日常生活のストレス発散の為
女装キャバクラで「ましろ」として働く真鍋とその部下・青天目のお話。
おじ受け、女装ものはあまり好みではないのですが
マミタ先生の作品ならば読んでみたいと思い手に取った作品でした。
結果的に…
おじ受け、最高!
似合わない女装、最高!!
という、新たな性癖を発見してしまったような気がしています。
最初はましろちゃんゴツいなあ、と思っていたのに
どんどん引き込まれて、途中からアンバランスさがなんとも言えず可愛くてたまらなかったです。
「なんでも聞きますよお!」のぐっ!とやるポーズ、青天目が好きなのめちゃくちゃわかりました。
青天目の冷たさと甘さも絶妙で、たまらなく良かったです。
ドSなだけじゃない意地悪や焦らしって最高だなと思いました。
切なくて甘い、ちょっぴり寂しさもある。そんなオメガバース作品でした。
運命に翻弄されたくはないのに、抗えないこともある。自分の意思だけでは動かせない衝動がある。
もどかしさ、虚しさをを感じていたのは旭だけではなかったでしょうね。
偶然再会したときの誠臣の表情は何とも言えないものだったので、そんな風に思いました。
本能に従った煌臣には本当に愛を感じたし、旭を安心させてくれたと思います。
でも煌臣の担当医の言うように、双子と言えど育った環境や性格を構成する部分までは同じではないし、運命に抗えなかった誠臣を悪者には出来ないからツラいところですね。
そんなシリアスなところからの甘い雰囲気のギャップがもうたまらんでした…!
私も一緒に心を揺さぶられながら、幸せになるまでを見守れて良かったです。
上巻から3年後のお話でした。
うやむやになったまま離れてしまっていたけれど偶然にも繋がって、ふたりの時間もまた、動き出して。
早川が音楽を諦めないでいてくれて良かったし、紺ちゃんもまっすぐに写真をやっていてくれて良かったし…これもう運命ですよね?(チョロい)
確実に屋上での出会いは間違っていなかったし、失敗しちゃった告白もこの未来を作るために大切だったのかなと思いました。
早川が音を紡ぐたび、音符と一緒に飛ぶキレイな泡がすごく独特で、でもすごくその表現に惹かれました。
水を得た魚そのもの、早川を生き生きとキレイに輝かせるものは音楽なんだというのがよくわかる表現ですごいなと思いました。
紺ちゃんは髪を切っててかっこいいしお酒飲んで陽気になってるとこは可愛いし、相変わらず写真にまっすぐ向き合う姿はキレイで…推せるポイントありすぎます。
すごく良い作品でした。
このふたりの未来のお話は是非見てみたいなあ…。
早川のへらっとした笑顔の裏にある根深いトラウマにも似たツラい過去。
紺ちゃんの前ではいつも鼻歌をうたっていて、音楽が好きなのは明らかなのに周りにはそれを隠していて。
音楽に情熱をむけられなくなったから下半身ゆる男になって(笑)
でもこのタイミングで紺ちゃんと出会えたことが大きな転機となって、未来を変えることは間違いない。
しかし!現在の早川にとっての問題は紺ちゃんに対する「怪しい感情」のほう。
恋だと気付いてぶつかっていっても、過去の記憶がチラついて結局曖昧に誤魔化してしまう、という…。
早川は諦め癖があるんだろうなと思います。そうしてやり過ごすしかなかったし、それは彼自身の優しさでもあると思うし。
どんな風に展開するか楽しみです。
アイドル×インタビュアーという王道をいってしまいそうなカップルなのにさらりと進ませない、終わらせないひねりの効いたお話の其処此処に早寝電灯先生らしさがあふれている作品でした。
塁との出会いのその日から彼の存在は「鬼門」で、どんなに心乱されるようなことを言われても私情は挟まず仕事の顔で接する、というのを心掛けている嶺人。
それをその言葉から苦手故にうまくいかない相手という風に捉えてしまってましたが、実は真逆だったなんて!してやられた感じがしました。
そして塁がただの二面性があるアイドルじゃないところも面白い。適当な感じに見えてちゃんと頭がつかえるところはかなりポイント高かった!がっしりすっぽり嶺人をぎゅっとするところに萌えました。
入り組んだ思考を表現してくれているので読みごたえ充分で、甘えた嶺人も見られたし本当に大満足の作品でした。
とにかくボリュームがあって読みごたえ充分な作品。
細かい部分までこだわって描かれていて、とくに先生も書いていたように料理がすごく丁寧に描かれています。本当に美味しそうだし、香りまでしてきそうなほどでした。
ストーリーは、レストランでソムリエをしている梶とシェフ近森がカップルになるまでのお話。ですが、単純にふたりのお話だけではなく日常的なやりとりを織り混ぜているので、ふたりの心の変化や葛藤、大切だと思うまでの道のりが記されています。
一気に読めたのでその分感情を乗せやすかったので、かなり分厚いですが上下巻とかではなく一冊にまとめてもらっていてありがたいなと思いました。
いつも口が悪くて素直になれない近森がちょっと焦ったりもじもじしたり。梶だけにみせる表情にかなり萌えました。
その後のふたりも是非見てみたいと思う作品でした。
読み終えてこんなに満ち足りた気持ちになる作品ってなかなかないな、と思うほどよかったです。
龍二とレオそれぞれの人物像がきちんと見えているし、それに矛盾を感じない行動がもやもや感をうまないのですごく感情移入できました。
龍二の明るくてカラリとしていて良い意味で敵を作らない(女の子とは長続きしないけど。笑)のにチャラすぎないところがなんだか妙にツボで、私自身わりと受けを愛でてしまうタイプなんですが龍二のことは、なんかもうすごい好き…ってなってしまいました(笑)
すごく救われる感じ。笑顔が素敵すぎました。
レオはギャップと努力の子だなという印象です。強い眼差しと可愛い笑顔のギャップがやばい。龍二が独占欲出しちゃう気持ちがわかりました。
ふたりの恋愛への進展のしかたも素敵で、また何度も読み返したいと思える作品でした。
社会的には立派な大人でも恋に対しては臆病だったり消極的だったり。一歩を踏み出すのはなかなか難しい。
ふたりの物語は身近にあり得そうだなと思いました。
部下からも他部署の人からも信頼が厚く、仕事も出来て人も良い。そして良いお家にも住んでらっしゃる(笑)
野末は39歳の「安定した今」に至るまで余程がむしゃらに頑張ってきたんでしょう。
そうしている内に乗り遅れて面倒になって、諦めて。まだまだやれると自分でも思っているのに年齢を盾にして逃げ道を作るというのは、外川が指摘していたようにこわかったからなんだろうな。
自分のことを「もう若くないし」っていう人は大体そんな感じがします(笑)
そんな野末の脳内アンチエイジングをした外川の努力が良かったです。
彼の努力は野末を確実に変えたので、外川の粘り勝ちですね。
何度も好きだって言いたかっただろうによくあそこまで我慢した、えらい!
大人ふたりのちょっともだもだした恋愛を見守る気持ちになるような作品でした。