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表題作闇を呼ぶ声 -周と西門-

西門柊一郎,35歳,分家の親戚
四辻周,,23歳拝み屋の長男

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

対である双子の妹を亡くした周は、拝み屋家業を継ぐことを放棄していた。けれど、当初は胡散臭いと思っていた西門と仮の対となり…。

作品情報

作品名
闇を呼ぶ声 -周と西門-
著者
凪良ゆう 
イラスト
梨とりこ 
媒体
小説
出版社
プランタン出版
レーベル
プラチナ文庫
シリーズ
闇を呼ぶ声 -周と西門-
発売日
ISBN
9784829626252
4.1

(99)

(51)

萌々

(24)

(15)

中立

(6)

趣味じゃない

(3)

レビュー数
15
得点
402
評価数
99
平均
4.1 / 5
神率
51.5%

レビュー投稿数15

面白過ぎてより一層、凪良先生が好きになった!

これは面白い!
ホラーテイストで、ものすごく好きです。

「呼児」と「戻児」と呼ばれる異能をもつ二人が主人公のバディもの。

「戻児」の周は、ある事件で双子で「戻児」だった薫を失い、自責の念を抱いたまま無気力に生きていました。そんなある日、遠縁のチャラ男・西門に出会い、「戻児」である西門と意図せず〝対〟として除霊を行うことになりーー…

実は西門は「呼児」を失った「戻児」で、二人は同じ傷を抱えているのです。
本作はシリーズものの一作目であり、西門の過去については詳しく明かされません。

今回二人が追うのは、薫の命を奪った『黒い手』と呼ばれる霊。
死者を出す前に『黒い手』の悪行を食い止める二人ですが、周は『黒い手』の中に薫が囚われている事に気が付いて……と、展開していきます。

淡々としたホラー描写が恐ろしく、少しずつ迫っていく『黒い手』の謎にドキドキしました。
無気力な周と謎多き青年・西門との掛け合いはコミカルで楽しく、その裏に潜む辛い過去には切なくなります。
大切な人を亡くした二人だからこその共感や、揺れ動く心を表現する心理描写が素晴らしいです。

ゲイで、失った恋人を忘れられない西門に恋をしてしまった周。
周の報われない恋が切なく、亡くした人を忘れられない気持ちも理解出てしまうからこそ余計辛い。
この恋はまだ動き出したばかりです。

そして、『黒い手』の核心に迫る二人。
明かされる恐ろしい真実。

何よりも恐ろしいのは、人間だと思う。
人間の歪んだ思いや、自分勝手な気持ちが周りを不幸にするんだと思う。
誰も悪い人がいないとは思えない事件でした。
普通の精神じゃなかったとしても、罪を犯したのはその人自身なんだから償うべきだと思います。

ただ、スッキリはしない。
幸せか不幸せかを決めるのは、その人自身だから……
残された人の未来を考えると辛くなりました。

除霊の際、『黒い手』の中にいた薫に入り込まれた西門ですが、薫には薫の未練があるのだと感じました。
きっと、それは周の事なんだろうなあ。
周の自立が薫の成仏に繋がるといいな。

面白すぎて、今更なのに長々とレビューしてしまいました。
続きが楽しみなのと、レーベルが無くなってしまったので今後が心配です。

0

明るい、賑やかな場所で読んでください

私、夜寝る前に真っ暗な部屋で(電子書籍なので)1人で読んでいたのですが、背筋がゾゾゾ…としたり気配が気になったり(めちゃくちゃ気のせい)するので、明るい場所で読むことをお勧めします笑

ホラーが苦手でなんとなく避けてた作品。でも気になって、続編と一緒に購入しました。怪奇ミステリーだけではない、成長や物語が楽しめる作品です。そして、ほんのりと恋愛も。

周と西門。2人とも、除霊にまつわる一族で、除霊において対となる役割をそれぞれ担っています。そして、その対であり、大切な人を亡くした者同士。西門にひっぱられながら閉じこもった殻から少しずつ出て成長していく周と、周を見守りながらも自身も救われていく西門の関係性が素敵です。

また、周の恋を自覚したときの、熱や積極性も可愛かった。事故にあった17歳から止まってしまった心。恋に向かう姿も少し幼くも一生懸命で、庇護欲を掻き立てられます。
西門もズルい大人で、懐が深くて周を大事に守りたいと情を持ってしまっているのに、恋を受け止めるわけにはいかないと逃げる姿もズルくて、でも気持ちもわかってしまう。戸惑うおじさんも良いです。

2

揺さぶられる心

凪良さんのオカルト系(と言っていいのかどうか)を読めるとは…。
伏線があちこちにはられていて
そこで繋がっていたんですか!という驚きもあり、
情とはなんとも厄介なものだなぁ…とため息がこぼれました。

周の暗さが序盤から笑ってしまいましたが
西門との掛け合いが爽快!!
しかし西門……ずるい……なんつうずるい男なんだお前は……!!!
地に足がついていないようなお調子もんかと思ってたら
実はそうじゃないなんて。
周に優しくしておいてずっと側にはいられないとかひどいのに
どうも魅力的だと思ってしまうのが悔しかったですww

妹の薫のことを背負って生きていかねばならない周が可哀想で
いつか心から笑える日がきますように、と願わずにいられませんでした。
更には西門への想いがしんどい!!
片思いでも恋は恋、とは言いますが
報われないかもしれないとわかっているのに
もう気持ちは変えられない痛み、せつないったらないですね。
答えが出ないままでも「それも人生やん」と言える強さが私も欲しい。

今は仮の呼児と戻児でも、互いが互いでなければならない対に
きっとなってくれると信じています。
ひとまず、周はお酒を飲む度酔って可愛くなって
どんどん西門を焦らせて困らせてしまえー!ww

3

神作品になるだろうけど、取敢えず萌で。

ホラー。ミステリー要素もあり、読み応えのある1冊!
神作品になりそうだけど、この巻だけではまだ序章な感じなので・・・。

所謂エッチシーンは無いです。
ちょっと触れ合うくらいかな~。
でも、エッチシーン無いから、怖いの苦手だからと読まないのも損な作品。

本当、人間が一番怖い・・・。

所謂BLを期待して読むと肩透かしかもですが、設定というか世界観がしっかりしているので、バディものな感じでじっくり始まっていくのが堪能できます。

お約束モノはそれはそれで楽しいですし、このご時世、続巻が必ず皆が皆出せるわけでもないでしょうし・・・。

コミコミ特典のペーパーでの日常も良かったです!

ぜひぜひこの作品の続きが読みたいです!

2

次作待ってます。

個人的には とっても読みやすく 好きな作品でした。改めて凪良先生の文章って好きだなぁ~
と心から思う作品でした。
ストーリーの好みは人それぞれだと思いますが
早く 次作が読みたいです。

3

この作品が収納されている本棚

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