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愛に溺れた男の末路

谷崎潤一郎の小説「痴人の愛」を現代版+BL版にしたドラマCDを北沢キョウ先生がコミックス化した今作。
北沢先生のイラストのキレイさに惹かれ、購入しました。

内容は、カフェのバイトをしていた直巳に一目惚れし、彼を家族として養うようになった譲治が直巳の性への奔放さに翻弄されていく・・・というストーリーです。

原作が小説なだけあり、文章も小説を読んでいるかのようでした。
率直な感想は、直巳に対して好意を抱けませんでした。直巳にも過去やトラウマがあり現在の誰とでも寝るような奔放な性格になったのでしょうが、そこは詳しく描かれていなかったのと、最初は直巳の行動に嫌悪感を抱いていた譲治も次第に自分が悪いのでは?と直巳の行動に口出しせず、直巳が散らかした部屋を片付け、直巳の好きな高級外車を買い、直巳が好むように変わってしまいます。

直巳の妖艶さとか、魔性な感じが売りだと思いますが、私はただのわがままな青年に思えてしまい、イラッとしてしまいました( ; ; )

原作小説を読んでいたらまた違うのかもしれませんが、ストーリー的には趣味じゃありませんでした。
しかし、北沢先生の絵が素晴らしいので、萌にさせていただきました。

おしい!

初恋相手の親友から甥っ子の大河との同居を頼まれはじまる物語です。
読んだ感想は・・・おしい!何かがおしい・・・!

イラストはとてもうまいのですが、読み終えてから表紙を見ると、誰だ?と思うほど印象が違います。攻めの大河は本編ではもう少し幼い感じだし、反対に受けの槙原はこんなに幼くはないです。

帯には「超スパダリ」と記載されていましたが、スパダリと言うより、ちょっとSっ気のあるイケメン高校生って感じでした。(スパダリの定義が分かりませんが)

また、ストーリーも視点が切り替わるので2人の気持ちがいまいちわかりませんでした。大河は彼女もいるノンケなのに、どうしてその日に会ったばかりの槙原を誘ったのか。はたまた、大河の叔父が好きだった槙原はどのタイミングで大河を好きになったかが汲み取れませんでした。
1番違和感があったのは、前章で大河への恋心を自覚した槙原が、次の章でいきなりコミカル調にプロのセフレ宣言。さっきまでのシリアスな雰囲気は?え?っとビックリしました。

厳しいレビューになりましたが、キャラクターも魅力的で、悪くはなかったので次回作もチェックしたいと思いました。