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神作品

エキスパートレビューアー2023 ソムリエ合格

女性kaya。さん

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めろめろ大作戦

コミコミスタジオ限定の有償特典の16ページ小冊子。
(本誌同様のカラー表紙・裏表紙+モノクロ漫画12ページ)

ほのぼのとあまあまが短いページ数の中にぎゅぎゅっと詰め込まれた1冊でした♪

近頃、他国から自分の娘を嫁がせたいと申し出が届くようになったユタ。
「そんなの王族ならよくある話だし」と自分に言い聞かせる瑠璃でしたが、
主人の立場を心配する侍女たちがユタをめろめろにするための作戦を画策し…。

侍女たちがめちゃくちゃいい子揃い!
瑠璃を心配するあまり余計なお世話を焼いてくれる
侍女たちが微笑ましかったです(* ´艸`)
同性・人外など瑠璃への偏見は一切なく、
正妃として侍女たちから慕われている様子にホっとしました。

ユタに側室を置かせず今以上にめろめろにさせようと、
エッチな衣装(ほぼ下着)をプレゼントされてしまった瑠璃。

ぶつぶつ言いながらも、とりあえずエロ衣装を身に着けたところへ
侍女たちに唆されたユタが登場!

作戦の全容はユタにすぐにバレてしまうものの、
侍女たちの狙い通り瑠璃の艶姿にまんまと煽られてしまい…
衣装効果満点でいつもよりも激しく抱いてしまうユタと
そんな夫の反応が嬉しいけれど、お陰で息も絶え絶えな瑠璃なのでした♥

「俺にめろめろになったか?」
「お前には心を奪われっぱなしだ」
と二人の甘ったるいピロートークにこちらまで
めろめろになってしまいそう(ღ*ˇᴗˇ*)。o♡

可愛いすぎて心臓が縮む

なるほど、理解した。

これは確かに、くっっっそ可愛い!!!!

なにこのシュワシュワ炭酸を飲み干した後のような爽快感!
青春の青々しさが沁み渡りまくります‼

ぎこちなく始まった友情がじわじわと恋へ転換してゆく過程に
この上なく心臓を鷲掴みにされてしまいました(*ノωヾ)
ああ…キュンが止まらねぇっ!


退屈な高校生活を送る七種のクラスにある日転入してきた新内。
色素の薄い容姿と無愛想さで早々に周囲から浮いてしまうも、
派手な外見とは裏腹に成績は学年1位をとる程の優等生でした。

そんな見た目と中身がちぐはぐな新内のことがなぜか気になって
仕方ない七種ですが…。

と、ストーリーだけ見ると王道アオハルド真ん中なのですが、
新内のキャラがいい具合に期待を裏切ってくれます!

はじめは警戒心強めなのに、一度心を許してしまうとどこまでも
素直で人懐っこく(※ただし、七種限定)、無防備すぎて心配に
なってしまうくらいのピュアっ子なんです!

ページをめくる度に見えてくる新内の素顔に不意を突かれすぎて…
こんなの萌えずにいられましょうか➸( ˙-˙=͟͟͞͞)♡ス˝キュン

しかめ面や愛想の悪さの理由も新内の“素”が明らかになった後には
むしろそれも可愛さのスパイスでしかありませんでした///

そんな新内にずぶずぶにハマってゆく七種。
それまで何事にも無関心でほどほどにと冷めきっていた青春が、
新内との出会いによってどんどんみずみずしく色づいてゆきます。

いざ恋に落ちると新内にぞっこんで、少し前まではドライだったのに、
新内の興味を惹くために小賢しく立ち回ってみたり、涼しい顔で脳内は
案外ムッツリな煩悩まみれだったり、新内への独占欲が暴走しちゃったり、
どこか斜に構えていた七種が年相応に恋に絡めとられてゆくのがよかった!

