試し読みで丸にデフォルメ顔で描かれたスライムが、魔王に雑に扱われぽんぽん跳ねているのが可愛くてDL。もちろんこのタイトルですからそんな可愛らしいお話ではありませんでした。
勇者すら破滅へ導く「最強」スライム、しかも人間のオスが好きなんだと、ゲイのスライムは初めて見ました。多少はラブ要素とかコミカル方向に期待したんだけれど、やっぱりタイトルそのまんまのバッドエンドエロでした。
目玉の大きすぎない顔とか、適度な筋肉の付いた身体の描き方とか、表情はちょっと変顔っぽいのもあったけれど、視覚的には概ね好みな系統で楽しめました。
スライムのセリフは冒頭と結末以外は無く、犯されている勇者の実況中継的心情描写で進みます。全部♡付きなので悲壮感はあまり無く、予想外なセリフもいくつかあってちょっと面白かった、こんな時にスライム側の心配までするな(笑)
変幻自在のスライムなので見た目は触手プレイっぽい、最後は耳から脳に入り洗脳して家畜化。自我を保ったままで居て欲しい派なのでこの辺は少々苦手なのですが、そういう需要もあると言う事で納得しておきます。
スライムですら乳首→チン〇→喉→穴と順を追ってステップアップして行く責め方なんだなぁと気付いてハッとしました!(前戯無しでいきなり挿入するような攻めはスライム以下と言う事になりますね)痛々しさより徐々に快楽を高めていく方を重視してエロさアップ、闇堕ちでもBL読者に優しい仕様だと思います。
最後はぴょんぴょん跳ねながら勇者を家畜小屋に案内する所で終わり。どうなったか気にはなるけれど「家畜小屋」があらかじめあるって事は他にも犠牲者が居るのか?その後が見たいような見たくないような…。
表紙など全て含めて25ページで私がDLした時は220円、商業作品では無いと思うのでやや割高ですが、比較的読みやすい価格帯だと思います。
ギャル男の犬神はナンパ目的で入ったクラブでお顔がドストライクの美少女、きららと出会う。ゆっくり距離を縮めようと思ったが意外にも積極的でそのままホテルへGo!いざ始めましょうと脱いだら、きららの股間に付いていてはいけないものが!そう、きららは男の娘だったのです、しかも巨根&タチ専、どうする?犬神。
…と、まぁストーリーはよくありそうなやつです。きららの顔が超絶好みな犬神にとって、彼のぶりっ子攻撃は無敵の必殺技。
あれよあれよと言う間に処女を捧げるハメになるチョロ犬神。指入れから始まりブチブチ処女貫通、「わんちゃん」呼びに前立腺も攻められながらイカされる!ハメ撮りの画像は違った意味で恥ずかしそうです(笑)
犬神がおバカなせいかエロチズムよりはギャグ色が強い。安易に予想出来る通りのストーリー展開でそれだけだと退屈しそうですが、犬神の心の声やあざといきららに逆らえないやり取り、効果音や背景の演出、マヌケなデフォルメ顔などのギャグ要素が良いスパイスになっているように思えました。
ナンバーナインからの作品は商業では無いと思いますし、私には描けないので偉そうには言えないけれど、消費者目線として言うならイラストやHシーンのクオリティはまぁまぁです。
ただ、受けより小柄な男の娘攻めと、褐色肌ノンケ受けとのコントラストを楽しめる作品もあまり無いと思うので、性癖に刺さる部分が多くあるなら試し読みして、画力を考慮した上で二人の夜を覗いてみるのも有りかも?
