パピレス限定特別版/イラスト付き
皇子として産まれたがらオメガのために死産として扱われた希来。その希来を復讐の道具の為に探すクロード。希来は修道院で育った為かとても心が清らか。こんなに清らかなキャラは初めてかも。
運命の番にこだわらず、愛の為に相手を護りたいというオメガバでした。
愛って大事です。
独特でオリジナルなΩバース設定で楽しめました。というか、それがどんでん返しの鍵でした。王族特有のΩは、子供を一度産むと、Ωからαに変わってしまうらしいです。
背景の王族は、ロシアがモデルなのかな?
純愛がめでたく結実した後の、特別版にあるクロードと皇太后の愛の競り合いがとても面白かったです。
ある日のデパートで、皇太后とクロードは、時間をずらして子供の絵本を買う下見に訪れる。
皇太后は、グリム物語について蘊蓄を述べる。辛口の評価。
クロードは、アンデルセンの人魚姫について激辛評価。「俺のような陰湿な変な男が作った・・」の部分に爆笑。
未だ3カ月の赤ちゃんに、生まれる前から愛情を注いでもらっている奇来と赤ちゃんは、幸せものだなー。でも、間に挟まれて大変そう。
表紙買いのままで積み本になっていたもの。
華藤さんのオメガバを読んだついでに、あわせて読了。
これがオメガバ一冊目だったようで、この先生のオメガバはいっかんしてオメガは虐げられるカーストの底。ただ、修道院育ちの浮世ばなれした受けは、カーストのどんぞこにあることを、ていこうなくうけいれてしまうせいか、かんじんの健気度がうすまってしまったような・・・・・・攻めは暴君というより、ひねくれていて、あまのじゃく?
ストーリーとしては、面白かったのですが、この先生の会話部分が・・・。なんか、取ってつけたような感じで、自然じゃない気がして、そこが気になり、いまいち作品の世界観に浸りきれませんでした。
あと、オメガバースものにしては、オメガとしての苦悩や切なさみたいなものがあまり感じられず、淡々としているように思いましたので、萌評価にしました。
もう少し、心理描写が細かだといいなと思います。
電子書籍版を購入。
挿し絵あり、あとがきあり。
本編の他に、その後の皇太后とクロードのバトルを描いたSSが収録されています。
華藤えれなさんの作品は、情景描写が美しく、登場人物の心情をそこに上手くのせることで、この上なく切ない気分にさせてくれます。
そんな作家様の描く、オメガバースということで、かなり期待していました。
あらすじも、「恋しい相手のために別の男の子を孕まなくてはならない」というオメガバース王道の切ない内容が書かれています。
これは、涙なしではいられない胸キュン展開に違いない!
と、ハンカチ片手に読み進めたのですが。。。あれ?
なんか、違う??
悪くはないけど、求めるレベルとは違いました。
もっと、「もー、神様の意地悪!!」
と、叫びたくなるほどの理不尽さ、不条理さが欲しかった。
ギリギリと歯ぎしりしたくなるほど、受けと攻めがスレ違い、引き裂かれる展開が欲しかった。
折角のオメガバースの設定が生かしきれてなかったように感じました。
どうやら期待値が高すぎたようです。