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表題作ミダス

宮前 寿々雄(大学生、糺の2歳下の甥)
寺脇 糺(マナー学校講師、寿々雄の叔父)

同時収録作品ミダス

宮前 寿々雄
院南 宝良(高等部2年、17歳)

同時収録作品ミダス

鋼弌(糺の家庭教師)
宮前 寿々雄

その他の収録作品

  • 描き下ろし

あらすじ

家柄もよく、裕福な家庭で何不自由なく育った寿々雄は兄弟のように育った歳の近い叔父・糺に強い執着をもっていた。
「あなたが欲しいものを欲しいとおもうーー、追体験がしたい」と秘密裡に糺が寝た男を次々と寝取り奪っていくという悪癖も。

糺の動向を常にチェックしている中で、いつもと違うタイプの美少年と寝たと知り、
早速接触を図ろうとしたところ当の本人が現れ叔父に触れられたという身体を差し出されーー?

欲しがりすぎる甥と奪われ続ける叔父
様々な思惑と感情が絡み合う禁断の歪んだ多角関係

作品情報

作品名
ミダス
著者
上原あり 
媒体
漫画(コミック)
出版社
竹書房
レーベル
バンブーコミックス Qpaコレクション
発売日
ISBN
9784801964884
2.9

(71)

(15)

萌々

(8)

(20)

中立

(13)

趣味じゃない

(15)

レビュー数
10
得点
180
評価数
71
平均
2.9 / 5
神率
21.1%

レビュー投稿数10

※攻めも受けもリバだったので地雷の方は注意です


作家さん初買いコミックス&表紙買いです。

話は寿々雄(攻)の視点です。

始終、兄弟のように育った糺(受)のことを「お兄ちゃん」と言っていますが叔父です。

兄弟だと物語がややこしくなるのか…?
それでも最後まで違和感がありました。

寿々雄は小さい頃から叔父、糺の持っているものを何でも欲しがり、今では糺が抱いた人も抱くようになります。

なので最初は寿々雄が一方的に糺を好きなのかと思いましたが、実は糺がすべてを知っていたことを明かします。

さあ、これで両思い。
そう幸せになれると思った寿々雄。

ですが、最後まで糺は浮気をして
「これが俺たちの関係だ、安心しないでいつまでも追いかけて」
という感じで終わります。

なので表記にある寿々雄がヤンデレか?と言われれば違う気がします。
糺の概念の方が歪んでいます。

二人がどっちの経験もあることにも驚きました。

顔も攻めの方が可愛らしい顔をしていて、少し混乱します。

全員こういう絵柄なのかな?と思いましたが、友達や寿々雄とヤッた男が攻めっぽい顔しているので、そうではないようです。

気がかりなのは、2人にいいように使われた宝良くん。

脇役だったにしては終盤とてもいい子で、
最後に少し登場しますが彼も幸せになれるといいな…。
(今のところは続巻もスピンオフもない様子)

もう一度、読みたいかと聞かれれば他の作品を読むと思います。

3

甥×叔父

今まで2冊読んでどちらもかなり苦手だった上原あり先生の作品。それてもまだ手を出してみるあたり、BL狂です。その2冊(天然受粉、セフレ)よりは断然良かった。途中で投げ出したくならなかったし、セリフの日本語が読めるようになっていた。

ただ好きかというとうーん…寿々雄(甥)と糺(叔父)の関係性や設定の構造は面白いと思うのですが、主役にも周りをかためるキャラクターにも魅力を感じない。特に宝良と鋼弌が自分には薄すぎて、ヒールとしてもイマイチ。

やっぱりこれは純粋に先生と相性悪いとみて良さそうで、そろそろ諦めようかな。

0

ヤンデレ?ってこれかぁ

うーん、なんか難しかったかな。
最初の方は単なるわがまま坊っちゃんの話かと思ってたんですが、ブラコンと言うか、病んでると言うか。しかも、一方的に弟のスズオが歪んだ愛情を持っているだけかと思いきや、更に上を行く歪んだお兄さま。
そして、うまくその二人に絡んできた高校生の宝良。この子がまたかなりのくせ者で、何回も、え?そっち?と物語をかき回してくれるんです。
最後の最後まで落ち着いて読んでいられないと言うか、心がざわざわする、安心できない二人の関係に面白いんだけど、頭も疲れるお話でした。
これが所謂ヤンデレってやつなんでしょうか。

0

若干・・・メリバ

これはー・・・分かれますよね。ENDが。

【ハピエン厨寄りの雑食】な私的には・・・ハピエンです。
が、分類的にはメリバですね?
少なからずこれはバドエンと受ける方もいらっしゃると思います。

兄弟として育った叔父(糺)に思いを寄せる寿々雄の執着がネットリ。
”弟”という可愛いポジションが若干漂う猟奇的な雰囲気を薄めてて程よく可愛い!!

