物に捕われているのは呪いっていうより、――ただの、毒だ。 捕らわれるのは――呪いだ。

コミック

  • 彼の初恋は、毒か或いは。

彼の初恋は、毒か或いは。

kare no hatsukoi wa doku ka aruiwa

  • 電子書籍【PR】
  • 紙書籍【PR】

表題作彼の初恋は、毒か或いは。

冴木祐也 / モデル・初恋相手の弟(23)
川名 都 / 美容師(28)

その他の収録作品

  • Special おまけまんが(描き下ろし)
  • あとがきまんが①②

あらすじ

今でも好きな初恋相手・敦也の結婚式で、髪を切ることになったスタイリストの都は、敦也の弟・祐也と再会する。
記憶よりデカくてチャラくなった祐也に突然に「好きなんだ、ずっと見ていた」と告白される。
しかも都にとって敦也と男の、自分では無理だと自覚した、あの出来事を思い出すように“指輪”を指に嵌めてきて…。

恋を諦めたい都と、ずっと希望を待ち続けた祐也。
その“指輪”に込められた二人の想いとは――。

作品情報

作品名
彼の初恋は、毒か或いは。
著者
芽玖いろは 
媒体
漫画(コミック)
出版社
KADOKAWA
レーベル
あすかコミックスCL-DX
発売日
ISBN
9784041048573
4

(126)

(41)

萌々

(59)

(22)

中立

(3)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
18
得点
510
評価数
126
平均
4 / 5
神率
32.5%

レビュー投稿数18

タイトルも逸脱

美ちん、美ア●ルと定評の芽玖いろは先生!!
電子はは常に真っ白なことが多く、毎度泣いているわけですけ、
今回も、どこでも白抜きっしょ…と油断してたら透け透けだった!!
透け透けトーンの後ろに見える美ちん!拝み倒したくなりますね。

肝心のお話もとっても良かったです!!
初恋引きずってる受けの意地らしさ、受けが初恋の攻めの頑張り。
『物そのものに捕われているのは呪いだ』という言葉が効いてる。
受けが自慰してるのに遭遇しちゃうのも好きで…
気持ちが通じ合うとこは上手く繋がってて、とってもドラマティックでした!!
好きで好きでぶつかって、受けの心を開いてく攻めって良い!
せつなさたっぷり感じられて、きゅーーーっとなりました。

0

毒は毒でも甘い毒

攻めが受けを見て「かわいい」と思う。
これだけでごはん3合くらいいける気がします。
そんな方にはぜひ読んでいただきたい作品です。

初恋の相手を諦めるために、地元を離れて10年。
2つ年上の幼馴染みの結婚式で戻らざるを得なくなった都は…。

幼馴染みの敦也(30)、都(28)、敦也の弟の祐也(23)。
子供の頃の2才差は憧れやすく、5才差は遊び相手にもなりにくい。
自分がずっとたった1人を見ていたように、自分だけを見てくれていた人がいたとして、心は動くのか。純愛 vs 純愛という話です。

祐也がカッコイイんですよ。
モデルだから当然なんですけど、見た目だけじゃなく中身も。
兄を好きな相手に「身代わりでもいい」と言う弟はよくいますが、祐也は違います。
「身代わりにはならない」
はい、キタコレ。この潔さと、前だけ見て進む恋が祐也の恋なんです。

その一方で都の恋は、祐也と同じだけの時間、ずっとそこに留まっている恋でした。
彼女を紹介されたときも、結婚の報告を受けたときも、嫁の懐妊を知らされたときも、敦也の悪気のない言動にいちいち痛みを感じて、動けなくなる。
前に進むことも、後ろに戻ることもできずに、同じ場所をぐるぐるしているだけで、どこに行けないし、変われない。
つらいだけで叶うことはない恋を、いつまでも捨てられないでいたら、もはやそれは恋なんてキラキラしたものじゃなくて、どろどろした毒に変わってしまっているんだろうな、と。敦也中毒みたいな。

祐也の恋のエピソードがこれまたいいんですよ。
好きな相手を見ていたから分かることがあって、喜んで欲しくて何年もかけて頑張って、やっと手に入れたときには渡せなくて。
それでも捨てずに持ち続けていた結果、「呪い」が未来に変わる。
素敵。ステキダー!

