ともふみさんのマイページ

萌×2作品

女性ともふみさん

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何者も立ち入ることができない絶対的な関係

前作『チェンジリング』が、運命を掴みとる話だとしたら、こちらは運命を掴み損ねた話…と言うとだいぶ悲劇的に聞こえるかもしれないけど、運命とは所詮一つの分岐でしかなく、道が逸れたからといって待ち受ける未来が嘆かわしいものとは限らない。人生の操作権が自分の手にある限り、逸れた道を再び繋げることもやはり自分次第。そんな読後感でした。

アンリは皇子でありながら不吉な取り替え子として生まれ、18年も隔離育成された純粋培養くん。育てたのはこれまた清廉潔白な聖騎士のオルトなもんだから、逆紫式部という美味しい設定にも関わらず、二人の関係性は色んな意味で超純粋です。

アンリにとってオルトは名前をつける必要がない相手だったんだよね。普通は大勢の人と関わって比較対象があるからこそ自分の中で相手が家族なのか友人なのかという関係性を無意識にカテゴライズしてる。
でもアンリにとってはオルトだけが深い人間関係を持てた唯一の相手だから、オルトはオルトでしかない。
親代わりであり、師であり、友であり、従者であり、恋する人であり、その感情全てがオルトただ一人に向けられていて、名前がないからこそ絶対的な関係性へと至らしめている。でも二人とも無自覚なんだよ。
その危うさと甘美さがまさにこの作品の屋台骨になってました。

客観的にみればルカとゼイン組の方がよほど悲惨な目にあってるんだけど、ルカは妖魔に堕ちない。でもアンリにとってはオルトが傷つけられただけで“魂が壊れるほどの苦痛”になってしまう。その書き分けがさすがだなと思った。
救世主的な役割を与えられているアンリとアンリに絶対の忠誠を誓うオルトという図が、真名によって全く異なる図になるのもぞくぞくしました。

もう一つ個人的に萌え滾ったのが、異形えち。隠れ異種姦好き隊としては、奈良さんの絵で拝めるなんてお布施したいくらいのご褒美でした。私前世でとんでもない人助けでもしたんかも。よくやった前世の私。
すごく面白かったのに神評価じゃないのは、ルカの預言の力とか設定止まりなもどかしさがあったのと、何年も前からハネスじじぃの正体と企みが判明してたんだから国難を前にもう少し策を立てておこうぜっと思ってしまったので…。

スッキリと決着ついてないので、続編超待ってます。
次の主役組はエンリケとグレイかな?いやいや沙野さんのことだからにっくきシベリウスという可能性もなきにしもあらず。私的にはルカとゼインが大好きなので、もっかい主役はってくれたら全私が号泣します。

アホエロ界の巨匠

もうすぐまさかまさかのアニメが公開です。『イエスかノーか半分か』の同時上映にこの作品をチョイスした人は、酔っぱらって転倒した際に頭でもぶつけたんですかね?

他の追随を許さない輝きぶりからアホエロ界の明星と(私に)呼ばれる紅蓮さん。
作風は基本的に、エロ100下品50000アホ10000000くらいの主要成分なのですが、このシリーズに関して言えば愛成分も100000000あるので(作者比で)読みやすいです。前作のあらすじも親切に記載してくれているので単独でも大丈夫。

晴れて恋人となった真琴の大事なお尻を守るために、今回も我らがヒーロー金太狼の恥技が炸裂してます。「菊門アタック」「おいなりさん締め」「ポロリ落とし」「股間ドリル」…その他多数の華麗な技をご覧いただきたい。綺麗かつ高い画力で描かれるアクションシーンが躍動感たっぷりで実に素晴らしい。ま、下半身丸出しなんですけど。
大技「大輪菊乱舞」なんて鬼の金棒が金太狼のお尻にぶっ刺さり、鬼の下半身の金棒が元敵のお尻にぶっ刺さり、その向こうで真琴が大股開きで菊門見せて空中舞ってます。ちょっと何言ってるか分かんないと思いますが、読んでる私にもよく分かりませんし、何でこれを見開きシーンにしたのか紅蓮さんの思考回路が異次元すぎて、もはや神さまかもしれん。拝んどこ。

お下品&アホさが成層圏突破してますが、みんな清々しいほど大真面目に下半身丸出してるので一周回って癒されます。日頃の小さな悩みもどうでもよくなりました。ありがとう金太狼!ありがとう真琴!ありがとう紅蓮さん!!ありがとう、ありがとう…とう…とぅ…(エコー)

アニメの特報動画見てきました。
森川さんの美声で「恥っ殺!ポロリ落とし!」の決め台詞が聴けるわ、オリジナル曲「愛は無敵」で熱唱してくれてるわ、謎に英語コメントが多いやらで、色々素敵すぎました。
皆さんも是非とも見てきてほしいです。大開脚で出迎えてくれてますよ。

沙野さんの男前受けが帰ってきた!

