すごい!すごいです!Chara文庫ってこんなお話もあったんですね。
表題作はひたすら重く辛く苦しく、でも一筋希望を予感させて。
二人の出会いと別れと再会と。
真智視点で書かれています。
先輩!あの玖島敬が!?あんな屈辱に合わされて。
そして再会しても無反応で。なのに身体検査という名のプレイ!ここで希望が見えました。
波乱万丈最後はハッピー。でももう一編お話がある。まだ波乱があるの?もう幸せにしてあげてよーと思い読んでみると…。
書き下ろし。
今度は玖島視点で。
そうだったの!?あの頃もその後も!良かった。
自主的な犬ですね。
自分を手放した真智を許せない、もう二度と手放すのはこの先も許さない。
お話は大きく展開して。もうどうするの?と思ったらすごい超展開で!その事を真智はずっと考えていたんですね。
そして計画はうまく行き、あの三浦真智が。
18歳になって玖島と二人で暮らして。元の自分に嫉妬したり。でも覚えてる、体が、記憶のどこかが。
はぁ、うまく書けませんがすごかった。この厚さでこの内容、こちらも感情を揺り動かされ苦しくて止めそうになったり、泣きながら先を急いだり。
あまりネタバレしたくないのにしてますかね?
とにかく神で!
初電書小説です。
見やすいですね、びっくりしました。
ちるちるさんのくじで当たったクーポンで買いました。
夜光さん初のオメガバースもの。
後半まではほとんどその意味がわからなかったのですが、なんと!な展開で。
夜光さんの作品は本当に読みやすいですね。そしてとっても面白い。
普通ってなんだ?いかに普通に育つのが恵まれたことかわかりましたね。
推しは特殊なアルファ?
人見は珍しい能力を持つために眉目秀麗才色兼備ながらも本気の恋をできずに生きてきて。
受けは美しい顔が大好きなモブ顔の平凡な人で。でも人見にはキラキラ輝いて見えて、好きで愛しくてたまらなくて。
どうしてそんなに受けを好きなのか、そして受けは攻めを好きになれるのか。
なまじ推しだけにややこしくて面白いですね。
人見の実家の旅館や女将、姉、お客さん、甘いものを欲しがる女の子、みんなみんな意味がオメガバース問題につながっていくんですね!
とっても読み応えあります!
エロも満喫、波乱万丈で受けと一緒に推しを眺めてうっとりしたいな。
あらすじで知ってはいたけどアーサーの記憶喪失が辛かった。泣けて泣けて。
またアーサーが振り出しに戻るかと思いきや、トキに可愛いとか抱きしめたい衝動がわいて。
無性に兄のエドとトキの親しげな様子にイライラしたり。
きっと何度でもトキに恋をするんですね。
思わずトキの股関をどうしても見たい衝動にかられて。
アーサー・ラザフォード氏の凶暴なほどの愛情?エッチがモリモリでしたね。変態ティック!
恥じらうトキをわけがわかなくさせて味わい尽す!トキが気を失うまで。
お風呂でお掃除エッチも。
相変わらずトキの股関に異常なほどの執着を見せるアーサーでした。
記憶喪失の間の記憶が戻らず自分に嫉妬するアーサーも楽しかったです。
はぁ、これで完結かあ。寂しいですがとうとう結婚までいって感無量です。
楽しいシリーズでした。
海野さんこの間も新刊を読んで号泣したばかりなのにもう次の新刊が出て早いですね。
こちらも泣かされました。海野さんのお話には涙腺が刺激されます。
ほほえみ喫茶の恋みくじ
喫茶店KOKESHIの店長のとぼけた直文と利発な朝彦と親子関係に悩む朝彦の父東宮寺。
直文視点のお話です。
初っ端から朝彦の登場の仕方にびっくり一気に引き込まれます。
子供らしからぬ物怖じせず辛辣でズバッと放つ的確な指摘、すごいですね。直文とのやりとりがとても面白くて笑えます。
そして父に対して思うところがあるようで…。
東宮寺も朝彦とどう接したらいいかわからず、自分の人生と照らし合わせ迷ってるようで…。
登場人物がみんなとっても魅力的なんです!
とくに主人公直文。人形に負けないくらいのかわいい顔をしていながらコケシを愛し、寂れた喫茶店を一人で切り盛りする26歳の恋愛経験のないゲイの男の子で。
この直文のおおらかなところ、初めての恋にうろたえるところ、子供の朝彦の話をまじめに聞くところ、東宮寺親子の関係をうまく背中をおすところ。
特に直文の人生経験や両親の話に泣けて泣けて。父が母の葬式の時にご近所さんに頭を下げるところや、コケシの表情をどう見えるか考えさせるところや。
その後ご近所さんがよく寄ってくれたところや交流。
葦の穴ですね。
そういう過去を含めて直文のとぼけた、でも心の広い無欲な人情味が溢れて魅力的なんでしょうね。
お話の展開はストレートで恋愛は花を添える感じかな?
