• 電子書籍【PR】
  • 紙書籍【PR】

表題作共喰い -αの策略-

神代恭介,25歳,出版社勤務で円の義兄,α
神代円,17歳,ベータとして生きてきた高校生,Ω

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

親の再婚により、優秀なアルファである恭介の義弟になれたことを喜んでいたベータのエン。だがある日恭介に薬を盛られ、目覚めるとベッドに拘束されていた。そして知らされたのは、ベータなはずの自分が実はオメガであったということ。どんなに認めまいとしても、恭介を前にした身体は熱を帯び疼いてくる。発情し、悦楽の渦に堕ちたエンは遅咲きのオメガとして花開いていき―。

作品情報

作品名
共喰い -αの策略-
著者
秀香穂里 
イラスト
周防佑未 
媒体
小説
出版社
プランタン出版
レーベル
プラチナ文庫
発売日
ISBN
9784829626474
3.1

(17)

(2)

萌々

(4)

(7)

中立

(2)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
5
得点
49
評価数
17
平均
3.1 / 5
神率
11.8%

レビュー投稿数5

あらすじは、好みだったけど

電子書籍で購入。
あとがきあり、挿し絵あり。

「しゅみじゃない」よりの「中立」評価。

以下、辛口です。
あらすじ的には好みだったのですが、細かな点が気になり、しらけてしまいました。
なんでしょう?
微妙に他のオメガバースと設定が異なるのは別にいいと思うのです。
作者様のオリジナル設定を付加できるのが、オメガバースのいいところですしね。
でも、なんというか。。。矛盾を感じるというか。

例えば、オメガに目覚めたばかりで安定していない受けを危ないからと監禁してるのに、
映画館につれていったり(多くの人が密室で過ごすのに大丈夫なんだろうか?)、
仕事が入ったといって受けだけ帰したり(帰り道で襲われないのだろうか?)。
首輪してるから大丈夫って認識なんでしょうか??
(でも、実際に親友に襲われている。これも、監禁するほど執着をみせている攻め様なら、会わせないよね。。。)

あと、攻めの義母さんについても???なところがあるし、
攻めの父親と受けの母親に関しても、
(3回も離婚経験があるハイスペックアルファ父だし)運命のオメガがあらわれて捨てられるって展開になるよね。。。とか。


3ヶ月に1回の発情期のはずが、受けは何回も発情してるように思えるし。
ましてや、発情期の最中にお出かけなんてありえないし。
単なる発情と発情期は違うのかな?

受けの心情の変化も唐突に感じ、
(読み飛ばしただけかもしれませんが)
いろいろと細かいことが気になりました。

5

監禁モノだけど甘い

主人公のエン(受)の視点なので、義兄になった恭介(攻)にいきなり監禁されてる混乱ぶりや、ベータだと思っていたのに実はオメガだと判明して落胆するなど、最初は可哀想な印象を受けたのですが、客観的に読み返すとオメガよりアルファの方が酷い目に遭っていたという珍しい作品でした。

確かに監禁はされるのですが、恭介がエンを愛して大切にしているのが最初から最後までブレずに伝わってくるので辛さはゼロでした。狂気的な様子もなく、体で溺れさせるというわけもなく、非常に紳士的でした。監禁はしましたけど。周防先生のイラスト効果もあったかもしれません。

ただ、エンの「お義兄さんと呼ぶ」と言いつつ「恭介さん」になっているとか、細かい部分が気になるとストーリーが入ってきません。甘い雰囲気を楽しみつつ、勢いのまま読むのが良いと思いました。

3

鉄板じゃない展開が良かったです

今回は社長子息で自らも優秀な編集者の義兄と
平凡で大人しい高校生の義弟のお話です。

受様が攻様の策略によって攻様の番となるまで。

人間はさまざまな変化を遂げる中
男女の2種とは別に3種類の性に
分かれるようになりました。

ピラミッドの頂点に立つアルファは
数は少ないながらも
男女ともに優れた頭脳と才能、容姿を持ち、
世界の重要なポストのほとんどが
アルファで占められています。

次に人間の大多数を占めるベータは
温厚で平凡な容姿と才能で忍耐強く
ピラミッドのど真ん中を
しっかりと支える種です。

そして最下層がに位置する種が
男性でも子宮を持ち妊娠可能で
3ケ月毎に強力なフェロモンを放つ
発情期が訪れる身体のために
抑制剤と電磁波付の首輪を
手放せないオメガという種です。

