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女性渋茶さん

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う~ん、期待が大きかったかな…

2021年刊。
"催眠"といったキーワードに食指が動き、久々に西野さん作品を読んだ。
う~ん、タイトルからしてどんだけヤバいんだ、疚しいんだ、いかがわしいんだといった期待が大きかった分(どんな期待を寄せてんだよ(-_-;))、肩透かしを喰らったな。
姫之の感じやすい反応は相手を悦ばせるばかりだし、その相手・慧斗もやたら絶○だし、単なる年の差ラブラブカップルじゃん。

彼らがかつて住んでいた故郷も、因習めいた云々とかの捻りが伺えない。
そこを取り仕切る地主のせいでろくでもない田舎なだけだった。
母親もね、姫之にあんな気の毒な過去があって一家が土地を離れたという経緯があったなら尚更、親戚の葬式だろうが彼を連れて行くのはおかしい。

でもまあ姫之が、厚顔無恥な地主のドラ息子・新田と再会しても怖がるばかりでなく慧斗に相談できた事と、新田の下衆な態度に負けたくないと勇気を出したのは良かった。
慧斗の実家・端田家の生業や代々どんな過去を秘めていたのかは気になるところだが、異端の能力の一家よりも私利私欲にまみれた新田家のほうが業が深い。

慧斗が本当に幼かった頃の姫之に手を出していたのか?、ってのは自身での告白頼りで真相は曖昧だ。
ギリギリのところで踏みとどまっていたのだろうか?
それでも充分にアブナない大人だけどさ。
姫之を常に気に掛けていた本心から、彼が悪い男じゃないと信じたい。

願いが叶ったっ!!よっしゃぁぁっっ!!なノリ(笑)

2012年刊。
幼い頃、大好きななおちゃんと離れ離れになる前に結婚の申し込みと一緒に宝物のシーグラスの欠片を手渡したりゅうちゃん。
そんな二人は25年後、ネットショップで大人気の天然石アクセサリーデザイナー(なおちゃん)と、そのアクセで絶大な効果を実感した末に熱烈なファンとなった常連客(りゅうちゃん)といった形で奇跡の再会を果たした。

ちなみに、自分で見つけたパワーストーンアクセのサイトでチェックしながらこの話を読んでみたが、そこに載っていない石も幾つか出てきていて、作者が天然石が大好きだというだけあって詳しいなと感じた。

それにしても、"パワーストーンに願いを込めて"っていうのも昔の少女マンガのような甘酸っぱさだなと思っていたのに…
"願いが叶ったっ!!よっしゃぁぁっっ!!"なノリが、初恋の子と再会といった乙女チックなムードをかき消してしまっていて何とも…(笑)

普段は高月さん作品のテンポの良さやノリの良さ、登場人物のネガティブ度の低さってのは好きなのだけどな。
今回は直巳の母親譲りの霊感並みの勘の良さを隠している状況と、今一つ恋愛に憶病でいるところ、他噛み合わないところが目立つ感じだった。

好きって気持ちは周囲に駄々洩れ

2009年刊。
攻め受けは本当は従兄弟同士の関係だが、主人公・春人は7歳の頃に両親が亡くなって母方の伯母に引き取られ、四人兄弟の中に加わった形だから感覚的には義兄弟になるかな。
作中に盛り込まれている花とスイーツが彩りを添えていて、全体的にふんわりとした雰囲気となっている。

春人が7歳年上の長兄・航平を常に意識していて思い悩む様子は結構乙女だったりする。
この子の一日はまるで航平中心に回っているかのようであった。
そんな彼の気持ちは多分友人やバイト先の人達にも駄々洩れになっていると思うぞ。

ただ、晴人が兄弟の中で一人だけ頑張って家事をこなしているのは、一人だけ引き取られた子だってのを内心気にしているのだろうか。
母さんも他の兄弟達も皆優しいのにね。
特に一つ年下の弟・大河が見た目も性格も男前で惚れ惚れした。
和久井家の男兄弟の中では彼が一番いい男だったな。
そんな家庭内での遠慮を薄々感じていたせいか、航平も春人から好きだと思われているのは気付いても、その気持ちを受け止めきれないのだろうなってのは分かる。
一番の縛りは"義兄弟"って関係もあればそりゃ悩むのも無理はない。

