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飢えた獣の手懐け方 電子 コミック

海野真 

「好きにしろ、ご褒美だ」

全巻一気読みしました。

受けにメロメロな攻め、自立した男前受けが好きという私の好みにぴったり合う作品でした。

メインカップルは純血の吸血鬼の弘樹(300歳以上)と
弘樹の友人でいつしか血の提供者になってしまった隆文

主人公ふたりの関係性が好きです。

ストーリー展開がよく考えられていて、続きが気になってやめられなくなります。
主役も周りの登場人物も魅力的でそれぞれの成り行きが気になりハマります。

純血の吸血鬼に支配される食糧である隆文の匂いが、吸血鬼たちを支配することになることに気が付いて反撃に出る隆文がかっこよかったです。

弘樹が隆文を見つけて、それでも巻き込みたくなくて必死に我慢しつつもそばにいたくてあがく健気さに萌えました。

お互いに心臓の音やリズムで想いが伝わるのがロマンチックです。
知られたくないのに隠せない想い、うれし恥ずかしなシーンが素敵です。

これは、治療。

謎の黒い霧に国ごと滅ぼされた国の唯一の生き残り。
『救いの子』として神殿で大切に育てられながら何もできずに一人生き残ったことで、仇を討つことだけが生きがいで旅をしていた青年シルヴィエルが主役の物語です。

人を喰い殺す乱暴な竜の一族が全て滅ぼされ最後の一匹は勇者が刺した『英雄の剣』によって大地に刺し抜かれたまま500年以上生き続けていました。

シルヴィエルが勇者の剣を台地より引き抜き自由を得た竜はなぜかシルヴィエルになつき共に旅をするという。
一緒に復讐を果たすと言い出す竜の真意はわからないまま人懐こい竜との旅の中で大切な人を全て失い凍りついた心が溶かされいつしか仇を討った後も共にいたいと思うようになっていくのでした。

シルヴィエルが妖剣に力を奪われたり黒い霧に襲われた時に『竜の雫』を摂取することで治癒できるという竜の言葉を信じ、口付けやハグや交尾のような行為をして回復するたびに「これは治療」と唱えながらも後ろめたい気持ちになるところが可愛かったです。

この物語の神様は平等でも博愛でも無く無知と思い込みで一方的に罰を与え苦しめる存在のように思います。
濡れ衣で虐殺されていった竜の一族が哀れで仕方ありません。
本当に弱者を助ける神がいるなら虐殺された竜を助ける人間たちこそ罰するべきなのではないのかと思えて。
それでも竜を友として彼らに罪がないことを信じて寄り添ってきた人間がいて言い伝えることを忘れない一族の存在はせめてもの慰めでした。

失われた国の廃墟で竜とシルヴィエルがいつまでも仲良く平和に暮らせることを祈ります。
そしていつの日にかその亡国の地に再び人が住み良き国が栄えてくれたらいいのにと思います。

春抱きロスに尊い贈り物

鮮烈な最終話の衝撃の後、もう彼らの活躍を見ることができない喪失感を忘れられずにいたファンにはありがたい贈り物でした

最初の短編では彼らのことを一番近くにいた洋介くんから見たその後の日々が描かれていました。
二人をどれほど大切に思っていたかよくわかります。
そして、香藤を愛する岩城と岩城を愛する香藤の愛の形を愛していたのだと思えました。
できればこれからの活躍も見ていきたいというのは贅沢でしょうか。
息子世代の恋の行方や俳優としての苦悩も気になります。

後半は一気に100年後の世界です。
同性婚が当たり前の世の中になって科学技術も進化し彼らができなかったことを成し遂げその先の未来へと続く物語の始まりでもありました。
最後の最後に明るい未来を見せてくださったことに感謝します。

空軍のエリート香藤、かっこよかったです。

たどりついた幸せに感動しました

最後まで読んで、ああよかったぁと言いたくなる物語でした。

上巻に続く完結編です。

けなげに頑張る少年 創くんを癒しにしていた瀬越先生が、創の恋の成就にひと肌脱ぐ少々お節介だけどやさしいお兄さんという位置にいたならいい人で終わったのに、自分がどん底に陥った時に側にいた優しくて甘やかしてくれる天使の創くんに縋り傷つけてしまった行為は許しがたいことです。
それでも、創は逃げずに受け止め立ち直れるように願うようところがいい子過ぎて涙が溢れます。