オメガは10歳以降の血液検査で
オメガ認定されて発覚する場合が
ほとんどで保護法で守られていますが
欲望を煽る種として他種から
あからさまに軽んじらる種でした。

ベータの両親から生まれた受様は
父を早くに亡くし母子家庭で育ちます。

受様親子の暮らした古アパートでは
幼い子供が虐待される事件があり
受様の心に影を落としますが
優しい母に貧しい暮らしながらも
愛情深く育てられます。

しかし、
受様が17才になった年の夏に
母が貿易商を営む男性と再婚し
受様にはアルファの父と兄という
新しい家族ができる事になります。

この義兄こそ今回の攻様になります♪

攻様は受様より8才上で
大手出版社に勤める編集者で
受様には眩しいほど大人な男性でした。

義父は4人での新しい生活のために
地上2階、地下1階7LDKという
ハイクラスな新築マンションを
新居に定めます。

今までの貧しい暮しとは違う
裕福なアルファの生活に戸惑う受様ですが
何かと自分を構ってくれる
攻様のためにもよい義弟になろうと
決意します。

両親が揃って出かけていった夜、
2人で一緒に夕食を作って食べた後、
受様は攻様の土産のゼリーを食べながら
義兄との時間を楽しんでいましたが

攻様に間近で微笑まれて
身体が浮き立つような感覚を覚えます。

心配した攻様の手が額に当てられると
身体が甘く痺れて身体が敏感になるような
感覚に襲われまてしまいます。

体調不良なのかとそのまま休んだ受様ですが
酷いだるさとともに目覚めると
見知らぬ部屋の寝台で
手足を拘束されていたのです!!

そして
受様の目覚めを待ち構えていた攻様に
受様はオメガで今の受様の状態は
初めての発情期だというのです!!

受様は本当にオメガなのか!?
受様を束縛する攻様の目的とは!?

秀先生お得意の監禁モノにての
オメガバースになります。

オメガに鼻の利く攻様が
実は覚醒の遅いオメガだった受様を
自分の番にすべく

両親をヨーロッパ旅行に追いやり
受様を家に軟禁して
アルファの自分なしではいられない
オメガとして調教していく

という義兄弟、監禁、調教モノで
ダークハード系ですので
地雷のある方は注意必須ですが

オメガバースの鉄板である
ヒートでHに雪崩れる事はなく
攻様の執着と矜持で
愛あるHを目指すため

受様は監禁中に
攻様にいろいろとされたり
させられたりしつつも

攻様の悲しい過去と
受様自身と交錯していた過去を知り
受様が攻様への思いを育てていくという

監禁モノで定番な凌辱モノとも
また違った展開で
2人の恋愛が進展するのが
面白かったです。

攻様は普通に受様にオメガだと自覚させて
手に入れる事も出来たのでは!?
と思わなくもないですが

まだベータだと思われていた受様のうなじを
攻様が噛んでしまう時点で
独占欲が迸り過ぎてるから無理かな (^-^A

攻様の悲しい過去に端を発する出会いから
受様を手に入れるために
両親の再婚までお膳立てした攻様なので
もうそこは仕方がないと思うしかない
のかもしれませんね。

今回は王道な監禁モノにて秀先生の既刊
『堕ちゆく者の記録』をおススメとします。
監禁定番の凌辱モノですのでご注意下さい。

6

二転三転するストーリー

オメガバースもの、義兄弟、そして監禁。
お好きな方にはたまらないバックボーンが盛り込まれた作品かと思います。

内容はすでに書いてくださっているので感想を。





オメガバースものは作家さまによって、あるいは作品によって解釈が様々ありますが、この作品は「Ωは庇護はされるが侮蔑の対象」になっています。なので、もしかしたら好みが分かれるかな…?

