4作品収録された短編集。
短いですがどれも文章力がやたらと高くて、1作ごとに作風がガラッと変わります。山藍紫姫子先生の圧倒的な文章力に脱帽です。すばらしい作品集だと思いました。
「クリームな僕」
オークションで落札された無垢で純粋な猫耳美少年が調教開発される話。リバ、3 Pありでめちゃくちゃエロくて最高でした。
「ディナーには僕を」
万引きの冤罪をかけられた中性的美少年が警備員に捕まって、尋問(言葉責め)されながらめちゃくちゃにされる話。これは短くてものたりなかったです。
「天児」
朱雀楼という売 春宿で体を売る少年の話で、語り口調で古めかしくて面白い。
主人公がモブにめっちゃくちゃにされる内容で、どエロいんですが文学的であまりエロく感じないです。
「妖精王子東京へ行く」
妖精画家の主人公がヒョンなことから妖精の王子様を捕まえて家に連れて帰り、奇妙な同居生活が始まります。妖精と画家のケンカップル、意外な展開で笑えました。
韓国もの。さわやか好青年を装った殺人鬼×バイのメンヘラ君。メンヘラ男子がストーカーをしていた相手が実は殺人鬼!その秘密を知った為に捕まって監 禁されてしまいます。
もうめちゃくちゃ恐い設定ですが想像以上に面白くてはまってしまいました。他の作家さんでは、登場人物がこれだけ病んでいると支離滅裂な展開になる事も多いのですが、この作品はストーリーがよく練られていて淡々と進んでいきます。
病んでる中でも登場人物の心理描写が上手くてすごく良いと思いました。
ただ最初は面白いなと思っていたのですが、主人公2人の性格が胸糞すぎるのと、あまりにも鬱な展開がダラダラと過ぎて、続けて読んでいると辛くなってきました。