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萌×2作品

PREMIUM レビューアー

男性ぴれーねさん

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このタイプの溺愛もの、素晴らしい!

ロイヤルファミリーに政略結婚、+オメガバースと言ったお話になります。
なんか、甘くて幸せなお話がとにかく読みたいわ~って事で読んでみました。
若干ですね、義月先生だから「溺愛」ってなってても大丈夫か!?と不安ではあったんですけど、しっかり甘かったですよ。
えーと、攻めが最初から分かりやすく溺愛って感じでは無いのですが、それどころか最初はちょっと切ないんですが、そこから少しずつ少しずつ愛情が深まり甘さがどんどん増してくのが萌えるんですよー!
こう、主人公が自分自身の力や魅力で持って、攻めを夢中にさせて行くのに胸がすくと言いますか。
このタイプの溺愛もの、最初から無条件で愛されまくってるのより、ずっと感慨深いし嬉しいですよね。

内容です。
没落貴族であるガードナー家の双子の兄として生まれたハルト。
華やかで人好きする双子の弟にコンプレックスを持っているんですね。
そんな中、王族の家系であるロックハート財団から縁談が持ち込まれます。
実はロックハート家には、双子のオメガは繁栄をもたらすという言い伝えがあってー・・・と言うものです。

まずこちら、繰り返しになりますが、最初はちょっと切ないんですよ。
ハルトですが、クレイグ(攻め)との初顔合わせで、紳士的で優しく、何より華やかな弟と同様に扱ってくれる彼に強く惹かれるんですね。
しかし、ロックハート財団から花嫁として希望されたのは、弟であるナツキの方・・・。
胸の痛みをこらえて二人を祝福し、自分の人生を堅実に歩むものの、二年も経ってからナツキに運命の番が現れて突然の婚約破棄。
そこで、今さら結婚を取り止めるワケにはいかない両家の思惑のもと、双子の兄である自分が身代わりの花嫁になるー。

えーと、ハルトの心情と言うのはとても複雑なんですよ。
ずっと想い続けた相手であるクレイグと・・・と言う喜び。
身代わりでしか無いと言う悲しみと惨めさ。

またさ、序盤のクレイグが結構冷たいんですよね。
こう、すごくビジネスライクと言うか、あからさまに政略結婚である事を匂わせて、互いに賢く自由にやろう的な。
こ、このヤロー!
最初に弟を選んだ上に、ハズレくじを引いた的なその態度は何だー!!と。
攻めが受けに対してやたら冷たくて傲慢と言う、いつもの義月パターンかよ!と。

と、最初は攻めに対してカーッと来たんですよ。
来たんですけど、ここからお話は全然予想外のトーンになって行きまして。

えーと、これね、ハルトですが、めちゃくちゃいい子だし、実は自分で思ってるよりずっと魅力的なんですよね。
頭もいいし、努力家だし、見た目だって弟と並ぶと地味なだけで端整。
ただ自分に自信が無いので、オドオドした態度になりがちなんですよ。
惹かれているクレイグの前だと尚更。

最初こそ、そんなハルトを低く評価していたであろうクレイグ。
それがハルトと共に過ごし、彼本来の芯が強く聡明で思いやりある姿を知るうちに、どんどん惹かれて行くー。

や、クレイグの事を最初クソ野郎扱いしちゃいましたが、実は彼は彼で大人のいい男なんですよ
結婚に対する考えが冷めてるだけで、最初からハルトに対して誠実だし一人の対等な人間として丁寧に扱っているんですよね。
多少クールなだけで。

それがそれが、ハルトに惹かれるに連れ、そのクールさがなりをひそめ、どんどん甘さを増してゆくんですよ~!
もう甘~っ。
めちゃくちゃ甘~っ!
言葉からも態度からも、甘さが溢れてる~~!と。

また私は元々ですね、「じゃない方」が選ばれると言うのが大好きなんですよ。
ずっと「ナツキじゃない方」扱いされてきたハルト。
それがクレイグから愛される事で自信を取り戻し、本来の輝きを見せるようになるのが嬉しくて仕方ない!
クレイグ、見る目があるじゃないかよ!と。
えーと、最初にナツキの方を選んだ事や彼との関係に対しても、色々誤解があった事が分かってきますしね。

ちなみに、ずっと弟と比べられてとハルトが悲惨に思えますが、弟や家族はちゃんと愛情深くと、決して冷遇はされてないです。
だからこそ、ハルトは真っ直ぐいい子に育ったんでしょうしね。
まぁ弟、相当自由奔放だけど。

最後になっちゃいましたが、「双子のオメガは繁栄をもたらす」のオチがですね、おとぎ話を思わせる素敵なものでした。
そんな歴史があったのね的な。
そのご先祖様を思うと、ちょっと切なくもあったけど。

