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ドラゴンの谷からケモノの森まで

dragon no tani kara kemono no mori made

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表題作ドラゴンの谷からケモノの森まで

モコ、ケモノの森にすむ人狼
ソル、人とドラゴンの混血

同時収録作品ドラゴンの谷からケモノの森まで

フェリ、モコとソルの息子でコランの双子の弟
コラン、モコとソルの息子でフェリの双子の兄

その他の収録作品

  • ドラゴンの谷からケモノの森まで 番外編
  • おまけまんが(カバー下)

あらすじ

赤ん坊の頃にケモノの森に捨てられていた人狼のモコは、知恵者の老人に拾われすくすくと育つ。
ある日、ドラゴンの谷に迷い込み、そこでソルデスと出会う。
なぜかドラゴン達から忌み嫌われ、酷い言葉でなじられるソルデスを見て頭に来たモコは、
そのままソルデスを森に連れ帰るけれど!?

作品情報

作品名
ドラゴンの谷からケモノの森まで
著者
九重シャム 
媒体
漫画(コミック)
出版社
徳間書店
レーベル
Charaコミックス
発売日
ISBN
9784199607479
4.2

(46)

(23)

萌々

(14)

(6)

中立

(2)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
6
得点
191
評価数
46
平均
4.2 / 5
神率
50%

レビュー投稿数6

獣度高め

神率の高さから期待しましたが、結構人を選ぶ作品だと思います。九重先生ファンはモフモフとキラキラした絵柄が好きだと思うので安定の一冊です。女性っぽいビジュアルの受、実兄弟のCP、獣よりの半獣(人の部分があるもいうより二足歩行の狼)、成長しても子供っぽい雰囲気の攻め(天然系というか朗らか系というか)などが苦手だと作品通してずっとモヤモヤを抱えることになるでしょう…
自分はソル(受け/人と竜のあいのこ)の女性っぽいビジュアルもですし、ちょっと難癖めいたところで申し訳ないのですが顔の真ん中に垂れてる髪の毛がずっと気になってしまった。そして生まれてくる子供が「醜い」ことを気にする様。容貌の美醜の話をしているのではないかもしれませんが、なんだかなぁという。

中立〜萌

0

優しいおとぎ話v

九重さんらしい設定に優しい展開。
人狼と人の血の混じったドラゴンのラブストーリー。
基本、良い人ばかりが出てくるので安心して読めます。

ドラゴンのソルが可愛く切ない。
そしてモコはど天然で、
この二人でラブストーリーは成り立つのか心配だったのですが杞憂でした!
モコもやる時はしっかりとやる男でありました!

モコとソルは凸凹が大きい分、
それが嵌るときっかりと強い愛情で結ばれるのでしょうv

幸せでほっこりとした読後感に浸れるお話でしたv
評価はほかほかな「萌×2」で!

0

森の生活は大事

獣も人もいろんな姿で混ざっちゃってる世界のお話。
九重シャムさんの、獣人のデザインとか人間体のお顔とかの絵は好みのタイプなので、たまに気が付くと買ってみるのですが、これはアタリだった。
獣や獣人が混ざって暮らしている世界は、やっぱり、森とか山とかの、明らかにファンタジー世界であってほしかったんだなって、この作品を読んで再認識した。
どんな生き物の種が、種族や性別を超え、血縁も超えて交わろうと、世界観そのものが明らかなファンタジー世界だと思えると安心して楽しめる。
お話としても、主人公のモコが何の種の生き物かはっきりしないままでも、モコの性格そのものがいいので何でも許せちゃう。
尻尾のあるからだに合わせたコスチュームのデザインもかわいいです。

1

モコとソルの愛情物語。子供もね

美しい表紙とタイトルにひかれて購入。
最初はあれ?主人公がずっと獣の姿のまま?と思いましたが主人公のモコがとってもいいです!