表紙など全部含めて29ページ、最初は楽しい二人の紹介ページから♪私がDLした時は220円で、少々お高めの商業単話配信作品と大体同じ価格帯です。「出逢い編」となっていたので、続きが出る可能性が高そうです。
海軍の船上を舞台に、満月の夜にαが獣人化すると言うオリジナル設定が色濃く出ているオメガバース作品。通常は耳や尻尾など一部のみですが、時に完全に獣人と化して理性を失ってしまう者が現れます。
オメガバースは発情や番関係に焦点が当てられる事が多いと思いますし、その要素もありますが、どちらかと言えばαの獣化問題とその対策について考える事をメインとしたお話です。
オリジナル設定に主軸が置かれているので、オメガバらしいお話をお求めの方には不向きかと思われます。オリジナル要素以外の部分も出版社や作家さんによって設定は異なるので、その都度臨機応変に適応出来るスキルがオメガバ読者には必要かな、と思いました。
βの桃山蓮は見回り中完全獣化したαに襲われる。その上βからΩに突然変異してしまい、経験した事の無い発情と戦いながら、完全獣化からαを救うプロジェクトに関わっていく事になります。
物語や設定はしっかり練られて凝っていると思います、ただBLとしての萌えが足りなかったです。主人公二人が堅苦しくセリフも汎用的で無個性寄り、あまり人間味を感じられませんでした、脇の花菱先生とか浜谷君の方がニコニコしていて親しみやすかったです。
過去のトラウマや贖罪、命に関わるような切ない要素もきちんとあるはずなのだけれど、番になった影響でいつの間にか自然とお互い惹かれ合っているし、恋愛部分が淡々と進んで物足りなかったです。
Hシーンも殆どが発情を鎮める為の処置でラブ不足、境界線ぼんやりの白抜きだったので状況が解り難い箇所もありました。
細かい所では、橙悟の叔母の奈白が最初「祖母」と書かれて変だなと思ったのと、序盤の特性(αβΩ)の説明でΩの項目だけ「妊娠可能」と書いてあるのに、橙悟の父と父上は男性同士でα同士の夫夫…?どこにもΩしか妊娠出来ないとは書いてないけれど「…??」となってしまった。
…実はα×α超絶地雷なんですが(^-^;この威厳ある態度の父上様(総司令官)が、後ろ姿しか出てこない父と言う人物に抱かれて橙悟を産んだのを想像すると、強い受け好きな私は地雷関係無しに良いなと思いました。
αのラット(発情)はΩとの接触を極力避ければ回避出来るけれど、獣化はお月様が存在する限り自分の力では防ぐ事が出来ません。この作品の一番良い所は、Ωの発情と同じように、定期的で自分ではどうにも出来ない苦悩と恐怖をαの方にも与えた事だと思います、番が死ぬまで解消出来ない設定も良かったです。
甘さもエロも控えめだと思いますが、オメガバース&α獣化のある社会に立ち向かうようなストーリー重視の作風を楽しめる方には合うと思います。
まずは試し読み推奨、今まで読んだブラックチェリー作品の中でも色々と突き抜けた一冊でした。鼻水よだれに鼻息フンッ、本場男性向けレベルの顔芸アヘ顔炸裂!うほォおほォ系汚叫び喘ぎとイグイグ淫語連呼の合唱をBGMに、ザーメンを始めとした様々な液の大洪水!