もちろん恋愛もハラハラし、告白の場面では泣けました。
ただ人情味あふれるこのお話に対して恋愛はなんというか現実味がないというか、東宮寺の容姿もまさに登場時点から攻めでしょ!って感じだし、東宮寺の好意の伝え方もささやかで、恋愛初心者の直文には難しいですよね。
でも直文の相手が東宮寺で本当に良かったです。
特別なのは貴方だけ
駅前に新しいイタリアンのお店がオープンし、喫茶KOKESHIの客足が遠のく始まりで。
東宮寺親子は鼻息荒く敵場視察や分析をしてて、すっかりいい親子だなあと微笑ましいです。
でも直文の考え方がまた人情味あふれるいい人なんですよ。ライバルとか敵対とか自滅を待つとか思うんじゃなくて、地域のお客さんを思った町の全体を思った考え方で。ぐっときました。
ライバル店長とも仲良くなりお互い助け合いお客さんを紹介したり、結果三方得?になって。
でもエッチはしっかり。まさかの東宮寺がそうだったの!?で。
素直にそのまま読めるいいお話でした。
一気読みでした。
初めての作家さんですがとても読みやすかったです。
途中までは委員長と無愛想転校生のあるある王道かあと思っていたら…。
とても丁寧に二人が変わっていくところを書かれていて、主人公の気持ちの揺れ、受けのことが可愛くて愛しくてたまらないところ、自然に描かれていてすっと入り込めました。
受けも無愛想で浮いていたのが、すっかり主人公に懐き本当はこんなに可愛い男の子なのが、主人公だけの秘密になってて萌ました。
主人公が諦めた夢をもう一度叶えようと思うところ、志望校を決めたり受験や後期試験など、とっても読み応えがありました。
もうとにかく尊い!可愛くてたまらない!
最後の男になってー!
ずっと気になっていた作品でやっと読めました!
面白かった。一気読みでした。
スケベの先にあること、お互いをよく知ること、ただの男子高校生ものやエロだけではない、二人の行き違いや成長も見られとっても良いお話でした。
エロを貫く三田村。誰の前でも揺るがないすごい男の子です。
服を人前で脱がない早見。そのせいで三田村に興味を持たれて…。
早見の家庭環境が特殊で彼の行き場のない思春期の性への探究心が少女マンガをこっそり読むことなんて面白く不憫です。
そんな早見を知るほど三田村は人として成長しようとするのですが、明後日の方に行ってしまってなかなか早見と順調に交際ができません。
早見が自分の夢を諦めず親に進路を認めてもらったり、三田村も会えない間に必死に勉強と性欲を解消すべくトレーニングしたり。
とっても面白くギャグっぽいのですが、なぜかグイグイ惹きつけられハラハラし、読み終わった時の達成感?爽快感?がたまりません。
友情・成長・葛藤・エロとまるでジャンプの少年マンガを読んだような感じです。
変態スケベと学校アイドルのスケベをめぐる青春物語ですね。
最終巻で怒涛の展開!ジェットコースターのように次から次へと上へ下へと起こりまくり!
まさか14巻でこんなに色々あるとは!
岩城の事務所独立問題から社長逮捕からの展開は見事でした。社長の息子の暴政に立ち向かう岩城。事務所のみんなを守ろうと。結果とんでもないことが起こりましたが人情味あふれる春抱きですからね、きちんと回収されます。
社長業に俳優に忙しい岩城。過労で倒れてしまい…。
その時香藤は映画の撮影中で…。
大震災が東京を襲います。
現実と重なり衝撃を受けました。この本が出版された日付を確認してしまいました。
香藤の生きるため岩城にまた会うため、現場の皆を諦めさせないために叩き続けた石。感動で泣けそうでした。
そしてスポンサーも離れドラマや映画どころじゃない状況になり…。
それでも2年後にはまたジャパンアカデミーの授賞式が無事に行われ。
プレゼンターの岩城の台詞や、映画のスタッフを鼓舞する香藤の台詞、役への解釈、感動しました。
シリーズで初めて神評価をつけました。間違いなく神です。
始めは尻込みしながら読み出して、二人の成長と愛情に止まらなくなり、あれ?ちょっとマンネリ?と思ったらまたまた大きな展開があり、最終巻でこんなに嵐のように巻き込まれるなんて。
春抱きを読んで良かったです。ありがとう!
途中から涙と鼻水が止まらず箱ティシュを手元に置き鼻血が出るまで鼻をかみました。
またしても海野さんの巧みさに完敗です。
毎回主人公視点でこちらも泣いたり切なくて我慢できなくなったり、いい意味で振り回されます。
オメガバースものですが、ここまで掘り下げ主人公の過去と現在とアイデンティティ?に迫るのはさすがです!
最初はスラスラ読めましたが理人が汐見に片想いし、オメガとして自分を過小評価して追い詰め、ありのままで職場や汐見に馴染む後輩オメガの来栖の登場に調子を崩し、嫉妬や苦しむのにこちらもキツくて読むのを止めてしまいました。
理人が過去の両親とのことや耳のことをやっと汐見のおかげで整理できたところでは泣けて泣けて。
そしてどんなに汐見が好きで発情期も来てるのにどうしても汐見をその気にできない惨めさと、発情期にかこつけて汐見を一度だけでも振り向かせたいとの自分への嫌悪にまた泣かされ。
後輩来栖の本音はいったい?とハラハラしました。
心配したのと違ったキャラで良かったです。好感のもてる良い人物でした。
お互い誤解でかみ合わずまた泣けて。
汐見が親切なのは人がいいから誰にでも、きっと来栖を…、しかも理人が好きな人を落とすのに漢方薬や付け耳を利用しようとしてると思われ。
長いお話ですが最後の数十ページで明かされるあれやこれやに、そうだったのー!?とまた今回も海野さんにすっかりヤラレタと嬉しい展開が。
とにかく素直な理人はとっても可愛いし、今まで一人で泣いた分だけ汐見に甘えて涙を拭ってもらってね!
渾身の一冊ですね!