ラストの1コマはものすごく軽く終わりますが、それもまた良し。
ずっと同じところをぐるぐる回っているだけだった恋から抜け出して、都に向かって真っ直ぐに歩いてきた祐也と、やっと足並みを揃えて前へ進む。
長い時間をかけた分、きっと言いたいことを言い合えるCPになれるんじゃないかと思える作品でした。

2

流れるような萌えと美しさ

先生の絵は甘くなくきつくもないセンスが好き。
コマ構図、流れが気持ちいい。エロの流れも好み
友達へ長年片思い(失恋)←友達の弟が長年片思いで落とす。
何食わぬ顔で年上受けが大好きでかわいいと思っている年下攻め 酔っ払い受けを襲ういちゃ鉄板も好き

0

初恋は実らないもの?

相反する二つの初恋。

恋をして、それがどう転ぶかは、
本人の努力(行動力)と運とタイミング。
そして何より想い続けること。

諦めてしまったら試合終了です。(笑)

しかし、終わった試合の後には、
また次の新しい試合が始まるのです!

そんな二つの初恋が絡まって離れて、
また絡まっていくという、ある意味お約束の展開なのですが、
途中経過がじりじりとしつつも無理なく描かれていて、面白く読破。

欲を言うなら、最後がちょっとご都合すぎかな。
そりゃないだろうと、ちょっとBL脳が現実に引き戻されかけました。

それでもやはり幸せはいいものです。
吹っ切れた都さんが幸せそうでよかったです!v

叶わない夢を見つつ涙する都さんは切なすぎました!
幸せになってね!v

……と、都さんの幸せを祈りつつ、評価は「萌×2」で!

3

初恋が叶ったりかなわなかったり

なんともドラマチックかつ劇的な初恋です。中身は乙女チックなので、可愛い系の絵柄だったら甘くなりすぎるところを芽玖先生の絵でバランスとってる感じがしますね。見せ場のシーンとかキラキラ系トーンとか使いまくったらもっと乙女チック演出になると思うけれど、芽玖先生の絵だからこそスタイリッシュさが残ります。

こんなに一途な人たちも珍しいなぁと。一方で郁(表紙)は、あんなに一途だったのに、身体の寂しさで落ちたのかって流れだった…これは嫌な読み取り方。結婚と、寂しさと、愛されて大切にされる嬉しさと、が相まったんだろうな〜っていうのはまぁわかるんだけどね!

いい加減BL界の水回りの弱さはどうにかしていただきたい

※電子書籍ひかり 修正かなり薄めシャカシャカ線
カバー下あとがき有り 裏表紙なし

1

執着と呪いと奇跡と指輪と

執着ですね。とてつもない。呪いに捕らわれて。
でもいい呪いもありました!
執着大好きです。
絵がとても好みです。
それにとても雰囲気があってオシャレで。
とくに表情がすごくいい!

攻め祐也の子供の頃からの初恋が実りましたね。
そして受け都の決して報われない初恋が終わり新しい恋が始まって。

祐也が泣ける!子供の頃からずっと都を見つめて。縁日の指輪を何年もかかって手に入れて。でもやっと手に入れた時には渡せずそのまま離ればなれに。

そして再会したのは敦也の結婚式。都も泣ける!大好きな初恋の人の結婚式で本人の髪を切るなんて。
しかもその後嫁の髪を切ってとつわりの嫁を店まで連れてきて。

祐也がじわじわ都を落としにかかるも失敗か?いや祐也の言葉が言霊になって都を呼び寄せたのでは?

祐也が部屋が全滅でもあの縁日の指輪だけは持ち出して、それを都の部屋で落として、都が拾って…。指輪の奇跡ですね!

