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萌作品

エキスパートレビューアー2023

女性ミスTyさん

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変態先生、狂気の暴走

恋愛要素は薄め、エロを楽しむにはやや画力不足、
18禁以外でもっとエロいのたくさん見てきましたし、
若干あらすじから期待するものと
差異を感じる部分もありました。
18禁の醍醐味である控えめな修正で見る
立派な男根や肛門の開閉は見応えがありました。

表題作は嘘を吐いて炭谷を怒らせた白崎が
玩具オナニーをさせられ、
自身のマゾヒズムに目覚めるお話、のハズですが…

炭谷は白崎が玩具を自分の物だと認めると
満足して帰ろうとします、しかし
罰して欲しいと引き留めるのは白崎の方。
最初からマゾの自覚が強いように見えて、
秘めたる欲望が開示されていくゾクゾク感は
ありませんでした。

あらすじに玩具オナニーさせられる旨がありますが、
拘束状態で玩具を挿入されているシーン。
間違いでは無いと思うんですけれど…
自発的に動けないとオナニー感がしませんでした。

私は妻を蔑ろに扱った白崎を炭谷が叩き潰して
スカっとする要素も期待していたのですが、
動画を見た学校の先生・多田と生徒・金子、
最後は炭谷も巻き込んでやりたい放題!
むしろ受け主導権のお話でした。
炭谷もSとしての欲望を
こじ開けられた一人と言う事なのでしょうが…。

ドMの白崎は破滅願望から動画配信で
わざと顔バレ、身バレ、連絡先まで紹介します、
最早理解不能で付いて行けませんでした…。

玩具、拘束、複数、人に見られそう、配信etc…
プレイ盛り沢山ではありますが、
もうこのくらいは見慣れてしまって驚かないかな…。
排泄系プレイが好きなので1話の玩具をひりだす所と
2話の放尿マーキングは良かったです。

同時収録1「父子失格」
血の繋がらない父と息子モノです。
息子の葉月にいきなり寝込みを襲われた父、敏生。
その後もバレそうなスリルを楽しみながら
禁断の関係が続く、終始陵辱ノリかと思いきや…?

葉月の過去と父を襲った理由、
母であり妻である存在と二人の関係、
二人が家族として出会ってしまった故の苦悩…
それらを踏まえた上で生まれる家族愛と恋愛感情。
ストーリー性や「愛している」がきちんとあって、
最後は甘めのHにちょっと良いお話。
絵も表題作より綺麗になっていました。

同時収録2「酔姦」、先輩の寝込みを襲っちゃうお話。
日頃からちょっと興味があった古川先輩と同室に、
色っぽくて我慢できず後輩・木嶋は暴走する!
気付いているハズなのに抵抗せずされるがまま…
余裕無い年下攻め×余裕でスキモノの年上受け、
よく見るやつだけれども、
あまあまで安心して萌えられました。

各部門No.1を挙げるなら、変態エロ度は表題作、
ストーリーは父子失格、萌えやすいのは酔姦。
お値段も高めですし際立った斬新さは無く
強くはお勧め出来ませんが、
同時収録2つは楽しむ事が出来ました。
意外とカバー下はほのぼのしています。

表題作はほぼ麻雀漫画です

鬼嶋兵伍さんの作品はいくつか読みました、
比較的ガチムチ系を描かれる事が多く見えますが、
そのタッチは繊細で綺麗なギャップも魅力的です。

ただエロに関しては、
時には盛り盛り過ぎで胸焼けしてしまう事も…。
そんな私にとって、鬼嶋さんの画力で描かれる
エロさ控えめのこの一冊は、
肩の力を抜いて楽しむ事が出来ました。

表題作「ハミングバード」
鬼嶋さんの漫画でよく見かけるビジュアルの
イケメンツ達が繰り広げるゲームを見ながら、
麻雀ってどんな感じかな?が少しだけ学べる作品。

一見麻雀のイメージと離れている
爽やかな響きのタイトルは、
鳥の絵柄の碑の事だったんですね。
保のように無知な人も興味を示しそうなこの碑を、
上手く用いている点も良かったです。

しっかり麻雀をプレイ出来る人や、
全く興味の無い人から見たらどうか解らないけれど、
昔、父親のゲームソフト(脱ぐやつじゃないよ)で
少しやった事のある程度の私には、
難しすぎず、全く解らなくも無くて丁度良かったです。

