拾われた竜人族の青年×人嫌いな魔法使いの、年の差疑似親子ロマンス!

小説

  • 魔法使いが年下狼を育てたら

魔法使いが年下狼を育てたら

mahoutsukai ga toshishitaookami o sodatetara

  • 電子書籍【PR】
  • 紙書籍【PR】

表題作魔法使いが年下狼を育てたら

ヴァリ、オジェに拾われた獣人の幼子で竜神族、4~
オジェ、森で隠遁生活を送る魔術師

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

世界一の魔術師ながら、森で隠遁生活を送るオジェは、追っ手に追われ傷だらけの竜神族の幼子・ヴァリを拾い、なりゆきで育てることに。素性を隠したまま、ヴァリは人狼として賢く逞しく育ち、いつしかオジェの身の回りの世話を甲斐甲斐しくするようになっていた。家族にも似た温かい生活が続くと思われたが、オジェは王都に住む友人から、ヴァリの出生に関わる重要な情報を知ることに。彼を失うかもしれない恐れに、オジェは初めて家族以上にヴァリを愛していると気づき――。

作品情報

作品名
魔法使いが年下狼を育てたら
著者
小中大豆 
イラスト
みろくことこ 
媒体
小説
出版社
KADOKAWA
レーベル
角川ルビー文庫
発売日
ISBN
9784041074589
3.7

(120)

(44)

萌々

(33)

(28)

中立

(4)

趣味じゃない

(11)

レビュー数
16
得点
440
評価数
120
平均
3.7 / 5
神率
36.7%

レビュー投稿数16

攻めを育てて愛される

小中小豆先生、最近いくつか読ませてもらってます。文体が合うのか、スルスル読めてお気に入りです!!

攻め様を受け様が育てる系ってなんかありそうだけど初めて読みました(たぶん)
受け様、恵まれない環境に生まれて魔術師になって、不老不死になっちゃって終わりの時がないという……性格も欠けてるから、攻め様に愛されてよかったねオヨヨヨヨって感じてした。

受け様が攻め様を拾うところから長ーい時間軸に触れているので、伏線もモリモリって感じでストーリーも楽しめました。
バドエンじゃなくてよかった(この雰囲気でそれはないと思うけど)

王道ですが、実は社会的地位がぶっ飛んてる攻めはいいですね、完璧超人で笑
小説は魅力が文でありありと描かれるから、かっこよくお育ちになった攻め様に愛される受け様が楽しめてよかったです。
ちっちゃい頃から嫉妬バキバキだったのが攻め素質モリモリすぎて笑っちゃいましたが笑

寿命が長いようなので、まだまだ二人のお話は続くと思うのですが、幸せになれてよかったねという心地よい読後感でした。

2

世話焼きな魔術師見習いに育ちました。

とっても萌えを頂けたお話で大好きです。


受け様は、森の中で1人、隠遁生活を送ってる魔術師のオジェ。
ある日、大火傷をおった竜神族の子供を助け、記憶をなくしたその子にヴァリと名付け、面倒を見ることに。
生意気な小便小僧だったのが、気付けば生意気で世話焼きな攻め様へと育ち«٩(*´ ꒳ `*)۶»

とにかくオジェがとてもキュート。
ズボラで自分の事には無頓着。
慌てるとウゴウゴしちゃう。
目に浮かぶようで微笑ましいんだなぁ( ^ω^)

世話焼きのヴァリもいい男に育っておりまして。
優しく穏やかに過ごす2人に、ほっこりきゅんとなっちゃう(˶ᐢᗜᐢ˶)

2人が、一緒に同じ時を過ごしたくて禁断の魔術に手を出す。
その気持ちと必死さ。
相手を失うかもしれない恐怖。
もうめっちゃ萌えましたo(>∀<*)o

つくづく私は、こういう焦燥感とかが萌えなんだねぇ( ˇωˇ )

また、2人の初えちシーンがいい( •̀ω•́ )✧
暴発しちゃうヴァリが、年下攻め様感出てて可愛くて、によによです。

その後、仲良く同じ時を過ごしている2人を見れたのも嬉しい。
いまだにウゴウゴ動いてるオジェはかわいいし、ヴァリはやっぱり世話焼きで。
幸せそうでにこにこになりました(*´∀`*)


イラストはみろくことこ先生。
かわいい2人にピッタリのイラストでした。
オジェをバックハグで頭に口付けてるヴァリのイラストは、そのシーンの優しさと相まってきゅんきゅん(*´˘`*)

1

愛するにも勇気がいるよね

オジェもヴァリも魅力的なキャラクターでした。
ヴァリは3歳で拾われているので、成長するまで色っぽい話は全くありません。
20歳を過ぎて養い親のオジェに対する態度が甘くなります。
オジェも気がついてもあえて触れないようにしている様子が、なんとも萌えます。

「時を止めた者」であるオジェとヴァリは寿命が違うわけですが、オジェはヴァリが愛しいので彼を看取る覚悟を決めて結ばれるのです。

ヴァリは本当は竜神族の第二王子なのですが、オジェは言い出せないまま結ばれてしまうのです。

しかしヴァリもオジェと同じく「時を止めた者」になるべく魔術を研究していました。それは結ばれた翌日に偶然オジェが知ったのですが、知って諫める間もなくヴァリが第二王子と知るオジェの元同僚魔術師達が家を訪ねてくるのです。

