セトウツミを彷彿とさせる、男子高校生たちのちょっと面白い日常を描いた作品でした。絵柄があんまりblっぽくないという点では同棲ヤンキー赤松セブンを思い出しました。
私がこの作品を知ったきっかけはピクシブでうしろの二階堂を読んでからです。単行本化すると知り、電子書籍にて思わず購入。期待通り、いや、期待以上の面白さでした。
「走れ山田!」では、ヤンキーのパシリをやらされている山田くんの話でした。ある日の昼休み。いつも通りパシられている山田くんでしたがカフェオレを買い忘れ「メロンパンにはカフェオレだろーが!!」とヤンキーにキレられます。そんな時、バルコニーでそれを見ていた林くんがヤンキー目掛けてカフェオレをぶっかけるところがスカッとしました笑
それ以外にも、男子高校生同士のやりとりがとても可愛らしくニヤニヤしてしまいます。
少しシュールですが、癖になる作品でした。
表紙買いしました。
これは余談ですが、従来のbl小説の表紙って、ピンク色でほぼ裸の小柄な美少年とガッチリ体型のイケメンが絡み合ってる...ような感じでしたが最近は本作のように色彩や構図がオシャレでblっぽくない表紙の作品も増えてきました。内容も以前はアラブ・花嫁・社長×庶民が3強のイメージでしたが、最近発売の小説は多様性があり面白いです。とはいえ私も当時は花嫁系タイトルのbl小説を読み漁っていたのですが笑
少々語りすぎてしまいました...話を戻します。
美容師×美容師のお話。受けはお客様の要望に添えるよう会話を楽しみながら施術するタイプの美容師さんで、一方の攻めは腕はピカイチだけれど無愛想で口下手。「その髪型〇〇様には似合わないのでやめたほうがいいですよ」とバッサリ言っちゃう系の美容師さん。そのためか以前働いていた美容院では所属する派閥も違い私生活での関わりはなかった2人。攻めの母親に不幸があり田舎に帰り美容室を経営することになり、受けは攻めについていきます。2人で美容室を営みながら仕事終わりには攻めの幼馴染の親が経営する喫茶店でご飯を食べたりと、攻めに片想いしている受けにとっては幸せな日々が過ぎます。しかしある日攻めの幼馴染に「攻めにも関わりがある大事な話がある」と呼び出された受け。受けは早とちりして攻めが幼馴染と結婚するんだ!と思い勢いで攻めに告白。結局、幼馴染は受けのことが好きだったのですが、攻めと話すことで気持ちが通じ合っていた...実は両想いだったことを知ります。そしてラブラブエッチからの元サヤへというようなお話でした。
クーデレな攻めが、実は受け大好きマンで独立前から受けのことが好きだったのがポイント高かったです。前半は無口で本当にこの2人くっつくの?と思うくらいの攻略しづらそうな攻めだなーという印象でしたが、後半になるにつれて受けのことを本当に尊敬していて大切に思っていることが伝わってきてもうマジで...尊い。
当て馬の幼馴染は女の子ですが、受けに振られても攻めには勝てんわ。あいつ君のことめっちゃ好きやでみたいなテンションでいるようなカラッとした子なので好感持てました。bl当て馬女子の中で一番好きな子かもしれないです。
最後に。尊い2人の日常を丁寧に描いた素晴らしい小説なので読んでない人はぜひ!是非!!読んでください...!!!
男の娘AVにはまってしまい自分でお尻を開発している受け。元同級生が売れっ子AV男優になっていることを知り、いい女の子を紹介してくれないかと頼み込みます。しかし、指定された場所に現れたのは女の子ではなく攻めで癖になるくらいトロトロにされてしまい...!!!といった話でした。
個人的に大好きなところが、はじめての際攻めが受けのお尻を触りながら「ケツ弄ってんのは本当だな」と確かめるように言うシーンです。ぎゅうっとかググッとか効果音もバッチリでこれは本当に読んで確かめて欲しい...!
ただ、受けにとってははじめての男同士でのセックスなのに慣らすシーンはほぼなく開発済みとはいえ雑すぎでは...?!と攻めに対し少し引いてしまいました。blにはやおい穴が存在するくらいですしファンタジーとしては許容範囲内かなーとは思うのですが。もう少し前戯が長くても楽しく読めたなぁと残念でした。
にやま先生の他作品、「そんなに言うなら抱いてやる」を読んでからというものの...にやま先生が気になる存在となっていました。
そんな中読んだ今作。
はっきり言って最高でした...!受けがパニック障害を患っていることを知り通勤時間を合わせたりと、攻めが受けを宝物のように大事にだいじにしているのがキュンキュンしました。ただ、エッチシーンは最後にほんとにちょこっとという感じなのでエロ重視の方には物足りないかもしれません。
個人的に攻めの上司さんが好きです。サバサバしていて、うちの職場にもこんな上司がいたらなぁ...!と思ってしまいます。
攻めはゲイで職場の同僚にアウティングされたために会社で偏見の目で見られていたりと辛い描写もあるのですが、アウティングした張本人もゲイで攻めに振られた腹いせにやったものの未練タラタラでひどいことを言うたびに落ち込む...と言う人間らしい一面が描かれているので不快感は少なかったです。
現実世界ならどんな理由があろうともやって良いことと悪いことがあると思うのですが...まぁ漫画の世界ですし。ただ、このような描写を嫌だと思う方は多いんじゃないかなと個人的に思いました。
表題作を目当てに購入しましたが、同時収録の別作品もとってもよかったです。
まんまと受けの冗談に騙されて神社のきつねさんにチューするところが一番好きです。
ととふみさんの作品は初読みだったのですが、綺麗で可愛らしい絵柄とストーリーがとても好みでした。
受けの子が攻めに怒られたり、甘やかされたり、成人済みなのに子供扱いされる姿がキュンッとしました。本当かわいい受け...!!
そして、包容力抜群の攻めとのやりとりがいい!
受けのことを小さい時から親代わりにずっと面倒を見てきたので、兄のように寂しがりやの受けを慰め、母のように見守り、それでいて父のように夜遊びする受けを叱り...愛されているなぁと思いました。
個人的に、勝手に開けたピアスの消毒のお世話をされるシーンが特に好きです。くすぐったくてケラケラ笑う受けが無防備で愛しく、そのあと「ニップルピアスあけようかな?」と服をたくし上げ一生懸命に攻めを誘惑する姿がエロカワでした。
攻めは受けが小さい時から手を出さないよう必死に我慢してたのかな...そうだといいなと思うのでした。