と、とりあえずそんな感じで、甘いし幸せだしで表紙そのままの素敵な作品でした。
個人的にめちゃくちゃツボ作品でしたよ。

癒し特化作品です

和風ファンタジーで「氷の軍神」と呼ばれる攻めと、あたたかく癒し系の受けによる、ひたすら穏やかで優しいお話になります。

や、タイトルで受けが「陽だまり」と表現されてるんですけど、お話自体もまるで陽だまりみたいなんですよね。
めちゃくちゃ頼りになって包容力があって思いやりまである攻め。
彼の愛は1ミリの揺るぎすら無い為、ただただ安心して溺愛に浸っていられる。
また、境遇自体は不憫なものの、周囲から大切にされ、ささやかな毎日を幸せに生きる受け。

えーと、作者さんのお話が好きでデビュー作から追ってるんですけど、今回は「安らぎの一時になれば」って思いで書かれたみたいなんですよね。
そのせいか、既刊中で一番の穏やかさになるんじゃないかなぁと。
悪役なんかも居てと多少のスリルはあるものの、基本はひたすら甘くて優しいお話なんですよね。
こう、人によっては物足りないと感じるかもしれないんですけど、個人的にはとても好みの作品でした。
や、結構心が荒んでいるから、癒されたいんですよ。
同じように癒しを求めてる方はぜひ。

で、内容です。
飯屋「ふく」で働く青年・伊織。
実は両親の遺産を叔父に奪われ、更に売り飛ばされと悲惨な境遇ながら、優しく面倒見の良い店主夫妻に助けて貰って、今は幸せな毎日を生きているんですね。
そんな彼があわい好意を抱くのが、常連客である軍人の雫石。
借金取りに追われる叔父が押し掛けて来たところを助けてくれますが、心配した雫石から、彼の家での保護を提案されてー・・・と言うものになります。

と、こちら、繰り返しになりますが、とにかく穏やかであたたかくて優しいお話でして。
や、叔父がかなりしょうもない男で、色々厄介事を引き起こしてはくれるし、それにより、主人公である伊織はそれなりに辛い思いをしたり危ない目にも遇うのです。
遇うのですが、とにかく攻めがスパダリで颯爽と助けの手を差し伸べてくれる為、そこまで辛い展開にはならないと言うか。
あと、こちらはファンタジー。
実は伊織ですが、母親から受け継いだとある秘密があるんですよね。
ずいぶん都合良く助けの手が入ったりするなぁとか思ってたら、実はこの秘密が絡んでたりして。
これ、なるほどね!と納得が行くと共に、本当に設定からして優しいお話なんだなぁと、なんかほっこりすると言うんですかね。
ストーリーとしても面白いですし、とにかく癒されたいって方には、とてもオススメじゃないかと思うんですけど。

ちなみにですね、こちら、BLとしての萌えもしっかりありまして。
や、繰り返しになりますが、雫石ってとにかく優しいし穏やかだし思いやりがあるしでパーフェクトな攻めなんですよ。
ただし、それは伊織に対してだけ!
実は巷で彼は「氷の軍神」と呼ばれていて、その呼び名の通り、他の人間には結構クールなんですよね。
こう言う攻め、個人的に大好きでして、受けがまんまと騙されて「本当に優しい」とかやってると、思わずニヤニヤしちゃって。
や、これね、何が萌えるって、そんなクールな攻めが、受けにだけは本当の笑顔を見せてってところなんですよ。
そう、雫石ですが、彼もまた、結構悲惨な境遇なのです。
それが、伊織の存在により救われた。
タイトル通り、彼にとって伊織って「陽だまり」のような存在なんですよ。
凍りついた心を溶かしてくれて、安らぎを与えてくれたー。
このエピソードがとても素敵だと思うんですけど。
いつも助けてもらうのは伊織の方ばかりだと思っていたら、実は雫石が、それ以上に伊織に救われていた的な。
なんだかジンワリきちゃうよなぁと。

他、なんかピンポイントの萌えになるんですけど、伊織の天然ぶりも最高でした。
や、前述のとある秘密に絡んで、証となる痣を雫石に確認して貰おうとするんですよ。
で、その痣ですが、なんとあるのが足の付け根!
その際の雫石の反応がですね、意外に可愛いものでニヤニヤしちゃうと言うか。
そりゃ、真面目な話をしていたのに、いきなり際どい部分を見せられそうになれば、いくら冷静沈着な雫石でも動揺しちゃうよねと。

これね、こんな際どい部分をアッサリさらそうとする伊織。
その根本的な理由にも萌えまくりなんですよ。
彼が天然だってのもあるけど、そこには「見せていい大事な人」だと言う無意識の信頼があるんですよね。
や、これからは自分にしか見せちゃダメだと語る雫石に対して、彼だから見せた的なやりとりに萌えちゃって萌えちゃって。
この二人、何甘酸っぱすぎるやりとりを繰り広げてるんだと。
我ながら単純だとは思うんですけど、こういうの大好きー!と。

と、そんな感じで、とても甘くて可愛いお話でもあるんですよねぇ。
繰り返しになりますが、スレ違い等一切無いので、人によっては物足りないと感じるかもしれないです。
でも個人的には、とても癒されたし最高でした。

