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表題作しんめんもく

ゆい,あおいが初めて一人で作り上げた人形
葵,26歳,親子三代で人形オタクと言われる人形師

同時収録作品たましいのやすらうところ

忍、女装バーでバイトをする大学四年生
朝陽、忍に懐かれている社会人二年目

その他の収録作品

  • しんめんもく 描き下ろし

あらすじ

「おれはあおいだけ見てる」「あおいもおれが好きだろう?」
人形師x人形、人形と人の異種間恋愛、開幕。

「人間の体は面白いな気持ちがいいとこうなるのか」
長いこと恋も知らずに人形作り一筋で過ごしてきたあおい。
不思議なことに、あおいが作る人形達は人間のように喋り、動く。
無邪気で小生意気な人形達に振り回されながら、日々人形作りに勤しむが、
中でもあおいが初めて作った人形・ゆいはあおいに人一倍の独占欲を見せ…?

26才・人形師(童貞)、人形からの求愛に戸惑う。

作品情報

作品名
しんめんもく
著者
歩田川和果 
媒体
漫画(コミック)
出版社
リブレ
レーベル
ビーボーイコミックスDX
発売日
ISBN
9784799735978
3.3

(14)

(1)

萌々

(7)

(2)

中立

(4)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
5
得点
43
評価数
14
平均
3.3 / 5
神率
7.1%

レビュー投稿数5

人形師と人形

人形師と、その人形の関係を描いたファンタジー。
人形師の葵は、自分が作った人形と話ができる。葵には人形達がまるで人間のように見えて。。
というファンタジー作品。

葵のところには小売りをしている青年が出入りしていて、抑えた性格だがちょっとセンスがありそうでなかなか良いキャラなのですが、こっちとはくっつかないんですよね。
あくまでも人形、ゆいとの関係とHがフィーチャーされています。
ちょっと倒錯的だからか、最後までは致していないようですが、やっぱりちょっと抵抗がありました。
そういう意味で中立評価になりました。

みんなかわいらしいんですけどね。。

0

生首としゃべりすぎwww

日本人形って怖くないですか?
個人的には人形全般怖いんだけど ビスクドールと市松人形のあの近寄りがたい雰囲気がどうにも

人形からしてみれば扱い方も知らないあたしの方がよっぽど怖いんでしょうけどね



子どもの頃から人形作りを習い 息を吹き込まれた彼らの笑みを見るのが至福の瞬間 だったが……


ん 不思議とかわいい 表紙の加減からもっとオドロオドロしいお話なのかと思ったのに 愛情かけて生み出した人形に愛される人間

その人間を巡っての人形たちの執着がね

端から見れば正気の沙汰じゃない風景も 人見知りの人形ヲタの引きこもりも
人形たちに弄ばれるさまも そんなのぶっ飛ぶくらい人形たちの粘着ぶりが

自分の身体を男の身体にすげ替えてまでってのはいいの
主の指向が男にしかないって勘違いしてるから だからってね?

だからって 人形同士で首抜いて身体差し替えようとしてるの見ると 仲いいんだか悪いんだか 微笑ましいんだかアホなんだか

1体の祖父がつくった人形をきっかけに 愛情を受け魂を宿し 人と交わったことで起きる人形だからこその展開

うん 面白い

ただ人形がしゃべって 人間と交わりたいって欲求をぶつけるコミカルシュールなものだと ここに来るまで思ってたわけで いい意味裏切られたというか 

人形(ひとがた)って元々は人の身代わりに厄災を引き受ける対象物として使われてたり 呪詛の道具で使われたりしてた訳ですしね


情が深いがための嫉妬が主人の大切にするものへも牙をもく
うん ここわかりづらい部分だな 自分とは違う生きとし生けるものを羨んでなのか? 注がれる愛情が自分にではない事が妬ましかったのか?

あれか? 君がいる寂しさと君がいない淋しさの間で 出せない答えに一周しちゃって って?

そこを踏まえての 愛した人に永遠があるのなら自分は使い捨てでかまわないって想いが 献身的すぎて目眩する

真面目(しんめんもく)とはよく言ったもんだ


なんだかんだシュールなオチで終わるんだけど どこか切なくて どこか暖かいお話

どうせだったら丸ッと1冊この話だけで通して欲しかったッ!
ついでに言っちゃえば 短編は短編で丸ッと1冊読んでみたかったッ!

まだまだ続きがありそうなのにこれで終わりはもったいないッ!

どっかにこの続き落ちてないかしら?
お祖父さんには逢えたのか? 何も失わず人形とともに生き永らえることはできるのか? 下世話すぎるがぶっちゃけ じーさん(祖父作の人形)と交わったのか?

もうほんと気になるところだらけで…… 
えぇぇぇ? なんだろ? うわぁぁぁモヤモヤする 

ちょっとそこの人形 うちでじっくり語り合おうやッッ!

