全部高校生の話の短編集。
・それから君を考える
うーん、切なすぎて悲しい。
タカシがいるから継ぐ事にしたなら、タカシが東京の大学を目指してるのを知ったのは高2なんだし、豆腐屋継ぐの止めてもいいじゃんって思った。
「タカシいるから」なんだったら、いなくなるんだから、もうその町にいなくてもいいじゃん。
タカシと一緒に東京に行けばいいじゃん、豆腐屋継ぐ意味ないじゃんって思う。
このまま終わってほしくなくて、なんでタカシいなくなるのに豆腐屋継ぐつもりのままなの?って思って、せつなすぎて苦しかった。
まだヤスも若いし、この後、気が変わって継ぐの止めたっていいと思うし、この先、二人が離れたままとは限らないけど、そういう話はこの物語中に出てこないから、そうなってほしいという願望だけで、つらい。
ヤスとタカシの見た目が似てて、途中どっちなのかわかりずらいとこがあった。
・最後の命令
高校の同窓会で、佐野が周防のパシリにされてただろと元同級生に言われて、佐野が高校時代の周防との関係を思い出す。
佐野は周防の命令を聞いていたけど、いじめられてたとかではなく、佐野が周防の言うことを聞いてあげたくてやっていた。それは途中からキスをしろというような色欲が絡んだものになった。
周防の最後の命令は、「全部忘れてなかったことにしてほしい」。
佐野は周防の視線が忘れられず、その命令は一生叶えられないと回想しているが、その後、周防と連絡をとっていない様子で、忘れられないと言いつつ、結局そのまま離れてしまって、そのままなんだなぁという、なんとも言えない、せつない話。
周防がその後どうしているのかも全く何もわからない。
ただ、佐野が思い返しているだけの話。
・Young oh! oh!
佐古は美少女フィギュア好きだが、中学の時、初彼女にそれを見せたらキモいと言われたのがトラウマになり、それ以降、三次元女子は怖くて、高校生になった今も告白されても断り続けている。
何度も告白してくる女子を断るため、近くにいたヤンキーの腕を掴んで、佐古は自分はホモで彼の事が好きなんだと言ってしまう。
その場しのぎの嘘に付き合ってもらえればよかっただけなのに、ヤンキー荒井は、「好きです、付き合ってください」という佐古の告白を受け入れてしまい、嘘だと言い出せないまま、佐古は荒井と付き合うことになる。
見た目に反して荒井は純情&健気で、荒井から振ってもらおうと、佐古はマズイ手作り弁当を渡したり等いろいろやるが、荒井は優しく受け入れてしまうし、佐古のフィギュアがバレても「好きなもんに自信持て」と言われて、徐々に佐古は荒井にひかれていく。
が、佐古が荒井と付き合う事になったいきさつを話してた友人達にまだ付き合ってるのかとからかわれた時に、「さっさと別れたいけど、あいつが勘違いしてる姿が憐れで言い出せないだけ」と誤魔化そうとしたのを荒井に聞かれてしまい、「もう二度と話しかけねーから安心しろよ」と言われてしまう。
佐古は荒井の後を追いかけ、転けそうになった佐古を助けて気遣ってくれる荒井に「超大好きです」と泣きながら告白し、改めて付き合うことになる。ハッピーエンド。
荒井がピュアな感じなところが、すごくよかった。
・夜明け前が一番暗い
幼馴染の高校生、大輔と要。
要の家は、大企業に勤める父と母と妹の裕福で幸せな家庭だったが、父は浮気して夫婦仲が悪くなり、妹はグレて、バラバラになっていく家族を、要は良い子でいる事で繋ぎ止めようとしていたが、結局、両親は離婚することになった。
自暴自棄になった要は大輔を呼び出し、大輔の友人のツテでホテルの一室を借りて、要がしばし家出するのに付き合う。
電話をかけてきて要を家に返してくれるよう大輔に言ってくる要の妹に「そういう面倒事全部無視して、おまえは自由にふるまってきたんだろ」って大輔が言うのが、スカッとするし、こんな事言えるのって凄いなって思う。
ほんとならなかなか高校生に言えることじゃないよねって思うけど、そういう高校生もいるのかな。
若い女と浮気した父親を批判して、そんなにセックスはいいものなのかと言う要は、大輔の制止を振り払って、町で声をかけてきた女の人についていってしまう。
要の事が好きだった大輔は、戻ってきて、あの女とヤッた、セックスなんてたいしたことなかったという要に、やるせなくなって、どうでもいい女とヤッてたいしたことないのは当たり前、知ってる相手と試してみなよと言って、要にキスをして抱こうとするが、要嫌がるので途中で止めて謝る。
要は、大輔しか好きじゃない、どうでもいい女だからできたんだ、おまえとは絶対に無理、と言って大輔にキスをする。そして二人はセックスをする。
大輔は要が辛い時はいつも側にいると言い、要は一緒にいてくれてありがとうと礼を言い、自分以外の人間になりたいと思ってたけど、大輔のいない人生だとしたらやっぱり自分になりたいと言う。