何でも上手く出来て夢中になれる事が無かった保が、
上代先輩の一言がきっかけでこの同好会と巡り合い、
簡単にはいかない麻雀と言うゲームに、
やりたいと言う自分の意志でハマっていく、
退屈な日々からの救済的ストーリーでもあります。

最後は軽いキスもあり、保が先輩に打ち勝ち
好きなように出来る日もいつか来るのかも?
ほんのりだけれどもBL要素もきちんとあって安心。

同時収録1「イゾレスタチオン」。
短い中にも悲しみ、切なさを感じてしまうお話。
アンドロイドは所詮機械と考えると萌えないのですが、
リオが単なる仕組まれたプログラムだけで
動いているとは思えない、
体は機械かもしれないけれど、
心は意思を持っているように見えました。

同時収録2「砂塵の迷図」。
遺跡の崩落に遭遇した紫紋、
目を覚ますとそこには褐色の王様が!
最初は捕らわれつつ気に入られ、素敵な時を過ごす、
しかし気が付くと病院のベッドで…。
短編ながらもほんのり異国情緒を感じさせ、
最後に置き去りにされたトランクが
夢では無い事を教えてくれる、
不思議な体験的お話でした。

全体的にBL要素は控えめでやや個性的なお話ばかり、
続きが気になるような余韻の残る作品集でした。

…いっそ麻雀BLなら脱ぐやつの方でも面白そうとか
邪な考えがよぎったのはナイショ。

生まれ変わりというロマン

去年から今年にかけ増加している異世界トリップモノ、
ファンタジーモノ好きの私は良い時代になったなぁと
歓喜している今日この頃です。

中にはガチムチ系や逆体格差、人外もありますが、
全体的にお話もエロもライトで
万人受けしそうなものが多く、気軽に読めそうな印象。
以下、いくつか気に入ったものの感想です。

「異世界逃亡の相棒は恋を知らない王子様
 ~酒とレースともう一人の王子~」
パッと見一昔前の王道カップルって感じ、
王子に「様」なんて付けるのが少女漫画ノリっぽくて、
苦手そうだし流し読みかなーって思ったのですが…

受けが予想外に可愛くて萌えました!
好きだとはっきり言わないんですけれど
言動や態度から好意がバレバレなんですよね。
受けの純粋な笑顔が好きな私は、
楽しそうに笑っているシーンが多くて癒されました。
魔力をあげる為に素直に抱かれる所も可愛い!

魔力のやり取りにキスやHが必要な設定、
ありがちでBLにする為のご都合主義とも思うんだ…
でもこの協力し合わないといけない状況が好きです。
お酒が影響するのもよくあるけれどこれも好き。

正直真新しさは感じず、テンプレ王道的なシチュを
詰め込んだように見えつつもやっぱり良いものは良い、
初心に帰った気分になれました。

「腐男子の俺が異世界転生した先は
 地雷カプが成立した世界だったのだが!?」
腐男子の曜介は王と騎士のBLゲームのファン、
推しは黒騎士ラブラ×主人公ディア、
逆にディア×ラブラルートは地雷で未プレイ。
ラブラに転生した曜介はプレイヤー時代の知識を元に
ディアと親しくなるけれど…何かおかしいぞ…?

特にリバや逆体格差が好きなら、
ラブラの身体を通じて地雷だった逆カプを、
受け入れていく曜介にニヤリと嬉しくなるハズ。
どんな形でも推しの愛をに受け入れられる、
素晴らしい事です。

転生の仕方が少し異なるのが
「ファッションデザイナーの俺が転生して
 ダサ王子に『脱げ』と命令することに!?」
異世界転生の大半はお亡くなりになった直後
そのままの姿や年齢で飛ばされるか、
元々その世界に居る誰かに成り代わりますが、
この作品は元の世界の記憶を残して、
異世界の父母の下に異世界の住人として、
新たな生を受けて生まれ育つパターン。

「転生」の意味を考えると
本当はコレが正解なんじゃないのかな?
これだと元の世界への影響を
気にせずに楽しむ事が出来ます。
ただ、いきなり違う世界に飛ばされアタフタしたり、
元の世界の知識や経験を活かすのも
異世界トリップモノのお楽しみの一つなので、
どちらもそれぞれ異なる良さがありますね。

表紙カップルのショート以外は分冊版もあるようです。
一口に異世界と言っても王道ファンタジーから和モノ、
少女漫画のような現代に近い世界まで様々。
もしかすると今の私達も
誰かの転生後の姿だったりして…?