0

癖のある和風ファンタジーなのに、ホッコリ終わってしまった…

人形が動く和風ファンタジーと、短編が1つ収録されています。
歩田川作品だし、表紙はホラーっぽいし、一癖も二癖もあるストーリーを読ませてくれるはずと期待したんですが…

●「しんめんもく」
しんめんもく=真面目:[意味]本来の姿、真の価値

葵は引きこもって人形を作ってばかりの人形師。
葵が作る人形は動いて話すことができる。
人形たちは葵のことが大好きで、なかでも、葵が一番最初に作ったゆいは葵に執着していて、葵とエッチなことをしたがる。
葵と人形たちの交流は、ホラーどころかホッコリした感じ…

そして、葵のもとに祖父が作った人形の修理が持ち込まれる。
その人形・とおるは、祖父・衛とずっと一緒にいたそうで、ある理由があって置いていかれて、身体もボロボロ…

死んだはずの祖父が生きていた謎、一緒にいたとおるがボロボロの理由、そこは惹きつけられるものがあったけど、とおるは衛と会えたのかもわからないし、葵は恋愛に疎いままだし、これで終わってしまうの?って余韻とは違う残念感…
ストーリーに一癖も二癖もあるにはあるのだけど、起承転結でいうと、転に入りかけたところで終わってしまった感じ。

葵が衛のように人間らしさを捨てて人形を愛するのか、人間のまま人形を慈しんでいくのか、葵の選んだ答えが知りたかった。


●「たましいのやすらうところ」
朝陽は、昔、自殺しようとしていた忍を助けて以来、忍に懐かれ、まるで恋人のように一緒にいるのに、恋人ではない。
そして朝陽は忍とセックスできるか考えてしまう。
(それを考えちゃうのは恋がすでに始まってるってことじゃないのかな?)
忍は朝陽に執着してるのが透けて見えるし、遠回りした両片思いって感じかな。
こっちの短編のほうが表題作よりはまとまりがあります。
ただエッチがなかったのが残念。朝陽の想像が実現したところが見たかったな。

歩田川先生の作風や、表紙イメージから期待すると、ホッコリ感が強くて、なんか違うと思ってしまう気がします。

1

不可思議ワールド

表題作+短編1編。

「しんめんもく」
ゾクゾクするホラー調?とワクワクしつつ読み進めるが、そういう話ではありません。
かすかにひんやりしつつ、ほのぼのした面もある異色ファンタジーです。
主人公は代々人形師の家の3代目、あおい。
あおいは人形が大好き。作った人形たちを子供みたいに慈しんでいたら、人形たちが動き喋るようになって…
中でも最初に一から作った「ゆい」が、あおいはオレのもの、みたいに独占欲剥き出しで、カラダも自在に大きくして迫ってきたりします。
家には祖父や父の人形たちもいて、祖父・衛(まもる)の作った涼やかな公家人形・通称じーちゃんもなかなかの存在感。
そんな時、胴に衛の署名のある手足の壊れた人形があおいの元に持ち込まれる。
人形たちはこの壊れた人形・とおるを受け入れない。
なぜなら、とおるはあおいの父・実を殺そうとしたから。
それはとおるにとって、自分と情を交わした(!)衛の大切な子供である実が邪魔だったから。
そして人形たちは言う。人間が人形とえっちすると年を取らなくなる……
とおるは衛と情を通じていた。だから衛はまだ生きている…若いままで?
…と何とも不可思議な雲行きに。
よく考えると怖い話なんだけど、描写はなんかほのぼのとしています。
しかし、物語はそれ以上は進展せず。BL的にも、あおい本人が人形に恋愛感情を抱いてないので妖しい空気にならず。
中途半端といえば中途半端なので賛否両論あるかと思いますが、私は歩田川先生のこんな作風も絵柄も大変好みですのでオールOK。ただこれで終わり⁈感があるので続き求む!

「たましいのやすらうところ」
懐いてくる同性で年下の友人に抱く、揺らぐ気持ち。
相手の方も多分何も拒まないだろう。それが微妙。
進んでも、進まなくてもいい。でも進むのはもう少し先のこと……?

「しんめんもく 描き下ろし」
あおいとどうしてもシたい、ゆい。あおいは『そういう好きじゃない』と言うけれど。
近いうちにヤられちゃいそう!

1

表紙はいいのに…。

初読みの作家さんでしたが、淫靡というか、おどろおどろしいなんともいえない雰囲気のある表紙と、人形師と人形という設定に惹かれて読みましたが、う~ん…。厳しい評価を付けざるを得ないかなぁ…。

メインカプとなる人形だけでなく、全ての人形が人間のように感情をもって話したり動いたりして、人間師のあおいに好意を抱いて、隙あらば一線越えたがるにも関わらず、滾るような欲望とか抑えきれない想いというより、親の愛情を求める子供たちが、わちゃわちゃやってるだけのように見えて、私には全然萌えなかったです。

唯一、メインカプのゆいだけは確かに強い執着を見せるのですが、「どこが」とか「どうして」とかが全く見えずに、愛情というよりただの独占欲の延長に見えてしまってやはり萌えもせず…。

せめて人形師のあおいの方に強い想いでもあれば、感じ方も変わったと思うのですが、肝心のあおいに全く劣情を孕むような愛情はなく、自らの作った可愛い人形たちへの愛着があるだけで、ただただ人形たちの暴走に振り回されているようで、こちらも萌えられず。

ストーリーも先代、先々代と拡げてみたものの続編あるのかな?と思わせるような中途半端な展開で無理にまとめて終わらせてしまっている感が否めません。ただ1人人間として出てきた知広が当て馬にでもなってくれればもう少し話に面白さが出てきたと思うのですが…。

しゅみじゃないと迷いましたが、時折見せるゆいの闇を秘めたようなぞくぞくする表情がたまらなかったので、中立で。

2

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