想いが通じ合うまでは意外とすんなりですが、
お付き合いを始めた後もいきなり身体を繋げたりすることもなく、
少しずつ二人のペースで友達から恋人同士になってゆく様が
初々しく、微笑ましかったです♡

また恋愛だけではなく、諦めていた夢に向かって再び歩みだす七種や
互いの夢を叶えるべく支え合いながら受験を乗り越えていく二人など、
眩しい青春が詰め込まれ、読み応え満載な1冊でした♪

その心の清さに震える

早寝電灯先生のオメガバースです。

これまでも多くの作品が生み出され、既に飽和気味な
オメガバースの世界観を早寝電灯先生はどう描くのか?

結果からいうと、目新しさはない。
だけど、性に葛藤する二人の心と愛が芽生えてゆく過程を
繊細に、丁寧に描いた早寝電灯先生の色を感じられるお話でした。

透明感のある作風と本能ドロドロのオメガバって正反対なのに、
早寝電灯先生が描くとやっぱり美しくって心が震えてしまいました。

高校教師の白根はいつだって規則正しくありたい。

早寝早起き、定期的な運動に計画的な自炊をこなし、
何ものにも振り回されることなく、自分自身をコントロールしていたい。

それがたとえ、自分のバース性であっても。


ある日、修学旅行を担当することになった白根は
旅行代理店の担当者と打ち合わせをすることに。

そこにやってきたのは高校の同級生の清成だった。

久々の再会から高校時代の話題で盛り上がる二人だけれど、
白根が突発的にヒートを起こしてしまい…。

白根のバース性はΩで、清成はαだった。
そして、忘れられなかったあの頃の初恋が再燃する。

その日以来、仕事以外でも連絡を取るようになった白根と清成。
清成と過ごす時間に安らぎを感じながらも、一緒にいることで
自分がΩであると嫌でも自覚してしまう白根。

揺らぎたくない。何ものにも振り回されたくない。
理性を失ったみっともないところを見られたくない。
突発的にやってくるヒート、Ωという性をおそれるあまり、
孤独を望んでしまう白根が切ない。

周りと共鳴することのできない「52ヘルツのクジラ」。
それは孤高の象徴であると同時に、白根にとっては
自由の象徴でもある。

好きな相手にならまだしも、見ず知らずの人間のα性にまで共鳴し、
反応してしまう自分の中のΩの本能を後ろめたいと厭う白根。
ずっとΩという性にコントロールを奪われ、脅かされてきた
白根にはそのクジラの孤独が何よりも羨ましかったのだ。

だけど、ヒートを起こし、清成と共鳴した白根がそっとこぼした
「52ヘルツじゃなくてよかった…」という一言に胸をつかれる。

「武士先生」なんて呼ばれて一見ストイックな白根だけれど、
辛いときには誰かに傍にいて欲しいし、好きで孤独になる人なんていない。

だからこそ、二人が再会してくれて本当によかったと思う。

清成の好意は結構バレバレだったけれど、蓋を開けてみると
思いの外片思い歴が長くてびっくりした。
よく白根からの告白があるまで我慢してたなぁ…。

実は高校生の頃から白根に密かに淡い恋心を抱いていたという清成。
4話では清成視点で高校時代から現在に至るまでの白根への想いが
明かされている。

誠実だけど、飄々として情熱なんてなさそうに見えたのに、
実はこんなにも切なく激しい恋心を抱えていたなんて!
両想いになった後には白根への執着がどんどん出てきて、
αみ増し増しな清成、格好良かったです。

ピュアすぎて尊さハンパない二人だけれど、ちゃんと最後までシております。
エロは控えめですが、ヒートえっちは意外にもエロエロです。
普段は武士っぽい白根もトロトロに蕩け、清成はけだもの感あってよかったな♪

個人的に大学時代の同期の加藤とのアフタヌーンティーシーンが大好きです。
Ω同士、良き理解者、相談相手として友情をはぐんできたんだろうなぁ。

愛でたいおじさんNO.1

この1冊に好きが詰まってる…!