…普通にしていれば美人、イケメン、可愛らしいキャラクターが多く少々勿体無いと思ってしまうのですが(^-^;この顔のやり過ぎ豹変と対比、圧の凄いエロシーンこそが最大の持ち味と言えそうです。
まずは表題作から、「聖なる大樹の雫」を求めて精霊の住む森へ来た研究者ジェイクは巨精霊バオムールと出会う。彼に雫の事を聞いてみるとそれは「聖液」では無いか?と=要するに精液である、精液を採取する為には当然エロい事をしなければならない。
超絶体格差なので普通のSEXは無理です、人間がこのデカブツをどうやって抱くのか?がまずは気になる所でしょう。
この巨体では乳首や男根の割れ目と小さな穴ですら、人間にとっては雌穴同然。尻穴とその中に至っては気分はバイブ♪人外ならではの設定で中にもう一段階仕掛けがあったり、攻めの穴に受けが長~い舌を挿入するややリバ風味なシーンも。
巨人相手ならではの工夫を凝らした様々なプレイが用意されているのが面白く、BLではここでしか見られない貴重な光景の数々でしょう。
メイン二人の他に、ギルドから薬草採取に来て巻き込まれたエディとロットの人間同士のサブカップリングが出て来ます、この二人は互いを好きな感情が解りやすく初々しい、この本で一番BLって感じがして萌え度が高かったです。
最終話は一瞬だけちょいシリアス展開、みんなで協力し合うのに彼らも一役買ってくれて、9割方エロの中にほんの少しだけあるBL的な仲間の絆を感じられて良かった、キルタイム系BLお得意の触手プレイもあります。
同時収録「FallenAngel」は閲覧注意、最初のページに「架空の子どもに対する性暴力シーン・犯罪描写が」と注意書きがあるような内容です。この作品の萌え所とかBLとしての感想を書くのは少々気が引けるので、どんな感じの内容かだけ書きます。
親の居ないアレンはクリフ一家の家族として迎えられる、幸せも束の間、火事で両親は亡くなりアレンとクリフだけが生き残る。路頭に迷う二人に手を差し伸べ、新たな居場所を与えてくれたのは司祭のロレンス、ところが…後は注意書き通り。
天使のようだったクリフがロレンスの手で淫魔のように豹変、アレンはクリフを正気に戻そうとするけれど結局巻き込まれて絶望する救いようの無いお話…そんな事より顔芸合戦のインパクトがあり過ぎて悲壮感に浸る余裕がありませんでした!
可愛いクリフの豹変アヘ顔んにょほオ堕ちも強烈ですがロレンスも負けてない!最初は普通にイケメンで描かれていますが、途中から顔のパーツがリアルなキモいゲス顔百面相と化して笑えます。お話の内容は褒められたモンじゃないけれど、芸術点は満点ですね◎
もはや狂気すら感じる入魂のアヘ顔と汚い喘ぎを、全身全霊で浴びて頭を空っぽか、いっぱいにしたい時にオススメの一冊です。
今回は特殊プレイ系を主体とした作品集。後輩攻めオフィスラブに偏っていた前号よりは、キャラクターとカップリングの系統にばらつきがあった点が良かったです。
以下、各作品の感想です、例によってあらすじにタイトルと作家名が無いので一緒に表記します。(作家名敬称略)
「ナカから蕩ける裏マッサージ開発」なつはづき
表紙&あらすじのカップル、お疲れ気味の漫画家受けは訪問マッサージの攻めを呼んで…まずは普通のマッサージから始まり、段々欲望のままにいかがわしい方向へ。
全編状況説明付きで順を追って徐々に過激になっていきます。漠然と読み進めるとエロ画像の羅列で退屈してしまいがちなので、一つ一つじっくり読んで眺めてエロを堪能すべし。実は裏メニューは…と言う結末でラブ要素はあるし絵が綺麗です。
「後輩に暴かれた俺の乳首コンプレックス」桜庭ゆりん
前巻の「無人のオフィスで始まる乳首開発」の続き、よりにもよって苦手な作品の続編…ortと読み始めましたが、今回はラブ要素アップで悪く無かったです。
相変わらず展開が唐突で気になる箇所はあるけれど、攻めの気持ちに受けが答えようと真面目に考え始め恋が始まる予感。受けが攻めを「イっていいんだぜ」って笑顔で煽るシーンが好きです。
「寸止め射精管理で悶え焦らされて」刹那魁
射精管理と言えば貞操帯を思い浮かべますが、こちらはライトに手コキでの寸止め焦らしプレイです。早漏過ぎる攻めに少々お怒りの受けは、改善の為手コキ寸止めプレイを提案し実践、段々楽しくなってきた受けはつい攻めを煽ってしまい…。