汚名返上!

毎回捕まる玲於奈は一見お間抜けに見えますが、
このやり取りが敵を油断させ時間稼ぎにもなり、
仲間達が駆けつけ一斉逮捕!
玲於奈の身体を張った作戦とも取れて、
成功は高瀬との絆があってこそ。
そんな二人のお約束であるコンビネーションプレイが、
今回はちょっと変化球になるお話。

堂々と「陵辱!」をタイトルに掲げつつも、
メインは高瀬とのプライベートでのHです。
ちょっとアブノーマルで意地悪しつつ甘さもあり、
玲於奈も大分素直になれてきていて可愛らしさアップ。

反面、タイトルに相応しいモブレ描写も度々あり。
これは1巻で玲於奈が西門に捕らわれた時の回想…
この記憶を蘇らせ玲於奈を洗脳する為の
西門の煽りは、陰湿で言葉責めとも取れるほどでした。

ただ、玲於奈には申し訳ないけれど、
モブレが回想しか無いのが意外で少し残念でした。
リアルタイムでのモブレや
西門の恐ろしい一面をもう一度突き付け、
絶望に落とされた所で、高瀬がヒーローのように
助けに来る話を想像していたので。

でもそれだと結局
いつもと同じになってしまうからダメなんですよね。
今回は高瀬の力を借りつつも、
玲於奈が自分で決着を付ける事に意味があるから。
玲於奈のカッコ良さや強さの方が強調されていて、
そこからは努力や成長も伺えます。

犯罪や事件が絡む壮大なバトルを想像していたので、
西門が現れたのが、単に玲於奈が欲しいと言う
個人的な理由なのがやや拍子抜けだったかな…。
部下達も、もう一度玲於奈とヤりたいから
必死になっている感が強くて本人も呆れ顔(^-^;
でも、それだけの理由で部下達を巻き込んで
えげつない事しているのが、
西門のサイコパスみを表現しているとも言えますね。
美形なお顔が鼻血まみれになる惨めなラストもご愛敬。

ちょっと物足りなく感じる所もあったけれど、
絆が深まっていく主役二人のその後と、
気になっていた虎頭との決着編が読めて嬉しいです。
高瀬の悲しい過去については
僅かにしか触れられていなかったので、
その部分についても気になる所ですね。

フェイクゴシップ コミック

bov 

表紙買いです

「ヤバいコ居る…」
初めて書影を見た時、自然とそんな言葉が出ました、
それくらい表情にインパクトと吸引力がありスルー出来なかったです。

やばい、こわい…

この杉村の顔を眺めていると思考が停止し、
ただでさえ皆無な語彙力が完全に喪失する。

ところが意外にも中の絵はうるつやで美形、
特に目の大きいキャラは瞳もキラキラしていて綺麗。
その高い画力で描かれる元々は美形&可愛らしいハズだった人物達の、
表情豊か過ぎる顔芸も魅力の一つだと思います。

表題作は様々なお道具を使用しハードプレイ三昧!
アブノーマルプレイを見る為の作品といった印象を受けました。
椎名はいつの間にか杉村に惹かれているし(あの酷い顔のせいか?)
杉村は1回のプレイで速攻SMにハマってしまうし、
ちょっと展開が唐突過ぎてもう少しストーリー部分が欲しい。

最後に杉村が好きって言ったら…と言う所で終わっているので、
それを伝えるもう1話があったらもっと楽しめたかも。
逆にこの余韻が残る結末が好きな方も少なく無いと思います。
当然エロは見応え十分!
会話などのやり取りは笑いを誘う所も多々あり良かったです。

同時収録「アバンギャルドとスト●カー」は楽しめました。
ダイヤの行動は褒められたモンじゃないけれど、
好意を自覚する所から始まり、エロより恋愛感情の方が強調されたお話。

