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女性フランクさん

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過去をもっと知りたい

発売から8年経ってようやく読みました。

8年前の私は、オメガバース=Ωがやたら虐げられていて不憫な目にあってる世界 みたいな先入観が強すぎて読めなかった。

8年前ちるちるのランキング上位にこの作品が入ってたの覚えてるし、(BLアワード7位にランクインしているくらいなので)すごく評判がいいのは知っていたけれど、完全にスルーしていました。

それが8年の間に色々なオメガバースを読むようになり、オメガバースへの抵抗もなくなり、ようやくここへ。

愛に満ちてるわ、2歳児の輝がかわいいわ、で癒された。
(でも当時のわたしは、リアル2歳児抱えて消耗してたから、けっ!!子供ってこんなかわいーだけの生き物じゃねーわ!!みたいなひねくれた感想を抱いたかもしれない。そう考えると読むタイミングってあるんだなと)

ただ弘と真生が乗り越えてきたであろう苦難の道があんまり描かれていなかったり、弘父とのやりとりもさらっと描かれているので、もしかしてこれは続編の3巻目くらいに相当するのか?このシリーズの一巻ってあるんだろうか?それとも何かのスピンオフなのか?とか思ってしまって、しばし有りもしない一巻を探してしまいました……。

ドラマチックかつ苦難に満ちた恋路を乗り越えてたどり着いた平安の地を一巻から描いた作品ってあんまり見ない気がします。

なので、この二人の過去をもっと知りたいわ。

先生のせんせい コミック

noji 

あったかい

αとしてどう生きればいいのか悩んでいた高校時代の大路は、スクールカウンセラーの保美に悩みを打ち明けることで救われていた。
卒業と同時に告白するも、玉砕……。

そして新米教師として赴任した先のスクールカウンセラーはかつて自分を振った相手で……という、再会ストーリー。

新米教師が新一年生を担任するなんてまずありえないだろう(友達の子供はそうだったので皆無ではないけど)というツッコミはさておいて、新一年生のわちゃわちゃ感、学校でのあれこれが微笑ましくて、嫌な人が誰一人として出てこない優しい世界で癒されました。
家庭訪問とか、夏休みのプール教室とか、学芸会とか、全校生徒揃っての運動会とかコロナ前後から我が子の学校では一切無いこともあり、妙に懐かしさも感じました。

αとβという組み合わせもあまりないので新鮮。

αの先生ということでΩの生徒の突然発情にヒートになりかける描写に空恐ろしくなりましたが、このオメガバースプロジェクトの世界観はα用の抑制剤がないみたいなんですね。
他のオメガバースだとαにも抑制剤があったりする世界観なので、ええっ?!と驚きました。
大路は何とか耐えしのいでたけど、あらためてオメガバースって残酷だな……と思いました。
やたらΩが虐げられているとかそういう描写は一切ないけれど、自分のなかで制御できないモノがある恐怖というんでしょうか。
あんなに好青年な大路の「こんなときだけαなんだな」という言葉がググッと突き刺さったし「めっちゃ怖かった」がほんとうに可哀想で……。自分が自分ではなくなる恐怖というのかな。
そしてオメガバースってΩの苦労は描かれることが多いけれど、αはαなりに苦労するんだなぁ(αとして望まれる役割や立ち位置と、本人の希望との折り合いなど)とかあれこれ思いました。

だからこそ保美の言葉には、かつても、そして今も救われたんだなぁと。
そこの見事な回収が良かったですね。
保美が運命のつがいとかではなく、あくまでオメガバースの世界観ではモブになりがちなベータというところも良かったです。














思わず考えてしまった

異世界に転生させられて、チート能力を手に入れてしまった受けの陽色が主人公。
チート能力ってどの程度?と思ってたら、もはや神レベルのチート能力。

でも、その能力を手に入れたおかげで幸せになりましたとさ!ではなく、その能力のせいで森の奥深くでひっそりと孤独に暮らしているんですよね。
なんか不憫で……。
っていうか自分なら発狂するだろうな……と思いました。
すんごい能力を手に入れたけれど元の世界にも戻れないし、この能力なんかあっても意味なくね??みたいな。