寄宿学校+繊細で傷つきやすい片恋

「倫敦夜啼鶯」のスピンオフで、寄宿学校で出会った上級生への、切なく繊細な片思いを丁寧に綴った作品になります。
今作だけで問題無く読めるんですけど、既読だと「倫敦夜啼鶯」の二人のその後なんかが読めて、思わずニヤリとしちゃうんじゃないでしょうか。
ちなみに、ルーイ(前作の受け)の弟分だったサミュエルが今作での攻めになります。
サミュ、立派な攻めに育って・・・!と、こちらも嬉しかったりして。
いやマジで、いい男に育ちましたよ。

わりと受けがですね、面倒臭いタイプと言うか、頑ななんですよね。
その点で好き嫌いが分かれそうな気もするんですけど、個人的にはとても好みでした。
こう言う、傷つくのが怖いばかりに一人で居ようとする受けって、本当はとても寂しがりだし純粋なんですよね。
親しくなればすぐに相手に心を許しちゃうから、最初から関わらないようにしてると言うか。
や、そんな頑なな受けがですね、徐々に徐々に攻めに心を開いて行くのに萌えちゃって。
彼の切なく繊細で、傷つきやすい心の有り様にも陶酔しちゃって。
ふう。片思いって萌えるー!

で、内容です。
名門校に馴染めず転校したルイス。
紳士的な監督生・エバンズに親切にされればされるほど、自身の傷ついた心と劣等感を刺激されて反発心を覚えてしまうんですね。
実は、貧しい家庭から叔父の跡取りとして養子になったルイス。
エバンズと意外な場所で遭遇しと色々な彼を知るうちに、いつしか惹かれている自分に気付きー・・・と言ったものになります。

まずこちら、レビュータイトルに寄宿学校と入れたんですけど、実はメインとなる舞台は寄宿学校の外ー。
攻めの実家となるハクスリー家だったり、ロンドンの街中になるんですよね。
寄宿学校での生活と言うのは、本編の1/5程度しかなくて。
そんなワケで、パブリックスクールみたいのを求めてる方には、ちょっとご注意いただきたいのです。
いただきたいのですが、とにかく上級生と下級生と言う彼等の関係性だったり、階級社会に産業改革にと言った19世紀のロンドンのあの雰囲気たっぷりに進む所が素敵でして。

何かワケありそうな主人公・ルイス。
人当たりが良く面倒見の良い攻め・サミュエルに対しても、決して心を許そうとせずと強い拒絶を見せる。
彼がこれほど警戒心をみなぎらせ、頑なな態度をとる理由と言うのはのちほど語られるんですよね。
ただ、深い心の傷を抱えているんだろう事は匂わせてある為、差し伸べてくれる手を振り払うような彼のやり方と言うのがもどかしくて仕方ないんですよ。
それが、偶然の出来事からサミュエルの実家で世話になりと、普段の「模範的な監督生」では無い、意外な彼の姿を知る。
また、裕福な家庭に生まれ育ちと勝手に思い込んでいたサミュエルの複雑な過去を知り、彼が自分の想像とは違う人間なのではないかと思いはじめる・・・。

こう、本当にスローペースなんですけど、心に傷を負った主人公の頑なな思いが解け始め、やがて攻めに惹かれ始める。
そんな主人公の繊細で傷つきやすい片思いと言うのがじっくり丁寧に語られと、めちゃくちゃ萌えちゃうんですよね。
また、主人公が攻めを意識しはじめる優しいエピソードなんかが印象的に綴られと、これにも萌えまくっちゃう。
ああ、片思いって甘酸っぱーーーい!みたいな。

ちなみにですね、前述した通り、受けはかなり繊細だし臆病だと思うんですよね。
そのせいで、自分の気持ちを自覚してからも想いを封印しようとするし、それどころかわざわざ距離を置こうとする。
これがかなり切なかったですよ。

ただこの二人、正反対に見えて、実はとても似ているんですよね。
心を許すのが怖いから、最初から人を拒絶する主人公に、同じく心を許さない為に、笑顔でシャットダウンする攻めと言った具合に。
そう、互いに心に欠けた部分を持っていて、だからこそ、強く惹かれあうんだろうなぁと。
この二人の恋、繊細な作品の雰囲気にもあって、めちゃくちゃロマンチックでうっとりしちゃうじゃないかよ。

ところでこちら、タイトルにある「待宵草」ですが、別名が「月見草」で花言葉が「ほのかな恋」との事なんですね。
その花言葉にぴったりな、儚く美しい恋物語に酔しれました。