エッチのシーンも緊迫感がありました。
都にとって初めての男になりましたね!良かった良かった。

2

彼らの初恋は沼か呪いか或いは。

BLソムリエ実技試験モニターでご紹介いただいた1冊。
初恋ってこんなにひとの心に痕をつけるものなのか…こころを縛る呪いなのか。
過去の苦しさと主人公たちの生きる現実世界の華やかさが対比で描かれています。
細かいお話は他のかたがされてますので割愛しますが、結婚式という幸せのピークを迎える初恋の人の裏方(ヘアメイク)を粛々と行い、光の射す方へ自分ではないパートナーとともに歩み始めるさまを見ているしかない自分の不甲斐なさを諦めきれない情けなさで落とす主人公、都。救いはあるのかというマイナス(それも3桁クラスの衝撃)からのスタートです。
それでも最後は大団円なので、紆余曲折ご都合主義もなんのその、ハイカロリーな展開がとても良かったです。
東京ガールズコレクションみたいなショーの最後の紙吹雪のキラキラのでかいシルバーのハート(銀ってとこが「次点」を指すのかな)が個人的小道具MVPでした。

3

長年の片想いは…

冒頭、長年の片想いの相手、幼馴染の敦也の結婚式に参加する都。しかも都は美容師で、敦也の髪を整える役で…すごい切ないです。そこに現れた敦也の弟の祐也が、実は都に想いを寄せていて…というお話です。

縁日でとったおもちゃの指輪がキーアイテムとなっていて、都に真っ直ぐに想いをぶつける祐也に、都も心を向け始め、最後はめでたし、めでたし。

敦也は都のことを、首尾一貫、幼馴染の友達としか思ってなくて、そこが非常にツラいですが……逆に都も祐也のことはずっと眼中になくて、祐也は祐也でとても苦しかったんだと思います。
そんな二人だから、きっと上手くいくでしょうね。

電子で購入しまして、あとがきまんが1、2で取材のエピソードが描かれてました。

最後になりますが、いろは先生の絵、線のタッチが好きです。

4

恋人たちの間を旅するミラクルリング♡

美人の都に相応しい、乙女気分いっぱいのロマンティック・ラブストーリー。
幼馴染の敦也に叶わぬ恋をしていた都は、敦也の結婚式に出席する為に10年ぶりに地元を訪れる。切なく敦也の背中を見守る都。…遠い夏の日を思い出す。お祭りに出掛けた敦也は妹に縁日に出ていたオモチャの指輪を買い与えている。「桜は女の子だからなー。」という敦也の言葉を暗い気持ちで聞いている都。『男の自分じゃ、無理だ…。』

結婚式で久しく会っていなかった敦也の弟、祐也はそんな都を式場から連れ出す。行き掛かりでお祭りをやっているところに行き着いた二人は縁日を楽しんでいて。都は思いがけず、この祐也から告白される。ずっと好きだった。そして、都が焦がれていたオモチャの指輪を都にはめる。

オモチャの指輪は、恋の象徴で。あるいは甘くて切ない初恋の宝物で。この後も事ある毎に出て来ます。特にラスト周辺のこのコの働きに注目してあげて下さい。ちょっとしたミラクルです。
また、「ただの物」とそれが「大切なモノ」であることの違いや、色々な意味とメタファーを担っている事にも注目です。このモチーフがリングである事がさらにロマンティックを盛り上げているのですが、それがはめられる指がしっかり節のある、ほっそりとはしているけれど、男の人の手だなぁ、というのもすごくいい。絵もスタイリッシュで素敵です。

0

指輪を手に入れる。

幼馴染の敦也が忘れられない都と、都を想い続けてきた敦也の弟・祐也。

おもちゃの指輪が、二人の気持ちや関係の変化を象徴する重要なファクターになってます。
都12歳、祐也7歳の夏祭り、都は自分は男だから指輪=大切な人は手に入れられないと敦也の言葉で思い知らされる、そんな都の想いに気付いた祐也は、都に欲しい物をあげようと何年も射的に通って指輪を手に入れる。
その指輪は直接は渡せなかったけれど、大人になった二人は敦也の結婚式で再会、その後のお祭りで、祐也は射的で当てた指輪を都の指にはめて「兄貴のことは俺が諦めさせてやる」と告白する。

ここからが祐也のターン、アクシデントで、都の部屋に居候することになった祐也は料理を作ったり、迫ったり、都に自分を意識させていくていく。
(都は忘れていたけど)あげた指輪が引出しに入ってるのを見て、自分の居場所もちゃんとあると喜ぶ祐也がかわいい。

