おまえの音だけが、俺にとっての真実だから。

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表題作ラブ・メロディ -執着の旋律-

愷京介,新進のサウンドクリエイター
杉浦和音,音楽誌の編集者・元ピアニスト志望

その他の収録作品

  • TRUE MELODY
  • PASSIONATE MELODY
  • LOVE TOKEN
  • あの夜の真実
  • あとがき

あらすじ

ピアニストの道を閉ざされ、音楽誌の編集者として働く和音の前に現れたのは、寡黙なミュージシャン京介だった。彼の紡ぎ出す音に一瞬で心を奪われた和音だったが、ある日突然京介に組み敷かれ、抱かれてしまう。貪るように和音を求めてくるのに、触れてくる彼の手は何故か甘く優しかった。真意が見えない彼に次第に惹かれている自分に気づき、戸惑う和音。しかし、彼の隣には綺麗な青年が寄り添っていて…。音から始まるメロディアス・ロマンス❤

作品情報

作品名
ラブ・メロディ -執着の旋律-
著者
妃川螢 
イラスト
せら 
媒体
小説
出版社
Jパブリッシング(ジュリアンパブリッシング)
レーベル
カクテルキス文庫
シリーズ
ラブ・メロディ -執着の旋律-
発売日
ISBN
9784908757389
3.1

(10)

(1)

萌々

(3)

(2)

中立

(4)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
2
得点
27
評価数
10
平均
3.1 / 5
神率
10%

レビュー投稿数2

執着の10年愛

サウンドクリエーター×腕の故障からピアニストとしての未来を失った編集者

攻めの第一印象はムカつく男です。
よく言えば寡黙で不器用、感情表現が下手。
だからと言って気に入った男を強引に抱いて放置して、数日後に再び無言で抱くっていうのはいかがなものか。
受けは攻めの作る音楽が好きだから遊ばれてもいいから抱かれたいとか
他に思い人がいてもいいというのは全く好きになれないタイプでした。

攻め視点の描写で、好きすぎて暴走していたことがわかるまでただの傲慢で身勝手な遊び人にしか見えず最後まで主役魅力がわからいまま終わってしまいました。

0

キャラクターに魅力を感じることができず…

2004年のノベルス『LOVE MELODY』の新装版(書き下ろしあり)。
あとがきで妃川さんも書かれていますが、今の妃川さんとは文体や作風がかなり違う感じです。

あらすじ:
指の故障でピアニストの夢を絶たれ、音楽誌の編集者として働いている和音(受け)。
ある日、新進気鋭のミュージシャン・京介(攻め・2歳年下)と出会う。
彼の紡ぎ出す音に心を奪われる和音だが、京介は、会って間もない和音をいきなり押し倒し…

京介は子どもの頃、和音のピアノの演奏を聞いており、それ以来、和音の演奏と和音のことを想い続けていました。
そんな憧れの人物と思いがけず再会でき、無我夢中で押し倒してしまった…という設定ですが、会って間もない人間を自宅に招いて、到着するや否や無言で事に及ぶというのはコミュ障にも程があるような。

和音は和音で、犯されたショックよりも「遊ばれた」ことに傷ついているようで、どこの乙女かと言いたくなるような思考回路にちょっとついていけず。
女の子のような言葉遣いも個人的に苦手でした。

その後もズルズル京介との逢瀬を重ねる和音。
アポなしで京介に会いに行き、京介が別の男を連れていたら反射的にビンタしてしまう等、
気弱な割に頑固な感じもちょっと苦手でした。

自分から「好き」と告白し、京介から言葉が返ってこなくても催促せず待ち続けるところは健気ですが、
基本的に何をするにも京介や双子の妹に頼りきりで、いまいち成長が感じられず。
京介きっかけで恋人同士になり、妹きっかけで京介の気持ちを聞き出し、京介きっかけでピアノの仕事をもらい…と、
全体的に本人より周囲の好意で物事がうまくいっている印象で、
ストーリーとしてあまりカタルシスが感じられない内容でした。

ちなみに巻末の書き下ろしSSは、初めて和音を抱いたときの京介視点の話。
このSS含め、全体として甘々な雰囲気ですが、キャラクターに魅力を感じることができず、今ひとつストーリーに入っていけませんでした。

文章としては、一つのシーンで複数の人物の心情が解説されている等、視点のふらつきが気になりました。
また、和音はこのとき恋をした〜等、物語序盤で和音の気持ちを地の文で解説してしまうのは、ラブストーリーとして非常に味気ない感じがしました。

個人的に好みに合わず、中立評価とさせて頂きますが、乙女な受けや王道でロマンティックなお話がお好きな方にはオススメな一冊です。

4

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