勘違いスレ違いBL。甘々爆笑系です。

小説投稿サイト掲載作品からの書籍化で、帯にある通り「勘違いから始まる溺愛×異世界BL」と言ったお話になります。

で、私は元々、このタイプの勘違いスレ違いBLって大好きでして。
や、スレ違いと一言で言っても、胸が締め付けられるような切ないものから思わず微笑んじゃうような可愛いものまでー。
様々ありはすると思うのですが、今作は甘々爆笑系ともでも言いましょうか。
あまりに好みのあらすじだったので購入したんですけど、予想以上の面白さと甘さに悶絶しましたよ~。
受けにメロメロになってしまった元遊び人の攻め。
彼の混乱っぷりだったり暴走っぷりだったりには、ひたすら笑っちゃいましたよ。
地位も名誉もおまけに才能まであってと超いい男のはずなのに、このしょうもなさってなんなんでしょうね?
終盤なんてやに下がり過ぎて、ただの変態オヤジみたいになっちゃってますもん。
実はかなりいじらしくもあるんですけど。

えーと、そんな感じで甘くて笑えるだけじゃなく、(ちょっぴり)切なさあり、ハラハラドキドキあり、胸にジーンとくる心を打たれる展開ありと言った所で、ストーリーとしてもすごく面白いです。
緩急の付け方がとてもお上手ですよね。
とりあえず、癒しやハッピーな読後感を求めてる方に全力でオススメしたい。

で、内容です。
車に引かれ目を覚ますと、若返った姿で異世界へと転生していたリーマン・零。
拾ってくれて仕事の世話までしてくれた親切な男達(気付いてないけど奴隷商)の助けにより、大富豪・シダーム家の次男であるダイヤのもとで働く事に。
自分を雇ってくれたダイヤに深く感謝するんですね。

一方その頃、毛色の変わった青年・零を性奴隷として購入したダイヤ。
早速「夜のお仕事」を命じるものの、何故か添い寝をされて、安らぎを覚えてしまうー。
また、零と過ごす中で、いつも一生懸命で心優しい彼に惹かれて行き、抱きたいと言う欲望が募るように。
しかし、あまりに純粋な彼にどうにも手を出しあぐねてー・・・と言うものです。

と、こちら、このあらすじでお分かりいただけると思うんですけど、二人とも出会いの時点でかなりの誤解と言うか、認識の齟齬があったりするんですよね。
で、この誤解によるズレが解消して二人が結ばれるまでが丁寧に綴られるワケですが、これがめちゃくちゃ甘いし笑えるし可愛いしで最高なんですよ。

や、そもそもね、このあらすじだけ見ると零が只のアホっぽく思えるかもしれないんですけど、それは違うのです
彼は、並外れて純粋でお人好しなのです。
えーと、何だろう。
とにかく言動が真っ直ぐだし健気でいい子なんですよね。
彼を捕まえて売り飛ばそうとした奴隷商人ですらほだされて、「兄貴、やっぱり連れていきましょうよ! ちゃんと面倒見るから!」「黙れ! 俺だって耐えてんだ!」みたいな。
また、ダイヤから「夜の相手」を命じられれば、「それならよく妹にしてたから得意です!」みたいな。
で、寄り添って話し相手をし、その優しい声に気付けば寝入ってしまっていたダイヤ・・・。みたいな。

個人的に、あまり純粋無垢な受けって嘘臭いと感じてシラケちゃうタイプなんですよ。
ただこの主人公ですが、単に純粋でお人好しなんじゃなく、芯の通った強さだし優しさなんですよね。
見返りなんかを求めず、人に手を差しのべられるー。
それは、早くに両親を亡くして妹を一人で育て上げたと言う、彼の境遇なんかが関係してると思うんですけど。
そう、めちゃくちゃいい子なんですよ。

また、そんな零にアッと言う間に骨抜きになる攻め・ダイヤ。
彼はですね、全てに恵まれているが故に、わりと傲慢と言いますか。
それが、奴隷でしかない零に調子を崩され、最初は混乱する。
やがて、「彼は本当は天使なのではないか?」とか、アホな事を言い出す。
もうね、受けが好きすぎて、斜め上に暴走しだすのが笑えて笑えて。
最初こそ余裕ぶってた男が、嫉妬で我を忘れちゃったりするのにニヤニヤしちゃって。
個人的に溺愛攻めって大好きで沢山読んでるんですけど、その中でもかなり上位に来る男だと思うんですよ。
自分の気持ちより零の幸せをちゃんと優先しと、意外といじらしくもありますしね。

ちなみに、ここに「零が自分が性奴隷として買われたと言う事実を知ってしまう」と言うスレ違いだったり、ダイヤの元遊び相手が零に嫉妬して・・・と言った山あり谷ありの展開もあります。
ちょっと切なくてキュッとなったり、ハラハラドキドキしたり、思わずジーンと来たりと、すごく良かったですよ。
飽きる事なく、最後まで楽しく読ませていただけました。
とりあえず、終盤のダイヤのデレデレとやに下がりっぷりは見ものだと思います。

色っぽいのに緊張感がある攻防が堪ら~ん!