読んでいてウクライナ侵攻を彷彿とさせるところもありましたが、これは侵攻が始まる前の作品とのこと。
読みながら、もしこの能力を私が手に入れたらどうするか?日常レベルの「ご飯を作らなくても毎食、食べたい料理が一瞬で出来上がりますように」みたいなあくまで個人的な範囲か、それとも世界レベルの幸せを祈るのかとかあれこれ考えてしまいました。

そして最後に第三者の語り部による「幸せに暮らしたと伝わっている」とか、後年の人によって二人の生涯を語られてエンドというパターンが大好きなので、終わり方がすんごく嬉しかったですね。
(ヒーロの日記は蛇足感があったけど)


しんどい。。。。

1929年ったら世界恐慌。

初めて読んだときは、帯に「享楽的な街・ニューヨークで、男たちは刹那の快楽に溺れる」とあるので、アメリカ社交界のお洒落な男たちによる刹那な恋から、不安定な社会状況に揉まれつつも真実の愛に目覚めるみたいな話かなーと予想していましたが…

私の予想なんて甘ちゃんだったわ……。
予想をはるか彼方に着地した終わり方に、まじか??と。
不安定な社会状況に揉まれるなんてもんじゃなかった……。

基本的に光の腐女子なので、みんな幸せではっぴっぴ〜♪とか、いつまでもいつまでも幸せに暮らしましたとさ!ちゃんちゃん!みたいなのが好きなんです。

だから、こういう作品には耐性もあまりないし、うーわーーー………!!とどんよりしたのも事実。

でもただの鬱展開とか胸糞展開ではなく、一貫として大島さんの美学が感じられるところがいいですね。
最後の窓で終わる見せ方があっぱれというか、あそこがあるから萌萌評価です。あの終わり方だけ採り上げるなら神でもいい。
日陰者かつ死なば諸共なだけではなく、あの窓があることによって彼らのこれからの人生にささやかな光が入る瞬間もあるんだろうなと僅かな希望を抱くこともできる。
あれがなかったら、萌〜中立だったかもしれない。

大島さんの作品、全部読んでるけれど(作家買いしてるつもりはないけれど、結果的に全部読んでる)作風が幅広いですねぇ〜。
メリバっぽい今作の次は、アイドルものだったし。

次作も楽しみです。

ミステリ部分が面白い

作家さん買い。

女に不自由しないノンケモテエリート攻めと、ゲイの清楚処女童貞という組み合わせはいつもの…ですが、ミステリ部分が面白かったです。

富裕層相手のギャラリーに勤務する碧と、絵画の購入客としてやってきたグレイソン。
グレイソンは女関係が派手で去る者追わずな男だし、グレイソンをめぐる修羅場を碧は目撃したこともあるし……で、碧は当然、警戒するんですよね。
魅力的なのは確かだけど、必要以上に親しくしないほうがいいと。

でも他の顧客のように美術品=投資目的ではなく純粋にアートを愛しているし、自分が推している画家の作品の良さをわかってくれるとか惚れるよねぇ、わかるよ。
そして一緒にギャラリー巡りとか美術館巡りができるってところがめちゃくちゃポイント高い。
だから自制しつつも段々グレイソンに惹かれてしまう気持ち、わかるよ!

ギャラリーでジュエリー盗難事件が起きるのですが、その犯人は誰?目的はなに?といった謎解き部分が楽しめました。
正直、エッチに関する描写はまいどお馴染みすぎて食傷気味なのですが(白い勝負下着とか、触ってないのにキスだけで達するとか金太郎飴的で)この事件簿要素が毎回面白いので楽しみにしている作家さんです。


ロマンティックな異国情緒が楽しめた

失明の恐れがある受けが、叔母の形見である鍵を消息不明の従兄に渡すため、北アフリカの小国へ渡ってそこで攻めと出会う……

舞台は、作家さん曰くトルコとモロッコを混ぜたような雰囲気をイメージして描かれた架空の国とのことで、アラビアンな世界観が素敵で楽しめました。
アラビアンといってもオイルマネーで潤ってる俺様アラブ攻めが登場する世界ではなく、ペルシアとかそっちのロマンティックな感じ。

