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女性フランクさん

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満足度の高い一冊!

初読み作家さんなんだけど、試し読みであまりの絵の綺麗さにそのまま購入。
結果、大正解でした。

イケメン大正義!!
攻めも受けも、どっちもタイプの異なるイイ男。
麗しい〜、美しい〜、癒される〜。
とにかく眼福。
特に深凪はキラキラ王子様系なんだけど、受けなんですよね。
そこが個人的な超萌えポイント。
(この二人のリバが見たいなー。二人とも受け攻めどっちになっても美味しいタイプだと思う。)

深凪は天才肌でどこか浮世離れしてることもあって、最初はいまいち理解しがたかったのも事実。
だけど「どうってことない」と言いつつ、親友のアキに抱かれるとかさ、いやいやぜったいにどうってことなくないでしょー!!みたいな。

いかにもなわかりやすい健気受けではなく、変化形の健気受けなんですよね。
そこが美味しい。
好き。

深凪の意図がわからず振り回されっぱなしのアキは、眉間のシワが常に刻まれちゃってます。
だけど惚れてる深凪を突き放すことができない。
そして深凪が医者の道を諦めた理由を知って、深凪が自分に抱かれた理由も曲解しちゃう。

う〜ん、どこまでも拗れてますねーって感じ。
切ない。

両片思いなのに過去に囚われて、相手のことを思うがゆえに擦れ違ってる二人がほろ苦くて尊いんですよね。
だからこそ、ついについにお互いの気持ちが真っ直ぐに届いたところが、めっちゃ感動する。

描き下ろしの深凪の天真爛漫さが好き。
ずかずかお風呂に入って来ちゃうとことか好き。
絵も綺麗だし、エッチシーンの描き方もいいし、最高。

そして最後のSS。
もう満足度が高いです。
眼福漫画と、小説の両方が楽しめるこの一冊、神です。

ーー
お話読んでると、美中年になった二人の姿が容易に想像できるんですよね、なんでだろう?
どちらもお美しいからかしら?超〜素敵な美中年になると思う。

男前なオメガが最高だった!

オメガなのに無骨で色気もなく不器量で(でも絵はかわいいし、攻めや嫁ぎ先では可愛い、可愛い言われてたので美の基準が国によって違うんかな?)出来損ないの「ハズレ殿」と言われて育った受けの葉月がすごく良かった。
傷つきながらも、必死に笑い飛ばして前向きで周囲を明るくする。
超〜健気で好印象。

自分は政略結婚の駒でしかないと思いながらも、両家の架け橋となるべくそりゃあ頑張るんです。
だいぶ規格外の嫁っぷりなんだけど。

攻めの傑が葉月に惚れ込んでるというのは読んでてわかるんだけど、葉月自身はそう思ってないんですよね。
傑が優しくするのは、超大国の主である葉月の父へのご機嫌取りでしかない……みたいに、傑のやる事なす事、全てが裏目にでてしまう。
あんなにポジティブ脳な葉月ですら、傑の優しさを素直に受け取ることができないところがとてももどかしい。

というのも、この傑がほんとーーーに難儀な男で。
傑は弱小国の次男坊ゆえ辛酸を舐めつくして育ってきたんですね。
そんな彼の生き延びるための唯一の方法は、誰にも本心を見せず、策略を尽くし人の心を操ることだった。
そして本当は心根がまっすぐで優しいからこそ、人の好意の裏の裏まで読んでしまう自分が何よりも許せず、それが心の闇となってしまっている。

傑は剥いても剥いても中身が見えてこないんですよね。
いや、芯は葉月を溺愛している心優しい男だというのはわかる。
だけど用心に用心を重ねて生きてきたこともあり、誰も彼の本質まで辿り着けないし葉月にすら辿り着かせない。
そして予想以上に彼の心に巣食う闇が深くて、本人すら自分の本音に辿り着けない。

だけど、そんな傑を次第に理解し、何があっても傑を信じるようになるんですね、葉月は。
おまけに、こんな罪深い自分は地獄行きだろうと傑が言うなら、俺も行ってやるから心配するな!みたいな。

この一蓮托生っぷりが最高!!なんですよ。
そんな葉月がいたら、そりゃあね!!!