暇潰し程度の軽い気持ちで読み始めたんですけど、思いがけず面白くてと拾いものだったので、レビューで訴えたくなりました。
こういう痛快な冒険活劇って感じのお話は最近少ない気がするので、より嬉しいですよね。
ちなみに、真っ直ぐな年下ワンコだったり、そんな攻めについついほだされちゃうクールビューティー受けだったりがお好きな方も、楽しく読めるんじゃないかと思うんですけど。
や、純朴な攻めをね、色っぽい年上受けがたらしこみにかかるのにニヤニヤしちゃうんですよ。
ついでに、受けは利用出来るものは何でも利用してと自分ではしたたかなつもりだろうけど、実は結構なお人好しですしね。
いいカップルだ。

内容です。
正義感が強く真っ直ぐな気性の第三王子・ルドルフ。
少しでも国を良くする為、国内の不正や問題を調査して回っています。
そんな彼が今回調査に出向いたのが、辺境伯・マティアスの領土。
マティアスですが、外国との取引で不正な財産を築いているとの疑いがかけられてるんですね。
更に庶民の出ながら、その美貌で先代の辺境伯をたらしこんで養子に収まったと噂されていてー・・・と言うものです。

で、近隣の有力者をその美貌と手練手管で操っては、便宜を図って貰っているマティアス。
ルドルフですが、その色気と掴み所の無い言動に翻弄されるんですね。

果たしてマティアスですが、噂通りの性悪なのか?
そして、実は過去にマティアスと面識があるルドルフ。
密かに想い続けてきたマティアスとの、彼の恋は成就するのか?
と、このあたりが見処になると思うんですけど。

えーと、ただこちら、出オチ感満載でして。
や、両視点で進むので、目的の為に泥を被ってと、マティアスの真実と言うのは序盤の時点で丸分かりでして。
その点では面白さに欠けると思うんですよね。
思うんですけど、その分、それぞれの思惑だったり誤解だったりに振り回される、二人の攻防が楽しいと言いますか。

そもそもですね、目的の為なら手段を選ばすみたいな、この手の強い受けと言うのが個人的に大好きなんですよね。
マティアスがですね、その美しさと色気でルドルフを誘惑しと、二人の艶っぽいのに緊張感があるやりとりがめちゃくちゃ楽しいんですよ。
また、そんなマティアスに翻弄されてるように見えて、実は結構手強いルドルフ。
や、逆に真っ直ぐすぎて、マティアスの思い通りに行かないと言うか。
このタイプの受けにワンコ攻めって、実は相性が最高なんですよね。
もうこの二人のやりとり、本当に萌えるーーー!と。

ちなみに、なかなか複雑で難しそうに見える受け・マティアスですが、実はとても男気があるし結構なお人好しなんですよね。
こういう所も、本当に良かった。
ついでに、敵対関係から始まる二人の恋だけじゃなく、とある陰謀が存在しと言った、ハラハラドキドキの
展開で飽きさせずに読ませてくれるのも素敵でした。
100ページちょっとと短いから、サクッと読めるのもいい所じゃないでしょうか。
個人的には、もっとたくさんのページで二人の活躍を見てみたかったけど。

執着攻め、バンザイ!!

amazon限定特典で、二人が再会した夜の事を攻め視点で語ったSSになります。

協力書店限定特典も攻め視点になりまして、本編では分からなかった彼の内心と言うのが綴られるのが嬉しいのです。
ただし、協力書店の方が陽なら、amazonの方は陰って感じ。(両方手に入れました)
この男、暗いし怖いわと。

前向きで希望に満ちたお話が読みたいなら、協力書店の方を手に入れた方がいいと思うのです。
でも個人的には、ほの暗い執着を感じさせるこっちの方が断然好きと。
最後の1行に、ゾクゾク来ちゃうんですよー!

まぁそんなワケで、私と同じく執着攻めがお好きな姐さん、ぜひ手に入れて。



で、内容です。

学生だった当時、上級生からこっそり煙草を貰ってレオンと待ち合わせていた場所に行ったアレクシス。
レオンの前で格好をつけて煙草を吸いますが、むせてしまい慌ててごまかすと言う情けない結果になったんですね。

そんな事を思い出しながら、今は煙草の煙を胸いっぱいに吸い込むアレクシス。
すると、ベッドに横たわっていた美しい男が、何を思ったかくすっと笑いー・・・と言ったものです。


こちら、本編でもレオン視点で語られた、再会した夜の事後のエピソードなんですよね。
思い出を見透かされた気がしてばつの悪い思いをするアレクシスが妙に可愛いですし、あの時の吸い殻をそんな風にしてたの!?と、若干ストーカー気質の彼の行動にも萌えます。
や、執着攻め好きだから。

が、何より萌えるのが、ここから終盤にかけてなんですよね。
えーと、本編のレオン視点のアレクシスって、わりと真っ直ぐなお坊っちゃまってイメージなんですよ。
純愛系と言うか。
それがここで語られる彼の内心と言うのが、結構、暗い。
そして重い。
ついでに激しい。
特に、愛と憎しみって紙一重なんだなぁって感じの最後の1行がすごい。

や、ふんふんと読み進めていったら、最後の最後でゾワゾワって来ちゃって。
おいおいおい!と。

でも個人的には、こういうの大好きなんですよー!
本当、ゾクゾクしちゃう。
くっ、真っ直ぐな男かと思いきや、こんな歪んでる部分も持ち合わせていたか!と。
執着攻め、バンザイ!!と。