その時にヴァリの命を狙う竜神族の王弟の刺客も紛れていたのでオジェはヴァリを逃がすのです。
逃げたヴァリは森の秘密の小屋で「時を止める」魔術を使ってしまいます。オジェがたどり着いた時には魔術に失敗したヴァリは瀕死の状態でした。

え?これって死に落ちなの!って驚愕しました。
でも以前に「時を止めた者」である1人の魔術師が自分の寿命を他者に分け与える「時を与えた者」の魔術を、オジェは手に入れていたのでヴァリの命が消える前に急いで命令文を詠唱するのです。大魔術師であるオジェだから成功したのでしょう。
ヴァリの怪我を治して命を分け与えたオジェはしばらく寝込みました。でもそばには懸命に介護するヴァリの姿があったのです。

2人は竜神族の国に行ってヴァリの両親や兄弟に会いに行き数年過ごした後に、森の家に戻り老いて亡くなるまでの長い時を2人で幸せに暮らしたらしいです。

オジェとヴァリの元に猫族の子孫の子ども達がやって来て、その様子が伺える読後感の良い作品でした。

2

これぞ成長モノ。

「華麗に成長する年下攻め」というトピでお勧めされていたこちらの作品。
面白そうなので読んでみたけど、お勧め通り素晴らしく華麗に成長してて、満足。

不老不死の魔法使いが森の中で酷い火傷を負って瀕死の人狼の幼子を拾って……というお話です。

何より良かったのは
拾った当時・4歳前後のいたいけな頃

二年後のやんちゃ盛りの頃

更に二年後の猫人族のモフレフ家兄弟とお友達になって一緒に釣りをして遊ぶ様子
と少しずつ成長している姿が描かれていて、それがきらきらしててとってもかわいくて微笑ましいんです。
小さい頃のやんちゃ坊主っぷりがかわいいし、受けが時々お小言を並べながらも一生懸命育てている様子がとってもいい。
もっと小さい頃のあれこれを読みたいと思ったくらい。(特にモフレフ兄弟と遊んでるエピ希望)

そして「時を止めた者」である受けの孤独や苦しみ、悲しみを幼いながらに理解した攻めはほんと聡い子。
自分も一生懸命魔術を勉強して「時を止めた者」になる!!と決意するひたむきさもいい。

そして待ちに待った成長後。
頑健で美しい青年に成長した攻めは細やかな気配りのできる好青年になってて、あのオシッコちびってた子が……!と感慨深いものがあります。
そして生来ずぼらで無頓着な受けが口では威張りつつも、攻めにあれこれ世話焼かれている姿がこれまた萌える。
まさに成長モノの醍醐味ってやつ。

私は、不老不死であるならではの孤独を抱える受けが、生まれて初めて結婚式に出席したシーンが好きです。
それまで偉大で親切だけど人嫌いで偏屈な魔術師だと村人からは思われていたので人々が近寄ってこなかったのだけど、攻めが「そんな人じゃないんですよ!」と事前にイメージ訂正をしてくれていたことにより、人々が近寄ってきてくれて初めてまともに村人達と交流するんです。

次々に村人達が今までの感謝の意を示してくれて、村長も「これからは治療の為だけではなく、何年か、年十年か先に、ふと思い出した時にでも、この村に遊びにきてください」と言うところが、初めて報われた感でジーンときちゃいました。
やがて不老不死の受けを置いて、村長さんや村人も通り過ぎてしまうけれど、それでも健やかな人々のいるこの村は次の世代になってもきっと受けを暖かく迎え入れてくれるんだろうなぁと思えました。

そしてラスト。
猫人族のモフレフ家の末裔ちゃんを語り部とした「こんなことがありましたとさ」的なお伽話を思わせる締めくくりがとっても良かったし、森の奥で仲睦まじく暮らす二人の姿には嬉しくなりました。
エロの描写があっさりしているところも、お伽話感を損なわず好印象です。
(三こすり半でイってしまった童貞攻めがかわいかった)


4

2人の絆

ヴァリの子どもの頃が前半、大人の青年になってからが後半となっています。
前半は、大怪我を負い、その影響で記憶喪失になったヴァリと、そのヴァリを拾って育てる、不老不死の魔術師オジェとのヒューマン(ヴァリは竜神族だけど)ドラマ。
自身の記憶がないことから、身の上の不安、そしてフラッシュバックに怯えるヴァリを、不器用ながらも寄り添うオジェ。
そして不老不死の本当の恐ろしさ、怖さを1人抱えるオジェの気持ちを推し量るヴァリ。
2人がお互いを思いやる姿に感動します。

後半はヴァリの身元、大怪我の理由を中心として、オジェがヴァリのことをとても大切に、育ての親以上に想っていることを自覚していきます。
大人になったヴァリは逞しい好青年に育ち、オジェを含め、周りの面倒をみれるくらいに成長します。
またヴァリはオジェのことを恋愛対象としてみるように。

私はヴァリがオジェのベッドに潜り込んで寝るシーンが印象的でした。後ろ抱きするヴァリから、お尻に雄の象徴をオジェは感じますが、それ以上してこないからそのまま気づかぬふりをします。
おそらく、ヴァリも抱きしめたために反応したのものに気づかぬふりを。

お互い気づかぬふりをしてことにもどかしさを感じました。


とても素敵なお話でした。
恋愛要素が少なめなので、読みやすいです。

0

この作品が収納されている本棚

マンスリーレビューランキング(小説)一覧を見る>>

PAGE TOP