枯れみのある年上受けが年下攻めに傍若無人に踏み荒らされて、
これでもかってくらいに愛されまくって、執着されて、
恋の渦に引きずり込まれていく展開がそれはもう大好物なんです。

本作の主人公である十条も隠れゲイで、
恋愛は10年以上もご無沙汰という程よすぎる枯れ具合。

職場では頼れる上司として部下からの尊敬を一身に受けるも、
自宅ではファンシー部屋着に身を包む乙女おじさん。
ちなみにファンシー部屋着は全く似合っていないのだけれど、
その似合わなさが猛烈に可愛いのです!(※個人の感想です)

そんな十条ですが、現在39歳。
3か月後には四十路に足を踏み入れてしまうものの、
40を目前にしたある日、無為に流れてゆくだけの日々に焦りを感じ、
“40までにしたいことリスト”なるものを書き上げます。

「タコパ」「デパ地下のケーキ全制覇」などささやかなものから
「恋人をつくる」「キス」など切実な願いまで10個のしたいこと。
けれど、そんなリストをある日、イケメン部下の慶司に見られてしまいます。
その上「このリスト、俺とやりません?」と慶司の強引な押しにより
お付き合いすることになってしまい…。

慶司の怒涛の攻めっぷりが素晴らしい!
それでこそ年下攻めってもの!
「あなたのこと余裕で抱けます」なんて言いながらも、
決して身体の関係だけではなく、ちゃんと恋人同士になりたいという
誠実さを感じられるのもすごくよかった♡

そうして突拍子もなく始まったお付き合いでしたが、
あまりに順調すぎて萌え浮かれていたら、まさかの事件が…!

ある週末デート中に同僚に遭遇し、二人の関係がバレてしまい…。

互いにゲイであることを周囲に隠している二人でしたが、
秘密を隠すために慶司が放った言葉が十条を深く傷つけてしまいます。

隠したい気持ちはわかるけれど、いくらなんでもこれはひどい。
謝ったって、撤回したって、一度口にした言葉は二度と消えないのだから。
慶司の台詞に十条だけではなく、私までもショックでした。

十条へのカミングアウトもいとも簡単にしていたし、
普段は飄々として怖いものなしみたいな顔をしている慶司だから、
てっきり交際宣言しちゃうのかと思いきや、実はかなり繊細な
ものを抱えていたのね…。

本当の恋人同士まであと一歩というところで振り出しどころか、
マイナス地点に戻ってしまう二人の関係。

それでも会社では上司と部下であり続けなければならず、
本当はちっとも傷が癒えていないのに、なんでもなさそうに
振舞う十条に胸が痛いよう…(。•́ωก̀。)

最後は十条の方からの歩み寄りで仲直りし、
リストの最後の一つ、「誕生日を恋人と過ごす」を達成できた十条。

久々のセックスに初々しさ全開で、慶司に必死にしがみつく
十条のなんと愛らしいことでしょう…♡
待ちに待った相思相愛イチャ甘展開に歓び悶えてしまいました。
十条を傷つけた分も慶司はめちゃくちゃに溺愛していってほしいなぁ。
この1冊でも完結はしているけれど、その後の二人のお話もぜひ読んでみたいです♪

どんでん返す元クズ

下巻を読んで、最高の一言に尽きます。
セリフ選びも二人のキャラクターも、もう全部が素晴らしい!

上巻ではヤリチンで他人を思いやれない顔が良いだけのクズだった朔美ですが、
下巻では別人のような彼の変身っぷりに人間 恋をするとこうも変われるものか、
とその想いの強さに驚くばかりでした。


当て馬・大園の登場により感情を制御できずに無理やり葉を押し倒し、
信頼関係を自ら壊してしまった朔美。
以来、葉からは避けられ、自分から葉を訪ねるも拒絶されてしまいます。

そうしてあっけなく終えてしまう二人。

スマホの画面にうつしだされた朔美の名前を目にしただけで
過呼吸になってしまう程に傷つけられているのにそれでも朔美のことが
気になってしまった葉に好きと嫌いが表裏一体ってこういうことなんだなと
しみじみ思ってしまいました。