主人公はDKでβのエン。
母子家庭で、苦労して自分を育ててきてくれた母親に報いるべく、自分のできることは何でもしようと頑張る健気男子。

が、ある日、その母親がαでハイスペックな男性と結婚したことでエンの生活は一変。
セレブな生活を送れるようになったうえに、イケメンでα、そしてエリートでもある恭介が義兄となるが…。

というお話。

優しい義兄ができ、甘やかしてくれる恭介の存在を嬉しく思うのもつかの間、自分はΩだと言われ、さらに恭介に監禁されてしまう。

という、出だしはややハードな展開。

はじめは優しかった恭介が、エンを監禁し、さらに身体に手を出してくる。
優しい言葉をエンにかけてくれていた恭介の急な変貌に、エンとともに驚きと戸惑いを感じつつ読み進めました。

そこだけ読むと凌辱ものなのか…?と思うのだけれど、恭介がエンを大切に想う、その恋心もまた、本物。恭介の真意がわからず、やや謎解きの面もありつつ進む展開で、面白かったです。

秀さん作品なので、エロはてんこ盛り。
まっさらさんのエンが、恭介によって少しずつ開発されていくさまは圧巻でした。

が、しいて言うと、エンが恭介に惹かれていった感情の機微がやや強引だった気も。

監禁され、望まない形で身体を触られ、それでもなお、恭介のことが好き、ってちょっと無理があったんじゃないかな。

はじめ、エンに執着した恭介が身体から堕としていく、という展開なのかと思って読み進めましたが、恭介の一途な想いに萌えが滾りました。恭介のそんな一途さにエンが絆されていった、という展開のほうが無理がなかった気がしましたが、でも、この作風こそが秀さんならでは、という気もします。

「共喰い」というタイトルに偽りなしの二転三転する展開で、非常に面白かったです。

7

万人ウケはしませんが・・・

こちら、オメガバース+監禁ものです。
個人的に超好みの設定で、発売を楽しみにしてました(≧∀≦)
ダーク寄りでオチもオチと、読者を選ぶのでご注意を!!

内容です。
親の再婚で、優秀なアルファである恭介の義弟となった高校生・エン。
兄弟として心を許していたある日、薬を盛られて目覚めるとベッドに拘束された状態に。
そこで、ベータと信じていた自分がオメガだと知らされます。
軟禁状態にされ、強い怯えと憤りを感じるエン。
しかし、何故か恭介を前にすると、強い欲情を覚えて自身のコントロールがきかずー・・・と言うものです。


こちら、ベタもベタな監禁ものです。
に、オメガバースをプラス。
目覚めるとベルトで拘束され、何故か身体は欲望に駆り立てられていてと、監禁もの好きとしては心躍る展開。
ひと一人監禁しておきながら、異様に穏やかで落ち着いた恭介の言動が、なかなかゾッとさせてくれます。

で、エンをベッドに拘束したまま、また鎖で繋いだ状態でお風呂に入れ、一方的にエンをイかせる恭介。
そんな、監禁ものとしてはお手本のような展開。

憤りを覚えながらも、何故か身体が疼いて恭介を求めてしまうエン。
しかし、どれ程求めても「エンが本当に自分を求めてくれるまでは」と、最後までは絶対しない恭介・・・。
このなかなか最後までしてくれない事で、エンが麻薬に溺れるように飢餓感を増していくと言うのがお上手です。
最初はいつ犯されるか怯えていたのに、いつの間にか「あなたが欲しくて欲しくて・・・」になっちゃう。

真面目で、平凡そのものの印象だったエン。
それがアルファの義兄・恭介に執着された事により、自身のオメガの血に目覚めて行く-。
と、花開くように艶やかさを増していくエンの変化も見物です。

で、これ、最終的には結構ダークなオチなんですよね。
序盤の、あの可愛くて素朴な感じのエンはどこに行っちゃったの?みたいな。
あと、ああやっぱそうだったかと。まぁ、恭介の執着ぶりからは想像ついたんですけど。
エンが若干、可哀相な気もしなくは無いのですが、個人的にはこんなオチ好きなんですよね。二人が幸せならいいんじゃないと。
あと、サイコパス系になってもおかしく無いのに、意外と健気で一途な恭介のキャラも良かったです。

若干、恭介の義母のエピソードに矛盾点を感じたり、エンの心情の変化が唐突と言うか不自然に感じる部分はございますが。
まぁでも、個人的には好きな展開にオチと、とても楽しめました。

※イラストレーターさんですが、松田うさち子さんから周防佑未さんに変更になってます。
 表紙がなかなか激しいので、通販をおすすめします!



8

この作品が収納されている本棚

マンスリーレビューランキング(小説)一覧を見る>>

PAGE TOP