栄作はスランプが口実になりお互いそうだろうと、
今の関係に疑問を抱きつつ今のままで良いと思っている。
ところがダイヤはスランプから脱却させなきゃ!と本気で思い始める。
これに始まり以降、相手を想う気持ちの歯車が上手く噛み合わず、
チグハグにすれ違い続けるのが面白く、
その流れがまさか正式なお付き合い開始時までに至るとは…(^-^;

すべり台でのHシーンはヒヤっとする箇所もありますが、
夜空の下ロマンティックでした。
栄作はダイヤが遠慮なく話しが出来る心の拠り所となり、
ダイヤは「アーティスト」と言う型に囚われる栄作を、
自分らしい生き方に連れ出してくれた存在。
色々あったけれどお互いがハッピーになれて結果オーライですね。

一見立場が弱そうな受けの方が実は結構大胆で強い、
という点は両作品共通、このギャップは好みでした。
作品間の繋がりが好きなので、
描き下ろしが両カップル共演なのも良かったです。

異様で異質な非日常ショータイム

BL異種姦と言えばカッコいい獣人やイケメン悪魔などを思い浮かべますが、
ここに登場するのはオークやゴブリンなど醜悪な存在ばかり。
誇り高く臨戦態勢を取っていた男達も、
快楽の下にメス堕ち、ビッチ化、苗床化、妊娠出産などをします。

殆どが陵辱バッドエンド系、でも本当はどうなんだろうね?
メス堕ちバッドエンドざまぁとか可哀想…と取るのが正しいのか?
最終的に受け入れるならある意味ハッピーエンドと取るのが正しいのか?
作者さん達や出版社側はどのような意図で、
どう解釈するのが正しいのか?気になる所ではあります。
以下、個人的に良かった&印象に残った作品の感想をいくつか↓

「獣の烙印」
長髪美人や可愛い系の主人公が多い中の筋肉野郎枠。
ガチムチ受け好きの同胞達の萌えツボには刺さり易そうなこの男が、
ゴブリンに淫紋を刻まれ、犯され、メス堕ちしていきます。
思考はセリフより心情描写として多く書かれ、
騒いで暴れるような感じで無く、
朦朧としながら一人快楽に溺れて行くような雰囲気が好みでした。
最後仲間が迎えに来ますが、様子が変でこの後どうなったのか気になる…。
ボテ腹や出産のシーンは無いので読みやすかったです。

「奴隷騎士ファラリス 異種陵辱・無限淫獄」
魔物デザインの凝り度No.1、二戦目が蜘蛛の体に性器が3本、
中にも不気味な生物が居てそれぞれ動く仕様。
頭部には逆さまの人の顔…しかしその顔には見覚えが。
ファラリスの戦い方を見て訓練してきたアントン、
そこには憧れの感情も含まれ、陵辱の中に一握りの愛を感じなくも無い。
そして最後のどんでん返し(こういうあっと驚く展開好きです)
それがどんな笑顔でも、これからも民を守っていく事が役割なら、
絶望と屈辱の中にもまだ、一筋の光が残っているようにも見えました。
ファラリスが勇ましさと美しさを兼ね備えていて良かったです。

「淫獄楽浄土 敗北即ち肉便器」
ファックソワカって何だよw比較的アホギャグ寄りかも?
「始まりはキスから」「セックスはガキが生まれる神聖な行為」
敵の悪鬼が意外と紳士的で間違ってない部分もあって笑えました。
後半は人間を犠牲にした責任を取るのに犯されますが、
「責任だから仕方ないっ♡」って受け入れ初め、
その後も言い訳で上手く正当化しお楽しみになっているスキモノっぷり。
そんな主人公の天狗の名前は「阿久米蘭院(あくめらんいん)」
この名前だから肉便器にされても仕方ないっ♡
絵は濃さと重量感があります。

少し毛色が異なるように感じたのが「蟲淫禍」。
淫禍はモンスターに舐めて掛かった因果とも言えるでしょう。
殆どが理性を失いメス堕ちし快楽を受け入れているのに対し、
こちらの作品は最後まで助けを求めている所が一味違いました。

他、王子を守ろうとする騎士、人間に恋した男人魚の再会劇、
異世界召喚されたDKが魔物に加担する…
化物姦の中に垣間見える人間同士の絆や関わりが、
陵辱の中にもBLらしさを残しているようにも思いました。

