甘食さんのマイページ

萌作品

エキスパートレビューアー2022

女性甘食さん

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今年度206位

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雰囲気は良かった

大正ロマン、絵も美しい、旦那様の養子の少年が実は愛人で家の使用人と道ならぬ恋に落ちる…設定はとても好みでしたし導入部分は面白かったです。旦那に陵辱されても希望を失わない健気な少年。旦那様と何やら因縁のある結城子爵の家で悪徳医者に愛人の少年が性的暴行をされ助けに駆けつけた(全然間に合わなかったけど)使用人が激怒して銃をぶっ放す…その辺まではすごく良かったです。

下巻での結末が何だか人として筋が通らないというか…いくら愛人にされていたとはいえ、攻めと共に底辺の生活から拾われ充分な衣食住・教育を与えられていた立場でその仕打ち?駆け落ちを試み、結局はお家を乗っとるってハッピーエンドとはいえちょっとモヤります。

で、下巻の主役は旦那様・環。少年を囲うエロジジイかと思いきやアンチエイジングの長髪美青年風の人でした。少年に手を出すのはアウトだけど薄汚れた人間を拾ってきて美しく育てるという性癖の人みたいです。本当は男を抱くより抱かれたかった人。

攻めの結城というのがどうしようもないやつで、奥さんも子供も大事、でも1番好きなのは愛人のお前(環)だよ、みたいな感じの人です。世間体を最優先しこれからも都合良くこっそり愛人関係だけ続けそう。環も美形なんだからもっといい恋人を見つけたら良かったのに。こんなのに固執するから性格歪んじゃったんじゃない?みたいな。何だか皆美形だけど性格を好きになれる人がいなかったという感想です。

時代が時代なので皆恋愛至上主義という訳にはいかなかったとは思うのですが。設定や絵は素晴らしかったと思います。

初めてのタイBL

どんなんだろう?とワクワク読みました。結構なボリュームと話が現在・過去と混じったり、視点も受けと攻めで急に変わったりとちょっと読みづらい面はありました。26歳の塾講師・テーン×30歳の監察医・バンが主人公です。

ミステリーは中盤で急展開があり、謎が謎を呼んで面白かったです。ラブの面で残念だったのはベッドシーンがほぼないというか朝チュン程度だった事。受け攻めポジもわかったのが最後にかろうじて、という感じだったので。ねちっこくエロを書いてくれる日本人作家やモノロマ文庫で出てる外国人作家に感謝。タイ人作家は奥ゆかしいのかな。長いストーリーだけに挿し絵も欲しかったな。表紙は美しいけどどっちがどっちだかもはっきりしないし。監察医だから手袋してる方が受けだと思うけど4歳年上に見えないしなー。

素敵だったのはタイ文化が垣間見えること。タイ料理が美味しそうだとかワイの挨拶(合掌するやつ)とか。あと「バンはテーンのものだよ」とかいう表現が翻訳だからニュアンス違うのかもしれないけどなんだか女子っぽくて可愛い。BLで世界旅行楽しいですよね。今私はタイの家の壁になってこのカプを見ている、みたいな(笑)

最後の書き下ろしはライトBLっぽくて楽しかった。惚れっぽくて好きな相手にすぐ大量のお菓子をプレゼントする癖のある学生が可愛い。モテモテのバン先生の次に好きになった人が意外。危険なとこ行っちゃったなーって感じです。

長いしお値段高めだけどちょっと変わった海外BL読みたい方にはおすすめ。ドラマだとさらに良さが出そうなストーリーなので見てみたいなあ。

救いのない話

95年の作品なので今のBLとは全然違います。一言で言うと最後に悪が勝つ、というか攻めに当たる男が本当に酷い奴でサイコパス・犯罪者で最後まで改心とか反省は皆無で美しい受け2人を自分の物にして支配するという話です。今でいうメリバかな。

攻めというより自分の気に入った者を徹底的に破壊する破壊神のような人。思考回路が理解不能です。年上の美人受けと年下の可愛い受けの持っている物全てを奪い去って2人の人生をズタズタにします。話が怖すぎてなかなか読み進められませんでした。

受け2人は教養があって話も合い、恋敵のはずなのに仲良くなって攻めと3Pとかもやっちゃいます。でも2人の愛する男は2人を他の男に犯させたり、輪姦させる事を何とも思わず寧ろそれを商売にする男。なんで高学歴なのにあんな男に惹かれるんだか、と昔あった悪い宗教集団を思い出します。

登場人物の誰にも共感できないので内容は完全に「しゅみじゃない」のですが、ストーリーは破綻してはいないしラストにもあっと驚かされたし、最後の作者の顔写真付きの対談も時代を感じて面白かったです。