ユクセルは最初はツンツン取りつく島もない感じだっただけに、恋人になってからの甘さがキますね。
恋人にだけ見せるデレ&甘々の顔ってやつが萌える。

気になった点は、攻めのジンの日本語。
「日本語がお上手ですね」とか言ったらかえって失礼になるというか、達者というよりも完全にネイティブスピーカーそのものなところ。
日本人母とは5歳までしか一緒にいなかったし、その後は異国かつ日本語を学ぶことに理解がなさそうな親族に囲まれていたのに、どうやって日本語話者レベルの日本語を身につけたんだろう?というところが気になりました。
(些細なところが気になってすみません…。)

真実を話せず日本に帰る受けが飛行機の中で目にした手紙にきゅん!となり、砂漠の砂とバラの花のみを送ってくる手紙にきゃあ!となって、ロマンティックな演出に萌えました。

ちなみになんでこの本を買ったのかが記憶なし。
(長らく電子書店のカートに入れたまま放置だったのを、そういえばこれずっとカートにあるなぁ……と思って2ヶ月くらい前に買った記憶だけある)
初読み作家さんだし、攻め受けの属性で自分がめちゃツボ!みたいなのもないし、なぜこれが目に止まって読んでみようかな?と思ったのかなぁ。
わからないけど、でも楽しめたので買って良かったです。

一途で健気な良い攻め

あとがきによるとディアプラス文庫で書くのは初めてということですが、いつものゆりのさんって感じだったと思います。
でも攻めがかなり紳士というか忍耐強く、腹黒成分は皆無でした。
まぁオイルマネーをじゃぶじゃぶ産湯にして育ったアラビアンなあいつらと(注:あいつら呼ばわりですが嫌いではない)公爵家に養子として入ったクライヴ(攻め)とでは育ちも立場も全然違いますしね。

そのせいで長〜い両片思いが続くんだけど……。

せっかく結婚したってのに「彼の好きな相手は自分じゃない」「立場上、仕方なく自分と結婚してくれたんだ」とお互いに思い込んでるせいで、すれ違ってて切ないのなんのって!!
もぉぉぉぉぉ!!こいつら、なにやっとんじゃーー!!!と読みながら思いました。

読んでてニヤリとした箇所。
受けのリシェルは金の王子様と呼ばれ裏で親衛隊ができるほどだけど、自分に向けられる感情はあくまで「敬愛」でしかないのに対し、クライヴに寄せられる感情は「恋愛」が大半だと思う……と言った際のクライヴの返事。

「そんなことはない!リシェルの貞操を守るのが大変だ」

あ〜、ゆりのさんの攻めだ〜!!って思いました。
きらっきらなくせに自分の魅力に無自覚で罪作りな受けと、悪い虫がつかないように影でせっせと排除する攻め。
どうやって排除していたか具体的には書かれておらず、その一文しか無かったのが残念ですが。

そして学友たちから「卒業したら可愛い子を紹介しろよ〜」と言われた際に
リシェルは冗談のつもりでこう返すんですね。
「君に紹介する余裕なんてないな。誰かいたら先に僕が付き合いたいよ」
それを聞いて固まるご学友の皆様。
クレイヴがここにいるってのに……!!!みたいな感じで。
なのにリシェルときたら、あれ?みんなどーしたの??みたいな。

クレイヴのリシェルLOVEは学友どころかクレイヴの養父にまでバレバレなのに、気づいていないのはリシェルただ一人。
クレイヴの苦労があれこれ偲ばれます。ぷぷ。

このままひたすらすれ違いだけを描いて終わるのか?と思ってたら、半分過ぎてからリシェル達を脅かす黒幕が登場したけど、ちょい取って付けたような感じが否めません。

リシェル愛が過ぎる二人のお兄様たちもなかなかユニークで(特にセシル)、2月9日にはセシルお兄様が主役のお話がでるんですね。
もちろん、読みますよ!