都にとっての指輪は「自分には手に入れることができない輝いたもの」で、祐也にとっては「都が諦めてるものを自分があげる」って都への気持ちの象徴。
そして都は部屋におもちゃの指輪が二個あるのを見つけて…

20年近くこじらせた想いですが、純情一途だけじゃなくて、逃れられない肉欲も描かれていたのが良かったです。
第3章の扉絵、敦也が彼女と一緒なのを見て「あの手で 女のように されたい」と想像する都のエロさに見惚れました!
この伏線があるから、おまけまんがで、祐也が都の乳首を弄り、都が祐也の欲望に翻弄させられるてるエッチシーンがより盛り上がって見えます♪

ただ1点、現在23歳の祐也のそれまでが引っかかります。
祐也が都を好きになったのは7歳の時、子供ならただ好きーって近づいてく気がするけど、再会した都は祐也が小さかった記憶しかなくて親しかったようには見えない。
「10年経ったら俺のターン」と時期を待っていたのかもしれないけど、10年後も何もなく…高校生の頃はともかく、卒業してから23歳になるまで、祐也は雑誌表紙を飾るモデルになってるのに、都と会おうともしなかったことに違和感。
兄の結婚式がなかったら、いつ都と会うつもりだったんだろう?
都のことは思い出になっていたのが、再会して想いも再発ならわかるのだけど、捨てられなかった指輪は、忘れられない都への気持ちの象徴に思えるし…
設定にアラがあるような気がします。

3

実は正攻法の年下オトコ

表紙とタイトルに非常にとんがったものを感じ、購入。
いざ読んでみると、初恋を忘れられない男にナイトが現れて心をさらわれる、という甘めなお話。
そんな物語をスパイシーに味付けしているのが、スタイリッシュな都(受け)のクールな佇まいと、現れるのがその初恋の相手の年の離れた弟だ、というところ。
都はノンケの敦也(兄)に何も言えないまま 、16年もこじらせて。
それをずっと見ていた祐也(攻め、弟)は、敦也の結婚で心をボロボロにしている都に気持ちをぶつけてくる。
でも決して弱くなった都に付け込んでいるようには見えないのがミソ。
祐也の初恋は都。兄に恋してどうにもならない姿をずっと見ていて『10年待とう』と決めていた。こんな年下の一途オトコにのっけから“プロポーズ”されてぐらつかない人はいないっしょ。
2人を結びつける象徴となるのがオモチャの指輪なんだけど、それが都の叶えられなかった想いの壊れやすさ、それを大切に扱ってくれた祐也の本当の優しさを表してるように思えた。

また、ロマンチックとも言える筋書きを甘々から中辛に印象を変えているのが、なかなか刺激的なHシーン。未遂の2回も激しいし、ラストの「最後までH」は私おすすめの全裸Hでございます。変にためらったりしない男前な処女喪失シーンだよ!

9

サラッとしたキャラ達の粘着質なお話

学生時代からの親友にずっと片想いしている受け。とうとうその相手が結婚することになってしまい、失意とともに式に参列したとき、親友の弟である攻めと出会う。
小さかった攻めは成長してモデルになっており、スタイリストの受けと何度も顔を合わせることになるが…。


ノンケで恋人もいる親友をずっと想い続けていた受け。その間別の恋人も作らず、ひたすら一途に想い続けています。
そんなに一途に想われるほどの良さが親友に対して感じられず、なんでこの程度の(失礼)男に何年も想いを捧げているのか疑問でした。
それに加えて、攻めのほうも、自分の兄に片想いしている受けに対してずっと執着を持ち続けていました。大して付き合いもなく、ずっと顔さえ合わせていなかったのに、そんなに一途に想われるほどの良さが受けに感じられず、こちらもはなはだ疑問。
そんな感じで初恋をこじらせている攻めと受け。なんかあんまり萌えない…。
そんなに執着心が強い2人なのに、再会するまでの間、受けは親友に対し、攻めは受けに対し、まったく会おうとしたり想いを告げようとしたりしていないのも違和感。実は心の中だけでずっと想っていました、というのはあまり感情移入もしにくいです。
あと、攻め兄の結婚式で顔を合わせるまで長年顔を合わせていなかったのに、再会を果たした途端に仕事などでよく顔を合わせるようになるのもご都合主義でした。

