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契約なのに実は2人は付き合ってますよね的な新婚生活が面白い


猫好き恋愛嫌悪 × 猫好きのゲイ

お互い子供が生まれたら結婚させようというお嬢様2人の約束の元に結ばれた婚約。
生まれた時からいるというその婚約者に初めて顔合わせしてびっくり。
料亭の息子・神楽坂律(受け)と大手家電量販店の御曹司・沓名理央(まさたか)(攻め)。
どちらも男性でした。
名前はどちらも女性でもある名前(母親はりおちゃんと呼んでいます)だったので気が付かなかったとか気にしてなかったとか適当に流す両方の母親。
同性だからと婚約破棄かと話は進みますが、律の方が融資の関係で婚約しておいてほしい、肉食女性からの猛烈アピールを回避したい理央双方の打算により期間限定で婚約を続行することになります。
両方の母親たちが嬉々として揃えた新居にも住むことになり、いきなりの同居生活も始まります。
猫好きながら家業のせいで猫の飼えない生活をしていた律にとって3匹もの猫のいる生活は大変楽しく、理央も一緒に生活しても苦しくなく、快適な新生活なのですが、猫によく似ていると理央は律を構い出し、好みでなかったはずなのに好きになってしまいそうで困る律。
傍目にはラブラブ新婚さんのようなのに付き合ってもいない2人の話。


基本は律視点で、1/4ほどが理央視点なので、理央の心境の変化もわかって非常に楽しいです。

律は元々ゲイなので自分が理央に惹かれていることに早々に気がついたけど、
理央は恋愛経験値ゼロなので、猫好きなのもあって、律が猫に似てるからと何とかと自分が律に構う理由づけしているのが笑えます。
かなーり時間をかけてやっと自分の気持ちに気づいた後の迷走ぶりにはヒヤヒヤしました。

時々様子を観にくるおじさま。律は理央の父親の秘書室長だと勝手に想像。
初めは警戒していた律も途中からはお悩み相談会みたいになっており、正体も予想通りで、最終的にこのおじさまがとても良い仕事をしてくれて、渾身の茶番劇はにやにやが止まりません。
また、理央の迷走ぶりを間近に見ることになった、銀行のチャラい融資担当者にも感謝ですね。
こういうまぬけを美味しくいただくのが性癖だと融資担当者は暴露していましたが、彼の私生活もちょっと気になります。左右どっちなんでしょうね。

諸悪の根源というか愛のキューピッドの2人に母親は、2人でいるときは女子高生かと勘違いしそうになるくらいキャピキャピしていて、それに付き合う2人はきっとこれからも巻き込まれるのでしょう。
楽しそうでなによりです。

2人のもだもだがとてもいい


元彼とまだ完全に切れてなかった状態で関係をもってしまったがために遠慮が消えない2人の話


浮気性の彼氏(荻野)と10年もの間何度も別れようとしながら別れられなかった会社員の蒼(受け)と以前から蒼が好きでたまたま蒼が弱っていた時に居合せ棚ぼたに近い(一応頑張った)形で付き合うようになった音楽配信などを生業にしている雪郷(攻め)

自分に自信がない雪郷は荻野の元に帰ってしまうのではないかと恐れ、蒼は自分がちゃんと荻野と別れる前に寝てしまったからだとお互い遠慮しあって付き合ってるのになかなか距離が縮まらない。
そんな時、半年海外にいたに元彼が帰国して、ヨリを戻そうと蒼に接触を試みる。

お互い大好きで、好きすぎて遠慮しあってて、でも雪郷は独占欲いっぱいで蒼が離れてしまうのを心配してるという関係がどストライクでした。
心が狭い雪郷の必死さがとても良い。
結局、雪郷が自信を持てば解決する話ではありましたが、その過程がとても良かったです。

ただ、荻野は何を考えていたんでしょうか。
蒼がいながら自分の世界が広がらないからと何度もつまみ食いをくりかえし、別れようとしても言いくるめ、でも弱音も吐かせてくれない、蒼に恋人ができても、よりを戻そうとするのは蒼だけだと言いよってくるとかほんとふざけてる。
蒼の痛みはどうでも良いのか。
蒼は離れていかない都合がいい相手だったのか、本当に離れていって欲しくなくて後悔してるのか、彼の心情をちょっと知りたかった。
最後の掌編で、自分も落ち着こうかななんて言ってたけど、蒼を傷つけていた10年くらいは後悔してへこんだ上で、相手が見つかってもなかなか捕まらなくて必死になれば良いと思います。

そして、雪郷のマネージャーの奥村がすごい。
雪郷が仕事しやすいように彼の意に沿うための行動力が。
蒼との同居のための不動産選びから、蒼が断らないような策を与えたり、恋敵への牽制までも引き受ける、超優秀な参謀。

そして要所要所で登場する蒼と荻野の共通の友人・嶋田。
どちらかと言うと蒼と雪郷の味方でいてくれるちゃっかりしてるけど気の良い友人がいい味出してました。
彼には早く春が来ると良いなと思います。

蒼にも雪郷にも当て馬がいるけど全く相手にされていないのが面白かった。
遠慮がきてなかなか心の距離が縮まらなかったけど、でも結局甘々なお話で、とても楽しかったです。