本当は切ない展開の話なのだろうが、いざ航平自身が吹っ切れてからの告白、ラブシーンといった流れには少しもやっとしたかな。
これまでキラキラした雰囲気で進んでいたのに、二人が肌を重ねる描写だけが妙に生々しく感じてしまった。

いくら周囲の目が暖かいとはいえ、自然と義兄弟から恋人同士に切り替わっているといった流れにいまいち同調しきれなかった一冊だった。

どう考えても業が深い

2006年刊、電子書籍にて購入。
本文の挿絵は付いているが、あとがきと巻末のレーターさんのおまけイラストは省略されている。
水原さんの初期作品はどれを取ってもDV描写を避ける事が出来ないのだが、この一冊も結構キツい部類だと思う。

話の展開については先に挙がっているレビューの通りで、兄・睦実は実弟・達也のDVにレイプ、更には一度逃げた報復に彼の友人達に輪姦された末に心が壊れてしまう。
そんな有り様になってしまった睦実は達也の事を運命の相手と思い込んでいる節があるが、当の達也はどうなのだろうね?
愛情よりも、一度自身を捨てた相手が掌中にある事で"生涯支配したい存在"といった認識のほうが大きい気がするのだが。
達也に関しては、幼い頃から不遇というインパクトが強いせいか、どうも潜在的にヤンデレ気質を持っていたのかどうか判断し辛い。

まぁ、どう考えても業が深すぎるな。

どのみち救いが無いのならば、いっその事達也と母親を引き合わせて、憎悪の感情をぶつけてみたらどうよ?
…なんて恐ろしい考えがよぎってしまった。
間違いなく修羅場になるし、更には事件にまで発展しそうな恐怖も大きいが。

そもそも二人がこうなってしまったのも母親が元凶、としか思えないんだよね。
元はといえば離婚時に息子を二人共引き取れば、達也は父親の暴力に晒されずに済んだ訳だし、父親が亡くなったら未成年である達也を引き取るのは本来は母親の責任だ。
実の子同士、しかも兄弟がって結果を目の当たりにするのは残酷すぎるが、己の再婚生活、充実した仕事で得た幸せの影に隠れてしまい、犠牲を被ったものの現状を少しは顧みる必要もあるのでは?、と思ってしまう。

うーん、どういう視点で考えてもやっぱ救いが無いな。

あいにく自分は作者あとがきが読めていないのだが、"二人さえ良ければそれでいい"っていう行く末は実親との縁まで全て断ち切った果てにあるのではないか、と思うのだ。

新米神様との寒冷地生活

2020年刊。
妹夫婦の急逝により、残された子犬・廉を支えにショックから立ち直って頑張っていこうと決意した万尋(まひろ)。
その子犬…のはずの廉だが、食事はベジタリアン、苦手な車に乗せようとするとエンジンがかからない、何よりもあっという間に大型犬になって成長するのが早すぎる!?と怪しい点が幾つもある。

案の定、廉の正体は代替わりしたばかりの新米神様ときた。
実は狼の姿を借りていた廉だったが、いきなり人の姿に変わっても万尋が心底驚いたのは最初だけ。
なのに、速攻でそんな状況を受け入れるのはさすがだ。
まぁ高月さん作品のキャラは総じて頭の回転が早く、超柔軟でポジティブですから…
そんなところが好きなんだけどね。
万尋の周りの人間、瀬名や時多にもさっさと正体をばらして受け入れてもらっている。
一人だけ、自分勝手な行動でキツいお灸を据えられていた動画配信者も居たが。

だけど、既にお互いに大切な存在ですからって事で押し切ってしまい、エッチになだれ込むのが早すぎ!!
妹夫婦の事故死でどん底に沈んだ悲しさを廉が健気なチビ狼の姿で励ましてくれた経緯があったとしても、両想いになるまでの意志の交流がサクっと省略されているのが残念だった。

舞台となる寒冷地での生活ぶりはほっこりできる。
廉もいちいち感情を言葉にして広告する幼さ(年若さ)とちょっぴり意地っ張りな一面が魅力なのに、そんな新米神様らしさがいまいち活かしきれていない気がした。

