碧雲さんのマイページ

中立作品

エキスパートレビューアー2023

女性碧雲さん

レビュー数214

ポイント数1369

今年度29位

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リーマンオフィスラブ

一戸ミヅさん @mizuichinohe
『出会っていなかっただけ』スピカ文庫 くるみ舎
【年下雄×やや流されメガネ受】リーマンオフィスラブ
九条佑、 広告代理店勤務、27 合理主義。伸哉以外にはクール。
賀上伸哉、サラリーマン、 28 度が強い近眼。仕事ができるお人好し。

初めての商業本だそうです。
Amazonの書評では、中々の好評価・・それから、リーマンものが好きな読者の会社や勤務状況の描写についての感想が入ってたな~。

この作品は、仕事場面の描写が細かい。
仕事が出来て性格が善い男の良さが分かるのは、同じかそれ以上に仕事ができる男性だということみたい。
受に向けて攻が、「あなたの良さが分かる人と、未だ出会っていないだけ」と呟く場面が作中ありました。

公園のベンチで泥酔して寝ていた見知らぬサラリーマンを自宅に連れて行って介抱する、という余り日常であり得ないことで始まる物語だけど、恋愛ものというより業務日誌のような印象を受けてしまった。著者は、電機メーカーに勤務した経験があるのかも?

八千代ハルさんの表紙を見て想像した内容とちょっと違った。甘くない。
まだ一回しか読んで居ないけれど、私には余りピンときませんでした。
もう一度読み返すともう少し良さが味わえるかもしれません。

『運命』に抗うΩを愛し続けるαの忍耐夫

萌えなかった・・・ 
Ωの『運命』に抗いたいΩの瀬戸千尋
千尋は、一流の執事長を目指していたが、「運命の番」の力に流されてヒート中に番い、αのレオナードの子を身籠り、母になった。千尋視点で書かれているけど、真の主人公は、突っ張る千尋に愛を注ぎ続ける、気の毒なα夫だと思う。読みながら、レオナードとおシンがダブってしまった。

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粗筋
αからΩに性が変ってしまったために、千尋はα専門の学園を中退。
それが理由で両親は離婚。
執事を英国で修行。日本で得た仕事は、かつての学園理事の執事だった。
実は、αのレオナードは退学を申し渡した時から、千尋を「運命の番」と感じて 忘れられずにいた。
執務中に千尋はヒートになり、仕事仲間から暴行されかけた時、レオナードに助けられる。ピルを飲んでいたのに、0.1%の確率の妊娠をする。
妊娠を大喜びするレオナード。愛情深いαの夫は、懸命に手を尽くして配偶者と子を守る。自分を溺愛するαと結婚して、可愛い息子まで授かったのに、千尋は、トラウマを解消できず自分の人生に納得しない。
「Ωの運命に抗いたい」と思い続ける主人公は、両親の離婚がトラウマになっていた。プロポーズにも、結婚指輪も拒絶をする訳は、αの心変わりを恐れているから。
事実婚の親を持つ息子・芙蓉は、母親のことで幼稚園で嫌な思いをしている。
法的に夫婦になることで息子を守る決心がつかない癖に、夫の浮気のゴシップ報道で嫉妬。抑制剤を呑まず、ヒート中に夫の部屋に忍び込み夫の匂いを嗅いで回る。
千尋が、時間をかけて結婚を考えようと呟く場面で終り。
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・・自分が傷つきたくないだけの千尋は、理由をつけて意地を主張して夫に甘える。独りよがりな突っ張った生き方には、萌えきれないし、偉いとも思えない。損な生き方を選択しているので、読んで面白味が無い。

「初めてのオメガバース作品だ」とあとがきにありました。
ウイキには、「日本の女性ジュブナイルポルノおよびラノベ作家。ラブコメを得意とする萌え小説家 」と記載がありました。
ラブコメが得意・・でもこの作品は、どう読んでもラブコメではない。

褒め所ない書評を書きにくい内容ですない(悪口になってしまうか)。他サイトで良いレビューが無いのも仕方ないなぁ、と思う中身でした。
私の読後感想をまとめると以下。
作者の「萌え所の勘違い」があるのじゃないか?。
「ジェンダー」、性差別をテーマにしたかったのかもしれない。
この作品はBLとしても、恋愛小説としても不完全燃焼、続篇で二人のその後を補完をしてほしい。
α夫が気の毒で、読後モヤリます。

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女性向けジュブナイルポルノ・レーベル:
性描写を含む娯楽小説であり、官能小説の一ジャンルの事。ファンタジーが多い。「子供向けの」という意味もある。一般的な官能小説ではセールス上の観点から禁忌とされるファンタジー・SFなどの世界観が幅広く用いられ、また読者に受容されている。
参考にしたのは、ウイキ。