捨てられた子供でしたが愛情たっぷりに育てられど天然?だけどとってもいい子で。
ドラゴンの谷でソルと出会って仲間にひどい言葉を受けたソルを連れて帰ります。

愛情深いモコにこちらも癒されます。
孤独だったソルの心も暖まってきましたね。
ソルはモコに綺麗と言われると照れちゃって。

モコがどんどん大きくなっても無邪気で、そんな頃にソルの発情期が。ソルは人に近いので家族同然のモコと番うのはいけないと思って、でもモコが他の誰かと番って家族を作るのも辛くて。逃げ出そうとしますが…。

なのにモコが!
無邪気で子供っぽいのにやっちゃったよ!
水の中できれいでした。
モコの愛情がどこから始まったのか、どうやって育ったのか。自分が連れてきた綺麗なソルだから無条件に愛してるのか。

モコはソルが大好きで大事で笑顔を見たくて大切な家族で。ソルも幸せですね。

そして双子に恵まれその双子もお互いが大好きで。
フェリはコランと番になりたいけど葛藤があって
一人で出ていこうとします。
発情期にとうとうコランに致してしまいますが、コランもフェリが大好きで傍にいたい守りたい。

親子二代に渡っての愛情物語ですね。

名前がカタカナだったり登場人物の関係がちょっと分かりにくい時もありましたが萌えました!

モコがいいお父さんになって。でもいつまでも夫婦ラブラブで。モコに色気は感じないのですが、なのに致してるんだと思うと余計萌えます。

1

”穢れ” が ”太陽” に変わるおとぎ話。

獣たちがヒトのように暮らす、ケモノの森を舞台にしたファンタジー、(エロさえなければ)子供の絵本にできそうなおとぎ話です。

誇り高いドラゴンは違う種と子孫を残すことなんてしないのに、その合いの子として産まれた赤ん坊は、ヒトからは異形を忌み嫌われて捨てられ、位の高いドラゴンに助けてもらったものの、ドラゴンの谷でもソルデス(ドラゴン語で不浄)と呼ばれて疎まれる。

ある時、ドラゴンの谷に迷い込んだモコ(オオカミ系?)に助けてもらったのをキッカケに、家族のいないモコとソルデスは家族になる約束をする。
モコは、ソルデスに、ソル(モコにとっては宝石、ドラゴン語では太陽)という新しい名前をつけて、二人はケモノの森で暮らす。

ソルは、ドラゴンの角と尻尾を残したヒト型に変わることができます。
髪が長くて綺麗な瞳(人間の目とは黒白が反転)の美少年。
でも、ソルはその姿ゆえに、ヒトにもドラゴンにもなれず疎まれてきたから、そのトラウマの姿をモコに見せるのは勇気がいったはず…
「俺を嫌わないで」という縋るような祈りに泣きそうでしたが、子供みたいなモコは「すごーい」とはしゃぎ、服を着たソルを「綺麗!」と褒める。
モコのそのまっすぐさに、ソルはどれだけ救われたことだろう…
(綺麗と言われて照れるソルがかわいい!)

モコは純粋でまっすぐなままだけど、体格は大きく男らしくなって、発情期の獣にモテるようになる。
それを見たソルは、モコは誰かと番(つがい)になって、新しい家族を作るんだと、一人で生くことを決めるけれど…

居場所のなかったソルが、まっすぐなモコと出会って、とっておきの暖かい家族を手に入れる。
ジンワリと優しさが沁みてくるような綺麗なお話です。
九重先生お決まりの獣姦さえなければ、絵本にもできそうです。


そしてふと「BLじゃないほうが良かったんじゃ?」って思いもよぎります…

モコはすげー良い奴なんです。
小さい子を苛めちゃダメ―って正義感があって、泣いてたら寄り添って慰める優しさがあって、大好きなことを大好きと言える、そんなモコだから、トラウマの塊みたいなソルを癒すことができたんだと思います。

