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女性襖くろーらーさん

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JOY コミック

絵津鼓 

阿久根くんのキャラが性癖に刺さってしまい……。

阿久根くんの存在だけでも個人的に「神」評価ですどうもありがとうございました。

後頭部を触りたくなるような短髪! うつくしいうなじ! 僧帽筋の素敵な後ろ姿! そして筋肉!

あぁ……。

容姿と言動がマッチョなのに可愛い絵柄を描く四コマ漫画家で、元保育士で、しかも優しいという、要素てんこ盛りの阿久根くんのキャラクターさいこうです……。

気づいたら阿久根くんばっかり見てしまうので、読んだのけっこう前なのに、なかなかレビューできずにいました。頭に思い浮かぶのがついつい「阿久根くん、よき」の短文ばかりになってしまい……。

ストーリー面では、豪くんがBLのつもりで描いたゲイ文学の香り濃厚なキャラデザを自ら惜しげもなくバリッと破るシーンが好きです。

これは豪くんの裡なる闇が深そうで怖い!

売れっ子天才少女漫画家の行動は計り知れないものがあるともいうか。こう、自分の生み出したキャラや世界に執着しないことが売れる秘訣だったりするのかな。と、素人ながらも創作をするもののミリも人気のない私は、己の自キャラへの執着度合い(所詮私はキャラ萌え星人)を顧みつつ、しみじみと考えてしまいました。でもやっぱ怖いな。

豪くんと阿久根くん、両方共に火力の激つよな支援者がいるところが、BL漫画としてはユニークな感じです。智文も響くんもアクがめちゃめちゃ強くて繰り出す暴言の数々には胃もたれがしそうですけど、続編の『JOY second』も読んだらけっこう好きになれました。

巻末に、番外編の序章があります。ページ数の関係で本体は単行本に載らなかったということですが、じつは『JOY second』の巻末に収録されております。うっかり電子単話で買わないように注意です! (私はうっかり買いましたw)

雑音 コミック

春泥 

すこし不思議なBL短編集

ものすごく既視感のある表紙が前々からかなり気になっていました。

ページを開いてみれば、ものっすごい高画質で保存されている、あの頃の絵柄!!

なんか……特定の誰に似てるって感じではないのですが、こんな感じの絵柄が流行ったシーズンが昭和と平成の境目くらいにあったなっていう。

しかも伝説のK大Y田寮が登場したり、犬の絵柄が流れ星Gに寄せられていて、思わずニヤリとしてしまいますね。

そして漫画がべらぼうに巧いです。

ちるちるの作品紹介記事では闇系なのかな? って感じの紹介のされ方ですが、どの話も不思議で始まりBLでオチるので、ふふってなりました。

しかも性癖ぶっこみ系ですね。1話めのブレースキスが顕著ですが、特殊性癖が重なった方には大喜びされそうです。

久しぶりにすごいものを読んでしまった……。

初読のときに、こんな切なさとキュンの溢れてる作品てある……!? と、やたら感動してしまい、もったいなくてしばらく再読できなかったほどです。泣けるとかじゃないんですけど、ハートにじわりと染み入ってくるやつでした。はぁ、この感動は上手く表現出来ないな……。

1巻も良かったけど、2巻はそれを更に超えてきました。

今回は内容がけっこう盛り沢山でした。吾妻母がピンチだったり、久慈兄が一次帰国したり、吾妻に新しい仕事が見つかったりなどなど。

そんな様々な出来事が起こる中で、でも吾妻も久慈もいい大人なので自分の気持ち一つでどうこうするのではなく、ひとの気持ちを思えば言えない、呑み込まなければならない思いなどがあって。

それで落ち込んでしまう事もあるけれど、互いにさりげなく相手に手を貸し慰め合うのが、すごく良かったです。って、ボキャ貧でなんかすみません。

久慈が実は吾妻のことをかなり好きで、ド直球で好きだよと告るわりには、それは自分の気持ちの問題で吾妻には関係ないって言い切るのが、大人の恋だな? と。あ、いや……大人の恋ってなんだろ……私もいい大人だけど、久慈の謎理論にはちょっと驚いたというか、そんな思ってても言わないようなことをわざわざ口に出して言うのって絶妙大人じゃなくて萌えだな、あっそうかこれは萌えだ、わ~萌えだぁ~~! と後からじわじわ萌えが来ました。

って、なんだか変な感想になってしまいましたが、次巻もたのしみです。

しっとりとした大人のボーイズライフ

会社員人生に疲れてリタイアしてしまった吾妻。一方、八年前に華々しく会社を去っていった久慈は、一見、今は好きな事を仕事にして悠々自適に暮らしているようです。

そんな二人が再会し、久慈が吾妻にバイトを持ちかけたのがきっかけで、吾妻が久慈の家に半ば居着いてしまいます。

なんてったって、久慈のお家は高級住宅街に建つ瀟洒な一軒家。しかも家の中は夥しい量の本があり、庭は緑で溢れています。本読みにとっては素敵すぎる環境。しかも家主の久慈の作るご飯は美味い!