寿々雄を慕う宝良の可愛さと、寿々雄にトラウマ植え付けた鋼弌のギャップにもニヤニヤしながら楽しめました!

0

愛の形は、人それぞれ。

上原さん作品は時に痛い展開のものが多いので購入を迷いましたが、迷った挙句やっぱりお買い上げ。

表紙が素敵なんだよな…。思わず手に取ってしまう魅力が、上原さん作品にはある。と思う。




手に触れたものすべてを黄金に変えてしまうプリギュアの王・ミダスをベースにしたお話。

ミダスが手にしたものは、すべて黄金に変わってしまう。
金が好きで、だから金が欲しかったミダス。
が、その「欲しかったもの」は、ミダスを幸せにはしなかった―。

なんとも意味深なタイトルだなあ、と思いつつ。

甥っ子×叔父、のCPですが、2歳しか年が離れていないこと、そして兄弟のように育ったことから寿々雄(攻め)にとって糺(受け)は兄のような存在。

糺のことが昔から好きで(そこに恋愛感情はない)、だから糺が触れたものがほしい。

良家のお坊ちゃんで、ほしいものは何でも手に入る環境で育ってきた寿々雄にとって、糺が触れたもの=欲しいものは当然のように手に入れてきた。たとえそれが、糺の恋人だったとしても。

そして糺は、ある意味それを受け入れている。
受け入れているというと語弊があるかも。
諦めている、といった方が正しいか。

そんな糺と寿々雄の関係から物語がスタートする。

だから、恋愛的な意味で好きなわけではないのに(少なくとも序盤は寿々雄は自分の恋心に気づいてはいない)、糺が「触れたもの」に固執する寿々雄の病みっぷりを描いた作品だと思ったのですが。

怒涛の展開でした。

最後の最後まで気が抜けない、というのか。


好みがぱっきり別れる作品じゃないかな。

NTR。
レイプ。
複数の相手とのセックス。
そして浮気。

地雷と感じる要素がこれでもかと詰まっている。

かくいう私も、正直、寿々雄にも糺にも共感できず、萌えるというにはなかなかハードな作品でした。失礼ながら、萌えはしない。萌えはしないけれど、「ストーリー」は非常に面白かった。ここまで深く想う相手がいる、というのは羨ましいなとは思いました。

ほのぼのした、優しいお話を好む方にはお勧めしづらい作品ではあるのですが、痛い話カモン!な腐姐さまにはぜひとも手に取っていただきたい。

一言でこの作品を言い表すとしたら、

愛の形は、人それぞれ。

なんだな、としみじみと思いました。

1

難しい…。

評価も作品の内容も自分には難しいです…いまのところ。
「ミダス」というタイトルを聞いたときは、歴史物や異世界ものをイメージしたのですが、それはモチーフでした。
所謂、いいとこのお坊っちゃん達のお話で…寿々雄の大学の友人、真中くんは一般家庭のようでバイトしてましたね…全部読み終えた後、真中くんだけは寿々雄と糺兄さんの愛の形の輪に入れないで欲しいなーと思ってしまいました。
それはともかく、途中までは寿々雄が一番ワルイのかな?と思っていたのが、糺は寿々雄の気持ちを全て知っていたんですね。
愛の形は色々なんでしょうけど…この二人のことは一読しただけでは、そうか!納得!とはならず…また読みたいと思います。巻末の法事の時のおまけ漫画のテイストくらいが自分にはちょうど良かったです。

1

曖昧なところも逆にいい!ゾクゾクする!

すぐには消化しきれない部分もありましたが、そこも楽しめました。幸せで可愛いほのぼのとした世界ではない、どこか曖昧だったり感情が絡み合ってます。だからこその可愛いさもあってすごくゾクゾクしました。

↓ 帯がポイントな気がしたので!