受けによって攻めの心の闇が救われるみたいなの大好き。
こういう男前受け大好きなので、大変楽しく読めました。
か弱きオメガどころか、俺も一緒に戦ってやる!と自ら戦場に赴くオメガ、最高だわ。

電子なので読む前に本の分厚さが目視できないし、文字の大きさによってページ数が変わるんでページ数を意識した事がないけどかなりなボリュームなんだと思う。
読んでも読んでも終わらない感がありました。
攻めのぐるぐる感がまだ続くのか……と思ってしまったところもあるんだけど、受けが素敵だったのでおまけして神で。




ーー
だけど最後の最後にあった電子おまけが、超〜萎えた……。
まさかの葉月弟視点のお話なんです。

葉月弟は、猛烈な淫気で会う人会う人を虜にさせてしまう伝説のオメガみたいな存在とはいえ、なんで女言葉なんだろ??
で、実は傑が初恋の人だったとか、そんな情報今更いらんわ……!みたいな。
話し方が女言葉なので、したたかな女子の裏話みたいなのを読まされたような気分になってしまい、テンションだだ下がりの読後感……。


痛くて切ない

二人ともただ一緒にいたいと思っていただけなのに、どうしてこんな事になってしまったんだろう……。
読んでて何度かそう思いました。

学生時代の恋人との再会話です。

あらすじに「お互い嫌いになって別れたのではない、あのことさえなかったら――。」とありますが、この「あのこと」が重い。



初々しい高校生カプだった二人。
ところが受けの翼が、ある日同級生達からレイプされてしまうんですね……。

翼を守る事ができなかった自分を許せず、怒りや悲しみなどで苦しむ加瀬。
自分を見るたびに辛そうな顔をする加瀬を見ていられなくて、加瀬の心を守るためにあえて距離を置こうと翼は言い、そして卒業式の後音信不通となってしまう…。

そして、8年後。
ウリ専サイトで翼を見つけたことがきっかけで一緒に住む事になるんだけど、やっぱり、ここでも過去が二人の間に立ち塞がるんです。
翼に優しくしたいのに、過去の突然の別離はいまだにトラウマとなっているし、複数の男に抱かれてきた翼の過去が見え隠れして、心穏やかでいることが難しい加瀬。

おまけに、あえて強がる翼の言い分をまともに受けて、「誰とでも寝れるんやったら、俺と寝ろや」と凄んで手首縛って犯してしまう……oh……..

ぎゃあぁぁ!レイプ被害者になにしてんのーー!!って感じなんですよ。(私にとっては結構地雷)
だけど、そうすることでしか重なることができない二人の不器用さがただひたすらに哀しいんですよ。

その切なさ。
心が引き裂かれるような痛み。
読んでて感情が持っていかれるというのかな。
そこがまさに日野ガラスさん!って感じ。
(でも、二人とも関西弁というのがちょっと新鮮。)

他人によって傷つけられてしまった恋を、不器用な二人が遠回りし、心から血を流しながらも必死に取り戻す様子。
二人の「好き」が本物だなとビシビシ伝わってきて、私は好き。

そして最後のお布団のサイズのやり取りがちょっと泣けました。
親友から恋人に変わった在りし日の二人の記憶に繋がっていて、紆余曲折ありまくりだったけど、あの頃の二人に戻ってきたなという感じで。

買って損なし!かわいいの大洪水!

「初エッチ」という人生初の大仕事に挑もうとする恋人たちの右往左往っぷりが愛おしい一冊というのかな。
もうとにかくアホで、かわいくて、初々しい。

特にいいな!と思ったのにはタイトル前に★つけましたが★率の高さといい、ハズレのないアンソロだと思います。
おまけして神で。

以下敬称略。
★【だいすきちょー好きやっぱ好き!】宮田トヲル
もだもだ感、最高!かわいい!
最後のオチも笑える。

★【10MINS】鶴亀まよ
ポジを巡る攻防戦なんだけど、とにかくおバカ!だけどそこが愛おしい二人。

★【もういくつ寝ると】文川じみ
このかわいさ、キュンキュンっぷりは、さすが初エッチアンソロにふさわしいお方って感じ。
初エッチを前に偶然知ってしまった彼氏の巨根情報で、上の空になってしまう圭の様子がかわいいし、笑える。

【へびねこ】参号ミツル
良いやつ!と思わせておいて、相当計算高いな、この攻め……。
絡め取るような執着策士攻めっていうんでしょうかね。
闇落ちさせたいといったそこまでの暗さは感じなかったけど、あんまり好きじゃないな……。