吾妻にとっては久慈の性格が悪い(?)以外は申し分ない環境と待遇で、ゴロニャンと甘え暮らしているのかと思いきや……。実は久慈にも色々と事情があって、そんな彼には吾妻の存在が癒しのよう。つまり、二人は共依存関係なのです。

このまま、訳して飯食ってセックスしてという暮らしを末長く続けられればいいですが、何しろ彼らはまだ38歳。人生の半分も生きていないのに、本当にリタイア出来るわけもなく……。彼らの穏やかな日々には、有限の儚さがつきまとうのです。そんな甘くてちょっとビターなボーイズライフを、きっと見守りたくなることでしょう。

忠犬と飼い主の攻防戦。

ホストの悪行が巷の一部で話題の昨今ですが、本作のホストは極太客にガッツリ貢がせる、伝統的? なタイプのホストなので安心して読めるかと思います。

ホストに貢ぐ姫達が竜虎相搏つ場面も若干ありますが、富豪VS富豪の頂上決戦なので、庶民にはなんかすげー! ってだけで脅威にはなりません。一生手の届かない世界なので。

ホスト三部作の3作目です。私はまだ他の2作品は長めの試し読み程度しか読めていないのですが、それでも本作品単体で楽しんで読めました。

主従BLというか、従主BLでした。待てが出来かねる忠犬×圧倒的キングな歌舞伎町No.1ホストのカップリングです。

ラグジュアリーで緊張感のあるストーリーと絵柄がマッチしていてよきです。

受けの邑さんがなかなか落ちてくれないのと、忠犬攻め弥勒がめげない・打たれ強いのがよかったです。

従×主……だけど、下剋上にはならないこの感じ……素敵……。

ピリッと引き締まっていて、とにかくカッコいいカプです。

辛口のBLが読みたい方におすすめです。

はぁ……笑った……。

本を開いてすぐに、なんか主人公のこの子に既視感があるような? と思ったら、『SUPER NATURAL』のおまけ漫画に出てきた鈴カステラみたいな子だ!!

鈴カステラの妖精さん・拓海くんが、ラウンジの黒服・欣也くんと出会い、彼女が出来た時の為にデートの練習を一緒にしてもらったりなんだりするというお話です。

拓海くんはかなりのドジっ子という事なんですが、その言動はドジっ子の枠を超越した何かで、やることなす事全部が面白かわいい。

そんな拓海くんに、爆笑しつつもちゃんと合わせてくれる欣也くんの懐が、高校生とは思えない深さ広さです。

二人とも過去にシリアスな片恋をしていますが、それで物語全体が暗くなることはなく、全体的に笑えます。

疲れた日の寝る前に読み返したい1冊でした。

観光ゲイバーの愉快な仲間たちとキャッキャする幸せな世界……、

かと思いきや、2話で早くも奈落に突き落とされた!?

嘘でしょ……まだ、既刊5巻の中の1巻目だょ……。

と、白目剥いた次第です。

冒頭の舞台はゲイバー。といっても、ゲイだけの為ではなく、ゲイ以外のお客さんも受け入れている観光ゲイバーです。そこの店員のしのぶが彼氏にフラれて傷心の時、ふらっと店に呑みに来た外国人のような風貌の若者・マコ。

しのぶの元カレの荷物を片付けるのをマコが手伝った事により、二人は友人に、そして恋人同士になります。

ところが、ある夏の日、ゲイバーの皆で毎年恒例の海遊びの帰り道、一行を乗せたバスが交通事故に巻き込まれてしまいます。

重軽傷を負った仲間たちの中で、しのぶだけが意識を取り戻さない。昏睡状態になった彼を、マコは支え続けます。

ゲイバーの人々の掛け合いが楽しいだけに、幸せが長くは続かなかった衝撃がすごい。いやいやまって、『タッチ』だってかっちゃんが死ぬまでもうちょっと長くあったでしょー。とか、嘆いている間もないくらい、しのぶさんが昏睡している間も店の皆がキャイキャイしてて面白いし、しのぶさんの母・百合子さんや、マコの勤め先の「外人部隊」の人達など、脇役が盛り上げてくれるので、そんなに悲愴感に打ちのめされる感じではなかったです。

でも、周りがにぎやかなだけに、ふとマコが独りきりでしのぶさんとの日々を回想してるシーンが切なかったです。

しのぶさんの担当理学療法士の東條さんがマコにアプローチして来た時には、これからしのぶさんが目覚めるまで長い間ドラマが展開していくのかなあ、と思ったらあっという間に約十年の月日が流れて、おおっ!? ってなりました。

目覚めてみたらすっかり大人になっていたマコに、どうするしのぶさん!