まぁそんな感じで、万人受けはしないだろうけど、私にとってはめちゃくちゃツボなSSでした。
執着攻め好きな同志の皆様、ぜひ。

大人の男でしか読めないヤツです

個人的ツボに、過去の経験から恋愛に対して臆病になっちゃってるゲイの受けってのがありまして。
また細かい事を言わせて貰いますが、この場合は自立してる大人の男じゃなきゃダメなんですよ。
えーと、なまじ仕事も出来るしプライドも高いから、内心では不安でも平気なふりしてクールにふるまっちゃったりするのに異様に滾ると言うか。

で、こちらまさにそんなお話でして。
私の為に描いてくれたのか!?ってくらい、これでもかと好きなエピソードの数々で、読みながら笑いが止まらなかったですよ。
ウヒャヒャヒャって。

内容としてはタイトルそのまま、バーで声を掛けてきた男と遊びで寝たリーマン・匠。
なんと、取引先の担当としてその男・良生と再会してしまいー・・・って感じになるんですよね。

これ、しつこいですが、とにかく受けのキャラがめちゃくちゃ好みでして。
こう、強気で遊び慣れていてクール。そして臆病。
逆に良生は暑苦しい系のワンコになるんですけど、再会した二人は仕事終わりに飲みに行ってはエッチする関係になるんですよ。

これね、良生と言うのはお人好しで人懐こくて、そして少し無神経で鈍い。
そう、スルッと人の心に入り込んできちゃうような、ある意味悪い男なんですよね。
で、なにより萌えまくるのがここでの受けの心情描写。
えーと、繰り返しになりますが、彼は過去の経験から恋愛に対して臆病なんですよ。
そこで、良生が魅力的だと思うからこそ、深入りしてはいけないと自身の心に予防線を張る。
もうさ、人を好きになるって、理屈じゃないし自身で制御する事も不可能だと思うんですよね。
そう、深入りしてはいけないとしょっちゅう自分に言い聞かせながら、それでも良生に惹かれてしまう、この匠の心情描写が上手いのです。
また、そんな心の揺れをキレイに隠して、ただのセフレ的にクールに振る舞う姿の描写も。
あー、こう言うの、めちゃくちゃ好きー!!と。
これ、大人の男でしか読めないヤツーーー!!と。

ちなみにこちら、そんな面倒臭い受けですが、攻めがひたすら受け大好きなワンコなんですよ。
なので全体的な雰囲気としては、実は明るいしコミカルです。元彼登場とかそれなりに修羅場はあるけど。
これ、相手にドSとか俺様とかを持ってくるとひたすらしんどいお話になっちゃうので、攻めのキャラ設定も上手いですよね。
若干無神経ではあるんですけど、これくらい鈍い攻めじゃないと、この受けにはグイグイ入り込んでいけなかったろうなぁと。
ついでに、匠からアナルを開発されちゃってヒンヒン泣いてるのも可愛かったですよ。
リバ好きとしては、ギリギリでリバらなかったのが残念。

あと右脳左脳先生ですが、初読みになります。
表紙の雰囲気から苦手かもと避けてきたんですけど、全然その印象と違いました。
中のイラストもめちゃくちゃ好き。
受けが美人だし、何気ない腕とか手とかのパーツも色っぽいです。
線がガサガサしてるので、好き嫌いは分かれそうだけど。

もうひたすら萌えるー!

溺愛系主人とツンデレ美人従者による、ジレジレの主従ものになります。
架空の国みたいですが、個人的にはイギリスっぽい印象を受けました。

伯爵であるサミュエル。
従者のルカに想いを寄せていますが、彼からはいつも冷たくあしらわれていてー・・・って感じのお話でしょうか。

こちらですね、実はストーリーとしては超王道でして、展開としても先の先まで読めちゃうんですよ。
あと、時代もので身分差がキモになるんですけど、そのあたりの掘り下げがやや弱いと言うんですかね?
オチなんかでも、都合の良さが目立つと言うか。
上手く行き過ぎ感があると言うか。
そんなワケで、このへんが気になる方にはオススメしかねるのです。
しかねるのですが、個人的にはめちゃくちゃ好きなお話でして!