「横取りしたいわけじゃないんだ」
あなたの 触れたものに 触れたい
俺にとってそれは たちまち黄金の 価値を持つ

※実際の関係は叔父と甥ですが兄弟になった上、年齢もそんなに差がないため兄と弟でいきます。

そうです、兄のものを奪いたいわけじゃないんです。弟はものだけでなく兄の寝た相手を欲しがっても自分がどうして欲しがっているのがわかっていない…まるで兄が触れたものが金になるミダスの王のように感じて兄の触れたものに吸いつけられるみたいに欲しがってしまうんですー

攻め可愛いな…腹黒かと思いきや天然ぽいところもある。いや、腹黒でもあるけども…何というか自分の感情に素直なんです。

受けの兄は表紙からはグズグズになっちゃう可愛い感じかと思いましたがそうでもない
冷静で感情が動きにくそうというイメージ
素直な感情を出してくる弟に
俺が与えてあげないと…となる
そして甘やかされてきて自分の気持ちがうまく理解できない弟に感情が動く、高ぶるみたいな感じで
弟の欲しがる姿、目火照るのはすごく可愛かったです。
それでも弟のものにはならない
そうなった感情の表現とかも良くてやっぱり最高でした!



2

満たされない人たち

ミダス
ってタイトルがどんな意味を持つのか、それが今回はすごい鍵だったなって思います。

上原さんの描く漫画の受けは、少し天然の入ってる子が多かったんですけど、今回の受けである糺さんはどちらかというと真逆の頭でものを考えて行動するタイプかなって思いました。

今回天然キャラででてきたのは「宝良」って子でしたね。最初からわりと出てきていて、寿々雄が糺さんに執着していることを知っていたのですが、なんでだったんですかね? 寿々雄のことが好きで探ってたときに気がついたって感じなんですかね?

糺さんは最初、寿々雄の被害者みたいな立場なのかな?と思っていました。実際最後の最後まで読まないと、わからなかったです。今回、一番歪みを持っていたのは糺さんだったかなって印象です。

3人とも自分の世界が強くて、その世界を壊す気も変える気もない、その世界に合った「王様」を探してる。いつも探しているから、満たされることはない。今回の作品は読見終わったあとに、なんだかよくわからないものを残していく作品でした。

これはこれで私は好きです。ただハッピーエンドではないので、そこは自己防衛してください。

0

ヤンデレ男たちの病んだ愛し方。

あらすじの「禁断の歪んだ多角関係」に惹かれて購入しました。
上原先生は今回も変化球を投げてきましたねぇ。

【ミダス】
触る物すべてが金に変わるようにしてもらったけれど、食べ物や水まで金に変わってしまうので、願いを撤回した王様。

愛した人が触れた物は黄金、
愛した人が手に入らないなら、せめて触れた物を自分の物にしたい
がストーリーのコンセプトかな?

※ネコがタチになったり、リバ的表現もあるので、苦手な方はご注意を。


寿々雄は、祖父は有名画家、母は女優、兄は演出家という名門一家の子息。
幼い頃から自分が欲しいと思う前に、オモチャもお菓子も与えられてきたから、自分から何かを欲するというのがなかった。
でも兄の糺(ただす)のことだけは別。

糺は、寿々雄祖父の愛人の子で、実際は寿々雄の叔父だけれど、2歳しか年が離れてないので、引き取られた時から寿々雄の兄として育てられた。
大人に囲まれた寿々雄は、年の近い糺にすぐに懐いた。糺も寿々雄に兄として頼られるのは家で居場所ができたみたいでうれしい。


現在、糺はマナースクールの講師、寿々雄は大学生となり、寿々雄は糺のコピースマホを作って、糺がいつどこで誰と寝ているかを監視している。
そして糺が寝た男を寿々雄は寝取る。

ある時、糺が出会い系で知り合ったのは寿々雄の後輩・宝良で、宝良は糺と寝た後で寿々雄を訪ねてきて、糺と愛し合った痕で寿々雄を煽る。
でも宝良は男に抱かれるのは初めてで…


糺は誠実そうで優しげな美形。
最初はワガママな弟に好きな男を盗られてきた哀れな男、でも立場を気にして怒ることができないのかなって思いましたが、とんでもない勘違い。
糺は美しい見た目に反して真っ黒です!

