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女性よそみさん

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足りないもの同士

『鳴けない』理由はボーイズラブではよくある過去の経験がトラウマになっているものでしたが、よくあるからこそそこまで重く感じずよかったです。

個人的には攻めの味覚が異常なことも過去に起因しているのに、そこを受けが知らないまま話が終わるのがとてもよかったです。
料理の手際もよくなにかが間違っているわけではないのに味付けだけがおかしい理由はきちんと攻めの過去にあるんですが、それを受けが知る必要は必ずしもありませんし、最後に受けが攻めに「料理が不味い」と言ったことでこれから先そこから攻めの過去について受けが知る日が来るかもしれないと思うことができる流れが好きでした。
受けと出会う前の攻めがどういう人間で、なにを理由に受けとかかわりを持つようになって、どうして優しくしていたのかを読者だけが知っていて、受けはまだ知らないけど、そういうのを知らなくても自分と出会ってからの攻めを少しずつ好きになっていったその日々の方が大切なのかなと思えば、作中で描写する必要はないよなと思えました。

優しくされるだけで好きになってしまう受け、もろもろをすべて優しさでまとめるのはあまりにも危険だよ......と心配になりましたが、攻めに裏切られることもなくすくすくと幸せになってくれたのでよかったです。

碗島子先生の独特なギャグセンスが大好きなので、今回の話でも少ないながら散りばめられた碗島子節に笑わせてもらいました。

美形しか出てこない

吸血鬼BLはいくつになっても面白いよね......と思いついつい買って読みました。

思っていたよりもポップなお話だったと思います。
かなり序盤から攻めは受けを気に入っていて、若く幼い吸血鬼なりたての受けを甲斐甲斐しく世話を焼いて、受けもまんざらではない......
逆にこんなにもスムーズに相思相愛なんてある?どっかで裏の顔とか出てこない?と心配したほどでしたが、後半できちんと攻めが受けをかわいがる理由を言葉にしていて、そこがまたすごくよかったです。

出てくるのは95%くらい吸血鬼ですが、よくある設定の通りにみなさん美形。
若くて人間離れした見た目の美しくおしゃれな人たちがきゃっきゃとはしゃいでいるだけで可愛かったです。
吸血鬼ものの醍醐味であるセックスと吸血行為も大満足の描写でした。

受けが周りの人たちから「バブ」と呼ばれたり、スマホの絵文字顔をしているギャグコマ?があったりするので、ネットスラングというかSNSノリが苦手な人はそこが気になるかな?と思いました。

攻めの過去が分かりやすくなにかありそうな感じだったので、2巻が楽しみです。

SM入門編

表紙からめちゃくちゃエロそう!と惹かれて買いました。

SMプレイは思っていたよりありませんでした。本格的なプレイはなく、攻めがSMとはという説明を何も知らない受けに丁寧にしてくれるので、受けの隣にいるような気持ちで「へえ~」と思いながら読めました。
真性のSである攻めが自分の性癖を我慢してでも受けと一緒にいたいと願い、特殊な能力ゆえに攻めの願望をすべて知ってしまっているドノーマルな受けが攻めの欲望を叶えてあげたいと願う、優しい関係のお話です。

王様ゲームを回避するために受けがとった行動はちょっとぎょっとしましたが、それ以外はギャグっぽく軽快に進む部分と、優しく微笑ましい恋愛模様、思いやりベースのエロシーンと飽きの来ない展開で面白かったです。

欲を言えば、もう少しSM要素が多いと良かったかな~と思います。
帯の煽り等からきつめのエロシーンを期待して読むと物足りなさは否めません......

同性同士であるということ

1・2巻と続けて読みました。

序盤を読んでいた感想としては、最近あまり見なくなったタイプの話だなと思いました。
セクシャルマイノリティーに対する世間の意識の変化というか、ヘテロ至上主義のようなものがだんだんと薄れてきて、ボーイズラブ作品でもあまり同性同士の葛藤だとか、同性という性別を由来に恋愛を一過性のものだと捉えるような展開はあまり見かけなくなったと個人的には感じていたので、この作品でまさに主人公のゲイの少年が「男だから」「ゲイだから」となにかを飲みこむように生きている姿がリアルなのかアンリアルなのかは気にしないで読みました。