続きが気になるところで次巻に続く! となってしまいました。気になる……でもいいんだ、三巻までまとめて買ったから。

怒涛の1巻でしたが、読みごたえがありました。

SUPER NATURAL/JAM コミック

絵津鼓 

ノブルがすっかりいい男になってまぁ……。

リアルタイムで連載を追ってたら、ノブルの大成長ぶりにしみじみと感動して泣けたんじゃないかなと思うのですが、生憎、専門時代編とまとめ買いし一気読みしたもので……。リアタイ出来なかったの悔しいです!

ともあれ。

ノブルがすっかりスパダリっぽくなり、平穏にイチャラブ暮らしをしている二人なのかと思いきや、今度は大地が悶々とするターンです。……て、よ、四年後にか……? むしろ今までそこ気にならずに暮らしてこれたのがすごいのでは。

なぜか「ゲイですか?」と聞かれるようになり、自分の雰囲気に滲み出る何かがあるのか? と悶々とする大地。四年の間に気づけば「受け」でないとイケないように身体が変わっているわ、ノブルが自然に甘やかしてくるわと、自分の男としてのアイデンティティーが危機的状態であることに大地は急に気づくのです。そして彼は(おそらく)いまだかつてなく愚図り始めるのですが……。

これはいわゆる「喧嘩するほど仲がいい」ってことなのかなと。大地は何が不満なのかちゃんとノブルに言葉では伝えられないけど、とりあえずグズグズごねごね出来るのは、ノブルの包容力を信頼してる故なのではないかと思いました。

作田ちゃんが彼氏に本音でぶつかっていけずに悶々としているのと対称的ですね。仲良くないと喧嘩って出来ないもんなのですな、うん。

ところで作田ちゃん! BLの間に割り込んでくる鬱陶しい女キャラポジションの作田ちゃんですが、私けっこう作田ちゃんのことが好きです! キラキラ猛禽系女子だけどガチで幸薄そうで、でもちゃっかりノブルの事は狙い撃ちしようとしてくる強かなところがw でもちょっと肉食かますのには勢いが足りてないというか迷いがあるところが。いいですね……。自分の身の回りに出現しない限りは、味のあっていいキャラです。

作田ちゃんの恋愛相談シーンは、切なくてついノブルと大地そっちのけで熟読してしまいました。でも作田ちゃんそれ、「踏ん張り時」じゃなくて「潮時」のほうだと、おばさんは思うの……。

うっかりノブルと過ちを起こしかけたけどなんとか踏みとどまれた作田ちゃんに幸あれ!

で。本筋に戻ってノブルと大地ですが、「喧嘩するほど仲がいい」タイプの痴話喧嘩だから仲直りへの道は真っ直ぐだろと余裕ぶっこいて読んでいたら真っ直ぐ別れ話に行き着いたのでびびりました。

えー!? でもこの進行めっちゃリアルだ……。それまでずっとラブラブだったのにこの流れで突然の別れになって一生会うことの無かった二人って、人類史上で何兆組いただろうか……。うわ、絶望? これ絶望かな???

とハラハラしましたが丸く収まってよかったです。でも別れ話シーンの心理描写のリアルさには「神」ボタン百回押したいですw

ラストで仕事仲間にカムアウトし、結婚指輪も嵌めてるノブルと大地にほっこりしました。末長くお幸せに~☆

SUPER NATURAL コミック

絵津鼓 

素直じゃないノブルの成長がすごい。

とくに深い理由もなく『JAM』とセットで買ったんですが、セット買いしてよかったです。あのノブルがこのノブルになったの!? という驚きがありましたし、JAMを最後まで読んでからまた専門時代編の第1話に戻って再読すると、しみじみとした味わいを感じます。

とにかくノブルの成長がすごいです。

専門2年生の時のノブルは努力嫌いのチャラ男で、ともすれば努力家の大地のことを妬んで足を引っ張っているようにも見えて、危うい感じ。

それが、ノブルがどうして大地に対してツンツンとした態度を取るのか理由が判明すると、実はかなりノブルって賢いし、大地と二人一緒にいることで上手くバランスが取れる、ベストパートナーなんだなということがわかるという。