独創性高いファンタジー・・・

粗筋は、独自性があって面白いファンタジーでした。
可愛らしい純愛の異世界物語です。

せっかくの面白い作品なのに、残念なのは、誤植。
校正しないで商品化しているのか、文章まるごとダブリ部分があって、
間違い探しをしているような気分になり、楽しめなかった。
ひょっとしたら、著者自身の故意にくりかえしたのかな? 謎。

この規模の会社で校正部が無いってありえないと思ったけど、調べたら資本金が意外と小さかった。がんばって欲しいです。

美貌の母親の面影を一真に観る4人

電子版を購入。
著者は、SF作家の野阿梓 の知己と知り、消えた興味が再燃しました。
野阿梓 さんのHPに、山藍さんの作品の書評があります。
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1巻の感想。
初期の作品のせいか、ドロドロ凌辱の変態攻めはありません。
・・一真に纏わるのは、美貌の母親の面影を兄に見る弟と、美貌の妻に捨てられて未練を持つ元夫たち。一真に母の面影を観る4人が、協定を結ぶ影で一真を囲うが、影で夫々独り占めをしようと色々小細工。

2巻、3巻は、感想を書く気力がわかないコメディでした。

山藍作品の読後に感じるのは、著者の嗜好性を満足させるために楽しんで書いてたのじゃない?これでもか、これでもか、と苛めて攻めて、雪深い季節の鬱々としたものを発散させているのかな~?。豪雪地帯育ち特有の、湿った情念と怨念を感じます。娯楽がソレしかない地方のフェチが、小説に現れているのかもしれない。

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電子版は、3巻に分割されて、挿絵無し、本編のみでおまけなし、あとがきなしです。
1-3巻がセール価格だったので、まとめて購入。
夫々が、完結しており、続きの連載ではありませんでした。

凝った装丁なので、在庫があるなら、紙版を中古で買う方がいいと思います。
キラキラしていたり、この著者の紙版は、装丁に工夫をされていて、カバーを外した状態でも綺麗です。
アマゾンの中古本は、本の状態の写真が添付されていて、比較が可能な場合もあり、チェックできます。買うなら、単行本が綺麗で挿絵もあり、楽しめる。
この再販版は、初売りの形は箱入りだったそうですが、箱入りの中古本はもう珍しいかもしれない。
著者HPから直に注文したら、初版がまだ買えるのかもしれませんが。

出版界には壁がある

一般向けレーベルで文学っぽく仕上がった一冊。 
【【講談社版】美しいこと 】を読みました。
今本屋で手に入るのはこれしか無い。

木原音瀬さんの「箱の中」に続く講談社文庫版です。
文章に無駄がない、賢い著者の名作が、BL以外のレーベルで出版されたことは、嬉しいことなのですが
・・?? 中身に疑問を感じました。参考にしたレビューと中身が違うから。

▶ 【蒼竜社 美しいこと(上) (Holly NOVELS) 上下】
中古本を取り寄せて、旧BL版と比較して読みました。
値が張ってます。ナルホド。BL通が、中古本を求めるからでしょう。

▶一般向けとBLのボーダーラインが、分かる仕上がり。
出版界にもジェンダーレスへの意識改革が必要と思う作品でした。出版社には、「偏見」の大きな壁があるみたい。編集側の線引き所が認識できます。
旧BL版のストーリー展開を読んだ人なら、分かる
→→最後の章【愛しいこと】と【愛すること】が収録されていない。
電子版は、添削を隠したいのか、目次がない(情けない)

付記;(本作は蒼竜社ノベルス『美しいこと・上』と『美しいこと・下』より本編「美しいこと」で構成いたしました)の意味は、そういうことだった。

凪良先生も、一般レーベルで出版されていますが、なんかパンチ不足というか物足りない。
著者が書きたい事を制限して仕上がった本=本当に著者が書きたかった内容と異なる形に仕上げた本が、著者の芸術作品と言えるのか?過去の同名の作者の作品と言えるのか疑問です。

こんなつまらない「普通に捕らわれた偏見」に満ちたことばかりしているから、本が売れなくなるのでは? 「ペンは剣なり」で書物で思想革命した時代の名言は出版業界ではもう死語なんですね。マイノリティに目線を向けるものが多いBL作品に、偏見をもたせるような扱いを出版社は改善するべきだと思います。そもそも、普通って誰がきめているの?