これで終わりっちゃうのかなと思いきや、仕事上の関係やご近所さんという
環境的要因により嫌でも出会ってしまう二人。

それでも傷つけあうことしかできない二人は互いへの想いを胸にしまい込み、
日々を過ごしていた二人でしたが、ある日、大園と葉が二人でいるところを
見かけた朔美は葉への感情が溢れ出してしまうのです。

「俺から葉さんを取らないで」と子供のように泣きじゃくる朔美は
これまでの彼からすると驚くほどらしくなくって、だけど、
彼の人格をぶっ壊しててしまうくらいに葉への想いが深いということが
ありありと伝わってきて、なんだかもらい泣きしてしまいそうでした。
普段はクールな朔美に「葉さんを諦めるなんて、死ぬ」なんて台詞は
超絶似合わない。
だけど、必死に訴える朔美のその言葉が稚拙であればあるほどに、
それが彼の心からの言葉だと感じてしまうのでした。

人の気持ちがわからないことなんてなんでもないような顔をしていたのに、
葉といると人の気持ちがわからないことが辛そうで、本当はずっと葉の気持ちが
知りたくて苦しんでいたのかなと思ったら切なすぎました。

だけど、苦しくても一緒にいるために変わることを決めた二人の関係性が
素敵でした。
そして、約束を守り、驚くべき成長を遂げた朔美には葉への底知れぬ愛を
感じました。
あんなにどクズだった朔美がもう葉を傷つけることも、
強引に押し倒すこともなく、葉だけを一途に想い、
朔美との関係に思い悩む葉を包み込むスパダリに変貌を遂げるなんて…。
上巻で朔美に抱いた悪感情が下巻を読み終えたときにはすっかり浄化されて
おりました。

想いが通じた後に「君ってどうして僕のこと好きなの?」と聞かれ、
朔美が語りだした葉の知らない二人が初めて出会っていた日の思い出も
すごく素敵でした。
たとえ声をかけられなくても、葉の視界に入っていないとしても、
黙って泣いている葉の傍にいてくれた朔美を思うと涙腺がつんとしました。

読了後、完璧すぎるくらいに完結してはいるのだけれど、
もっとこの二人のお話を読んでいたいという気持ちでいっぱいでした。

ゆるやかに 沁みわたる

おっとり、時々せつない不器用な大人二人の恋のお話でした。

前作「安全でない僕たちは」とはまた全然違った雰囲気で、
だけど、繊細な心理描写は共通していて、じわじわと
ゆるやかに沁みわたってゆくような読み心地でした。

会社員の国島はある晩、ゴミ捨て場で泥酔して倒れている木村に遭遇し、
自宅に連れ帰ることに。
同じ会社に勤めながら接点のなかった二人でしたが、その日をきっかけに
一緒に過ごすようになってゆき…。

一見仕事もできてスマートに見える木村ですが、
ゲイである葛藤や失恋を引きずる繊細な男でした。

そんな木村とは正反対でけだるげな雰囲気を放つ国島ですが、
意外にも面倒見がよく、ちゃんと人の痛みに寄り添える隠れ包容力攻めでした。
そして、恋をすると意外にも彼氏力が高く、紳士な一面もあり、
過去の失恋からすっかり恋に臆病になってしまった木村に対しても
無理強いはせず、優しく見守るその姿勢はまさにゆるゆるスパダリ!

傷心の木村がそんな国島に落ちないはずはなく、
口ではノンケは対象外と言いながらもどんどん惹かれていってしまいます。

だけど、互いに惹かれあいながらも友情から一歩を踏み出すことができず、
そんな二人がじれったく、両片想いなのに距離を置いてしまうなど、
ときに切なくもありました。

恋が実った後は国島の家で同棲を開始する二人ですが、
この平屋がまたなんとも風情があり素敵なんです。
お庭で野菜を作ったり、縁側で並んで休んだり、
二人で過ごす穏やかな日々が透けて見えるようでした。

はじめの恋 コミック

西本ろう 

はじめ(て)の恋

西本ろう先生というと突き刺さるようなシリアスな作風イメージを
勝手に抱いていたのですが、今作はとってもハートウォーミング!

