試し読みに惹かれたので、購入してみました。
けれど読んでみると、なんだかいろいろと散らかっていて、思っていたのと違う印象を受けました。
担保として実の兄に売られたにしては、ヤクザたちがぬるすぎる...
あまりヤクザ要素が表に出てこず、人情派な組だからかもしれませんが。
それにしても、担保を組内の人間の世話係にするところは疑問に思いました。
そして受けのこの兄。
彼がどうしてそこまで実の弟に、残酷な仕打ちができるのか。
自身の勉強をなげうって、仕事に出た過去もあったはずなのに。
この部分が全く描かれておらず、唐突に兄と急接近する受けが不思議でした。
兄だから切り捨てられなかったとしても、ですよ。
自分がされたことを顧みて...と心配になってしまいます。
いろいろと気になる要素が多く、取っ散らかった印象を受けました。
けれどヤクザたちの家族のようなやりとりは楽しく、その部分は面白かったです。
表紙が綺麗だったので手に取りました。
冒頭は、2人の出会いのシーン。
このままショタでいくのかと驚きましたが、きちんと成長してから話は進みます。
個人的には、序盤の攻めの振る舞いがなかなかの宇宙人だったので、パンチが効いているなあと思いました。
初恋から想い続けて6年間。
ついに再会した受けのもとへ、荷物を持って転がり込み一緒に暮らしていく。
受けの拒否の言葉など全く気にせずに、1人暴走していきます。
話聞けよ...と思わないでもないですが、なんだか憎めないんです。
受けがうっかり絆されそうになるのも、頷けます。
受けは、いろいろと奔放な人のよう。
直接的な描写はないですが、女性との朝チュンシーンなどありますので、苦手な方は注意が必要だと思います。
このお話は、2人の初恋が中心になって進んでいきます。
受けのほうはもう切なくて。
でも攻めの大きすぎる愛で包まれて良かったね、と安堵しました。
最後まで締まらないのは、この攻めの良いところかも。
表紙の横顔を見て、中の絵柄は大丈夫かな、と少し不安に思いながら読みました。
そんな感想を抱いて、大変申し訳なかったです。中の絵柄には、不安を覚える要素はありませんでした。
頭部への衝撃を受けた受けが、目覚めると2週間経っており、攻めと番になっているところからスタートするお話。
この2週間の期間、意識を失っているというわけではなく、全く記憶のないところで受けは普通に生活をしていた。
という感じなんですが、ここはかなり怖いなあ...と思ってしまいました。
脳へのダメージだと、そんなこともあるのかもしれませんが。
受けにとっては衝撃的な始まり。
とくに彼は、Ωであることにコンプレックスを抱いており、必死に努力してきた。
攻めと番になるということは、それを根幹から揺るがすことなので、この部分を中心に話は進んでいきます。
この攻めがなかなか良い。
αとしての完璧さを持ち合わせつつも、虫が苦手だったりとギャップを見せてくれます。
受けの前でだけ、少しのポンコツさを出してくれるところがまた良い。
受けの心情の変化が丁寧で、自身を受け入れていく過程もしっかりと描かれています。
対する攻めの感情は、失われた2週間の部分がしっかりとは描かれていないので、少しわかりにくかったです。
個人的にお気に入りのシーンは、受けが攻めの使っていたシーツの匂いをかぐところです。本能のままの行為なんですが、すごく可愛くてキュンときました。
1巻は何度も読み返すほどに、お気に入りでした。
エロくて可愛くて、受け攻めの組み合わせも最強。
2巻でもその構図は変わっていないはずなのに...
どうしても物足りなさを感じてしまいました。
2巻ではツンな受けの貴重なデレが多めに見られますし、少し素直さを見せてくれるところは可愛くて可愛くて。
攻めに対する姿勢が少し丸く、そして甘くなっているところは、成長しているなあという印象。
攻めはは相変わらずに、若干の性格の悪さに隠れてしまうけれど、楪が一途に好きな青年。
ものすごい劇的な展開があったわけではなかったので、2巻は普通といいますか...蛇足のような感じ。
どうしても1巻を超えるほどの展開には、なっていなかったなと思いました。
あと同級生でカプをつくってしまう腐女子が登場するのは、ちょっと苦手でした。
試し読みの子どものあまりの可愛さに、読んでみようと手に取ってみました。
あとがきに担当さんとのやりとりが少し描かれていましたが、永乃先生に子連れBLを勧めてくださってありがとうございます...
と感謝の気持ちでいっぱいです。
ふくふくの頬、通常時の幼児のバランスのよさ、そして全ての仕草や言動。
もう最高!!