そして二人は一緒に電車に乗って家に帰っていく。
ハッピーエンドでよかった。他の女の人と要が寝ちゃうのは嫌だったけど。
要がすっごく美形さんだった。
全体的に絵がいまいち安定してなくて、カットによって同じ人物の雰囲気がわりと違って見えたりしたけど。
全体的に空気感がとてもよかった。
ハッピーエンドが好きだから、最初の2つの話がせつなく終わってしまうのは残念で、特に最初の話は、この後、まだ若い二人がどうにかなってほしいと思った。
とにかく面白かったです。
弟の見た目が好みで、兄はメガネをとっても微妙でイマイチなので
犬の姿の方が多いのもよかった。
というか、BL的な部分はわりとどうでもよくて
弟と犬になってしまった兄との会話がコミカルで、ツッコミがすっごくおもしろくて、そこがすっごくよかったです。
ガチ兄弟も全然OKですが、私的には別に二人が結ばれなくてもよかったけど。
でも、BLなわけだし、ただ兄弟仲良くなったで終わってたら、それはそれで何だ?ってなっちゃうだろうと思うので、結ばれてハッピーエンドでよかったけど、くっつかなくてもよかったです。
兄と弟、お互い好きって気持ちをベースにしつつのおもしろ話なとこがいいので、Hな部分はなくてもいいって感じかな。実際、Hシーンはちゃんと描かれてないので、そんな感じでもあったけど。
こういう感じのアホなおもしろいやつ、というだけではうまく表現できていない、自分と合う何かがあるんですが、私に合うすっごくおもしろい作品でした。
同時収録の短編は、セリフなしの原始時代?の話で、これもキャラが好みだったので、わりとよかったです。
マンガPark。
絵柄が好みで読んでみましたが、すっごい好きなお話でした。
ビッチ顔と言われちゃうマヤの顔もキレイ目かわいい顔で好きだし、リーマンのハルの顔もカッコよくて好き。
髪下ろしてても、上げててもカッコいい!
コンビニでアルバイトする高校生マヤと、そこに時々買い物に来るサラリーマンのハルは、店員と客というちょっとした関わりの中、お互い相手に恋をしてます。
それがなかなか通じないすれ違いなんですが、マヤが酔っぱらいとか変態オヤジに絡まれてるところをハルが助けたり、学校帰り、会社帰りにたまたま帰り道でお互いを見かけて、家の方向が一緒なことに気付いたり、公園で待ち伏せしてマフラーをかけてあげたり、ちょーっとずつ、買い物以外の関わりも出てきますが、両片思いなままです。
マヤが友達にそそのかされて「好きです・・メロンパンが」と言ってハルの反応をみた時、ハルも「俺の方が好きだ」と答えていて、これで両思いで気持ちが通じるのか!と思ったんですが、なんともなりませんでした。
ハルは後でマヤがメロンパンと言ってた事に気付いて、マヤの方はなんでかわかりませんが、好きって言われた件が無しになってたみたいな?
しばらくはすれ違いを楽しむ感じなんですかね。
1ページ4コマな事が多く、4コマ漫画っぽくなってますが、4コマで1エピソードというわけではなく、2〜3ページで1区切りな感じが多いです。
内容的には、1話ごとにテーマで?まとまってます。
ツッコミがおもしろくて、コミカルな部分がとてもおもしろく楽しいです。
ただ、恋愛的な部分があまりにすれ違いが続きすぎてジレジレなのはあまり好きじゃないので、ちゃんと気持ちが通じて両思いになって、それからでもおもしろそうなので、そうなって続いてほしいなーと思います。
私が読んだのはピッコマの無料分なので1巻+1話のみですが、
2巻のレビューを見ると関係は少し進むけどまだ気持ちは通じてないようで
せめて3巻くらいで通じてほしいなぁ。
気持ちが通じておしまい、それまで延々とすれ違うってのはやめてほしいなと思いました。
ピッコマ。
絵がすっごく好きです。好みです。
でも葵は、髪伸ばす前の髪型の方がよかった。
表紙の絵は、もっと顔がはっきりわかる絵になってる方が
人目を惹くと思うのになぁ。
先生一人のためにこの組織があるのかとか、世界観はイマイチよくわかんないとこもありましたが、そこら辺はすっ飛ばしても、二人のキャラがとてもよかったです。
先生については、そこまでの魅力的な人だったのかなぁ?という疑問は感じました。まあ葵も七青も先生に魅了されたわけじゃなかったけど、他の人達はわりと先生のため、なんだよね。それともみんないろいろ事情があって仕方なく仕事としてやってんのかな。
命かける仕事だけど、それでも他に行くとこがないからみたいな感じで?
そこら辺含めて、この組織の事はイマイチよくわかんなかったです。
二人が結ばれて、逃げての、そのさきの話が少しだけ描かれてますが
そこをもっと見たかったな。
ずっと葵は、七青に(他の人にもだけど)心を開かなかったから。