ただ笠井あゆみ先生のイラストは素晴らしかった。今とはちょっと表現方法が違っていて、濡れ場も直接的ではなく植物のモチーフを使ったりしてキャラクターの心情を表す感じで耽美で芸術的でした。今のエロエロな感じもいいけどこれはこれでイイ!と思いましたよ。

イラストは神なので中和されて評価は萌です。でもこの作者の刑事物の話もあるとの事なので刑事受け大好きなんで買ってしまいました。なんかエロそうだし。また過激なのかなあ…ドキドキ。

間違えました

笠井あゆみ先生挿し絵の「四季無情」という小説のレビューを間違えてここにしてましたがレビュー削除できなかったので…申し訳ありません!

2人でひとつ

高い評価と「大正」と「奇譚」という興味深いキーワードに惹かれて購入しました。オカルトチックで不気味な乱歩ワールドみたいなのが大好きなのですが、これは明るく可愛いポップな大正物でした。表紙も大正タイルっぽいデザインが可愛らしくてポップですからね。

お屋敷の中の話中心だったので、所々大正っぽいワードは出るもののあまり大正ロマンは感じませんでした。大正は和洋折衷、新しくハイカラな時代の幕開けというイメージです。世界大戦はなかったけど最後の方に大震災がありましたね。

面白いと思うのは攻めと受けの持つ異能の関係性。攻めはある種仕事にも役立つ便利な能力ですが力が強すぎて副作用みたいなのが辛い。受けは受けで特異体質だけどそれは日常生活には全く役立たず、寧ろ不便。しかし攻めに対してだけはその能力は抜群に発揮される…みたいな。こうなると2人は一心同体でもう離れられません。センチネルバースの関係にちょっと似てる。 

ラストの方のエピソードはBLならではの切なさで良かったです。大好きな旦那様(攻め)とは離れられないからお見合いの席にまで同席しなければならないなんて受け切ない。可哀想!
 
しかし蜜月時代は一日中イチャイチャできていいけど何十年も経ったら片時も側を離れられないって結構大変だよね、とか仕事もせずに美味しいものばかり食べていたら受けは太って可愛くなくなっちゃうんじゃないか?とか妙に現実的に考えてしまって評価少し下がってしまいました。

BLはある種、夢の国なのでこんな風に考えるのはNGだと思うんですが。その世界観に浸った方が楽しいのに所帯染みた考えに陥ってしまう事がたまにあります。まあこの2人も年を重ねたらそれなりの距離感も保てるようになるんだよね、きっと。

大人の真面目なラブストーリー

イラストはyocoさんの大人同士のおしゃれな恋物語。最近の水原作品の傾向です。受けは顔は良いけど性格や趣味が地味でイマイチ女性にモテない30代の平凡な会社員。攻めは受けより2歳年下の30代だけどクォーターで容姿端麗、何だかお金持ちそうな謎めいた人です。友人付き合いが深まっていくと共に自然に恋愛感情も生まれ…さほど大きな障害もなくカップル成立。

少し前に年下の御曹司の攻め×会社員受けの話も読んだのでちょっとシンデレラストーリー的なのが先生のマイブームなのでしょうか。比較的穏やかに展開するラブストーリー。しかし水原さんといえば以前はヒヒジジイとかヤクザとか愛人とか不穏なテーマで受けが痛そうで「ひいぃっ!」となってるイメージの作品が多かったのでちょっと物足りない気もするのです。

先生のあとがきによるとひたむき恋愛キャンペーンはしばらく続くようですが、変なスイッチが入れば過激なお話になるかもしれないそうです。…スイッチ入んないかな(笑)

でも水原先生はオメガバースとかファンタジーには走らず(ホラーっぽいのはあるけど)普通の人間の男性同士の恋愛を書き続けていてくれて、その姿勢はとても嬉しいです。普通の人間のBL小説にちょっと飢えてるので。ファンタジーも良い物は良いけどそればっかりになっちゃうのはちょっとねーと思います。

残念ながら最終巻

柏枝先生の刑事vs.新聞記者の非BLミステリー。ホワイトハート文庫の背表紙緑(非BL作品)の方です。紫(BL作品)じゃなく。でも緑色シリーズも侮れないのです。十二国紀みたいに思わぬ萌えの詰まってる作品もあるし、椹野道流先生の奇譚シリーズみたいにカプ認定してる非BL作品もあるし(Hがないだけ。チューはしてる)うっすら匂い系のBL風味(Hシーンなし)を期待してしまいます。

