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鬼才の新人 初コミックス‼︎
また素晴らしい作者さんに出会えてしまいました…。
本当にBL畑は絵・ストーリー・画面構成と全ての技術を兼ねそろえた作家さんが沢山いますね…。
漫画って次々新刊が出ればいいってもんじゃなく、よく出来た一冊を繰り返し読む楽しみもあるのだと言うことがよくわかります。
主人公の2人がオネエと筋肉、ということで、腐女子の方々には抵抗のある方も多い設定ではあるかと思いますが、そんな方にも是非一読して頂きたい心温まる幸せな話です。
ストーリー自体はかなり辛いシリアスな部分もあるのですが、
とにかく登場人物全ての心の暖かさといったら…読んでいて本当にじんわり幸せになります。
誰もが大切な人に何かを与えて、無償の愛情でもって見返りを求めない。けれど、与えたぶんだけキチンと幸福は返ってくるのです。
まぁ、現実はそうはいかないし、そんな良い人ばかりじゃないし、自分もそんな良い人にはなれないし、御都合主義と言えばそうなのかもしれないけれど…
物語は読み手に希望を与えてなんぼじゃないですか!
帯にある山田ユギ先生のコメント「この世界の住人になりたいです!」の一文にこの漫画の全てが表されていると思います。
自分も他人の幸せを願える清い人間になりたい…と思わせる、
ちょっぴり「ハチミツとクローバー」に近いものを感じるお話です。
ちなみに、私は筋肉BLが大好きで、画力の高さからもその辺もちょっと期待していたのですが、エロティックな描写は無いですよ。お話を楽しむ系です。
マコトという土木作業員とゲイバーで働くしのぶというカップルを中心としてお話しが進みます。
そして二人と同じくらい登場するのがしのぶの働くゲイバーの常連達や同僚達。
彼らを絡めて、わいわいドタバタ、ガヤガヤ、その喧騒がこちらの鼓膜にもつんざくような勢いでテンポ良く進んでいきます。
施設育ちで人にいいように利用されてきたけれど世間知らずで純朴なマコトと、普段はそんな顔は全く見せないけれど、心の内に一生孤独と向き合わなくてはいけないマイノリティとしての不安を隠し持つしのぶ。
そんな二人が、湿っぽくなく距離を縮めていく様子が描かれています。
このままワイワイ進んでいくのかと思いきや途中、事故にあってしのぶが昏睡状態になってしまいます。
しのぶが昏睡状態という非常にシリアスな状況にも関わらず、読み手はそのシリアスさに浸らせてもらえません。
しのぶの部屋を整理しに訪れた同僚達がお宝ゲイポルノを発見してギャイギャイ騒いだりする様子が描かれていたりと、変わらず周りがギャーギャーワイワイしている。
しかし、事故後、二人きりで病室にいるシーンの圧倒的な静けさ、その落差といったら。
この静けさが否応なしに、失ったものの大きさ、喪失感を突きつけられるというんでしょうか、このコマで泣いてしまいました。動と静の対比というんでしょうか。
しのぶが昏睡状態に陥っていた期間、しのぶは変わらないけれど、周囲が様々に変化していきます。
そこの描きかたも照らし合わせて楽しめますし、マコトが無精髭目立つ作業員姿からスーツの似合う渋くてダンディな会社員へとなっていて、本当にカッコいい。
10年近くも眠り続けたしのぶが目覚めて、これから二人の関係がどのようになるのか、しのぶがどのようにその事実を受け入れるのか早く先を読みたいです。
私がトピ立てした「ちるちるのランキング圏外だけど、心の琴線に触れた作品を教えてください」
http://www.chil-chil.net/answerList/question_id/4967/#IndexNews
で教えていただいたのがこちらの一冊。
これが初コミックスだとは信じがたい程の個性があって本当に驚きです。
けっして読み手を泣かすつもりでは描かれていないのに、見事な手法(というんでしょうか)で自然と泣いてしまいました。