ただ、絵は相変わらずとても綺麗で、この絵だけでも見る価値ある気がします。
いっそサラッと感を突き詰めて、オシャレに出会ったオシャレな2人のファッショナブルなBLでもよかったです。親友の弟と、モデルとスタイリストとして再会、そのまま恋が始まる…みたいな。

5

はつこい

今回もすごくよかった(ノ´∀`*)くふぅv
初恋をこじらせた二人のお話でございます。

叶わない恋だと知っていた。
女の子のように愛されたい。
好きだと気付いた時から始まって、距離を置いても消える事の無かった気持ち。
結婚式に髪を切って欲しい。
久しぶりの再会から~それから~な所ですね。

受が初恋を引きずってて、というのももちろん好きなんですが
受の初恋の相手。の、弟君。
小さくてかすんでた彼が~というのが萌えた。
小さいながらに奮闘する過去のエピソードがまたイイのです。
キュンキュンするv

叶わない恋をひた隠しにしてきた受に対しての
一途でまっすぐな攻がブレなかったも評価したい。
不安がないってのはいいことだとおもう。

そして何より是非是非このあとの二人が
続編で読めたらうれしいなと思うのです。

7

タイトルに反して、読みやすい1冊

クセの強い作品が好きなので、このインパクトのあるタイトルから一体どんな作品が読めるんだろう?と思っていたんですが、どちらかと言うと、王道系が好きな方に対して「タイトルに怯まず読んでみて!」とオススメしたい作品かもしれません。
とても読みやすいお話でした。

ノンケの幼馴染にずっと叶わない片想いを続けている都(受)
都が自分の兄に片想いをしていることを知りながら都に片想いをしている祐也(攻)
祐也の兄(=都の想い人)の結婚式で再会した2人のお話です。

一番切ない立場の祐也の想いの一途さが良い。
自分の兄をずっと見ている都の横顔ばかりを兄の横で見て過ごした子供時代。
一筋の希望にすがるように“指輪”に願をかけて、時が来るのを待って、都のことを想い続けている。
兄の結婚式はまさにその“時”なわけです。叶わない長年の恋を諦めたい都の、最も良いタイミングの“諦め時”。
そこにすかさず祐也がグイグイと入っていく。
ずっと都のことを見ていた祐也だから、都の心に刺さる言葉をいくつも投げかけられるのですよね。
だから都の気持ちが祐也に向いていくのも不自然なく受け止められます。
ある意味すごく現実味のある、身近なラブストーリーとして読めました。

描き下ろしで都がサラッと口にするカミングアウトにまんまと萌えさせられました♡

【電子】シーモア版:修正○、カバー下○、裏表紙×

5

買わずにはいられない表紙

書影を見てズキューン♡とやられてしまいました。

切なさが詰まっているお話を予想し読むのが楽しみでしたが、思いのほか落ち着いた気持ちでラストまでさらりと読み終えた印象。どこかで感情移入したくないような気がしつつ、読み進めたからかもしれません。

結婚するから髪を切ってくれと連絡のあった「幼なじみ」への想いを未だ断ち切れない受けと、実は子供のころから「自分の兄に恋する受け」の姿をずっと見てきた攻め。そんなふたりが結婚式場で再会するところから1話が始まりますが、1話を読み終えた時点で、正直ここで終わってもいいかなと思ってしまいました。あとは受けが幼なじみへの思いを吹っ切って、変わればいいだけ...明るい未来がもうすぐそこに見えている気がして(もちろん好ましいことなんですが)。

ところで、受けは兄に夢中だったので弟の存在なんてあまり覚えてないんですよね…コレかわいそう(涙)。攻めはかなりマセた子供だったわけですが、それゆえに年下特有のひたむきさとか情熱だけではいけないところもあってー。まっすぐワンコにもなれないようなちょっぴり複雑な一途くん。攻めも受けも、見た目に反して(私の勝手な印象です)すごく一途で可愛らしいところがありましたよ。自分としては、少しぐらいビッチっぽさがあったり(受け)、偶然を装って同居に持ち込んだ(攻め)など、その後に強引さを引き出すような展開があってもいいのにな~と感じました。