冒頭でだいぶハラハラさせられたからか、ノブルすごーい!! っていう感動がでかかったです。


何気ない描写やセリフに萌えがありました。私はノブルが大地に前髪をピンで留めてもらうシーンと、「7倍くらいゆっくりして」というセリフが好きです( *´艸`)

猜疑心の取り払われた後に残ったのは……。

これからめちゃめちゃネタバレします。

手っ取り早く購入の決め手が欲しい方向けにネタバレした後、個人的な感想をちょっと書きますねー☆

(個人的には、ネタバレを読まず前知識0で読んで欲しいのですが……)

では以下御自衛お願いします。













ものすごくボーイズがラブしています。熱々です。熱烈に恋してますよ!!

しかし、エロは限りなく無に近いです。でも萌えとエロスと癖(ヘキ)はあります。

イジメ描写がだいぶキツいので、トラウマのある方は気をつけてください。

グロは上巻よりは薄めかなと。相変わらず殺人と解体はあるしヒトスムージーを食す場面もあるけど、そんなに多くないです。

なんとなく百合の香りがします。氷室冴子の『さようならアルルカン』みたいな。かといって女同士のカプと置換可能かというと、いやそれは無理……やっぱりBLだからこそこうなるんだと思われます。

イベント・インシデント・アクシデントの連続なストーリーなので、かなりスリルがあります。

バドエンです。拾う骨も遺さない勢いの、完膚なきまでのバドエンです。


以上、ざっくりとしたネタバレでした。購入ご検討のお役に立てば幸いです。



***


上巻がすごく刺さったので、下巻の発売まで待てずに掲載紙を買って連載を追っていました。毎回が予想外の展開で、どこに向かって連れて行かれるのかわからないスリルの虜になってしまい、雑誌の発売日を首を長ーーくして待つ日々を送りました。無事に最終回まで辿り着き、下巻も手に取れて感無量です。

最終回を読んだその日はガチで一日中泣き暮らしてしまったし、その後三日はふとした時に思い出し泣きをしてしまったし、一週間くらい立ち直れませんでした。

一生心に残るBLになりそうです。
リアルタイムで連載を追って読めて、本当によかったです。

好きな所を挙げたらキリがないし、その全ての感想を書いたらあり得んくらいに長くなるのは確定なので、ちょっとだけ。

ラストシーンで間宮が思い浮かべているのが庭でモン吉と遊ぶ佐田の姿な件。上巻にもあるシーンですが、下巻を読む前は、シンプルに間宮が佐田に恋をしたか、あるいはずっと佐田に対して懐いていた気持ちを恋というのだと自覚した場面なのかなと思いました。

が、下巻収録ぶんを最後まで読んで思ったのは、あの時が、間宮の中に長い間わだかまっていた佐田への猜疑心が雲散霧消した瞬間、なのかなと。

高校時代、間宮(沢尻)は佐田がしてくれた事を偽善だと思って素直に喜ぶことも感謝することもできませんでした。しかし、十年以上の時を経て、佐田がモン吉と遊んでいるのを見、モン吉と昔の自分を重ねたのかもしれません。そして、佐田の善意には全く裏がないと悟ったのではないかなと。

佐田という人は、誰にも顧みられる事なく片隅に蹲っている者の小さな声に耳を傾け、自然に手を差し伸べることの出来る人なのだと。

それに気づいた瞬間、間宮の心から猜疑心の雲が晴れた後に現れたのはただひとつ、恋心だったのではないでしょうか。そして、もう疑わなくていいという事自体、間宮にとっては大きな癒しだったのではないかなあと。大袈裟にいえば、世界への信頼が回復され、人生は生きるに足る価値のあるものだと知ったかのような。

間宮にとって佐田は昔も今も救済者なんですね。たぶん……。

とか考えたら余計に泣けて来ました……グスングスン

佐田を生かす為に次々と殺人を犯し、更には全人類を標的にすることまで企てるなど、間宮のしたことは決して正しい事ではないけれど、間宮の佐田への深くて激重い愛には心打たれ、胸を締めつけられました。

はぁ、間宮はほんと世界一可愛い受けでした……。


ちなみに、上巻の表紙にはたんぽぽ、下巻の表紙にはピンクのチューリップが描かれていますが、これらの花言葉を調べてみたらものすごくエモーショナルでした。ご興味のある方はどうぞググってみてください。ハートが砕け散りますw