高田の心情が本編ではほとんど描かれていないので創に対する想いの変化や仕出かした瀬越への感情が分からずじまいでしたが、本編終了後の短編で出会いの印象や終盤の距離を置こうとした心の変遷がわかったのはよかったです。

瀬越も幸せになってね、と創と同じように背中を見送りたい気分で本を閉じました。

誰かこの少年を幸せにしてあげて

少し生き辛い思いをしている者同士が出会って惹かれあって居場所を見つけていく物語でした。

17歳の創は母親を亡くし父親から疎まれ放置されながらも
誰も恨むことなく一人で頑張って生きていこうとすると健気な子です。
けれど大人の弱さや身勝手や心無い扱いのせいで傷つけらることばかり。
それなのに相手の不機嫌や怒りが自分の至らなさのせいと自分を責めてしまうところが胸が痛いです。

そんな不憫な境遇の中でも精一杯生きようとしている少年に気が付いて見守る若い医師2人。

麻酔科医高田は過去の結婚と別離に心に傷を持つ。
元嫁からの仕打ちを思えばトラウマものでしょうに、自分の駄目さを後悔し相手の幸せを願える優しすぎる先生です。

外科医の瀬越は院内の人間関係に疲れ心折れそうな日々を送る中で、高田に向ける創のキラキラした視線を見て癒されるところで思わず「わかるわー」と言いたくなります。
日々の生活の中で見つける小さな癒しですね。

健気な少年 創くんが幸せになるまではまだ遠そうですが下巻が楽しみです。

愛を知らない攻めと愛にあふれた受けの愛の物語

愛し愛されないことは不幸なのか?
何をもって「愛する」といえるのか?を問いかけられた作品でした。

まじめで一途な高也が、幼いころに出会った孤独でさみしそうな久史に同情から始まって自分が理解してそばにいてあげないとだめになってしまうと尽くした挙句に久史の結婚で別れ6年後の再会で第2幕が開くところから物語が始めります。

クズでゲスちっとも優しくないし愛してもくれない久史なんかをどうして好きになっちゃうかなぁと全く理解できませんでしたが、読んでいくうちに愛を循環させることが幸せだと信じる高也にとって、愛情が空っぽな久史だからこそ愛を注ぎたくなってしまったのではないのかなと思えるようになりました。

愛し愛されることが幸せだと信じるのなら、だれも愛せないだれにも愛されない事が寂しく孤独なことで不幸なことだと思うのは当然のことなのかもしれません。

久史が、誰かのことを大切に思えたり、そばにいて居心地よく思えるけど愛じゃない、成長を喜んだり楽しく思えても愛じゃないとい感情は最後までよくわかりませんでした。
結局久史が愛だと定義づける状態が大幅にずれていておまけに愛について過剰に期待しすぎているように感じました。

これではいつまでたっても久史は『誰かを愛する』は永久にできないと思っていたけれど、その「ずれ」に二人が気付いてお互いの中で歩み寄ったり訂正していくことで納得できる落としどころに持っていくことができそうな予感がしてきました。

きっと二人一緒に一生かかって愛するとは何かを考えながら共に過ごしていくような気がします。

神子と護衛神武官の恋物語

15歳で突然召喚されて訳もわからない時に優しくしてくれたイケメン王子様、恋してしまうのは必然だと思います。
恋に浮かれて知らずにいた部分はあっても圭だけを責めることはできないと思うのに、非難された圭が無知は罪だと自覚して改めて神子として生きようとする物語です。

そういう優しい心の神子だからこそ幸せになって欲しいのに、誰にも理解されず嫌われ続けても自律心を強く持ち努力できる姿に感動しました。
勝手に連れてきてそれはないじゃないの、ひど過ぎると思わず言いたくなりました。

テスの穏やかに包み込むような愛情がステキでした。
いつまでも二人が幸せな家庭を築く未来が見えて読んでいて幸せな気持ちになりました。
切なくてすてきなお話をありがとうございました。