アングラの世界に住むフリーライターのゼロと、国家組織に所属する刑事の鹿倉。
強い信念を胸に、違う世界で生きていた二人の男たちが出会い、やがて共通の目的の元共闘する姿を描いた、まさに男✕男の作品。

女の自分から見ると、肩を並べる男同士の絆というのはどこか憧れる。
鹿倉は、命さえ失うかもしれないと感じた時、後を託す相手に同じ警察内の同僚たちではなく、素性どころか本名さえ不確かなゼロを選ぶ。
ゼロもまた、鹿倉へ猜疑心を抱く中ですら、鹿倉の言葉を信じて行動に出る。

片一方に寄りかかるような不均衡さはなく、かといって全てをさらけ出し合う仲でもない。時おり、対抗心や戦意が顔をのぞかせることもある。それでも、根本的な部分では信頼が克つ。
ゼロと鹿倉の駆け引きじみたそういう微妙な心理が、かえって互いに認め合っていることの証左にうつる。
男女間や女同士とは一味違ったこうした関係性こそ、何故BLに惹かれるのか?という自分の原点を思い出させてくれて、個人的にはかなりの充足感が得られた。
しかも嬉しいことに、続編も決定しているそう。次回こそは鹿倉の悲願が果たせますように。

また、現実に起きた事件をベースにしているだろう点も大事だと思う。事実は小説より奇なり。

人の数だけ性癖がある

かわゆい顔してえげつない趣味の新キャラ狛くんが参加していたイベントで、さりげなく掲げられていた文句が名言すぎたのでタイトルにさせていただきました。「人の数だけ性癖がある」うむ。世界の名言集に記載待ったなし。

今日も今日とて、クズ君とカス君が愉快な仲間たちと一緒に、ツッコミ不在のほのぼの田舎生活を間違った方向に繰り広げております。最高。
アナルとちんぽ(椿ちゃんに見倣って伏せ字はしねぇゼ(✧≖‿ゝ≖))が大前提の世界線万歳三唱。深堀りするとただのゲスいエピソード満載です。頭のネジ?そんなもんは週始めのごみ収集日にでもださんかい!と、はらだ先生に叱咤された気がした第2巻でした。お陰さまで、だんだん葛谷と粕谷が可愛く見えてきました。穴…いや、あな恐ろしや。

とりあえず今回の個人的な感想と収穫を。
・粕谷のネコ度がうなぎ登り
・葛谷のタチ度が5ミリ上昇
・旅館でオナニーの正しい知識習得(Google先生は何でも教えてくれましたが世の中知らなくていいこともあるのだと身をもって実感中)
・葛谷と粕谷が束になっても敵わんくらいに椿ちゃんがかわゆい
・さすが匠の国日本(だいぶ違う)
・かぶら寿司は美味しいよ?by北陸育ち

最後に、名言に敬意を表して個人的な性癖願望を叫びたいと思います。
「異種姦よ増えろ~~~~~!!!」

今世紀最高のブロマンス

第801回日本びぃえるベストcouple最優秀作品賞を始め他801部門を受賞。してもおかしくない話題の作品。
音楽的才能の枯渇への恐れを抱く中学生聡実は、同じく音楽的苦悩に藻掻くヤクザの狂児と、宿命的出会いを果たす。二人の人生を決定づける運命の日へのカウントダウンの中、音楽への情熱と漢同士の義を貫きとおし、様々な試練を乗り越えてゆく姿に劇場が涙で包まれるーー。
大阪某カラオケ店と昭和ヒット曲を背景に、本来ならば決して混じりあうことのない2つの魂の交錯を眩しく紡ぐ珠玉の愛のエンターテイメント。
監督:脚本:和山やま
音楽:X JAPAN
主演:森丘中学合唱部部長、岡聡実
準主演:四代目祭林組若頭補佐、成田狂児
友情出演:祭林組員のみなさん、森丘中学合唱部のみなさん、岡家のみなさん

※このレビューはスベってますが、本作の品質には一切の関係はございません。ご安心下さい。

孤独な魂たち

ARUKU作品の根底には、いつも孤独な魂があります。
「世界が終わり、そして愛する人が死んだ」という、究極の絶望から始まるこの物語の主人公、はづ(羽繕)もまたその一人。
ファンタジーの本質は現実の反転や反映だと思うのですが、この作品にとっての現実とは、はづの孤独です。
つまり、ファンタジーというフィルターを通した孤独な魂の再出発が、時にはユーモラスで時にはシビアに時には無垢な独特のARUKU節をふんだんに交えながら描かれています。

悪魔のミシンで縫い上げた死んだ想い人そっくりの人形ゴドー(護堂)と、黒猫と雑巾。みんな動くけれど作り物です。そんなちぐはぐな面子と共に、はづはゴドーのたましいを探す旅にでることになります。
そして旅先で出会うのは、自分を必要とする生きものたち。

養父母から唯一受け継いだ仕立て屋の技術で手助けしていく過程で、人外の彼らの多種多様な思いに触れ、しばしば感謝を受けとります。
そしてニセモノのはずの、ゴドーから向けられる真っ直ぐで無邪気な「好き」という言動。
誰からも褒められず、誰からも認められず、自身の生に何の意味も見出だせなかったはづの心に、それらが知らず知らず浸透してゆきます。
道中での経験が、心が空洞化しているという意味ではゴドーと同じく人形だったはづの魂を、じわじわと漲らせてゆくのです。

そして、どうやら生前の護堂にも孤独の片鱗が見え隠れしているようで。
次巻では、天使と悪魔両方の羽を持つゴドーこと護堂がどうなってゆくのか、ほんとーに楽しみ。

ARUKUさんという人は、この作品に限らず、登場人物の名付け方が象徴するように、とにかく単語の選択やエピソードや小さなアイテムにもそっと意図込めるたいへん思慮深い作家さんです。
物語の着地を見届けた上で、何度も読み返して初めて全体図が理解できる(ような気がする)凡人脳の私としては、完結巻で真の評価を捧げたいと思います。

例え万人受けしなかろうが、他メディア化しなかろうが、とにかく稀有な作家さんです。
BL業界の方、どうかどうか大事に長くこの才能を育んで欲しいです。