異性間であろうと、同性間であろうと、人と人の恋愛には違い無いです。差別は必要ないのでは?
極東アジアには儒教思想が土台にあって、契兄弟は知識人の嗜みとして許容されていたのに、西洋化とキリスト教の布教と共に蔑みの対象になってしまったのが残念です。

★愚痴レビューを読んでイイネしてもらえると思っていなかったので(*_*; ありがとうございます★

・・・

表紙がとても綺麗。
大地の精霊のお話と紹介文にあったので、吉原シリーズに珍しい作品があるーと、試し読みしないで電子版を購入してしまった。
https://bit.ly/3cznZ3V
「緑なす大地を育む『貴腐(きふ)』・・同じ魂を共有する特別な一対。雄性化したタカはリュウが体内で醸す精蜜を吸う・・」

つん読半年。すこしずつ読んで、上巻やっと完了。
進まなかったわけは、納得できない用語の使い方がされているから。
「緑なす大地を育む『貴腐』」
「貴腐」って、ワインの貴腐菌、灰色黴のことですよね?大地を育む一対の精霊の名として、どうなのかなー・・と違和感を感じて進まなかった。

それが無ければ、楽しく読めたのかもしれません。残念。
他の名称にされていたら、受け付けたかもしれない。下巻も買ってしまった。。。頑張るしかない。
下巻の読後、捉え方が変れば、下巻で訂正します。

世の中の「普通」とは一体何なのかを問う作品

「【本屋大賞(2020年)】愛ではない。けれどそばにいたい−。再会すべきではなかったかもしれない男女がもう一度出会ったとき・・・」
・・魅力的な紹介のPOPに惹かれました。

「美しい・・」シリーズは、粘着気質の若干変態なファンが追いかけまわし、逆に居ないと喪失感が湧くアイドルから愛されるに至る、心理描写が面白くて、攻めの奇妙さが受けた作品。
・・私の好みじゃない変態が登場するので、キモくてダメだった。

この作品も、凪良先生の心理描写の本領と言えるのかも。
変なもの、奇妙なもの、普通でないものを描写することがとても上手です。観察眼が鋭い。

この作品だと、変なもの役は、加害者にされた「文君」
ちゃんと理由もあるのに、世間はそれを認めない。
酷いことに、文君にお世話になった女の子も弁明して庇わない(この女の子の狡さとも解釈できるキャラ、私はとても嫌い)

でもレッテルの基準となる「普通」って、何だろう?
世間の「普通」に抗えず、被害者という扱いになった女の子。
実際は違うのに、加害者になってしまった男の子。
二人の視点で物語は進行します。

心理描写が丁寧すぎて、不評を買っている一面も。
ファジーな村上春樹風とか、色々な意見が書評に投稿されていて、作品より、レビューの方が面白かった。

★ムカっときたのが「BL作家が本屋大賞」の、嫌味にとれる一文。
BLの方が、短編で書き上げる文章力と構成力が必要なのに、随分な偏見です。力量ないと、BLジャンルで生き残れない。マイノリティに愛の視点を向けるBL作品の多くは、倒錯系と言い切れない。正しく理解してほしいです。
オスカー・ワイルドの人生を知って、偏見と闘う難しさを知りました。

苦手・・

短編漫画のアップテンポな展開に読みなれてしまうと、
こういうじっくりゆっくり変化に乏しい展開だと、先の筋が読み切れず苦しくなってしまう。
記憶喪失のリクトの視点と口調で展開するお話が、眠くなってしまう。
HONTOの電子版に、挿絵が無いせいかもしれない。

閉じて開いてをもう5回ほど繰り返して、2カ月たつのにまだ半分も読み進んで居ない・・後から買ったブライトプリズン9巻を先に読了してしまった。

書評の評価が高い、本当は面白い内容なのだろうと思うのですが、進まないので一旦終り。
読了後、また書き換えするかもしれませんが、挫折。

漫画だった

小説?。。と思い込んで、調べずに続篇だと思って電子版を購入。

なんと、漫画でした。イラストもチョビットはいってます。←試し読みは表紙迄だった。

弁天の吐血。体内の汚れの排泄が終わったら、不死の体の完成ということらしいです。
長恨歌下に、弁天と交渉をもった人に、鉄の不死の影響が現われるとちょっとだけ書かれているんですが
沙門の吐血は、弁天経由の鉄の遺伝子によるもの。キメラの影響・・鉄の不死の力が欲しくて執拗に弁天と交渉を沙門は繰り返していたのか~・・読後しばらくして気づきました。

殴ったり噛んだり狂犬のようだった

https://www.chil-chil.net/compNewsDetail/k/801authors108/no/17952/
を読んで、読みました。

「残酷な神が支配する」のダイジェスト版のような作品だった 酷すぎる。血しぶきが何度も飛ぶ、何かを打つ音がする。

キチガイに等しい弟。こういうやつは、常に他人が悪いとののしっている。自分が悪いとはちっとも思わない、弱いから認める事が出来ない。
お兄さんの愛が、弟の記憶喪失と心の歪みを癒していく物語。
お兄さんが、ボロボロになっていく様子を読むのが辛かった。
途中で放棄しない人にしか、無しえない奇跡だと思う。

評価 中立。流血は苦手です。