ただ大人になってしまった私は、モコのような”永遠の子供”ぶりに、イラっとさせられる部分があるんです…
年相応に大人になれよ、と。
ファンタジーなケモノの森で大人になる必要なんてないんですけど、ラブストーリーの片割れとして萌えられるかというと、答えは”NO”なわけで。

あと私の嗜好で、完全獣型が好きじゃない。
ヒト型に変われたり、半獣型で顔がヒト型なら良いんですけど、最初から最後まで獣型にラブストーリー味を感じられない。


それと後半1/3は二人の子供、双子のフェリとコランの話になります。
フェリはソルにソックリで、コランはヒト型だけど性質がモコにソックリ。
兄弟って禁忌(獣の世界では禁忌じゃなようようですが)を理由に、フェリは一人になろうとして、それをまっすぐなコランが引き止める。
これも良い話ではあるけれど、親の話をトレースしているような…

ファンタジーとしては質の高い話だけど、私の萌えセンサーには微妙でした。

3

涙が止まらない

作家買い。
個人的にモフモフに萌えはしないのですが、九重さんの描かれるモフモフは本当に可愛くって大好き。優しい色遣いに、甘い空気の漂うイラストが描かれた表紙、という事で、甘くってかわいいお話かなと思って手に取りました。

ネタバレ含んでいます。ご注意を。






主人公はソル。
人とドラゴンの混血ゆえに、異形の姿を持ち、どちらの世界でもつまはじきにされてきた少年。

親(人間)から捨てられ弱っていたところを、一匹のドラゴンに拾われ命を繋いだ。が、その保護してくれたドラゴンが亡くなった事から、ドラゴンの住む世界からも疎まれるように。

そんなソルを見つけて、救い出してくれたのは孤児で人狼のモコ。

モコは親こそいないものの、親代わりに世話をしてくれる老人のおかげで、天真爛漫で他者を思いやることのができる優しい青年。モコに連れられて、彼が住む「ケモノの森」へとソルはやってくるが―。

というお話。

甘々で、優しいお話、だと思いつつ読み進めましたが、思いがけず切ないストーリーで涙が止まらなかった。

親から捨てられ、保護してくれたドラゴンもいなくなったソルの過酷な過去。
孤児でありながらあふれんばかりの愛情を与えられ育ってきた、天真爛漫なモコ。
全く対照的な二人が、相手を想い、恋心を育てていく。

ドラゴンの谷に住んでいた時とは反対に、ケモノの森では誰もがソルに優しく、温かい。そんな村人たちに囲まれ少しずつ気持ちを解きほぐしていくソルが健気で泣けた。

そして、そんなソルを一心に想うモコにも。
彼は天真爛漫というか、天然ちゃん、というか。まったく邪気のない青年で、恋愛とか、セックスとか、そういったものとは無縁な感じ。ソルに向ける愛情も、家族愛のような、と言えばいいのか。
けれど、彼の中で育っていたのは紛れもなくソルへの恋愛感情で、揺るぎがない。

親からさえも捨てられた、というソルの頑なで悲しい気持ちが、モコの愛情と村人たちの思いやりに触れてゆっくりほどけていく様に、萌えと涙が止まらなかった。

終盤は、番になった彼らの間に生まれた双子の子どもたち、フェリとコランのお話。
父親似(ビジュアルも性格も)の天真爛漫なコランと、母親に似たフェリとの恋のお話。

ソルは半分人間で、そして、人に近しい感情を持っている。
そんなソルに似たフェリもまた、人と同じような感情を持っている。
兄弟で番う事の禁忌とか、不道徳心とか、そういったものを持ち合わせているフェリの恋の葛藤が描かれています。

兄弟として生きてきた彼らが、これからは番として生きていく。

設定としてはややシリアス目なお話なのですが、モコとコランの天真爛漫な性格がシリアス一辺倒の話にしていない。

切なさと、優しさと、甘さと。
非常にバランスのいい作品でした。

カバー下もお忘れなく。
モコとソルの友人で、作中もナイスアシストしていたボレロおじさんに、めっちゃ笑わせてもらいました。

5

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