谷崎先生の本にしては、珍しくハマれませんでした。
下巻を読む気力が出ません。。
メインの久嶋と音喜多の掛け合いは、キャラクター性が出ていて面白かったですが、事件の一つ一つが内容が薄く、拍子抜けしました。
FBIの捜査アドバイザー?若干25歳で博士号三つを持ち、教授職につく大天才?
残念ながら素人探偵の域を出ません。リアリティがなさ過ぎる。。ライトノベルではこれで良いのかもしれませんが、BL読者は深さやリアルさを求めるので、物足りなく感じます。分厚い新書で期待して上下巻を購入しただけにガッカリしました。
下巻では、久嶋の過去も明かされ、盛り上がるかもしれませんが、これだけ上巻が盛り上がりに欠けると、下巻に期待...という気持ちが持ちにくいです。上巻、下巻の配分は大事だと実感しました。
本場シチリアのマフィアもので、シウヴァシリーズの岩本先生作と聞いて期待し過ぎたようです。
マフィア同士の抗争やファミリーを絡めたドラマティックな展開があると期待していると、日々小さな日常描写が大半で全体に盛り上がりに欠けました。どこでクライマックスがくるのかと思っていると、ありきたりな事件であっけなくフィナーレを迎えて残念でした。バランス的にも日本での生活のボリュームが結構あり、中途半端な印象だったので、シチリアでの生活にもっとボリュームを費やして欲しかったです。
ワインの醸造の描写は良かったです。
肝心のファミリーの家長であるレオの魅力も薄く、主人公もあまり印象に残りませんでした。主人公が母に似ているのはいいですが、主人公の母がレオの初恋の人という設定にはドン引きしました。BLものでは萎える要素でしか無いです。
全体的に設定は豪華絢爛でしたが、内容は薄くてガッカリしました。当方はマフィアものの映画アニメやゲームにハマった余り、本場シチリアに旅行に出かけたくらいですが、求めていたマフィアものとは違いました…。マフィアものにせずに御曹司との恋愛であれば、しっくりいっていたように思います。