★【俺の先輩がエロすぎる】オカカ
無自覚エロ爆弾な先輩に振り回される後輩くん、かわいい。

★【先輩、何考えてんの?】らくたしょうこ
勘違いによるすれ違いものなんだけど、先輩(攻め)のアホっぷりが笑える。

★【ラブが俺らを急かすので】吾笠花
猪突猛進タイプの受けと、ほわほわマイペースな攻め。
アダルティな雰囲気にならずに、わーわー言い合ったり笑っちゃったりしてる二人がかわいすぎ!!
で、結局いまだ未挿入なんだけど、この二人がかわいすぎたので満足。
てか、予想以上に攻めがピュアでかわいい。
初読み作家さんだったので、他作品も読んでみたいなと思いました。

【俺を好きっていうくせに!】楢島さち
慎重派×猪突猛進アホの子。
攻め受けともに細くて鶏ガラみたい……。

【好きが素直で大変よろしい】吉井ハルアキ
このアンソロ唯一の大人カプ。
ということで大人カプの初合体はどんな感じか?と楽しみにしてたのに、まさかの朝チュンレベル。
初エッチの具体描写ではなく、そこに至るまでの心理描写は確かに楽しめたのだけど、エッチシーンは省いて欲しくなかったなぁ。




しっとりとした恋愛話で良かったなぁ。

タイトルから「いつも不機嫌を撒き散らしてるちょっと変わった芸術肌の男」みたいなマイナスイメージを抱いてたけど、読んだら違いました。

攻めの泰介は、ピアノで語る人っていうのかな。
言葉で飾らないから無口なんだけど、内に秘めている豊かな感情を、ピアノを奏でることで解き放つことができる魔法の指を持っている。

そして医者を目指して頑張る苦学生でもあるんですね。
ほんと苦労人なんだけど、挫けない。
でも、芯が強くなくちゃ生きてこれなかった……みたいなところも感じさせるので、母性本能をくすぐられるの!
そして、あまり恵まれた生い立ちではない彼が、ピアノ相手には自由に語ることができた……ピアノを弾く時は「ありのまま」を許されてるみたいなところもたまらんです。

そんな泰介のピアノに心奪われて、せっせとジャズバー通いを始めた史也。
男の隠れ家のようなジャズバーの雰囲気も読んでて楽しい。

受けの史也も、仕事と恋をきちんとしてきた男ってところが良かった。
広告代理店の広告マンとしての誠実で有能な仕事ぶりが読んでて楽しい。

一方のプライベートでは悩める男。
というのも元カレから復縁を迫られている。
三年間きちんと付き合ってきて大好きだったけど、半年前に別れを告げた元カレ。

この元カレもけっして悪くはない男なの。
ハイスペックだし熱を出せば一晩看病してお粥作ってくれるような男だった。
安直な当て馬要員ではないんですよ。
だから復縁を考えちゃう気持ちとか、出した結論も理解できるし共感できる。

一方、泰介とは途中まで恋愛抜きなんだけど、振り返ってみれば「運命」としか言えない。
だって泰介のピアノを聴いて、人生において滅多にないほどの感動をしちゃう。
そして「(その感動を安易に言語化せず)胸の中に大事に持っていて、ゆっくりと育てたい。そうすれば、いずれ自分自身の中で新しい言葉となって生まれ変わってくるから」と思うんです。

史也はコピーライターでもあるので言葉を職業にしている人ならではと思ったんだけど、生まれ変わってきたのものは、New!史也ですよねぇ〜!と。にやにや。

あからさまな年下×年上ものではないんだけど、年下×年上の良さもきちんとあって、そこも楽しめました。
仕事で実績を出してる史也に対して、まだ何者でも無い自分…とか、年上だからこそ臆病になってしまう……とか萌えます。

そして初エッチの時の史也の年上っぷりが萌えた。
見せつけるような熟練のフェラを披露したり、自分が気持ちよくなっちゃう三箇所を自ら泰介に教えるんですよ。
無駄に恥ずかしがっていないところが年上って感じで良かったし、この人意外と快感に貪欲なんだなというギャップも良かった。

泰介の生まれ育った北海道の景色なども絡めて派手じゃないんだけど、しっとりとしてて好きです。

かわいすぎて酸欠になる。

ぐわぁぁぁ〜!!かわいいぃぃ〜!!
かわいい、かわいい、かわいい!
甘酸っぱいぃぃ〜!!!

はぁぁ〜!!
かわいい、死ぬ、かわいい。

とキモいレビューですみません。

カプとカプじゃない境目ってどこだっけ?
っていうか、まだ付き合ってないんだっけ???みたいな二人のもだもだ感ときたら!


で、野宮の彼氏力!

で、あのストレートな告白!