高月さんの話はテンポが良い分ノリの軽さが気になるかも知れないが、些細な場面で感覚のツボが合うし、全体的に憎めないのが魅力なのだが、そのノリが上手く好みに嵌る時と掴みきれず今一つと感じる時がある。
元々面白い要素を盛っていると思うのだが、個人的に好みのムラが出るのは何とも惜しいと思っている。

我が儘ですが男の子らしさも欲しかったのです

2014年刊。
作者の間之さん自ら、全ての作品に糖度を保証してもらっているのは甘党にとっては嬉しい限りである。

確かに甘さとハッピーエンドで締め括られていると分かっている分には安心して読めた。
『これがパニックというものなのですね』『動悸と息切れの薬をもってくるべきでした』といった楓の心の口調にくすぐったくてほっこりするし、女性キャラも古き良き乙女の時代を彷彿とさせる可愛らしさが残っている。
楓の母親だけは呑気すぎて逆に心配になってくるが…
とにかく清雅と楓の二人を取り巻く周囲の人達が皆おっとりしている。
途中で楓が性別を偽っていた為に祖父が激怒する一幕もあるものの、大団円の王道を突き進んでいくのは分かっていたので不安もなかった。

ただ、楓が守ってくれている家族の為にと大和撫子への道を精進しすぎたのが最大の難点となってしまった。
おかげで、清雅と結ばれたのは喜ばしい事なのに、男の子のはずの楓を本当の"娘"として嫁入りさせてあげたかったと感じてしまったのはどうもまずい気がする。
大正ロマンに女学生の袴姿が映える男の娘ものを読みたいと選んでおいて何だが、受け=男の子らしい要素が恋しくなってしまった。

清雅が楓を男の子だという真相を知っているのは当然だが、できれば東笙院家側の家族にも楓の秘密を言った上でお嫁さんに迎え入れるといったエピソードも欲しかった。
たとえ清雅の両親や妹が最初は驚いても、ありのままの楓を受け入れてくれるのは間違いないだろう。
そんな様子をきちんとこの目で見届けたかった。

当たり障りのないお話

2011年刊。
バイオリン一筋な生活だった彩斗が父の急逝によって今後の家計に悩んでいるところから始まるのだが…
え!?そもそも父親の会社経営が行き詰まった末だとか幼い弟も居るとか、柊平さんの他の話でも読んだぞ、と…

…とにかく、夢と現実の板挟みにグルグルと悩んでいる彩斗の前に、突如現れた博達(ひとさと)が全面的支援するとパトロンを申し出ただけでなく、自身の事も好きになってほしいと迫って…の展開となる。

弟のほうがいち早く博達に懐いているのを見て、兄としての至らなさを痛感しながらもプロになる夢を叶えていいのだというの厚意に甘える彩斗。
そもそも彩斗がどんなバイオリニストなのか分からないものの、ライバルがどんなタイプかという描写で何となく想像できる、といったところだ。

しかし、有名ソリストの内弟子募集のテストを持ち掛けられた背景から、何か博達が隠していた思惑とかすれ違いといった波乱があるかと思いきや、当たり障りなく終わってしまった。
この手のサクセスストーリーものにあるドロドロさとか葛藤とかも無い為に、他に印象に残る掴み処がないんだよね…
クセの無さが惜しすぎる。
登場人物に関してもそう悪いい印象はないが、パトロンの元締め的な元総理大臣はどれだけ懐が深いのかとか、彩斗とライバルの子二人との切磋琢磨ぶりとか、想像するにも材料が乏しい。

一番残念だったのは、博達がわきまえすぎていて彩斗と恋人同士になった感が薄くもの足りなさすぎる。
溺愛スキーとしてはせっかく両想いなのだから、もう少し押しが強くてもいいんじゃね?と感じてしまったのだった。

う~ん、どうもパッとしないオメガさんだな…

2018年刊。
真宮さん初のオメガバースだが、今回は今一つ面白味に欠けた。
今や大抵のオメガバース作品ではそれぞれのオメガキャラの性格や前向きさに共感できる部分も多いのだが、この話の主人公でオメガの那月がパッとしなかったのだ。

