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表題作妖しい薬屋と見習い狸

五明尊、漢方堂の美麗な店主で里の命の恩人
八坂里、五明漢方堂のアルバイトで半人前の化け狸

その他の収録作品

  • 薬屋狸と望郷の祭り
  • あとがき

あらすじ

山で罠に嵌って泣いていた狸の里。その時助けてくれた人間に恩返しがしたい!! 人に化けた里は、命の恩人で、漢方堂の美麗な店主五明尊の元でアルバイトをすることに!! けれどまだまだ未熟な里は、慌てたり、ドキドキするとすぐに耳とシッポが出て、狸の姿に戻ってしまう!? その秘密は絶対内緒なのに「早く大人になるおまじないですよ」と、五明は意地悪な微笑みでキスをしかけてきて…!?

作品情報

作品名
妖しい薬屋と見習い狸
著者
小中大豆 
イラスト
高星麻子 
媒体
小説
出版社
徳間書店
レーベル
キャラ文庫
発売日
ISBN
9784199009259
3.7

(55)

(9)

萌々

(28)

(15)

中立

(1)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
13
得点
203
評価数
55
平均
3.7 / 5
神率
16.4%

レビュー投稿数13

受けの未熟さが可愛い

作家買いです。
小中先生の書く人物の人の良さとかわいさがよく出ている作品でした。

子狸だったころに命を助けてもらった恩人(攻め)に恩返しをしようと頑張る受けのお話です。
半人前の化け狸である受けが、少しでも攻めの役に立とうとして料理を頑張ったり薬屋を手伝ったりするところが健気で可愛いです。
まだまだ半人前なので、焦ったり気持ちが動転すると耳や尻尾が生えてきてしまうところもキュート。
攻めの正体のネタバラシが本編の最後でわかりますが、なんとも切ない理由でした。

また、妖狐のキャラも魅力的で、できればもっと深く知りたかったです。妖狐の妹(?)のスピンオフとかないでしょうか。攻めだったらいいな、妹君。笑

恋人になったその後のお話では、攻めが過去に区切りをつけ、受けと攻めはようやく体を繋げることができます。
攻めが受けに対して真摯な気持ちでいることが知れた素敵なエピソードでした。

番外編SSも、人ならざるものたちが商店街で仲良く(?)暮らしている姿が見れてほっこり。

0

一生懸命な里がかわいい

とにかくほのぼのです。
子狸が助けていただいたご恩を返すべく、漢方薬局を開く五明先生のもとを訪れ、毎日がんばる話です。

子狸の名前は里。
なんでも一生懸命ないい子。
純真無垢。

妖しい薬屋さんの名前は五名先生。
漢方薬局を営む麗人。
どこか浮世離れした雰囲気があります。

里は助けられた恩返しで、家事や漢方薬局の調合や雑務を一生懸命お手伝い。
自分のことは後回し。とにかく、五明先生が快適に暮らせるようがんばります。
その一生懸命さが、とてもかわいいです。
そして、五明先生を第一に考え、五明先生のために動く一途さもたまらない。

ゆっくり、何かお話を読みたい時にいいと思います。

2

里の一途さ健気さに萌2で!

前から気になってた作品でとうとう読めました。途中で諦めそうになりましたが。

とにかく里の一途さ健気さにこの評価です。
生き物の生と長く厳しい修行を乗り越えて、五明に会いたい一心で。

無事に化け狸になれて、なんとか五明を探し当てて、無事に雇ってもらえて本当に良かった。
再会出来た時の里の泣く姿を想像してうるっと来ました。

里は必死で狸の正体を隠してましたが最初から五明にバレバレだったんですね。
そして五明は早く里が大人になるようにとちょっかいを出したり。

何度も書きますが評価は里に対してです。
その他は萌かな。
まず白銀、出てくる意味あったのかな?当て馬要員?
五明の本音を引き出すためのイベント発生なの?

