書き下ろし付電子限定版&イラスト入り
人と獣人が住む世界の平安時代ちっくファンタジー。
受け様は神子族と人間を両親に持つ千隼。
苦労の末、武人として身を立ててきたのに、皇太子を選び子をなせ、という神託が下り、天帝のいる御所へ行くことに。
護衛のため現れたのが攻め様である親王で白虎の紫凰。
子供の頃に、結婚の約束をしていたのに、紫凰から一方的に反故にされており、複雑な気持ちの千隼。
でも、後で分かりますけど、紫凰も千隼に気持ちを残しているので、皇太子候補者の嫁として対峙する事になった紫凰の胸の内を思うと、めっちゃ萌えるo(>∀<*)o
御所に入った千隼が散歩中に自分の事を『母上』と呼ぶ子白虎が現れて懐かれちゃう。
白蓮と名付けて紫凰と共にお世話することに。
この白蓮が、食いしん坊で甘えん坊で、とっても可愛いのですよ。
親子として、とてもいい時間を過ごしてました。
皇太子選び争いに巻き込まれ、危機に陥ってハラハラしちゃいましたけど、なるほどなぁ、という着地。
美しいハピエンに収まって、ほっとしました。
白蓮との別れは寂しかったけど、素晴らしい親孝行な子に育ったのですね。
きっと、千隼と紫凰の子も可愛くて賢帝になるよ(*^^*)
ただ、天意が聞こえないってんで、他の候補者達の言うことを信じちゃう神子族の長には、その座をおりるくらいしろよ、とぷりぷりしちゃう。
ちゃんと謝罪したんでしょうね( º言º)
自分たちのいい様に戯言を言ってた皇太子達は、ちゃんと処断されてたけどさ~。
オメガバースを土台にした神話ファンタジー。
獣人と神子が存在する世界
男でも子を卵で産むことができる神子族
神子の族長に降りた神託により、蘭千隼は、王の嫁に決まる。
候補の王子から皇太子を選び、その子をなすために、皇都へ向かうことになる
道中の護衛をするのは、幼い頃に千隼との結婚の誓を破った白虎の親王・紫凰だった。
紫凰は、不完全体の獣人、黒虎より格下の白虎で、生母は罪人。おまけに婚約者が居る。
宮中の時渡りの池から、白虎の子供が現れる。
母の千隼の匂いを辿って時渡りをした、という白虎の子に白蓮という名を付ける。
色々あって、紫凰が婚約を解消。 千隼に神子の翅が備わる。
白蓮が父上と呼ぶ紫凰を、千隼は皇太子に選ぶ。
紫凰が選ばれると、「千早と紫凰は偽証」だと怒り、他の皇子達が挙兵
追い詰められた時、時渡りの池から、伝説の白虎王と王妃が登場
皇太子は、紫凰に定める事と、
池から出てきた白虎の子、白蓮は、伝説の王の幼少期で、過去から時渡りしている、
白蓮を、紫凰と千早がこれから産むのだと言う。
伝説の王と王妃が、白蓮を元の時代に連れ帰る。
・・・ここ、少しややこしくて、ちょっと理解しにくい設定だった。
白蓮を、伝説の王が連れ去った後、白蓮が千早に贈った蝉の抜け殻が残される。
白蓮の存在が少し腑に落ちない設定だったので、萌切れず。
私の中でちょっともふもふブームが到来していまして、再読しました。
前に読んだ時より攻め様に対する理解ができた様な気がします。
12、13の年齢で後ろ盾も無く、自分の明日をも知れない状態なら致し方ない別れだったんでしょうね。
攻めも受けも生きていくのに必死だったなら、まぁ仕方ない。
攻めも受けが純潔だった理由を自分への想いを期待してましたけど、最中でもしっかりと否定されてましたし。納得です。
白蓮がめちゃくちゃ可愛かった。その正体を知って可愛さ倍増です。
できれば、2人の間の子供ができた辺りまで読みたかったです。
評価が低くて申し訳ないのですけれど。
いや、お話は楽しみましたよ。千隼の健気で美人なくせに、やたら雄々しく強い感じとか、不憫な生い立ちなのに心根の曲がらない紫凰のお人柄(特に後半の『良いパパ』ぶり)とか、あと何と言っても、時を超えて現れた『2人の子どもかも知れない』白虎、白蓮の無邪気さ、可愛らしさ等々、愛らしいお話だと思います。お好きな方にはたまらないのではないでしょうか。
んじゃ何で萌えがそれほどではなかったのかと申しますと……『変態紳士』が出てこないからなんです。
鳥谷さんのお話ですもの。攻めさんが『何かが過剰になってしまって暴走するのを止められない』状態になってしまうのを期待して読み進んでいたのですけれど、そういう匂いがほとんどしないままに終わってしまったんです。
それがちょっとばかり悲しくて。
今回のお話では、攻めの紫凰ではなく小虎の白蓮にちょっとだけ『暴走の芽』みたいなものを感じました。
例えば『アワビに対する執着』とか『セミの抜け殻収集への没頭』とか。
この子の正体がお話のミソになっているのであまり多くを語れませんが、長じた後の白蓮の活躍を知りたいなぁ。だってこの『夢中になる感じ』って『変態紳士』への第一歩の様な気がするんですよねぇ。
美麗な表紙に惹かれて買った作品でしたが、中の口絵もイラストも美しかった。
内容は、架空の種族観と世界観なのですが、雰囲気は平安王朝っぽかったです。
弾正尹宮(だんじょういんのみや)とか、雪垂宮(ゆきしずりのみや)という名称や、服装も男性は狩衣だったりなどする点が。
しかし獣人が治める国だったり、神子族という生き物がいたりと設定にオリジナリティがあって面白かったです。
設定盛りだくさんなのに長々と説明された感じもなく、またわかりやすかった。すぐにすっと入り込めました。
ストーリーも、淡々と進むかと思いきや意外と波乱含みで、なんとなく先が想像できそうなのに、いまいち読み切れないのが逆によかった。
攻めは、美しく強く賢いという完璧超人。
受けも苦労人なので、ハッピーエンドで本当によかったなぁと思いました。