那月は辺境のアカツキ島で抑制剤を作るのに欠かせない材料の物流が滞って困っていて、陳情に向けた航海中に一人遭難してしまった。
そんな時に、
・運よく黒獅子団やアーロンに助けてもらったのはいいが、発情したオメガのフェロモンを船内に撒き散らしてしまう。
・マリアーノ王国のエミリオ王太子との謁見の段取りを付けてもらったはいいが、物流が滞っている薬の材料を告げても抑制剤を作るのに必要とは告げない。
・更に遭難した時に抑制剤を亡くした為に、発情を抑えられないでいるのを伝えていない。
…といった調子で当人が意図していない部分とは言え、どこかしら足を引っ張っているような感覚がある。
作中での「知性と慎ましさ、芯の強さを持つ」といった誉め言葉とそぐわないのだ。
那月に対しては、どうも『異国からやって来たマリアーノ国内のオメガ偏見を変える重要人物』と捉えきれずにもやっとした。

那月が何故エミリオ、アーロンのアルファに同時に惹かれるのかについては、早々に見当が付くと思う。
攻め二人、エミリオとアーロンの根っこを同じくする意気投合ぶりにはグッときたのだけどね。
マリアーノ王国内での陰謀の最中に、出生からの真相をぶちまけようと結束する流れで三人の濃厚な絡み、活躍の場もあるものの、残念ながら今回は乗り切れず。
しかし、オメガバースの運命の番は攻め×受け一人ではないといったアイディアには拍手を送りたい。

この手の話は好きなんだけどなぁ…

2013年刊。
ちるちる内の評価はいまいちながらも、何となく読んでみたかった一冊を電子書籍にて購入、幸いにも挿絵付きだった。
待っていたのは単なる全寮制男子校ものではなく、逃げ場のない隔離された中でのきな臭さ漂うトンデモが仕込まれていたのだった…(-_-)

う~ん、ネタばれ伏せ前提で最後まで読まないと攻めの正体が掴めないとか、どんでん返しが仕込まれてそうな展開とか、この手の話って大好きなのだけどなぁ…
いざ最後まで読んだ後に幾つかの疑問点が残るところからして消化不足なのが否めない。
仰天な悪事が暴かれるまでの経緯がすっきりしないし、表紙の三人のうちの一人は最後どうなったか分からないまま消息不明だなんて居たたまれない。

三人のキャラクター祐哉、凪、彬に感情移入できなかったのも痛手だなぁ…
エッチシーンも頑張って入っているが、祐哉が怖がっていているようでいまいち盛り上がれる状態ではない。
おまけに祐哉が教室内で裸に剥かれ教師のセクハラに遇うシーンは、いじめを彷彿とさせられて読んでいていい気がしなかった。

ハッピーエンド前提なのは有難いが、駆け足気味の展開だったのは拭えないかな。

夜刀の鬱陶しさにうんざり

2015年刊。
鬼の王と契れ、2巻目。
物語の全貌を掴む途中で夜刀と鴇守の関係に苛つきが酷くなってしまい、途中で放り出したくなってしまった。

鴇守(ときもり)は自身が鬼嫌いだから、矢背家の次期当主は荷が重いからと言って仕事を選り好みしているし、それでも彼なりに頑張ろうと鬼退治の役割を担うも、使役鬼の夜刀(やと)が常に焼きもちを焼いて邪魔をする様子には読んでいてうんざりしてしまった。
鴇守が鬼を瞬時に惹き付ける稀有な能力を持つ為に、他鬼には一切関わらせたくないとする夜刀の独占欲は鬼特有のものだろうが、他者にもいちいち口を挟んで鴇守を庇うのは鬱陶しくて堪らない。

そんな苛つきの限界を感じた中で流れを変えたのは、鴇守が望んだ修行の為の指導者として右恭が登場してからだ。
彼は矢背家の当主を陰で支える修復師の一人なのだが、鴇守の駄目なところを辛辣に切り込んでくれて、夜刀が無駄に庇うのも一切無視してくれたおかげで苛つきもすっきりした。
夜刀って鴇守を大事にしているつもりでも実際は彼の成長を妨げている状態で、つくづく主人を駄目にする守護者だと感じていただけにね。

恐らく矢背家の考えでは、鬼使いと使役鬼の関係は"主従関係"であるはずなのだが、鴇守が望んでいるであろう"対等な関係"を夜刀と築いていくのは相当厳しいかと思うけれどね…
そもそも矢背家は鬼使いとして長年鬼と契約してきたが、未だに共存の道がない。
これでは一族が前途多難になるのも無理はない訳だ。