何も欲しがらないはずの弟が、自分のことだけは病的に欲しがる、自分がゴミ屑のように捨てた男でさえも糺が触れたってだけで、寿々雄にとっては ”黄金” 。
そこまで寿々雄に愛し求められていることに、糺は満足する…


糺にとって宝良は、寿々雄の本音を引き出すためのただの駒。
そうして、本心が通じあった兄弟は、いままでの時間を取り戻すかのようにセックスしまくる。

寿々雄はやっと欲しかった糺を手に入れられたのに、糺が欲しいのはありのままの寿々雄じゃない、病的に自分を求めてくる寿々雄。

糺は求められることに満足感を得る高慢な男。、
パワーバランスは糺が圧倒的に有利で、寿々雄は糺を求め続けなければいけない。
この二人の恋愛に安寧な時なんてきっと来ない。


病んだ男たちの病んだ愛し方にはゾクっとしました!
とくに儚くて優しげな見た目に反して、糺の真っ黒なところががイイ!
滑稽な伝説【ミダス】とストーリーをリンクさせた趣向もおもしろかったです。

ただ、ワガママお坊ちゃまの寿々雄は、どうして最初から糺のことを欲しがらなかったんだろう?
糺が触った ”黄金” を代わりにするのではなく、寿々雄にとっての本物の ”黄金” の糺を手に入れれば良いんじゃないのかなっていうのが納得できませんでした。
キャラ設定も物語もおもしろいのに、物語の根幹部分に納得できなかったのが残念…


あと実は高校生の宝良くん、脇キャラにしては無駄に存在感がありすぎました。
最初は惚れてる寿々雄に協力してたのに、寿々雄を手に入れるために、糺サイドに付いたり…
ラストまで登場するあたり、上原先生お気に入りのキャラなんだろうなっていうのは伝わってきましたが、たいして暗躍もしてないし、ただの利用駒で良かったのに。


どうして寿々雄は糺を最初から欲しなかったのか?
そこを納得させてくれてたら、ゾクゾク最高♪ってなったんだけどなぁ。

3

ダークな世界観。焦点がややぼけてしまっていたかな。

上原あり先生、イマドキっぽいキレイな絵や可愛いキャラを描かれる作家さんですが、作風は一筋縄ではいかないものが多いと思います。
今作も御多分に洩れず。

主人公は、兄弟同様に育てられた歳の近い叔父の糺(ただす)と甥の寿々雄(すずお)。
近親モノが好きでないので購入を迷ったのですが、地雷というほどではないので、今回は作家買いです。

叔父と甥と言っても、家系図を見る限り、寿々雄は糺の異母姉の子にあたるようです。
血の繋がりは通常の叔父甥よりは薄くなるため、ありがたいことにその分抵抗も薄れます。

糺に対し歪んだ愛情を持つ寿々雄は、
「あなたが欲しいものを欲しいとおもう追体験がしたい」
という理由から、糺をネット上で監視し、糺と関係を持った男を探り出し、秘密裏に次々と寝取っていく日々を重ねています。

そんなある日、出会い系で、普段の糺の好みとは外れた可愛い系男子と約束したのを盗み見た寿々雄は、早速事後にその男子と接触をはかろうとするも、何故かその男子(宝良)が自ら寿々雄を訪ねてきて…

「ハイ、ボクおじさんの手垢だらけですよ」
と体を差し出してくる宝良を、迷いなく押し倒して抱きつぶす寿々雄。

ところが宝良は、実は寿々雄のしていることに気付いていた糺が、その真意をはかるために送り込んできた餌(スパイ)で…?

寿々雄×糺の関係に宝良が絡み混戦模様になっていく中、さらに糺の元カレである昔の家庭教師、鋼弌(こういち)とのエピソードも絡み出します。
しかも4人が4人、それぞれに病んでいたり、裏があったり、大変な食わせ者で…


上原作品の、キレイでエッチ、でもどこか浮世離れしたような雰囲気や、複雑な人間関係が出てくるのがとても好きなんだけど、今回は短い中に詰め込まれ過ぎて逆に一つ一つが希薄になっていた気がします。

全4話。ページ数で188P。
4人の食わせ者を描き、活かしきるには、やはり少々無理があると感じました。
描きたいことを詰め込んでパンクしていたのか、描きたいことを描き切れてなかったのか、うーん、どちらなんだろう。
判断はつきませんが。

すべてのエピソードが過去から現在に繋がっていて、それで今の関係に至っているのはわかるんだけど、肝心な主役2人の関係が、最後駆け足で描かれてしまったのが残念でした。

一番病んでいたのは誰か?
一番の黒幕が誰だったのか?
ラストの薄気味悪さ、ダークな感じはわりと好きでした(と言っても、ここは好き嫌い分かれそうですが)
薄ら寒いんだけど、この2人にはお似合いの結末だと思いましたね。
だって、もはや普通のあまあまな恋愛は出来ないでしょう、この2人は。

セックス描写は、主人公CPに固定されず複数回出てきます。よって糖度は低め。

人物はとても美しく、キレイな絵はやはり好きなポイントでした。

4

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