこれまたよく話に合っていて、泥沼感がアップしてます。

『アダム浪漫譚』
アホエロで可愛らしいお話。
『どうしようもない』を読んだ後のこのギャップがなんともすごい。引き出しが多い作家さんななんだなと感心しました。

『おにいさんと呼びなさい』
受けさんの大人感が半端なかった。酸いも甘いもかみ分けた、大人の男でかっこよかったです。
自殺を考えていた高校生、という設定なので重めの話なのかと思いきや、急展開するコミカル感がとても面白かった。
でも40歳は「おじさん」だと思うよ…、と読みながら突っ込んでしまいましたが☆

『ハッピードリームマン』
最後まで読んで、「おお!?」と思ってしまいました。そういうオチか…。
松田さんの絵柄との相乗効果で、なんかすごく怖かった。

これが松田さんのデビュー作なんですねえ。とてもそうとは思えない絵柄の完成度でびっくりしました。そしてストーリーもいい!どれもシリアスで重い話なのですが、それぞれのCPが「自分たちの幸せ」を見出してる感じがすごく良かった。ほかの人には理解しづらいお互いの想い、というか。

読んでほっこりするお話ではなくて評価が分かれる作品かなと思いますが、味わい深いお話ばかりでした。

独特な世界観をお持ちの作家さんだな、と思います。次回作も楽しみです。

6

クセになる

デビュー作とは思えないくらい、いい感じのドロドロさが癖になるお話です。

依存ものも兄弟ものがもともと好みで、最近ヒットするものがないな〜と思っていた矢先にこのお話と出会ってしまったので、とにかく楽しんで読んでしまいました。

ただの弟の依存を甘やかす兄のお話と思いきや、そのあとどんどん予想とは違う方向に進んでいく依存が意表をついてよかったです。読んでいけばいくほど2人の世界にはまっていくのですごくオススメです。

2

ガチ兄弟最高...

表題、共依存ガチ兄弟もの最高でした。
弟のほうが兄に依存しているのかと思ったら、兄のほうが重症なのかな。
弟がぶっかけられたものを頭に付けたまんま、普通に食事の用意してるのなんか笑った。
それにしても弟こわかわいい(怖い+かわいい)
兄がトイレで自慰をしてるのに気づいても「こちですればいいのに」とか当たり前のように普通に思ってるし
「たーちゃんどんどん駄目になっちゃうねぇ」って自分が1日留守しただけで憔悴した兄を見て嬉しそうだし。
ガチ兄弟でも背徳感があまり無いのではなく、そうなることは当然のことだった。みたいなとことがとても良かったです。
絵柄がけっこう迫力ある感じなので、ちょっとホラーっぽく見える時がありました。そこもとても魅力的。
描きおろしはただのバカップルしててかわいかったです。
他の短編も全部面白いです。全く違った話ばかりなので作者様の作品の幅広さを感じました。
絵柄的に、仄暗いお話が引き立つと思いました。
全部、丸々1冊で読みたいくらい面白くて久しぶりに滾りました。

13

また読みたい。

私は結構依存系は結構好きで今回は結構どストライクでした(笑)
少し違う常識にいる兄弟の世界。他人には入れない世界があって、他人とは違うって気づくんですよね。そこで対立した結果が共依存だった。全然アリだと思うんですよね。家族として恋人としてどちらにしても側にいる事を選ぶんじゃないかって。これも愛情の形なのかもしれないなって思いました。

「おにいさんとお呼びなさい」
このお話も私は好きです。なかなかコメディな流れで次どうなるんだろってワクワクします。

3

作家買いします

松田うさち子先生のデビュー作です。
絵がとても綺麗です!


兄弟のお話で、最初は弟の方が兄に依存してると思っていましたが、実は兄の方が弟に依存してるというのに気付き二人は兄弟を辞めます。
二人ともが依存しあって、お互いがお互いを必要としているところが良かったです。

短編の作品で「ハッピードリームマン」が好きです。何回読んでしまう!
初見のときはいろいろごっちゃになってしまったんですが、二回三回と読み進めていくうちにハマっていきました!

デビュー作とは思えないようなクオリティでオススメです。

6

ガチ兄弟ものだけど幸せそう

タイトルをみたとき、ああドロドロ鬱なんだろうな、そういった意味でどうしようもないっていうタイトルなのかなーなんて思っていましたが兄弟でこうなった結果が幸せすぎてどうしようもないってことなのかな(*'ω'*)

お兄ちゃんの臭いがないと寝れないなんて、世間からみたら弟が兄に依存している形にみえるのだろうが、実は兄の方が弟に依存していて弟なしじゃ生きられないという、共依存でした。

いつもは甘えているのに弟コウキが、兄たーちゃんに対してエッチの時には甘やかすような口調が可愛かったです。


1

お耽美な絵が素敵

ひっさびさにこういう超お耽美な漫画を描く作家さんがでたな〜〜!ってとっても感動しました。
笠井あゆみ先生のような、お耽美な絵いいと思います。
掲載誌も麗人ですしね。

さてお話の方は暗〜い感じの作品や、エロギャグ?のようなコスプレエッチ物もありなかなか楽しめるのではないでしょうか?
ただお話によっては、あっさりしたものもあるかな〜と思いました。
まぁ新人さんですし、これからもっと上手になると期待しております。
絵も安定してキレイです。
最近の新人作家さんの中で、トップレベルの絵のうまさだと思いました。
次回作も楽しみです。