片方ばかりが好きすぎる想いを重ねた10年後

攻めの紹惟は、海外でも名を知られた有名写真家です。
怜悧な整った顔で艶やかで華のあるアラフォーの傲慢で自信家。
男にも女にもモテるバツ3ですが、永利の評価ではヤリチンのクズ。
いい家の坊ちゃんが何の苦労もなく有名になった天才写真家という感じです。

受けの永利は、そこそこ売れている俳優です。
中性的な美人顔の32歳
紹惟に10年来の片思いで恋人になりたいけれどセフレにしかしてもらえない。
仕事にも情熱をなくしている現状をなんとかしたいと思って足掻いています。
同じ想いを返してくれない紹惟に対して気持ちを隠し、気ままに男と遊んでいる風を装っているのが切ないです。

後日談的な短編の紹惟視点のストーリーが良かったです。
2人で共同出資して家を買う時、紹惟は共有名義は面倒だけど2人の中がこじれた時共有資産の処分が面倒で別れるのをやめようと思いとどまるかもしれない可能性まで視野に入れていたことに彼の執着を思い知りました。

読んでから読むか読まずに読むか

購入をためらっている場合帯の文句が決め手になることがあるので参考にする場合あるのですが、買うことを決めているときは読まないようにしています。
それに引きづられてミスリードされるのが嫌なので。
全然違うじゃないかと感じられるのはともかく、結果的にその通りだったとしても読みながら自分で知っていきたいので後から読んでなるほどと思いたい派です。
この作品の場合、帯の言葉を知って読むか、いろいろ想像を膨らませつつ恋の成り行きを見守るのかでちょっと違った楽しみ方ができると思います。
個人的には今回は知らなくてよかったと思いました。

”嫌われて10年来の片思い”からの”存在の全てが愛おしい”までの軌跡だと思ます。

「付き合って嫌ってやる」という相手に対して「好きになってもらう努力をする」と言える強さに惹かれました。

キスがいつもドラマチックです。
あ、こんなシチュエーションいいなと思えるようなストーリーのようなものがあって素敵でした。
可笑しいのは靴紐キス
素敵なのはチェリーパイキス

生き別れたとしたら別の誰かと幸せになって最後にちょっと思い出してくれという学に対して「別の幸せを探すより2人で不幸になりたい」という唯愛の熱い思いに感動しました。

宇来先輩マニアの唯愛は面白かった。
あり得なかった友達とはしゃいだりグダグダした普通の男子高校生が見たい、とか高校生の学とイチャイチャしたがったり
孤独で寂しげな学を上書きしたがっているようで切なくてかわいい。

学の職場の店長(流星)とその養い子(孤月)の行く末が気になります。
孤月は自分の亡き母を想っている流星への想いを告げられない。
関係を壊すかもしれないからと。自身の秘密もありなかなか困難な恋です。
学×唯愛のその後と合わせて彼らのストーリーが読めたらすごく嬉しいです。
切に願います。

自分が生きている尊さや凄さを改めて感じさせてくれた作品でした。

変態ちっくクールビューティー

あらすじやイラストに惹かれて手に取ると小中大豆先生だったということがよくあります。
いつの間にか読んでしまう作家様です。

カバーイラストを見たところ、秘めた恋に身を焦がすシリアスでじれったいお話かと思って読み始めたら、おかしなやり取りが多く笑いがこみあげてしまいました。

幼いころに出会った皇帝への行き過ぎた思慕が募り、近くでお仕えしたいと最高に優秀な成績で受かった瑞春。
楽しみは皇帝の手形を買い集めること。
発売日にうきうきと並び祭壇に並べてはニマニマと喜びに浸っている姿がとても身近に感じられました。

中でもその変態チックなまでの行動の極致は皇帝に拝謁したところで同じ空気を吸うのはおこがましい、自分の吐いた息を吸わせるなど言語道断と呼吸を止め倒れそうになるところ。
気持ちはわからないでもないけれど、「気持ち悪い」と思われてもしょうがない。

電子書籍で読みましたが、イラストが最後のほうにまとめてあって本文から飛んでいけるようにもなっているのは初めてでした。
電車内など公共の場で読む場合、見辛い構図がある場合一人で密かに見たいものですがこのようになっていると便利だと思いました。