そんな私のような願望の人が多すぎたのかちょっと中途半端な感じでシリーズ終了です。イラストも素敵だったので元同級生同士の常泉刑事×八木澤記者だったらどんなに良かったことか。右左逆でもいいよ。

2人の決して馴れ合わないけど利害が一致すれば協力するライバル関係は良かったけど、現彼女との事後描写(ってほどでもないライトな感じですが)は萎えました。元カノはいいけど現カノの存在はBLにいらんよ…って非BLだから全然いいんだけど、表紙は2ショットでそれっぽいだけにね…柏枝先生ファンとしてはちょっと期待しちゃうよね。

柏枝先生はミステリーを書きたかったんだろうし、ちゃんと最初の方に犯人が登場というセオリーもきっちり守ってらっしゃるけど、先生の他作品のように事件関係者にも男性同性愛者がいる設定とかね…あったらもっと良かったな。←しつこい。

BL脳になってしまったため何だか未練がましくあまりまともな感想じゃなくてすみません。

惜しい

大好きな作家とイラストレーターでスリリングなストーリー。好きな要素しかないのにちょっと乗り切れなかったのは本当に個人的な趣味で…刑事受けが良かった、というだけです。

SF的要素もあり切なくてロマンチックなラストでストーリーは面白かったのですが、本編と逆のロシアの血が入った研究者×剣道強い日本男児のSP刑事だったらどんなに良かったことか。受けの父親が酷い奴で借金のカタに高校の先輩である攻めを受けの目の前で全裸にするシーン…これも受け攻め逆の方が萌えるやつじゃないですか?!違うか。

でも攻めは受けと別れるのが嫌で涙しちゃう可愛い所もある人なので…やっぱ将来はリバで。沙野先生なら全然アリだよね。まあ刑事が研究者の体の隅々までエロい検査する所は刑事×研究者じゃないと無理だったけど。沙野先生はこのシーン書きたかったんだろうなあ。

今月もキャラ文庫3冊共買って全巻レビューしました。豊作だったけど…節約もガンバロ。

表紙はとっても素敵

yocoさんの表紙、相変わらず芸術的です。背景の小物や色遣いが全体的に絵画みたいで腐女子でなければこれがBL小説だとは絶対気づかないような構図。もちろんポップだったりエロかったりするキャラクター2人が全面に出ている、ザ・BLな表紙も大好きなので全てがそうなってほしいわけではありません。でも一般的なBL表紙の中にyocoさんの絵があると目立つので個性の一つだと思います。特にファンタジーには最適。

大人の絵本みたいな素敵表紙に惹かれすぎたせいか内容はそこまで自分には刺さりませんでした。男なのに嫁入りに行く…という冒頭や受けの心情は萌えましたが、相手国に着いてからはまわりくどいとか名前ややこしいとかちょっと思ってしまいました。ファンタジーは余程魅力的なキャラや早い展開のストーリーに引っぱってもらえないと乗り切れない所があるので。

あとエロもリアリティあるストーリーよりファンタジーの方がやりたい放題という勝手なイメージがあるので私にはちょっと物足りない感じでした。下品な感想ですみません。でもラストでちょっと驚く設定があったのでスピンオフあるかもと思いました。yocoさんの絵ならまた買っちゃうかな。

スッキリしない

美しい洋画のスターみたいな表紙に思わず購入。しかし「THEDOLL」の続編と知り、そちらも取り寄せ順番に読みました。美形ハリウッドスターを集めてきたような写実的なイラスト、スリリングなストーリー展開でページをめくる手はどんどん進む…しかしこの何ともスッキリしない読後感は何なのか。

それは前巻はともかく今作には、公式カップリングが登場しないから。性行為シーンはありますが両方全く受け側の意に沿わない陵辱シーンだけなので。作者の趣味みたいだけど日本のBLの様式美としては受けがそういう目に合った後は本当に好きな人との甘々ラブシーンが大体セットになっている。

前作とカップリングが変わるボンドガールズ方式でリンチボーイが今作初登場のピートになるなら、ピートにもっと報われて欲しかったし、カイも中途半端な状態で登場してるのでリンチがどっちの受けを選んだとしてもものすごく可哀想な状態に。読者への放置プレイみたいな感じで物語は終了しています。海外はBLがパターン化していなくて自由に書けるのは良い点かもしれないけど私は、は?ここで終わり?と思いました。イラストは素晴らしいです。イケメンだらけ。

海外作品でもジョシュラニヨンさんとかはリバがあってもカップリングははっきりしてるので抵抗なく楽しめます。好みは人それぞれですが。