悪臭放つ醜悪な化物、アヘ顔、ボテ腹&出産、淫語だらけのセリフ…
控えめではあるものの嘔吐、失禁、流血描写が含まれる作品もちらほら。
最初強烈過ぎて失敗したかな…と思いましたが読んでいる内に慣れました。
私はアヘっても笑顔な方が好みなので、表情は割と好ましいものが多く、
この非現実&非日常な種付けショーの観客となる事が出来ました。

溢れ出る油と気持ち

「バラムツ」とは実在する魚の名前です。
私はとある生物ライターさんの本でこの魚の存在を知りました、
その方もやはり大変な目に合われたようです(^-^;

尻から油…と言うのは確かにBLに使えなくも無さそうだ、
だがそんなマニアック過ぎる題材でわざわざBLを描くか?
ところが、バラムツは衆道達の間でも楽しまれたのだとか。
作中で説明があるので一つ勉強になりました、
昔っぽい顔で描かれた原と陸が面白い。
主人公二人の名前が「原」と「陸」で
タイトル(と言うか魚名)とCP名も掛けられているのも上手いです。

ただ、尻から油が出る描写に
強烈なインパクトがあったかと問われればそうでも無く…
ビジュアル的にはズボンを履いている時はお漏らし後と大差が無く、
Hシーン中はローションで濡らしているのと似たような感じで案外普通。
おバカな睦が助けを求めてツボ押し(嘘)を嫌がらない所や、
後半は積極的な姿勢を見せるのがなかなか良く、
動作や表情も含め、普通のHシーンとしては見応えがありました。
睦は最初こそ態度が悪いものの、割と素直な方のヤンキーで良かったです。

この復讐を行う為にはある程度親密になる必要があるので、
あっさりとしか描かれていない部分で、
原は睦と一緒に何度か釣りに行ったりもしているんですよね。
そこの部分のストーリーも少し入れてくれれば
もっと良かったかな?と思います。

絵はお上手ですし、特に釣りの場面は背景がしっかり描かれていました。
アホエロだけどほんの少し切なさやすれ違いも含まれ、
復讐の為に用いたバラムツが最終的にはキューピットになる。
単話配信3話で完結なので尻油に期待し過ぎなければ、
気軽に楽しめるヤンキー受けBLとして良さそうだなと思いました。

たった二人で4カップリングをこなす!

アンソロジーの読み切り「パパを落とす魔法」から興味を示しました。

全体的に両想いの二人のいちゃエロ本と言った感じ、
7割くらいはエロで出来ていて若干胸焼けする感じはあります。
それ以外の部分では、気遣い、執着心も見せ、時には反省する…、
互いを想い合う気持ちの描写とやり取りが多くて良かったです。
設定やエロに都合良く魔法の力が用いられているようにも感じますが、
それが彼らの日常の中にファンタジーを一滴、
良いスパイスだとも言えますね。

エロに関しては玩具の使用、潮吹き、獣化などバリエーション豊富。
断面図や1コマずつ丁寧に数コマ使って動きが描かれている箇所が多く、
迫力もあるので、エロを堪能するには持って来いだと思います。

薬を使って過去・未来の姿の相手と出逢う変わった設定ですが、
きちんと全ての組み合わせを回ってくれたのが良かったです。
現在と未来では面影を残す部分と異なる部分の両立が面白い。
シノがとても美しく描かれ目の保養になりました、
未来では更に色気が増しているような…?
ルカはちょっと大人気なくてイラっとする所もあったかな、歳を取っても…
でも未来ではそれをきちんと反省出来るようにもなっているんですよね。

表題作と同時収録を合わせて見ると
主が攻め、主が受け、ヒゲ攻め、ヒゲ受け
過去未来以外にも、共通部分を持ちつつのバリエーションも発生しますね。

同時収録はルカのお父さんギルバートのお話、
薬の魔法にかかった時は願望を叶えねば元には戻れないと煽り、
最後はリヒトが腰を痛めてしまう程求め、
クールな顔して意外とスキモノな所が良かったです。
そもそも全てのきっかけになった魔女の薬の出所は…
リヒトも一途で健気な攻めで好感が持てました。

後半は子持ち設定だと気になる部分、
亡き妻への思いについての不安を解消するようなストーリー。
BLとしては安心な展開ですが会いたい者が居ないのは、
正直、奥さんがちょっと可哀想に思わなくもない(^-^;