ほのぼのとは⁉️


10年前一緒に山に入ったのに、1人だけ神隠しのように山で行方不明になった幼馴染の柊(攻め)を探しにきた夏生(受け)は、柊に会いたいと強く念じながら再び山に入ると、前回と同じく霧に包まれ、見違えるほど成長した柊に出迎えられ小田牧村という異界の村へと導かれます。
おだまき様という不変を司る神様に守られた不思議な村。
村の外に出ることがかなわない隔絶された村で、元に世界に2人で帰りたい夏生は‥




話の流れから、執着といってもいつもより軽めかななんて思いながら読んだらびっくり‼️

やっぱり宮尾先生の作品だった。
そして、やっぱり受けの身体を心配しないといけない攻めでした。

最後はこの話の元凶なるおだまき様も登場しましたが、こっちも狂ってましたね。

ちょっとホラー味のあるお話でした。

体格差がいい



「獣の誓いと水神の恋」の続編。
亡国の王子で水の宝玉を持つエイセイ(攻め)と地の宝玉を飲み込んだ猫族と人とのハーフ・リュエル(受け)のケンカップルの話。
完全に続きなので前作を読んでいる方が良いと思います。
既にレビューたくさんあるので感想だけ。

前作MVPだったキャラバン隊の長ガガリの故郷の話。
ガガリの統率力や処世術に前作から只者ではないと思っていたけどやっぱりなという感じです。
砂漠の真ん中のオアシスの国の一つがガガリの故郷。実は王兄。
この故郷で水不足に悩まされ衰退の一途を辿っていることを知ったガガリがキャラバン全員で故郷に向かいます。
この国の水を得る手段は水神子と呼ばれる能力者たちが文字通り月を掬うのですが、屑な王太后のせいで水神子は減少し月を掬えなくて困っていると。
ガガリはエイセイに手伝ってらおうとするのですが、リュエルが自分も手伝いたい、月は掬えなくてもできることをみんなでやろうと提案して、キャラバン隊全員も喜んで巻き込まれるのです。

ガガリは異母弟とは自分の命を守るための方便で仲良くしていたとか言ってましたが、どう見ても溺愛してる感じでニヤニヤしました。素直じゃないのか気づいてないのか。
なんだかんだで大好きな弟のために一肌脱ごうとしてキャラバン隊全員が巻き込まれにいく。

月を掬うって子供の頃一度はやろうとする行為じゃないかなと思うのですが、それを実行できるこの世界。私も水神子に生まれて月を掬いたい。

続編だと失速することが多いと思うのですが、今作も内容が濃く、ページを捲る手が止まらない感じでした。
私は脳内で映像化して読むのですが、この本を読んでいる間、一本の映画を観ているような気持ちになりました。そう言う本はなかなかないのです。本当に良い話だったと思います。

で、主人公カップルの恋の話ですが、これは相変わらずでしたね。ケンカしながらイチャイチャしまくるっていうのが前作から変わらない。
ガガリが2人のことを一対の番、運命とか言っていましたが、芯の部分での強いつながりを感じる2人でした。お互いの嫉妬の仕方が真逆でその辺りも面白い。
リュエル視点なのでいつも結局エイセイに言いくるめられてるようで、ガガリたちから見たらエイセイがリュエルに振り回されてるのかもしれませんね。
次作がもしあるのなら(猫族の仲間も見つかってないしまだ続くのかな)、他の誰かに視点でssが読みたいです。客観的に見た2人っていうのはが楽しい。
特に、エイセイは言葉が少ないのでエイセイ視点も読みたいです。



リュエルがエイセイの膝に座ってすっぽり収まっているイラスト。
この2人ってこんなに体格差あったのかと再認識しました。むっちゃ可愛い。
ただ、この2人の特徴といえばそうだけど、絡みがちっともエロくないのがすこーし残念かな。

主従最高


誤解からの両片想いから


両片想いのすれ違いがちょっと切ないけど、読んでるこちらにはそれほどのストレスに感じられることもなく甘くて優しくてかわいいとても素晴らしいお話でした。

主従ものは主人が攻めで主人主導型と従者が攻めで下剋上型の二つしか読んだことがなかったので、とても新鮮でした。
従者が攻めだけど真面目で主人のために頑張りすぎるくらいで、従者が遠慮するから淫乱だと思われたくないけど、自分から誘う小悪魔天使な受けって最高では?

詳しく他の方が書いてくださっているので感想だけ。

虚弱体質のフィンレー(受け)がお世話係のダリウス(攻め)の秘密を誤解してお互い大好きなのに5年もすれ違った後、誤解が解け甘々になるのですが、両視点で描かれているため、ちょっとヘタレなダリウスの心情も、ダリウスのことが気になりすぎて一向に体調が良くならないフィンレーもどちらのこともわかってとても楽しいです。
特にダリウスの心情は必死なんだろうけど笑ってしまいます。
夜になると一角獣に変身してしまうダリウスのフォローで入った家庭教師(後にフィンレーの継母)のリーズとダリウス2人の掛け合いとか、一角獣に変化したのを見られダリウスだと気づかないフィンレーにキスされて失禁しそうになったりするところとか、フィンレーが襲われそうになっているのを助けに入る素早い動きとか、脳内映像してみると楽しいったらありません。
両思いになってから、それまでの五年間の溝を埋めるべく言葉を惜しまないフィンレーの素直に好意を口にしたり誘い受けになったりも楽しかったです。

人間の世界にいくことを反対していたダリウスの両親や人間とに結婚に反対していたリーズの両親をも陥落させるフィンレーの天使っぷりも楽しかったです。

どのシーンを取っても楽しい話でした。