とりあえず、あらすじ+作家買いだったので、
“ヤクザ”やら“デリヘル”のキーワードからまたハードなストーリーを
想像していたものだから、予想外に心が温かくなってしまいました(´˘`*).。o

当初の想像とは違っていたものの、読み応えあるストーリーに
ギャップ満載のキャラクター、と最後の描き下ろしに至るまで
読み手の心を惹きつけてやまない1冊でした。
個人的には西本ろう先生の作品の中でも1番好きかもしれません♪

ヤクザの真宮は組長の死をきっかけに極道から足を洗うことに。
家も職も失ったその日 大学生の香坂と出会い、彼が恋人に向ける
恋焦がれる表情に目を奪われてしまいます。
恋に無縁な人生を送ってきた自身とは正反対の香坂のその表情が
忘れられない真宮でしたが、思わぬところで香坂と再会を果たし…。

最初から最後まで真宮が圧倒的男前っぷりでした!
彼を一言で表すならまさしく漢気!
若頭として舎弟たちを率いてきた男ならではの屈強さや懐の深さがあり、
裏社会で生きてきたにもかかわらず誠実で純粋な心をもち続ける真宮に
惚れ惚れしてしまいました///

外見はいかつい強面なのにこと恋愛となると途端に
ウブになってしまう普段との落差も微笑ましかったです♪
元ヤクザの大男が恋を知らないばかりに若い大学生にときめいたり、
戸惑ったり、ピュアなギャップにいとおしさが渋滞しておりました♡

そんな真宮にひょんなことから救われ、居候させることになる香坂。
派手な真宮とは真逆で地味な印象ですが、好きな相手にはどこまでも
一途な青年でした。
その献身っぷりは盲目的で相手がどんなクズ男であろうと、
自らの身体を売るほどに溺れてしまう恋愛依存体質なのでした。
その一方で真宮のためなら単身でヤクザの元に乗り込む男前な
一面もあり、可愛いだけではない強き受けでした。

途中、昔の舎弟に真宮が連れ戻され一瞬ひやっとしたものの、
その決着の顛末も微笑ましく、終始ほのぼのとしておりました。
舎弟たちとの和解によってずっと一匹狼だった真宮の孤独が解れ、
まるで本当の家族のような男たちの深い絆にじんときてしまいました。

「家族」の存在に背中を押され、抑え込んできた香坂への気持ちと
ようやく向き合う真宮。
それは彼が避けてきたのと同時に、焦がれてきた「恋」でした。

恋を知ったのも、告白も香坂にリードされっぱなしでしたが、
初めて身体を繋げるシーンでは宝物のように、優しく香坂の
身体を開いてゆく真宮に大人の男の色気が溢れていました///
だけど、最後はそんな余裕もなくなり、夢中で抱いてしまう
真宮にもそっと萌えを噛みしめました…よき。
真宮の大きな体に包み込まれてしまう華奢な香坂との体格差が
もう控えめに言って100点満点なのです♥
短いれど、濃密な二人の恋人えっちに浸らせていただきました。

描き下ろしは本編から5年後の二人のお話。
タピオカ屋の店長が経営する洋食屋でコックとして働き、
少し老けたものの男ぶりが上がった真宮と念願の獣医になり、
大人の色気が増した香坂。
年齢を重ね、環境が変わっても、互いを大切に想い合う気持ちは
一つも変わることなく、相変わらず純愛カップルな二人でした。
どうぞ、末永くお幸せに♡

悶 絶

あまりの焦れったさに転げ回ってしまった。

振り回されてー、振り回してー、
一体いつになったらこの二人はくっつくの?
と延々と続く焦らしプレイに悶絶していたのは私だけではないはず。
なのになぜだろう…なんだかんだずっとキュンキュンしてましたね。