死んだわ、死んだ。

野宮って将来、め〜ちゃくちゃいい男になるわ。
気配り力、最高。
頭も良し。
性格は気取ってなくて、懐も深い。
超〜有望株。

おまけに二巻たってもいまだに眠れる巨チン。
自制心半端ない!!!
(そりゃそびえ立ってる時もあるけどありゃ不可抗力すぎるよね。)

で、しばちゃん。
あんたは、とにかく、かわいい。
どうか、そのままでいておくれ!

超センシティブ!

あらすじの「受けには秘密があり、それもあって攻めから別れを告げられる」ってところが、購入を躊躇わせる理由でもあって。

基本的に攻めは苦労してナンボだと思ってるのと、攻めザマァみたいに受けから愛想つかされて……みたいなのは読んでてワクワクしちゃうんだけど、反対に受けが苦労したり攻めから愛想尽かされるってのは、そんなに好きじゃないんですよね。

だけど読んで良かったです。

駆け引きなどせずひたむきに恋心を伝えてくれる売れない画家の藍沢(攻め)
そんな藍沢に惹かれながらも、過去の恋のせいで臆病になっている遠野(受け)

恋人同士になっても、遠野の心のざわざわは打ち消すことができなくて。
それは、どうしても打ち明けることができない「秘密」のせいで……。
そのせいですれ違って、別れを告げられるときの痛みときたら………!!

心が引きちぎられるような追体験がすごかった。

ぶっちゃけると、元彼がアート畑の人間だったからといって、そこまで画家である攻めに対して警戒する必要はないんでは?と思ってたんですよね。
「秘密」に関しても、素直に言えばいいのに……とも。
鼻につくほどではないけれど、やや過剰に感じてた。

だけどその理由を知ったら、そりゃ言えないわーー!!!と。
遠野という人間を知ると納得がいくんですよ。
そして相手が藍沢だからこそ言えないっていうのも納得なんですよ。

一言で言えば「超センシティブ」ってところでしょうか。
それがまぁ麻生ミツ晃さんの挿絵とぴっっったりでして。
頭の中で何の苦もなくコミカライズできたくらいで、麻生ミツ晃さん以外考えられないってくらいのマッチ度。

実はもうほんのちょっと文章も、そして中身も削ぎ落としたほうが好みなんですね。
(素敵な表現はたくさんある)
だけど、あとがきで投稿作(そして受賞作)というのを知ってなんか納得したんですよね。
書きたいこととか思い入れがいっぱいある熱量のある作品というのかな。

心動かされるものを読んだぜ〜!!という充足感が素晴らしいので神です。


ーーーーー
「初恋にさようなら」のネタバレを含む呟き。







戸田環紀さんって、一途な攻めに想われるも、とある理由のせいでなかなか受け入れられないうちに、攻めから別れを告げられる受けっていうのに萌えがあるのかなぁ?
「初恋にさようなら」も、超一途な攻めから手のひら返されたように冷たくされる様子が印象的だったので。

め〜ちゃくちゃスケールの大きい話になりそう!

彦十郎にめちゃくちゃ執着してた妖の存在が露わに……
玉兎と名乗るそいつは彦十郎に格別の想いを抱いていて、彦十郎亡き後は、その血を継ぐ光彬にご執心。
そして光彬と女子をくっつけて彦十郎の血を受け継いだ子を産ませようとしてる。

光彬も壮絶な人たらしだけど、その祖父・彦十郎ときたら人どころか妖までたらしこんでたとか、どーゆーことよ?!
おまけに今までのお話のあれこれは、実は玉兎が絡んでいるらしくて、その執着ぶりは純皓と肩を並べるかもしれない。

こわいよー。(わくわく)
純皓といい玉兎といい、どうして桁外れの濃ゆ濃ゆな執着ヤロウが一冊に二人も登場するのかしら??(それは宮緒先生だから)
あ、咲を忘れてたけど、彼女(彼?)が一番タチが悪い気もする……
門脇ときたら、咲のせいですっかり悲哀に満ちたお笑い担当みたいになっちゃって……門脇に合掌。ぷぷ。

そして今回のメインは、亡き父・前将軍の落とし胤を名乗る少年の真相を暴いていく……というやつ。
光彬の腹違いの弟というのは果たして本当なのか、それとも偽者なのか。
ハラハラしつつも、真相は悲哀に満ちていてなんか泣きそうになっちゃいました。

おまけに、純皓の異母兄の存在まで匂わされて、こいつがまた超〜曲者っぽい。

来月に発売される次刊が超〜楽しみです!