「男子校」で「男子しかいない環境」だから「男同士がセックスしても仕方ない」と言い訳ばかりを並べるのが上手だった男の子が、嘘を吐かない真っ直ぐな男の子をセフレに選んでだような出発点からは想像も出来ないくらい優しくてあたたかい話でした。
男子高校生という年齢からか、時も場所も選ばずに触れていたいし、触れてしまう熱量には思わず笑ってしまいましたが、変な形で目撃されて責めたてられて理不尽に傷つく描写はなく、ただ、周りにゲイだとバレることを恐れてた主人公が、恋人が出来ることで変わっていく過程の一部として描かれているのも良かったです。

隠したいならいいよと言っていたのに、ゲイの子がはっきりと周りからの目よりも自分との関係を大切に思ってくれて、関係を知られてしまった先輩にはっきりと「付き合っているんです」と言ってもらえたことが、きちんと嬉しくて学校をさぼっていても抱きたくなってしまう攻め、可愛いね……

2巻まで一貫してお互いに、あるいは周りの人たちも含めて、傷ついて欲しくないし、我慢をして欲しくない、一人で抱えて欲しくない、傷つけたくないという優しさにあふれた関係が築かれていて、彼らがこれから先も楽しく生きていける世界であって欲しいなと思います。

兄弟とボーイズラブ

電子書籍先行配信で買いました。

兄弟BLではなく、兄弟とボーイズラブの短編集でした。
全3組の兄弟はそれぞれ関係性が異なりますが、全員同性が恋愛対象で、その相手が兄弟だったり、別の人だったりします。
濃淡はともかく兄弟BLを期待して読むと「どうして~~~」という気持ちになってしまうので(単にわたしがそうなったというだけの話ですが)、ボーイズラブの中にいる様々な兄弟の話くらいに思って読んだ方が楽しめると思います。
登場するカップリングはどれも可愛いです。
好きになって、好きになられて、告白したり、失恋したり。
特にcase1の二人がめちゃくちゃ可愛かったので、その後の話が読みたいです。

志村貴子先生の書く片想いは、物分かりがよくて、過度にドラマチックな展開もなく、日常の中で静かに恋をして、恋をした以外は普通に時間が流れていくので、彼らのこの先も続いていくであろう日常をいくらでも見ていたくなります。
続刊も今から楽しみです。

不死身の命日 コミック

虫歯 

分からなさがちょうどいい

よくいるスーパーハイスペック、何気ない言動でモテてモテて仕方ないけどどこか変な男が、尋常じゃなく身体が丈夫な男と出逢って恋をする話、どちらのキャラクターも理解の範疇を超えていて、最早宇宙人の恋愛を見ているような気分で楽しめました。

生まれてこの方血を流したことがなく、超高層ビルから飛び降りても無事という奇跡の身体を持った男が、身体が丈夫ゆえに死の想像がついてなかったところまでは、一般的な人間からしたらもう全然「分からない」感覚ですが、そこから風邪を引いて身体が動かなくなって「しぬのかも」って初めて死を実感するあたりはなんとなく理解出来る気がするし、その「しぬのかも」を乗り越えた結果として「死ぬのはつまらないから風邪に勝てたみたいに死にも勝ちたい」って思うのはやっぱり分からない。この分かると分からないの絶妙なバランスで、キャラへの愛しさが助長されたように思えます。
出逢う人やものやことを「おもしろい」か「つまらない」かでしか判断できなくて、おもしろいものしか覚えていられない男が、ド天然でハイスペを自覚し、それに群がる人の煩わしさを知っていながら、変にすれたところがなく真っ直ぐでちょっと変な男に惹かれていくのは、情緒の発芽を観察してるみたいで微笑ましく可愛らしかったです。

攻め様になりたい受け!という煽りですが、攻めであろうとする男に最初は「いいよ~」って感じだった受け予定の男が、初夜を迎えるまでのあれこれの間に積み重ねた相手への愛しさに「やっぱり抱かせて?」となって、攻めの予定だった男もそれを受け入れる話なので、自分を攻めだと思っている受けという印象で読み始めると期待とは違う展開に感じるのでは?と思いました。
あくまで平和的かつお互いにめちゃくちゃ愛情深く、自然な流れで当初予定していた攻め受けが逆転したなという感じです。

個人的には攻め様になりたい受けよりも、セックスの面白さってよくわかんないな~って言ってた男が最終的に能動的に受けを抱きたがるところまで変化する流れがすごく好きでした。

セックス中に挿入の圧迫感を軽減させようと大声でサザンを歌うのはマジで分からなさすぎてめちゃくちゃ笑った。