バンドマンの星名とアルバイト先の後輩の瀬戸の不器用な恋のお話。

ある晩、雨に濡れた瀬戸を家に泊め一夜を明かしてしまう二人。
けれど、翌朝瀬戸の年齢を知った星名は衝撃を受け…というストーリー。

そうして追う瀬戸と逃げる星名の戦い?が描かれるのですが…

とにかく星名がゆるゆるヘタレ。
いや、えらいよ?
己の欲望よりも道徳心と瀬戸の将来を尊重できるなんて
これぞ若者の見本となるべき正しい大人のあり方です。

だけど、BLの攻め的にはもっと攻めてごらん!と
何度心の中で喝を入れてしまったことか(笑)

こんな可愛い年下の男の子からひたむきに慕われて、大きなおめめで
見つめられて迫られて、遂に恋人同士になるまで手を出さなかった星名、
すごすぎない?
並みのヘタレとは思えません…。

むしろ、星名からのらりくらりとかわされても、めげずに
ぐいぐい迫り続ける瀬戸の方がある意味では男前で攻めみも
あったかもしれません。
だけど、星名から一方的に別れを告げられても忘れることもできずに
想い続けてしまう一途さもあって、そんな強さと健気さのギャップに
星名も結局はベタ惚れていたんだろうなぁ。

だけど、瀬戸もやられっぱなしってわけでもなくて、煮え切らない
星名に「知らない人と遊びまくってやる」と揺さぶり返してやる
小悪魔っぷりも魅力的でした。
「高校を卒業したら…」の後に続くのはてっきり「付き合って」だと
思い込んでいただけに、瀬戸の見事な逆襲に笑ってしまいました。
瀬戸の突然の掌返しに焦りまくっている星名の顔もよかったなぁ(* ´艸`)

最後は瀬戸の粘り勝ち。
とうとう瀬戸への感情を抑えきれず、絆されてしまった星名。
星名が瀬戸を好きなことなんて最初からバレバレでしたけど!
でも、やっぱり気持ちを口にしてくれて、恋人同士になれるって
こんなに嬉しいものなのね。
秘密を明かすように「俺は君がいないとダメだと思う」と告げる
星名に、その愛の重みに瀬戸のみならず私まで涙ぐんでしまいそうでした。

恋人同士になった途端デレデレの執着彼氏の予感が…!
できるなら、二人のその後を描いた続編も読んでみたいなぁ。

本編ではキス止まりの二人でしたが、アニメイト特典には
星名と瀬戸の初めての夜のエピソードが収録されております♡

キャラもストーリーも読み応え十分!

総ページ数200越えという大ボリュームでした。
ストーリーもまたそのページ数に見合うどっしりとした
読み心地で、読後には満たされた気持ちでいっぱいでした♪

恵まれた容姿で仕事もできるハイスペ銀行マンの五十嵐良は
プライベートでも穏やかで大人の魅力溢れるセフレの旭と
順風満々な日々を過ごしていました。

言葉で互いの気持ちを確認し合ったことこそなかったけれど、
旭との未来を確信していた良はある日、一世一代のプロポーズに
臨むもあっけなくフラれてしまいます。
翌日、失恋に落ち込む良の職場に融資の相談に現れたのは旭で…。

えーーー!!
良のプロポーズに考える間もなく即「ごめん」ってどういうこと!?
ほんの1ページ前までは「好きだよ」と甘い愛を囁いていたその口で
残酷な言葉を並べる旭の真意が全くわかりませんでした。

最初は自分からフったくせに思わせぶりな態度をとる旭の考えがわからず
腹立たしかったけれど、酔いに任せてぶちまけられたその本音には思わず
噴き出してしまいました(笑)
「好きなままなんだもん」ってなにそれ!可愛すぎか!!
良のことは好きだけど彼の将来を考えてとか、リスクがどうだとか、
うすうす感じてはいたけれど、この攻め、どヘタレでした!