描き下ろしはケモミミ化する薬だと!?
4人それぞれ(主にエロ的な意味で)イメージに合ったケモミミ化、
その(エロ的な意味での)特性が上手く生かされていて面白かったです。
こんな薬を作っている通称魔女がどんな人物か気になってしまった。

作者さんが2人ともスケベなので、とはっきり書かれているくらいです、
そんな、恋人とHするのが好きな人達ばかりなのが好感でした。
この屋敷は幸せに満ち溢れている事でしょう。

あるタクシードライバーの武勇伝

決して悪くは無かったのですが、
全体的に物足りなく盛り上がりに欠ける印象。
たったの5話と描き下ろしだけでは、
東京から北海道と言う長距離の旅を描くのには短すぎたのかもしれません。

いっそHシーンを少し削ってでももっと色々な所に立ち寄って欲しかった。
逃亡劇なので当然かもしれませんが、
冷や冷やしながらタクシーで移動するのと、合間のHシーンが殆どを占め、
移動中のやり取りはお互いの事を少しずつ開示していくような会話、
それ以上に距離が縮まる何かが起こる暇も無い、と言った感じです。

綱吉の方はどうしても巻き込まれ損感がしてしまいます。
乱平を送り届ける理由に企業理念を宣誓する所はとても良かったのですが、
そこまで危険を冒して守ろうとする理由に、
直結するようなエピソードが足りない。

困っている人を助けようとするのは本来、人間の本能かもしれない。
綱吉が正義感のあるまともな人間だから、
そのような行動を取るのは解りますが、
ここに何かもう一つ、二人の絆を深め乱平を守りたいと思う気持ちに、
強く同情出来るようなストーリーが欲しかったです。

乱平の過去の回想もやや駆け足気味でさらっとしか触れられず、
美瑛でどのような生活をしていたのかも、
ぼんやりとしか解らず気になりました。

絵はとても綺麗で特に乱平の表情は、
可愛らしさと美しさを兼ね備えていました。
ストーリーよりも雰囲気を楽しむ作品に感じられましたね。
道産子なので北海道を題材に入れてくれた事と、
聞き慣れた地名が出て来たのはちょっと嬉しかったです。

小さな猫の大きな想いが奇跡を起こす

つぶらな瞳に「ちょこ」と言う可愛いお名前。
このコを擬人化して下さい、と言ったら、
きっと多くの人が小柄で大きな瞳の美青年を思い浮かべる事でしょう。

ところが実際現れたのはテレビから任侠モノの影響を受けまくった、
ムキムキに厳つくて鋭い目付きの強面なちょこだった!詐欺だ!
(人型になってこの体格は、飼育環境が適切で健康だと言う事ですね。)
素直に美青年にしておけばいいものを、
敢えてこのキャラクターにしたのが、一味違うオリジナリティを感じます。
知識が偏り過ぎなちょことの会話は任侠ワードだらけ!
ちょこと鈴のボケとツッコミのようなやり取りには毎度笑っちゃいましたw

反面、どうしても違和感がある部分も。
猫の姿が普通に可愛いので同一猫として捉えにくかったです。
猫の姿でのしぐさや鈴とのやりとりが可愛らしくて勿体無い、
もうこのまま猫マンガとして、
読みたくなってしまう感じがしなくもないんですよね…。
結局「猫はそのままの姿が一番可愛い!」なリアル猫好きには、
猫を題材としたBL自体があまり向いていなかったのかもしれません。
異世界の住人である獣人とか猫耳人は気にならないのにな…。

正直人の姿になっても、飼い猫に欲情、恋愛、Hは変な感じがする…。
それでもちょこが鈴に恩返ししたい、恋人になりたいと、
一匹の猫が飼い主の為に、手探りで一生懸命知恵を巡らせ頑張っている。
獣医師さんの言葉で鈴がちょこの3年分の深い愛情に気付き考えた時、
コメディテイストな中にもちょっとだけウルっとくるものがありました。

最初あまり読み応えが無いな…と思ったのですが、
読み返すほど良さが解ってくるスルメ本でした。
恋愛以前に飼い主と猫の、家族としての愛や絆も感じる事が出来て、
読後は自分の家の猫も無性に可愛がりたくなりました!