そして里久、いくら弟分で五明が悪名高いからといってあそこまでする?しかもやり方がなんか日本昔ばなしみたいで。決着ついたのに同じ商店街にお店を出してるし。

そしてそしてなんといっても五明。
愛する若君の為に人の理を越えて。何百年も孤独に生きて。苦しみながらも毎年若君と逢瀬して。
なのに里にはちょっかいを出すし。
若君と二世を契った仲だったのも…。せめて五明が片想いとか若君も五明の気持ちを知ってもそばに置いていたとかならまだ良かったなあ。

これで最後にしようと決めてお互い解放されて。
里が自分の券を五明にあげようとするのもグッときました。

浮世離れした感じの五明ですがやるときゃやるんですね。ちゃんと。
美しくてでも男の身体の魅力があり白髪の長髪で…。イラストからは男の魅力があまり伝わってきませんでしたスミマセン。

食べ頃に育てて伴侶に、ふむふむ。敬語攻めも良かったですね。

小中さんのレビューには半分くらいケチをつけてるようで心苦しいです。あくまで好みの問題なので見逃してください!

4

人物も内容も可愛い

昔助けてもらった五明に恩返しがしたく、化け狸になった里。五明の薬屋でアルバイトを始めて一年。ドキドキすると狸に戻ってしまう里は、五明にバレないように必死に日々修行をするが。。。

何となく先は読めるのですが、そのほんわかさが堪らなく良いです。
分かっているけど、その通りに展開するのをのんびり読むのもBLの良さだと思うので、こちらの作品は、可愛さや癒やし、不思議な世界を堪能するのにオススメです。
里の素直で、相手を思いやれる優しさと、狸の姿の可愛らしさに癒やされました。
五明は、長年生きてるだけあって、頼りがいがある大人な男性。見た目といい中身といいかっこよすぎ!
里が両親に会う場面や、五明のケジメや告白がすごく好きです。
様々な作品を書く小中先生なので、あえて分かりやすい展開のほんわかな作品を書いているのでしょうね。とても良かったです。

4

ほのぼのファンタジー

漢方堂の主人・五明にその昔、罠から助けてもらった子狸の里。
恩返しがしたい一心で化け狸となり、念願叶って攻めの五明が営む漢方堂の住み込み見習いに……というほのぼのモフモフ系です。

まず受けの里がかわいい。
家族たちとも離れ、化け狸となる修行を始めた里。
念願叶ってようやく化け狸になれたんだけど、実は半人前なので、ドキドキしたりビックリすると狸の姿に戻っちゃうんです。
狸であることは五明には隠しつつの同居生活なんだけど、時々うっかり狸に戻ってしまい、キュウキュウ言ってアワアワしてる姿がかわいいし、地域の人達から可愛がられている様子も和みます。

攻めの五明は、美麗な漢方堂の主人なんだけど、真っ白な長髪・年齢不詳感といい、ただものではないだろうな…という予感と、彼の正体は何なのか?という謎を漂わせながら、お話は進みます。

五明がもっと腹黒い、意地悪攻めかと思ってたら、里に対しては最初から最後まで丁寧な言葉遣いで優し〜く接している様子に萌えた。
(もっと受けを虐める系かと勝手に思い込んでいたので。)

ただし周囲からはやたらと恐れられていて、どんな事をやらかしたのかははっきりとは書いていないのだけど、本気で怒らせたら多分とてつもなく怖いんだろうなぁ……というのがなんとなーく透けて見えるんです。
里に対してはとてつもなく優しいんだけど、里に何かしたらお前の命はないぞ!と声高ではなく静かに周囲に知らしめてる感が漂ってました。

罠にはまっていたところを五明に救ってもらった里。
だけど里だけが救われたのではなく、五明は里と出会ったことによって過去と決別し、救われたという巡り合わせの妙が楽しめました。

脇役もいい味出してるキャラばかりで面白かった。
五明にギャフンと言わせたい!という目的で、里にちょっかいを出した白銀という妖狐。
もっと厄介な存在かと思いきや何だか愛すべきキャラだったし、里の修業時代の先輩も人の話をまったく聞かない暴走ヤロウだったし、本当に悪いやつが出てこなかったところも私は好き。

何故かわからないけど、ファンタジー系に微妙な苦手意識があって(多分、設定を呑み込むまでが億劫という)積極的に読んでこなかったのだけど、最近、小中先生のファンタジーを何冊か読んでみて、ファンタジーもいいなぁと思うようになりました。
何も意識しなくても、その世界にすっと入って、ええっとコレって何だっけ??みたいなことが一切なく読めて、ファンタジー初心者にはとても読みやすいです。

7

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