我慢プレイのお陰でいつも以上に盛り上がって大成功の結果オーライ♪前半は攻めが余裕無く喘がされ、後半は立場が逆転して受けがイかされると言う両方楽しめる仕様で、結局は両想いカップルの絆が深まるラブラブHで萌え度が高かったです。
「カラダで躾る放課後のヤンキー調教」黒城
受けは悪行ばかりしていて言う事も聞かないヤンキー、口で説教しても意味がないなら体に覚えさせるしかないと調教開始、生徒にスタンガン使って連れ込む攻めも正義の制裁とは言い難いですね。
陵辱&SMプレイ系、猿ぐつわにローター、もちろん挿入も有り、脅し画像の撮影、ごめんなさいを言わせる定番フルコースだが悪く無い。そこまでされても最後はまた反抗的な姿勢に戻るのは、心の何処かでお仕置きを望んでいるようにも見えました。せっかくなので冒頭のいじめられっ子も加わって仕返しして欲しかったな。
「エリート上司は縛られたがりの隠れドM」ゆんぐ
攻めと受けは部下と上司で恋人同士。残業で終電を逃しホテルに、そこで現れる受けの拘束具とドMの本性!最初戸惑いつつも頑張ってスパンキングからSとして努め始め、M受けの欲しい屈辱と快楽を与えてSとして覚醒していく、それは彼を幸せにしたいからこそ。
本当のドMとは「嫌なのに体が…!」では無くて、この上司のように「ご主人様になってくれないか?」って笑顔で懇願出来る人を指すと思うんですよね。与えるS→欲するMの、一方的では無い相思相愛の正しいSMプレイが描かれていて良かったです。
今回は表紙など含めても100ページ未満、作品数も5話で前号よりややボリュームダウン、体感的な読み応えはそこまで差異を感じませんでした。
エロメインでラブ要素は少々物足りないかもしれませんが、やはり500円出さないで買えたので、手軽に各種プレイを楽しむには良いのではないかと思います。
ほとんどがオフィスラブ、新たなプレイや性感帯での未知の快楽を知る「開発」の要素が一番強め。中には好きな作品もありましたが、下剋上や手慣れた強引な年下攻めが苦手な私には合わない作品が多かったです(>_<;)
以下、各作品の感想です、あらすじにタイトルと作家名が無いので一緒に表記します。(作家名敬称略)
「無人のオフィスで始まる乳首開発」桜庭ゆりん
あらすじの作品、雨に濡れた受けを心配し強引にスーツとYシャツを脱がす→乳首を隠す絆創膏を剥がす→大きい乳首を見て「男に抱かれたことあります?」…なんでそう思っ!?受けのごもっともである。
その後乳首を触って「そのリアクションやっぱり抱かれた事あるんですね」…うぜー(-_-;)結局ゲイでタチもネコもするけどと、そこまで聞いてないよ?な情報までカミングアウトする受け、お約束のタイミング悪く入ってくる警備員、なんかもう疲れた…。
「泥酔した先輩に悪戯してみたら…」榎木しめじ
守りたい気持ちは解るけれど「俺の居ないところで一人で飲まない」を約束するのは、社会人である以上難しいかと、会社絡みの付き合いは蔑ろに出来ないし、拘束までして約束を守らなかった罰って言われてもなぁ…フラフラに酔って危ない目に逢いそうだったから優しくしてあげて欲しい。
酔いつぶれた受けは毎回知らない内に抱かれて次の日にはすっきりしている、勝手に抱くのはどうかと思いますが、看病代わりになっている点は良かったかも。
「同僚に目撃されたオ●ニー現場」アカギギショウ
あらすじの『強制公開~』がみんなの前でさせられるやつかと思い不安でしたが違ったので安心、でも部署が暇だから倉庫で隠れて抜くのはどうかと。
触られる事の気持ち良さに目覚めた受けが積極的に動き、攻めの余裕の無さそうな場面もあり、その後は攻めが主導権を握って…と一方的では無かったので比較的良かったです、そして攻めがここに来たのも実は…と最後にネタばらしでラブ度アップ。
「エリート上司に支配された体」岡本K宗澄
表紙のカップル、上司×部下。受けの乳首には元上司が無理矢理付けたピアス、それはトラウマの記憶でしかなく彼は乳首で感じた事が無い。今の上司で恋人である攻めは、自分の手で感じさせてみたいと言う独占欲から、敢えて付けさせたままにしている。
ラブシーンは攻めのモノローグが多く、口に出さない本音が描かれHシーンにストーリー性を持たせます。ゆっくりじっくり少しずつトラウマを塗り替えて行く…時間を掛けている所に愛情を感じますし、大人しい健気な美人受けが好ましくイラストも綺麗なので楽しめました!