着地点が良かった。

「地獄から戻った王子」と呼ばれている攻めと、そんな王子に専属お針子として仕えることになってしまった受け。
そこに丹念に施す壮大な刺繍のお話が相絡まって面白かったです。

本当は第一王子の専属になりたかったのに、人々から忌み嫌われている訳ありの第五王子・グレンの専属となってしまったフィン(受け)。
「気に入らない針子の首をすぐに刎ねる」というグレンの噂を知りビクビクするも、人となりを知らないとその人にふさわしい刺繍はできないからと必死でグレンを知ろうとしていくところが良かったですね。

グレンは、いわゆる「極悪不良で知られるあいつが雨で濡れている子猫を……」みたいなギャップ萌え路線。
そして、フィンがこの目で知っていったグレンの本当の姿を、まるで生命と意思が宿ったかのような生き生きとした刺繍を施していく描写が読んでいて楽しかったです。

でも女王の思考回路にいまいち付いていけなかったなぁ。
蜘蛛の怪物に喰われて〜という助言のせいで蜘蛛の怪物と人間との決定的な断絶が生じてしまったし、愛を貫けなかったのは自分の弱さのくせに、お門違いの憎しみを蜘蛛にぶつけて蜘蛛退治!とか。

おまけに、今まで散々あれこれやってきた女王である母親を許すのぉ〜?とちと思いましたが、許さないと後味悪いですしね。
まぁ悪役は一人でいいのかもしれない。

それとエレルバートの腹の中が読めずヒヤヒヤしてましたが、ホッ。

着地点が良かったです。
母親に嫌われ、自分の存在が国の災厄になると己を粗末に扱っていたグレンによる
「お前のおかげで自分を好きになれそうだ。」というところ。
最近、別作家さんの小説で「受けの愛の力で、ようやく自分を肯定できるようになった」攻めの話を読んで萌えてたので、ここにも!!!と嬉しくなりました。

そしてグレンが噂通り血に飢えた男ではなく虫の音や木漏れ日、風のささやきなどを愛する男であるといった途中の発見が印象的だったので、最後の木漏れ日が注ぐ芝生の上でくつろぐ二人の姿に嬉しくなりました。
穏やかに日常を紡ぐ二人のSSがあったら、読みたいです。

後日談を読みたい

ザ・土下座が見られるというので、読んでみました。

マジでクソ野郎だったわ。
「安心して中出しできるからベータ男がいい」とか、本当にクズい。

そしてピンチのときこそ本性出るっていうか。
あいつは大丈夫なのか?と心配するどころか、騙されてた俺こそ被害者&泣いて縋り付いてきたら許してやらなくもないといった思考回路には、この先に土下座が待ち受けているとわかっていてもめちゃ腹ただしいものがありました。

つーか、地面にめり込むくらい土下座してもバチ当たらないと思う。
個人的にはもっときつい攻めザマァのお灸を据えてやってもいいような気もしました。
島崎がボロボロになって憔悴しきるところを見たかった。

悠斗の周りが鉄壁ガードでそこが良かったですね。
これが身寄りもない哀れなオメガで一人悩んで……みたいなのだと、クズい攻めとの相乗効果で読んでられなかったと思うけど、島崎がいなくたって物理的にはまったく問題なしなところが良かったです。

そして後日談を読みたかったですね。

名倉さんの書く「受けを好きすぎて思考回路がおかしくなってる攻め」が好きなのに、思考回路が異常だった攻めがようやくまともに修復されてというところで終わってしまいました。
これから絶対に妻子を目に入れても痛くない男になると思うんですよ。
その異常溺愛っぷりをSSとかで読みたいです。


怠慢豚野郎からの脱却。

作家買い。

攻めの泉は、自称Sの勘違い野郎ではあったけど、「ちょいサディスティックな俺」という思い込みを除外すれば、めっっちゃくちゃ優良物件。

まず素直。
ふつーならプライドが邪魔して、「どこがダメだったのか教えてください」なんて、罵倒した相手に頭下げることできないけど、ちゃんと教えを請う。
「おまえはただの怠慢豚野郎!」と罵られても、なんだと?!みたいに反発せず、ちゃんと反省する。
向上心も半端ないし、エリートになるべくしてなったお方って感じ。

サディスティック指南なのでエロ描写が多いけれど、エロオンリーで終わることなく、師弟関係を結ぶことになった攻めと受けとのコミカルなやり取りが面白い作品。