個人的には読後感があまりすっきりしないところもありますが、幸せになる瞬間が一緒だったのが気持ちいいからまぁいっか、というラストでした。キーになっている"指輪"に気を取られてモノローグを見逃してはいけませんね。描き下ろしは11ページ、うち8ページがラブラブHシーンです。

久しぶりに、思わずジャケ買いをしたくなってしまう表紙でした。
光沢のあるシルバーが使用されており、裏にもう一人。


メモ「装丁:円と球」

9

一方通行の恋の行方

「初恋」というキーワード。
どうしてこう甘酸っぱいのでしょうね。

とくに大人になっても拗らせてるとか
萌えしかないじゃないですか!!(∩´///`∩)
とゆわけで、新刊もとっても良かったです!!

ちなみに表紙は受け・裏表紙に攻めです。


受けは幼馴染への初恋を拗らせているのですがその描写が切なくてキュンキュンします。
幼い頃「男の自分では無理だ」と諦めたときの距離。
「好きだ」という気持ちを胸にジッと見る先の相手は、隣にいる花嫁と笑ってて振り向かない顔。
合わない視線が物悲しい。。。

でも悲痛な思いを込めて立ってたのを、別の人が見守ってて。
初恋の相手は全く気にも留めず、気付くことすらなかった受けの寂しさを
初恋相手の弟はちゃんと見ててくれたのになんだか救われた気分になりました。

受けが昔に「諦めた気持ち」も「欲しかった輝く物」も見抜いてて、
大人になってからそれらを与えてくれる攻めの一途さにヤられる(;ω;)

攻め→受け→攻めの兄 という完全一方通行の初恋はほろ苦いですね。
攻めも受けも何度も何度も傷ついては恋心を再確認し、更に深みにハマっているように見えます。

そんなこんなで噛み合わず視線の合わない2人ですが、徐々に徐々に気持ちが繋がり始め、ゆっくりとモダモダ形を変えていく焦れったさに萌えです♪

仕事でブライダルショーに出演してた攻めの姿は、初恋相手が振り向かなかった結婚式と同じシチュエーションでしたが、攻めと初恋相手との対比が出ててすごく良いシーンでした!
視線があった2人の表情に萌える〜(∩´///`∩)
ようやく見られた幸せな姿が堪りません♡♡

ラブラブエッチも良いな〜///
とhshsしてたのですが…ええええ∑(゚Д゚)
しゅ…修正が…orz
芽玖さんはcannaの神修正に慣れてたから、白ペングシャ消しが無粋に見えた(泣)
他の作品だとシエル修正に満足してたけど、これはアカン。
芽玖さんのリアルなtnkを知ってるだけに、見えないのがなんとも言えない…。
(甘酸っぱい作品でtnkの話をする私のが無粋か…とセルフツッコミしときます。でも悲しみを一言書いておきたかったんです。すいません(^^;))

8

健気な二人に萌え

作家買いです。芽玖さんの新刊という事で、楽しみに待っていました。

内容は、というと。ネタバレしてます。苦手な方はご注意を。





主人公は都。美容師。
幼馴染の敦也への恋心を自覚したのは12歳の時。幼馴染と同じ男の自分では叶う事はないと初恋をずっと引きずっていた彼ですが、敦也の結婚式に呼ばれたところから話はスタートします。

何年たっても捨てることのできない想いを抱える都ですが、その都に「ずっと好きだった」と告げてきたのは敦也の弟の祐也で…。

というお話。

都は美人さんで美容師という仕事柄、スタイリッシュでおしゃれな人物をイメージしますが、実はかなり大雑把な性格。
なのだけれど、彼は「敦也のもの」と「それ以外のもの」しか持っていない。
そして、「敦也のもの」と区分されたものは、ずっと前のものでも、どんなものでも、捨てることができない。
報われることのない恋だと知りつつ、敦也を想い続ける都が健気で可愛かった。