「ダメな先輩を躾けるお仕置きの時間」Luria
仕事でミスばかりする先輩受けを、ミスしないようにトラウマを植え付ける為お仕置きをする後輩攻め、結局お楽しみとして次を期待してしまい…BLとしては成功ですが今後はご褒美に変えた方が良いかもですね。
拘束、言葉責め、チン〇を縛ってドライ、泣き顔とエロはそこそこ凝って盛られて楽しめるけれどラブは薄い、絵は可愛いくて良し。
「無防備な体が感じるくすぐりの快楽」にこ山P蔵
これだけ学生モノで親友同士。受けは秀才で美形、弱点が解らないからこそ俺だけが知っている部分が欲しい…と思っている攻め。偶然くすぐりが弱点である事が発覚し、受けが抵抗しないので言い訳を付けてどんどんエスカレートしたら、ある日遂に拒否されてしまって…。
攻めの行動はちょっと勝手だしHに行くのも展開早いけれど、誤解やすれ違い、独占欲や両片思いを感じる場面、とラブ要素がしっかりあったので楽しめました。
初見ではイマイチだな…と思ったのであまり強くはお勧めしない、じっくり読み返すと良い味が出て来たように感じました。ボリュームはざっくりだと100ページちょい、Kindleで500円出さないで買えたので手軽さはあると思います。
3人モノはみんなでハッピーエンドが理想だけれど、4人以上は最後に誰か一人を選んでもOK派です。
でも一人ひとりのBL的見せ場回は欲しい。いかにも総受けな表紙に帯にも総受けの文字がありましたし、私はそういう内容を期待していたので、想像以上にシュカや魔王との絡みが少なかったのが残念でした。
魔王に脅かされる世界を救うド定番設定なハズなのですが、登場人物が男にモテモテ勇者スイト、腐女子女神アンディーテ、鬼強女装姫♂ソルテ、ポンコツ剣士シュカ、ロリ婆エルフのミア&孫と正統派な人が一人も居ない為、シリアスなRPG展開になる訳がありませんでした!
このお話のメインの攻めはソルテ、スイトは最初美しい姫だと思ってウハウハしていたのですが、途中で女装のカツラが取れて男だと言う事が判明。ところがこのカツラ、それ以降は一度も取れる事がありません、当然Hシーンもそのまま。
女装攻めはそのままの姿を楽しむのが醍醐味ですが、可愛らしく身体もシンプルな感じのイラストで局部描写も無い絡みだったので、あまりBLを読んでいる感じがしませんでした。だからこそカツラ&女装を脱いだ素のソルテの描写が欲しかったように思います。
Hシーンで見せたソルテの満面の笑顔はとても良かったです、これはスイトも素直になっちゃうよね。
サブキャラクターとの絡みが無い代わりかモンスター姦有り(挿入は無し)、それが何故か恋を進展させたり盛り上げたり。
このイラストなので愛嬌があり多くの人が問題無く見れそうですが、部分的に触手の先端部やモンスターの歯などリアルな箇所もありました(私は好き)。
ソルテが魔王に攫われて自分を責めるスイトのシーンにせつないの「せ」の字くらいの要素はあるかもしれませんが、全体的には濃いメンバーが繰り広げる明るく楽しいコメディ作品。
恋する気持ちのやり取りや色気たっぷりのエロなど、強めのBL成分を摂取したい時には向きませんが、難しく考える事は無く頭を空っぽにして楽しめるので、沈んだ気分をアゲたい時にはオススメ出来ると思います。
【♯射精管理 ♯おしっこ ♯焦らしH】と性癖ドンピシャなものがあったので購入しましたが萌えませんでした…(-_-;)
絵自体は上手なハズ、自分でもよく解らないけれど顔や髪型が苦手なのか?Hの時の表情やポーズも含め全体的に苦手、キャラの性格も魅力を感じられず真面目に仕事しろよ…と思ってしまう。