や、これな、とにかく攻めの受けに対する溺愛っぷりが半端ないんですよね。
受けは基本的にクールな態度なんですけど、それにめげずにひたすら甘いセリフを吐きまくりって感じで。
また、受けのツンデレっぷりが最高に可愛くてですね。
こう、サミュエルの愛情表現ですが、非常にストレートなんですよ。
そんな彼からの言動に、普段はクールなルカが思わず真っ赤になったり素の表情を見せちゃったりしてと。

もともと主従ものは大好きなんですけど、この二人のやりとりや関係性がとにかくツボなんですよね。
もうひたすら萌える~!と。
また、サミュエルは貴族としては結構な変わり者になるんだろうけど、ルカの為なら身分も何もかも惜しくない!みたいな情熱的な所にもうっとりしちゃって。
領主としての責任だの何だのはとりあえず置いといて、受けを全力で守る攻めって素敵すぎ!みたいな。
普段はおっとり浮世離れって感じなのに、ここぞと言う時は男らしいのも格好いいよ!と。
ちなみに、お約束ではあるのですが、ツンデレ受けが実はめちゃくちゃ健気って言うのもツボでして。
彼は(暴走した)サミュエルから襲われれば蹴り飛ばしと、予想外の言動を見せてくれるのも面白いよなぁ。

身分差から二人は引き離されそうにみたいな、少し切ない部分はあるのです。
でも基本的には、主従二人のひたすら甘くてキュンなやりとりを楽しむ作品と言うんですかね。
王道も王道なんですけど、個人的にはめちゃくちゃツボ作品で楽しく読めました。

ところで、作者さんのお話で読んだのは3作目になるんですけど、イラストがかなり変わってますよね。
前作あたりから。
初期の頃とは全然雰囲気が違うけど、今の硬質な色気を感じさせるイラストの方がより好みです。
特に、受けの美人っぷりにうっとりしてる。
エロが濃厚なのにもニヤニヤしてる。
修正だけ、何とかならんのかなぁ。
シーモアで購入しましたが、キレイに白抜きでしたよ。

このスレ違いなら永遠にやっててくれていいです

松雪先生、四年ぶりの新刊になります。
待ってましたーーー!!

で、こちら、乙女ゲームに転生してしまった主人公と、幼馴染みの王様による、王道スレ違いラブコメになるんですね。
二人のスレ違いに、設定が巧みに生かされた。

これね、スレ違いにも切なくて苦しいものがあれば、ひたすら可愛くて楽しいものがあると思うんですけど。
こちら、まさにその楽しくて仕方ないものなんですよね。
えーと、乙女で一途で臆病な受けは自分の恋心をひた隠しにして、親友として振る舞う。
で、親友でしかないはずの攻めは、明らかに受けに執着して独占欲を滾らせてる。
そう、端から見ると完全に両想いである二人の、甘くてエッチでちょっぴり切ない恋物語なんかを、読者はひたすらニヤニヤしながら見守るってお話なんですよ!
個人的に、このタイプのスレ違いがめちゃくちゃ好きなんですよね。
もう、このスレ違いなら永遠にやっててくれていいんですよね。
いや、やっぱ二人のイチャ甘も見たいから、適当な所で結ばれて欲しいか。


ザックリした内容です。
宰相の息子で書記官であるケイ。
幼馴染みで初恋相手である王様・エリアスに恋心を抱いているものの、男である自分には望みが無いと思いをひた隠しにして親友として振る舞っているんですね。
また、実は前世の記憶がある彼は、この世界が前世でプレイした事のある乙女ゲームの中だと知っていてー・・・と言うものです。

で、ゲームのシナリオ通り、魔女の呪いで皆が獣人にされてしまう事態に。
この呪いを解くには、ゲームの主人公・リナとエリアスが結ばれる必要があるんですね。
そこで、エリアスの幸せの為に、胸の痛みをこらえて二人をくっつけようと奔走するケイ。
しかし、ウサギの獣人である彼が強い発情を起こすと、何故か「手伝ってやる」とエリアスから強引に抱かれてしまい・・・と言う流れ。

果たして、無事に呪いは解けるのか?
また、主人公であるリナには一向に興味を示さず、ケイを朝な夕なに抱くエリアス。
彼の真意とはー?
と、このあたりが見処になると思うんですけど。

これね、受けであるケイ視点で進むんですよね。
進むんですけど、もう読者には、エリアスの気持ちがバレバレ状態と言うんですかね・・・。
気付いてないのはケイだけで。
まぁそんなワケで、グルグル思い悩む主人公を傍目に、展開としてはひたすら甘々。

や、攻めであるエリアスって、かなり独占欲が強いし、ケイに対してベタ甘なんですよ。
こう、何かと「俺はお前さえいればいい」みたいな口説き文句としか思えないセリフを言いまくるし、ケイに他の男が近づけば、血相を変えて飛んで来る。
そして、呪いのせいで異常な発情にケイが襲われれば、それを抑える為とかもっともらしい事を言って、毎日ケイを抱きまくる。
ついでに、リナとくっつけようとケイが彼女を誉めれば、逆に「お前はリナが好きなのか!?」と怒りをにじませる。

個人的に、こういう受けにベタ惚れの攻めの、独占欲バリバリの言動と言うのが大好きなんですよ。
またこの二人、かなり長い間、この楽しすぎるスレ違いを繰り広げてくれるんですよね。
もう、延々にニヤニヤしっぱなし~みたいな。
本当、楽しすぎるわ!