そして、そんな都を、都が敦也を想ってきた年月と同じだけ恋い焦がれてきたのが祐也。
都が好きで、だから都が自分の兄をずっと好きだったことも知っていた彼。
お兄ちゃんではなくて、自分を見てほしくて、必死で頑張る彼はGJなわんこちゃんでした。

地元で開催されるお祭り。
射的でゲットしたおもちゃの指輪。
そうしたエピソードをうまく使って進む展開がとても良かった。

触りっこはあるものの、セックスシーンは最後の書き下ろしでの1回のみ。
で、そこで都が実は「初めて」だという事が分かるのですが、それがまたよかった☆

モデル×美容師というCPに加え、芽玖さんのスタイリッシュな絵柄もあっておしゃれに進むお話かなと思いきや、これがもだもだと思い悩む若者たちの話で、なんとも味わい深い1冊だったように思います。

10

さわやかだった!!

一冊が丸々表題作+描き下ろしのオマケです。
全体を通してさわやかな雰囲気。タイトルがタイトルだし、前作のイメージから一癖あるのを想像してましたが、普通にさわやか。等身大の青年達の、恋愛の悩みや迷いがしっかり描かれてます。
もちろん、作者さんの持ち味がしっかり生きているし、指輪という小物や、「捕らわれるのは ー呪いだ」という言葉が大変生きてます。シリアス部分はありつつも、とても読みやすい。しかし、パンチは少な目といった感じ。いや、作品としてパンチはあるけど、毒はない? 何だか全然上手く言えないのですが…。
とりあえず、チャラい雰囲気なのに一途で執着系の攻めと、クールっぽいのに健気で意地っぱりな受けの、等身大の恋愛モノ。私は楽しく読めました!

初恋で今でも想っている相手の結婚式に行った受けは、やたら大きく、そしてチャラい感じに成長した、初恋相手の弟(攻め)と再会。そこで口説かれ、射的で取ったオモチャの指輪をもらいます。その後、攻めの部屋が水漏れで住めなくなり、受けの部屋に転がり込んだ事で同居生活が始まり…といった展開です。

初登場ではチャラくて自信満々といった感じで、受けを強気で口説く攻めですが、実はかなり一途。受けはいつも好きなお兄ちゃんの方を見つめていたので、攻めからは横顔しか見えなかった…というのが切ないのです。そして、年下である事に歯噛みして10年待っていた執着系です。
受けはクール系。自分にとって必要なモノとそうじゃないモノ、くっきりと分けているんですね。初恋相手の教科書やマグカップ等はとても大切にしているのに、その他のモノには全然執着していない。モノに捕らわれているのですね。呪いのように。
ネタバレを避けるためあまり書けませんが、縁日の射的で取った指輪がキーアイテムとなります。この指輪が二人にとってとても深い意味を持ちます。そして、「捕らわれるのはー呪いだ」という言葉が深く絡んでくるんですね。

萌え所としては、二人の同居生活です。酔っぱらった受けを襲っちゃう…とか、受けが自慰をしていた所に出くわして、これまた襲っちゃう…のあたり。受けがとても色っぽいのと、寝てしまった為に寸止めされるかわいそうな攻めに萌えるんですね( ´艸`)
微妙だったのが、二人の気持ちが通じる場面。攻めを強い視線で見詰める受けはとても素敵なんです。しかし攻めがさわやかすぎて微妙でした…。王子様か!!という感じで、なんだかメルヘンチックすぎる…。

最後の描き下ろしで二人の初エッチが読めます! 本編で2回も受けを襲っている攻めですが、2回とも未遂なんですね。未遂の方でも受けがついついお兄ちゃんの名前を呼んじゃって、カッとなった攻めが自分の名前を呼ぶように迫ったりと萌えますが、初の方では甘々で萌えます。( ´艸`) 余裕を無くして一生懸命な攻めもかわいいのですが、後ろを使うのが初めて…とデレる受けにもキュンキュンします!! この時の二人の会話がめちゃくちゃ甘いです!!

シリアス展開もあれど、さわやかで明るい話。とても読みやすかったです。
あと、カバー下に美容師さんへの取材話が載ってますが、こちらは爆笑モノでした。

12

この作品が収納されている本棚

マンスリーレビューランキング(コミック)一覧を見る>>

PAGE TOP