尿の描写もあまりそれっぽさが無く、どちらかと言えばおしっこを我慢させる為にバンドを巻くので射精管理はおまけ程度。焦らしも足りず「これって射精管理なの?」とすら思い、詰め込み過ぎで一つ一つの要素が薄くなっている印象。
何より致命的なのはBLのLの部分が見受けられなかった事。エロの最後におまけ程度の「好き」を付けただけの作品もあったけれど、それでも無いよりはあった方が良いもんですね…。逆にエロやアブノーマルプレイに満足度が高ければ良しとなるケースもありますが、どちらも満足出来ませんでした。
さて、ここから全体の感想になりますが、様々な性癖を並べてエロやアブノーマルを期待させつつもそれらの描写は控えめ、フルールのレーベルカラーや作家陣がこの題材にあまり向いていないのでは?と思いました。それはイコール購入した私のエロ度とレーベルのエロ度の不一致でそう感じるだけなのかもしれませんが。
そもそも「フェチ(フェティシスト)」を辞書で引くと、相手の持ち物や体の一部など特定のものにだけ関心を示し興奮する人を指す言葉。そこに「H」が付いているので間違いでは無いかもしれないけれど、BLにおける萌え属性やプレイ内容に対してフェチという言葉を使うのは、その言葉からイメージされるものとはちょっと違うんじゃないかな?と思う部分もありました。
…まぁ細かい事は置いといて。他の作品は萌え所があったのでざっくりだけ感想を。
「檸檬くんに鞭とキス」
SとMは一方的では無く表裏一体であるように思え、プレイの羅列で無くSとMの心理部分に重点が置かれているのが良し、これからラブの予感も。
「かわいそうなご主人様」
これちょっと辛かったです、どんな出来の悪い子でも家族だけは味方で居てあげて欲しい、不出来な理央を親がこういう風に思っている事が胸糞悪かった。本性を出した景が良い感じに気持ち悪く、誰の声か解りませんが、何故か彼のセリフは音声付きで脳内再生されてしまいます(^-^;
ダークなストーリー自体は癒されないハズなのに、大変美しいお顔のイラストで視覚的には癒されました、良くも悪くも強く印象に残ったのは確かです。
↑の後だと「俺の彼氏は束縛がすぎる!」や「年下彼氏に縛られたい」のような、出来上がっているバカップルの甘々アブノーマルプレイがとても癒されました。
「流されおじさんの~」・「やさぐれ男は~」
他のアンソロからの続きモノの模様、単体でも楽しむ事は出来ましたが、オール新作×オール読みきりの売り文句はちょっと語弊がある気も…。
どちらも年下攻めの真っ直ぐな好意と、それを素直に受け入れるおじさん受けの両想いor両片想い的甘めなストーリー&Hで癒される、内容自体は良かったです。
後はショート
「淫魔くんと分からせDT」
陰湿系言葉責めは苦手ですがこういう罵倒系は好き。この作品のタグは【♯言葉責め ♯長髪受け】なのですが、私は【♯人外 ♯童貞攻め】の部分が刺さりました。
「リラックスタイム」
裸にメガネと黒靴下だけでフルーツ牛乳片手に本を読んでから風呂に入るだと!?冷静に考えると結構ヤバい人だと思いますが、当人が澄ましたイケメン紳士なので何故か違和感が無かったです。
「扇情的ラブゲイズ」
表紙の二人、S顔攻めですがセリフや態度には甘さがあって萌え。泣き顔だけはあまり好きで無いなと再認識させられましたが、何気に私の好きな身長体格差や二人の雰囲気の差と別な所に好きな要素がありました。
題材に対する濃さがあるかはともかくとして、綺麗な絵、甘めのストーリー重視と言ったBLとしての萌え度が高い作品が多く、全体を通して見ると悪く無かったです。続きモノとショート以外の5作品は単体でも配信されているようです。