ちなみにここから、リナがエリアスに告白するのを聞いてしまうケイ。
二人の為に、身をひく覚悟を決めるんですね。
そんな中、エリアスが行方不明になり・・・と続きます。

これね、少し切なくはあるものの、基本的にエリアスと言うのはケイにベタ甘なんですよ。
こう、彼の気持ちは疑いようがないので、安心して読めるんじゃないでしょうか。
また、誤解が解けて二人の気持ちが通じあうシーンと言うのが、萌えるんだけど同時に笑えて。
そりゃエリアスも、「通じてなかっただと!?」と、キレたくもなるよねぇと。
一応ね、ケイは鈍いんじゃなくて、臆病なだけなんですけどね。
こう、傷付くのが怖くて、期待しないようにしちゃったんでしょうね。
あと、彼は一途で健気なゲイなので、エリアスの幸せを第一に願った。
自分と結ばれたんじゃ、呪いは解けないですもんね。
とりあえず、このオチもなんともハッピーなものなので、ご安心下さい。
全ての元凶である魔女。
まさにお騒がせ女だよなぁ。

ちなみに、ケイがウサギの獣人で発情があるって事で、エロ濃厚です。
毎日、朝晩エッチしてます。
もう、シチュエーションを変え、プレイを変えって感じで、二人はエッチしまくり。
やや天然が入ってるケイが、「付き合わせて申し訳ない・・・」とかやってるの、本当に笑えちゃいますよ。
いやいや、ここぞとばかりに美味しくいただかれてるから。

と、そんな感じで、クスッとして甘くて可愛くてちょっぴり切なくてと、とても素敵な作品だと思います。
若干、グルグル思い悩む受けが苦手な方には合わない気もするので、そこだけご注意下さい。

好きな相手から拒絶されるのって、めちゃくちゃ怖いもんね

この幸せそうな表紙とタイトルのギャップが激しいですが、内容としては切なくてほろ苦くて焦れったい、大人の臆病な恋です。

これね、読み終えての一番の感想が、ホントしょーもな!!なんですよね。
えーと、端から見てると二人のしょうもないスレ違いと言うのが丸分かりってパターンなんですよ。
ただそれでイライラするかと言うと、逆に愛おしく感じちゃうのが不思議。
人って、年をとればとるほど臆病になっちゃうのよねと。
ましてや、好きだからこそ、本音でぶつかるのが怖くなる。
本当に好きな相手から拒絶されるのって、めちゃくちゃ怖いもんね。

なんと言うか、読んでて身につまされる部分がある分、優しくて幸せな気持ちにさせて貰える、素敵なお話だと思います。
でも、わりと明け透けな受けが苦手な方はご注意下さい。
私は気持ちいい事に正直な受けって、好きですけど。
ついでに彼は、泣き顔が不細工なんですよね。
普通、受けの泣き顔ってもうちょい小綺麗なもんだけど。
ただ、このグシャグシャなぶっさいくな泣き顔が、可愛く見えてきゃうのですよ・・・。
いい受けだ。


内容です。
エッチの相性は最高なのに、性格が真逆で合わない二人。
今のエッチしか無い関係を止め、別れる事を決意しますが・・・と言うものです。

で、新しい恋をしようと、積極的に出逢いを探す春隆(受け)。
しかし、別れたはずの怜士(攻め)が、些細な用事で顔を見せたりと、不審な行動をとってきて・・と言う流れ。

こちら、実は両視点で語られるんですよ。
まぁそんなワケで、「俺達は合わないから」と明るく切り出した春隆が、別れを選んだ本当の理由。
そして、春隆との毎日が辛そうだった怜士の、ホントしょうもない悩みなんかが読者には丸分かりだったりします。

これね、春隆ですが、明るくおおらかに見えるんですけど、実はとても気遣いの人なんですよね。
そして臆病。
で、怜士に至っては、結構バカと言うんですかね。こう、理知的に見えるのに。
互いが互いに遠慮して、ズレた方向に気を効かせて、別れを選んじゃう。
ホントにしょうもない。

しょうもないんですけど、そんな臆病な大人のスレ違いと言うのが、すごくあたたかいトーンで描かれてるんですよ。
親身になってくれる、周囲の人々とか。
えーと、そのおかげか、印象としては切なくも優しいなのです。
主人公の心の揺れまで。
とても素敵なお話だよなぁと。

ちなみに、しつこけど攻めはちょっとバカだと思います。
ただ、ここぞと言う時に男を見せてくれるのが素敵。
もうホントね、最初からこうあってくれれば、こんなに拗れなかっただろうに。
でも、この二人には、必要な「別れ」だったんだろうなぁと。
あと、完全な当て馬であるゆう君がちょい気の毒だったんですけど。
好い人なだけに、最初は。
でも、彼もまた、なかなかのいい性格でしたね。
てか、本当に気の毒なのは、散々巻き込まれた周囲の人達でしたね。
この二人、周りの人達に恵まれて、幸せだなぁ。

最後になっちゃいましたが、主役二人が揃って性欲過多です。
その為、エロ濃厚。
まぁ、愛し合う二人が抱き合いたくなるのって、当たり前の話だけど。
この時点で気付こうよ・・・。
二人とも!!