2

共依存な兄弟

表題作3話+他短編が3話/ 4CPのお話が読める短編集です。
個人的には全体的に重めな印象が強かったです。
デビューコミックスということで絵が安定してないと感じる部分はありましたが、絵の雰囲気がお話の内容とマッチしていて闇堕ちしていくような過程にゾクッとしました。

◆どうしようもない(3話+書き下ろし1話)

あらすじ通り、共依存の兄弟が2人の世界へ堕ちていくお話です。
兄の匂いがないと寝ることが出来ず、兄にベッタリな弟と。
弟に依存されることに幸せを感じ、弟がいないとダメになる兄と。
兄弟愛を越えて好きになったというより、ずっと一緒にいるために恋人になったのかな…という感じの弟に対して、兄の方は弟が好きで仕方ないという感じだったので温度差がなんだか悲しいというか切ないというか。。。
それだけに弟が自覚した時にはホッとしました。

2人にとって幸せな生活を手に入れたのに最後までハッピーな色が見えず、闇堕ちのような暗さの中で弟が甘えるように「たーちゃん」と兄を呼ぶ声にゾクっとして萌えました(∩´///`∩)
弟に欲情する兄と純粋に兄を慕う弟。狂ってるのが兄に見せかけて、闇が深そうなのは弟でした。ヤンデレっぽくて萌えたけど目が怖かった…。


◆アダム浪漫譚

大正ロマンな雰囲気だったので時代物かと思いきや、
コスプレカップルのお話でしたw
このカップルが1番明るくラブラブです(﹡´◡`﹡ )

金髪碧眼イケメンがコスプレ好きという残念さが良かったです!
そして褌ですよー!FUNDOSHI╭( ・ㅂ・)و ̑̑ yes!
コスプレなりきりエッチがエッロイし、ラブラブだし、イケメンだし、萌えを堪能出来た作品でしたヾ(*´∀`*)ノ♪
2人の馴れ初めが知りたいなー!

◆おにいさんと呼びなさい

自殺をしようとしてる高校生と、それを止めた四十路のお話です。
(四十路に見えない綺麗なお兄さんという風貌でしたが…)
マイノリティに悩む高校生の思い詰める気持ちもわかるけど自殺はアカンですね…。んで。それらを経験して乗り越えた人生の経験者の説得力と、慰め方と、手練れっぷりが、「大人ってすげーなー!」と思いました(ФωФ)そんで生きる気力を取り戻した高校生のガッツキっぷりがとっても可愛いくてキュンとしました( ´艸`)

◆ハッピードリームマン

ブラック企業で疲労困憊のサラリーマンと、夢に出てくる青年のお話です。

読んだ後にタイトルを見てビックリです。
内容とタイトルが合ってるけど全く合ってないよー(´•̥ ω •̥` )
疲れた心も体もたっぷり癒してくれる夢の中は確かにハッピーだけど、現実が夢も希望もなくて気分が落ちる…orz
その後のサラリーマンに幸あれ。。。

3

ほのぼのからダークへ

 特典目当てに購入した雑誌でお見かけして、好みの絵柄と仄暗そうな雰囲気が気になっていた松田うさち子先生のデビューコミックス。
 最初に書いてしまいますが大変良かったと思います!絵柄から感じられる仄暗さはそのままストーリーにも反映していました。冒頭の【兄の匂いをかがないとないと眠れない】という設定が「ライナスの毛布」みたいで可愛いな~と思ってほのぼのと読み進めると、兄弟のそれぞれの想いが徐々に明らかになっていき、次第にダークな色が濃くなります。
 弟の「兄の匂いへの執着」が、「兄への執着」に変わってからは可愛い弟の姿はすでにありません。
 弟無しでいられないのは兄も同じで、弟で自慰をしていたことがバレて戸惑いはするものの、逆らうこともせず二人は関係を持ちます。
 兄弟ものに必須の「禁忌」に関しては、物足りなくはありますが、その分、互いの執着や共依存とも思える関係がドンドン深まって行く様子にひきこまれました。
 弟の同僚が二人の関係に苦言を呈したり、兄の友人が弟の留守に部屋に来たことで激しい嫉妬を見せたりのエピソードも、その後のHを大いに盛り上げています!エロも多く体の描き方も好みでした。
 一つ気になったのは、弟の同僚の見た目が兄と似ていたことかな。髪型とかもう少し工夫があったらいいなと思いました。

・『アダム浪漫譚』
 外国人の先生と生徒のコスプレH。エロメインの短編です。

・『おにいさんとお呼びなさい』
 おじ様受けですが、あまりおじさんに見えなかったのが残念ですが、短編に良くある唐突な展開なのにおじさんの過去まで描かれていて、ただのエロになっていないところに才能を感じました。

・『ハッピードリームマン』
 夢と現実が交錯したお話なのかな。はっきりしない形で終わります。こういうお話を描くにはあと一歩が足りない気がします。今後に期待。

 表題作も短編もエロがたっぷりですが、ひねりのある設定にストーリーも楽しめました。これからの活躍が楽しみです。

6

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