獣人も悪くは無いけれど、個人的には悪魔などの非実在生物モチーフの人外が好きです。今回の悪魔ライアは何となくバフォメットに似ていますね。髪や尻尾はモフモフ感を残し、獣人的要素とどちらも含まれていると思います。少年漫画やゲームに居そうなイヴァンのキャラも良かったです。
絵は不思議な事に、人物よりも描くのが難しそうな人外の方が特に上手く描けていると思います。ライアは表紙では恐ろしそうなイメージに見えますが、中の絵ではもう少し柔らかい雰囲気で、高貴ながらも動物っぽい可愛げもある印象でした。
イメージ通り始まりは少年漫画のようです、両親を悪魔に殺されたイヴァンが復讐を誓い、その証である片角のライアと再会、ところがライアの放った催淫煙に惑わされて肌を重ね敗北、そのまま囚われてしまいます。
あまりネタバレしない方が面白いので詳しい内容は書きませんが、ストーリーはBL以外のジャンルではよくありそうなパターン。監禁されつつも自分を殺そうとしないライアにイヴァンは違和感を覚えていき…後半はバトル展開が多めです。
Hシーンは良かったです!内容をあまり詳しく確認せず購入したためですが、完全タイプの人外は攻めのイメージが強いので、まずライアの方が「受け」な事に驚かされました!
書き込みは控えめな方なのですが、適度な肉付きのしなやかな身体から繰り出されるセクシーなアングルやポージングは見応えが有り、そして黒みのボディなのに局部と穴の周辺だけは白くて強調されてしまう…特に穴は短い上向きの尻尾との相乗効果も。
序盤の妖艶な襲い受けも終盤の両想いHも、受けの笑顔が多くて好みでした。最後の眼と鼻のアップがウサギみたいで可愛いv
作者さんは魔女狩りについて調べている時にこのお話を思いついたんだとか、本当の悪魔は…と言う部分に現代になっても頷ける部分があるな、と思いました…。
1週間限定で海の家に住み込みバイトする事になった蜂蜜墨乃、そこで出会ったのは店の稼ぎ頭であるイケメン琥珀。二人は同室にされ、最初は対抗心を燃やしていた墨乃だが徐々に惹かれて行くように。
距離が縮まったと思ったある日、琥珀がオーナーに「これ以上同室はちょっとキツい…」と言っている所を目撃してしまい墨乃は傷付き距離を置くように。
最後まで話を聞かず早とちりで嫌われていると思い込み、一方的に避けるようになる。…まぁ気持ちは解ります、好意よりもネガティブな感情を信じやすいのが人の本質でしょう、それ以上その場に居ても更に傷付く言葉を聞く可能性があるので、途中で立ち去るのも解ります。
でも正直またこれか…となってしまう使い古された展開だと思いました。
レーベル的に予想はしたけれど何となく若年層向け、何がどうとは説明出来ないけれど…と思ったら漢字に全てルビが振ってある事に気付いてしまった。背景がしっかり描かれ海の家の場面はきちんと味わう事が出来ました。
ハイスペイケメンといきなり同室展開、甘くグイグイ迫られ反発していた主人公は徐々に絆されていく、いい感じになった所で突き落とすような誤解思い込みからの切ないすれ違い、そこからの逆転ハッピーエンド!
まさにBLの王道テンプレコースマラソン!Hシーンはありませんが、ほーんのりだけエロめなキスは有り。
以上の事を踏まえるとBL沼に足を踏み入れ始めた初心者さんがBLってどんな感じ?を知るのに打ってつけな作品なのではと思いました。
私はKindleで110円で購入しましたが、1話200円以上する作品が少なくない中、本編40ページでこのお値段は比較的コスパが良い方かと思われます。