初登場時のスマートイケメンからボサボサ頭の髭面ヘタレおじさんへと
見事にキャラ変を遂げ、当初のイメージは大いに崩れてしまった旭ですが、
男くさい外見にそぐわぬ頼りなさげなギャップもあり、これはこれで
萌え心をそそられてしまいました♡

対して、旭の弱さも丸ごと受けとめる良の強いことよ!
一度は寂しさから上司の岩崎に絆されかけてしまうものの、
旭への未練を受け容れ、その気持ちを大切にできる良の強さには
とても好感がもてました。

そんな良の逞しい生き方に背中を押され、うじうじしていた旭も
過去のトラウマを乗り越え、家族や家業と向き合ってゆく過程は
王道的とはいえ、爽やかな気持ちにさせてくれました。
そうして前に歩み出した旭と家業を支え、共に立て直してゆく良には
正妻の風格が滲み出ておりました。
良の尻に敷かれる旭の未来が透けて見えるようでした(笑)

気持ちがすれ違ったまま片想いに苦しむ良が切なかったけれど、
離れている間も旭の心だけはずっと一途に良に向いていたことが
わかった瞬間はキュンときてしまいました。

ラストの旭の告白シーンでは台詞が一番はじめの良の言葉と
全く同じというところに良の恋が報われたことがしみじみと感じられ、
台詞回しの妙を感じました。

たくさん遠回りをしてきたからこそ、結ばれた喜びも一入でした。
いつまでも素敵なバカップルでいてね♥

本作の魅力は脇役一人一人の人柄も個性が感じられるところで、
中でも旭の父であり染物屋の社長さんが愛らしいお人でした♪
融資担当である良になぜかメロメロで仕事上の付き合い以上に
懐いてしまい、良への愛を隠さないお父さんのキャラクターに
癒されっぱなしでした♡
いつの日か旭が良を家族に紹介する日がやってきても喜んで
出迎えてくれるんだろうな。

そして、当て馬で良の上司の岩崎は一時は良の恋人(仮)になるものの
善良そうに見えて、実はめちゃくちゃ独占欲の強い人で怖かったぁ…。
良への仕打ちは卑劣でしたが、そこまで狂ってしまうほどに良に本気
だったのかなぁと思うと少し不憫にも思えてしまいました。
最後は良の前から姿を消してしまいますが、どこかで良きパートナーと
出会えているといいな。

描き下ろしは家を出た旭の兄との再会エピソードでした。
長年行方知れずだった兄と和解し、最後は旭と兄を喜びの涙で
ぐしゃぐしゃになった顔で出迎える家族の風景に涙腺が…。
旭の家族側に良の姿もあるところがまた二人のその後をさりげなく
匂わせていてうまいなぁ、と。
良と旭も家族になれたのね(´∩`。)
まごうことなき大団円でした!

ベースは大人同士の不器用な恋のお話ですが、家族との確執や
仕事への情熱などを絡ませたことで物語が深掘りされ、
お腹いっぱいの読み応えを感じさせてくれる1冊でした。

カバー下にも作品へのこだわりが溢れているので、
未確認の方はぜひそちらもご覧下さい♪

何から何まで萌える

キュンキュンしすぎて心臓が痛い。。。!

高校生のハヤは大学入試の日、道に迷っているところを
在学生の青年・穂高に助けられます。
そして、大学入学後ハヤと穂高は再会を果たし…。

まるで少女漫画のような設定が散りばめられているのですが、
ちゃんと、がっつり、BLなんです。
同性が同性に恋をする切なさが繊細に描かれていて、
これこそがBLの素晴らしさなのよ!!と
自分がBLにハマ理始めたころの初心を思い出させてくれました。

穂高は後輩として自分を可愛がってくれているけれど、
それはあくまで後輩だからで、と穂高に優しくされるたび、
舞い上がってしまう自分を戒めるハヤが切なすぎました。

穂高もハヤに対して後輩以上の感情を抱いているのは伝わってくるのですが、
まさか無自覚だったとはなぁ。。。罪作りな男です。

だけど、ハヤへの気持ちを自覚して恋人同士になった後には
ハヤへのいとおしさを抑えきれない溺愛攻めへ変貌を遂げておりました♡

描き下ろしでは年越しもそっちのけでハヤに夢中になってしまう
穂高にニヤニヤが止まりませんでした( ⑉¯ ꇴ ¯⑉ )