子どもがきちんと子どもとして描かれているところは、高ポイントでした。
話としては、王道路線のオメガバース。
攻めが受けをいきなり囲うところからはじまるのですが、この導入部分はかなり急。
なぜ攻めがそのような行動を取ったのか、疑問に思ってしまいました。
受けは、元運命の番に抗っていく。
攻めは、自身の境遇を諦めながら、心の中では燻る思いを持っている。
2人の行く先が重なり合って、発展していく恋でした。
この作品の特徴としては、αの唾液がΩにとっては催淫効果であるということ。
初めて見た設定だったので、なかなか面白かったです。
主にエロ方面で活躍してくれます。
どちらかというとエロメインなのかな?という印象ですが、子どもの可愛さと新しい設定は楽しむことができました。
雪の妖精まだかな、早く出てこないかな...と思っていたら、ほんとうに最後の最後に出てきてちょっとびっくりしました。
当初の目的だった妖精が、物語が進むにつれて存在が希薄になり、思い出したころにやってくる。
シマエナガだとわかっていても、やっぱり出てきたら可愛いですね。シルエットも顔のパーツ配置も神。
タイトルにもなっているのに、登場シーンは少ないシマエナガ。
最後のシーンは、2匹が寄り添う姿。
この姿が、成美と春樹に見えて微笑ましくなりました。
1年の大方を雪に包まれている世界で、優しく寄り添い生きていく。
静かにじっとシャッターチャンスを伺うような、ひとたび物音を立てれば均衡が崩れてしまうような恋模様。
劇的ではない優しい物語が読みたいときにぜひ。
受けが攻め父を想っていたので、彼に対する描写が多く、攻めよりも父親のほうが印象に残ってしまいました。
受けのためにしてあげることが多く、もしかして...なんて展開を考えたりもしましたが。
当の本人は、親友だった受け父を、生きている受けを通して考えていただけ。
しかもその感情は、罪滅ぼしのようなもの。
物語が進むにつれて、受けも受け父も不憫で、辛さが倍に感じられました。
攻め父の業は深い。
一方の攻めは、別に空気というわけではなく、受けの周りをうろうろとしてかき回していきます。
受けが自分の父を想っているかも?という興味から始まった思いが、恋に変わるまで。
個人的にはここが、少し薄いかなあと思ってしまいました。
これは攻め父のインパクトが、自分の中では強かったからだと思います。
メインの2人の、くっついてからのシーンが少なかったので、そこが感じられたらもっと良かったかなあと。
とはいえ、受けの仕草1つ1つが色っぽくて可愛くて、その様子は萌えられました。
かなりあっさりとした読み心地でした。
ただ絵は綺麗で、行為描写はえっちです。
話としては、どうしても各話のぶつ切れ感がひどかったです。
2人の始まりは幽霊を介した面白い展開なのに、そこが回想でしか語られないので物足りなさを感じてしまいました。
1話の中でも、ぶちぶちとシーンが切れている感覚があり...ストーリーとして流れを感じ取りにくかったです。
霊感があり視える受けと、視えないゆえに憧れを持つ攻め。
この2人の、感情の違いはすれ違いとしては説得力がありました。
視えない人には、視える人の苦悩は本当の意味ではわからない。
視える人には、視えない人が抱いている憧れを理解することができない。
物語としては、これが主軸なのかなと思いました。
上だけで満足度が高く、下を読むのが少し怖かったのですが、読んでみました。
気持ち的には、受けはあれで付き合ってるつもりなかったの?!ていう。
上の終わりだけ見れば、もうそういうことだったので驚きました。
攻めがびっくりするのも仕方ありません。
ただ曖昧なところは確かにあったので、当て馬や脇キャラたちの活躍で、はっきりとした形を目指すのは理解できます。
ただどうしても、攻めが海外にいっちゃったのが理解できなくて...
そこは受けと一緒に努力するところなのでは...?
ただこの行動は、許されている攻めだからこそのなのかもしれません。
でも当事者の受けからしたら、たまったもんじゃないですよね~
攻めが飛んで行ってからの過程がざっくりと省かれているので、どうしても物足りなさを感じてしまいました。
上だけでも満足だったので、個人的に下巻は番外編のような位置づけです。
発情期がある獣属としては、ケダモノと表すのが正しいのか...
ただ登場人物たちの葛藤を考えると、ケダモノというタイトルをつけるのはなんだかなあと思ってしまいました。
とくに受けは、そこにコンプレックスのようなものを感じてしまっていますし。
そしてほぼメインがやることなので、なぜお互いに好きになったのかという感情の面で、納得できるところがありませんでした。
攻めの一目ぼれ、というのは納得できます。そういうのはあるでしょうし。
でも受けが...結局攻めの魅力に、本能で屈しただけのように感じてしまいました。
心情描写が乏しく感じ、全体的に本能に負けてしまったような印象を受けます。
それを考えれば、このタイトルはぴったりなのかもしれませんが。
ただ最後に出てきた子供は、最高に可愛かったです。