教えてくださり本当にありがとうございました。
書店で並んでいるこの本を見たとき、オビに山田ユギ先生推薦でコメントとイラストが書いてありました。
大好きな山田ユギ先生が推薦するなら買ってみよ。っとそんな期待はしていませんでしたが・・・・
ユギ先生ありがとう!超ビンゴです。作家買い決定です。
登場人物がみんな愛おしい、コミカルな中にも感情をグッと捕まえられるシーンが多々あって、1巻ってことは続きが読めるのね〜っとかなり2巻が楽しみです。
エロはほぼ無いに近いですが、主人公の二人のちょっとした仕草で十分満足です。
評価が高かったので購入。
すごい。すごく面白かった。
内容はすでに書いてくださっているので感想を。
正直読み始めたとき、なぜこれほど評価が高いのかわからなかった。
日本人離れしたイケメンなのに、施設育ちで世間知らず、友だちもおらず孤独なマコト。
そんなマコトをほおっておけずに手を差し伸べてしまうオネエのしのぶ。
そんな彼らが出会い、そして恋人になる。
それだけの話なんだと思ったんです。
ちょっと天然の入ったマコトと、彼をぐっと受け入れるだけの包容力のあるしのぶ。
しのぶも孤独が苦手で常に人肌に触れていないとだめという側面を持ちながら、懐が広い優しいひと。
うんうん、面白いよ。
くっついて良かったね。
と思いつつ読んでましたが。
そこから事故にあったしのぶが昏睡状態になることで一気にシリアスな雰囲気に。
なるかと思いきやならない。
しのぶを取り巻く仲間たちが、底抜けに優しく、温かく、前向きだから。
そして、マコトをはじめとして、みんながしのぶが帰ってくることを信じているから。
話としてはシリアスに分類されると思うのだけれど、ギャグ要素あり、湿っぽくならない空気感有りで笑いもきちんと盛り込まれている。けれど、根っこのところではしのぶへの敬意を忘れていないので下品になり過ぎない。
出てくる登場人物たちの内面の描き方、ストーリー展開の仕方、そしてしのぶに対する信頼と愛情。
そういったものがきちんと描かれていて、しんみり、でも時々爆笑というさじ加減が絶妙でした。
しのぶの仲間たちもとっても良かったのだけれど、しのぶの母ちゃん・百合子さんと、マコトに想いを寄せる東條さん。
彼らもいい味出してました…。
しのぶの母ちゃんだけあって、百合子さんも懐の広い、あったかい人でした。
東條さんも、マコトのすべてを受け入れ、そして理解してくれている。
もしかして東條さんとマコトってこのままくっついちゃう…?とも思ったのだけれど。
そして最後で爆笑!
大丈夫、しのぶちゃん。
あなたは立派なゴリラよ!って違うか☆
絵柄も繊細な線の細い絵柄ではなく、アメコミチックというのかちょっとごつい感じの絵柄なのですが、それがまたこの作品にぴったり合っていてとても良かった。
BLという枠に収まらずまさにヒューマンドラマといった感じの作品でした。
まだまだ続きがあるようでとっても嬉しいです。
素晴らしい!
2巻が待ち遠しいです!
レビューは読むばかりで、あまり書いたことがなかったのですが、これは初心者でもBL上級者でも皆さんに読んでほしいのでレビューしました。
タイトルからは、オネエにノンケがおちる話かぁって勝手にストーリーを想像していましたが、ストーリーの運び方に脱帽!!
うるさくワンヤワンヤしてると思ってたら、ホッとさせたり、クスッと笑わせると思ったら、切なくて涙したり。動と静の調和。
テンポも良いし、絵も綺麗だし、色々な感情が沢山詰まっていて叫びたいくらいです。リアリティがあるけど、BLのファンタジー部分もあって、切ないのに、面白くて、ラブいっぱいで。。。
羽生山へび子さんや雲田はるこさんの作品が好きな人はきっと好きだと思います。
お話はまだ続くので、一巻だけ読むのは考えちゃうかもしれませんが、いつも気長に完結するまで待って全巻読む私が、これは一巻読んで満足できたので(もちろん2巻が待ち遠しいですが)、すぐに読んでこのお話を味わってほしいです。リピして読みます!