今年のナンバーワン小説はコレです。

24日に電子発売されたこちらの作品は、私にとって最高のクリスマスプレゼントとなりました。
今年も終わりに近くなりましたが、こんな素敵なお話が読めるとは感謝です。

ウィットの効いた会話
皇太子として国民に向けた声明文
テレビでのインタビュー内容

お見事すぎてこわいくらい。

王になるとされている立場の人間の性的指向と宗教と国が絡んだお話なんて、考えるだけで禿げそうなのに書ききっててすごいなと思いました。
しかも作家のご都合主義が許される架空の国や宗教じゃなくて、実在する「英国」「英国国教会」が相手ですからねぇ……。逃げ場がない。

それにしても、なんど読んでて袋小路に陥った気分になったことか!
綺麗事では済まされない、予想以上にヘビーな現実が次から次へと押し寄せる。
それらに直面したベンとジェイムスの心が一進一退を繰り広げる様子が丹念に描かれているので、どちらの気持ちにも寄り添うことができるんですよね。
どっちの気持ちもわかるし、何が正解なのかわからない。
私自身、何が彼らにとって幸せなのか彼らと一緒になって悩みました。

それだけに最後に出した結論が胸に迫るし、読み終わってから表紙を眺めると格別の思いがします。
群衆からは見えないけどもちろん想像できるし、鏡に握ってる手が映ってる!
ベンの表情も萌え転がる〜。


それにしてもベンかっこいーなぁ……文句なしで、痺れた。かっこいい……。
元からいい男ではあったけど、いまや無敵のかっこよさ!
あの王妃様のお気に入りになるとは、さすが。
「善意の筋肉質」には思わず笑ったわ。ベンには申し訳ないけど。

それにジェイムスも国を背負って立つ男としてかっこいい……。
皇太子として自分を律し続けてきた男だけど、素顔はとてもラブリー&チャーミング。
そして妹の危機の際に見せた脆さや苦悩……。
それを包み込み、「ジェイムスが真実を知っていればそれでいい」と思うベン。
ぎゃーー!!ベンがかっこいいよぉぉ〜!!!と萌え転がった。
あんなの全世界が惚れるわ。

かっこいい男二人の真摯なラブストーリー、最高でした。
夢中になって読み耽りました
今年のナンバーワン小説はコレです。



理想的な執着攻めで萌えた〜!!

高校時代にこっぴどく振った相手と、まさかの再会をした受け。
おまけに、専属家政夫として指名されて相手の家へ毎日通う羽目に……という冒頭。
高校時代は寡黙キャラだったのに、再会後はちょっと俺様キャラになってて、嫌がる受けにメイド服を強要したりしてるので、あの高校時代の攻めはどこいった……?と読んでてちょっと困惑しましたが……

しかし!
途中から、攻めが実はかなりのロマンチストだということがわかるんですね。
そこがとにかく超〜萌える!
受けがとっくに忘れているような10年前の小さな出来事の数々を覚えてて。
受けにとっては取るに足らないエピソードでも、攻めにとっては大切な大切な記憶でまさに宝物なんだなとわかるので、読んでてめちゃくちゃたまらない気持ちにさせられるんですよ。

おまけに作中で登場する「ピットとラック」という絵本シリーズが、萌えの塊なんです。

好奇心旺盛でおっちょこちょいな白うさぎのピット。
そんな白うさぎをいつも見守る黒うさぎのラック。
この仲良しうさぎによる絵本は、「ふたりは とっても なかよし」というフレーズで毎回締めくくられるんです。

この真実を知った時に、萌え転がりましたよ。
これをどんな想いで……と思うと。

ぎゃ〜〜〜!!!!
あんた、どんだけ受けのこと好きなのー!?
最高すぎるぅぅーー!!!と悶絶。
こういう一途でいじらしい攻めが大好物なので、大変楽しく読めました。

ただ、エロが好みではなかった……。
10年越しの成就で、おまけに攻めはロマンチスト男。
夢心地で感動に浸るエッチをしてほしい。

なのに、余裕かましたちょいSな言動を繰り広げる攻めの姿に、違和感が……。
10年越しの初合体で言葉責めとかいらないんだ!
求めてたのは、これじゃないんだっ……!!!
なんなら「夢みたいだ‥‥」とか呟いて欲しいのっ!!!

でも、お話の最後の最後、締めの文句がとても素敵でここもとても良かったです。

エロが好みじゃないので最初は萌萌にするつもりでしたが、こういう一途な攻めが大好きなのでおまけして神で。