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わんこ×流され受け

作家さん買い。数年前久々に商業BL沼に戻ってきて、きゅんとする作品ってことで幾田先生を知り、既刊全部読んでーとお気に入り作家さんに入れたんですが、ここ最近の著作がなく、もうお休みされたのかな…と思ってたんですが。こちら、描ききるまでに5年くらい掛かったんですね…。
改めて、お話が完結してコミックスになるって凄いことですね。

さて、今作については…あらすじ通りです(笑)
というか、あらすじ、ここに書かれてるのと同じものがコミックス裏表紙にも書かれてるんですが、書きすぎじゃない…?完結するまで数年掛かったというなら尚更。
だって第一話では、攻めさんの素性なんて何にも分かってなかったんですもん。多分リアタイされてた方は途中で攻めさんがDKだと知って、「はあー!?」だったと思うんですが、コミックスでまとまってから初めて読むこちらとしては、もう盛大なネタバレをあらすじでかまされた訳ですよ…。受けさんが知ったのだって、第三話の終わりですからね…。
うーん、読者が攻めさんについて知った上で読ませたいのか、そうじゃないのか。ここまでばらしている以上前者だと思いたいけど、それなら第一話で明かしてほしかった…。
つまりは、作品どうこうじゃなく、あらすじの方の出来が問題じゃないの…?と思っちゃった訳です。

それはさておき、話の流れとキャラについて。
受けさんはバリバリ働くリーマンさんですが、どうも恋愛については流され侍。好意を寄せられたら何となく付き合っちゃって、それが男性でも問題はない感じ。セックスもラインと同じくお付き合いコミュニケーションツールと思ってる節。
居ますよねー、そういう人。別に愛に飢えてるとか、愛されてないと不安とか、まあどうしても読む側としてはそんな風になったのは過去に何かあったんじゃ…?とか深読みしがちですが、いや別にそんなんでない(笑)単純に応えてるだけ。
自分が誰かを好きになるっていうのがよく分かってないから、好意を向けられると、それってどんなんだろう?って思ってとりあえず応えちゃうとかあるんですよね…うん…。
そんな受けさんですが、攻めさんとの出会いはちょっとハプニング混じりで、素直なわんこという感じの男の子に何故かどきどき。自分とは違う人種に惹かれてるのか、何なのか…。分からんままに関係を進めていくけど、攻めさんはまさかのー、です。

うーん、流され侍、もうちょっと大人としての節度、欲しかった…!
攻めさんがDKと知って、関係を絶とうとしたりするものの失敗、高校卒業するまでエッチなし!と言ったそばから触りあいっこしたり。流され侍なのは分かるけどー!大人としての部分見たかったよー!
どうやら攻めさんは家族環境が恵まれてなくて食生活も不安定でーというのを知って、受けさんはオカン化していったり、実はDTを奪ってしまったのでその責任とったる!な感じになったりと、それは分かるんですが、やっぱりね、ちゃんと大人としての部分をもうちょい見せてほしかったというか。

で、ウィークエンドベイビーというタイトル…。
週末ヒ◯インとおんなじ感じで、普段はリーマンと学生、週末だけイチャイチャする恋人同士、みたいな感じのタイトルなんかな?と予想したんですが……いや違ってました、割と平日にも会ってました(笑)
描ききるのに数年掛かったからですかね…。

裏表ないわんこ攻め、というのは私のツボ突いててきゅんとしたんですが、やっぱな…色んな部分が気になってしまったので、プラマイでマイナスが勝っちゃったかな…。きゅんはするんだけどなー。

村上先生らしい可愛い話だけど…

作家さん買い。村上先生久々の新刊。

あらすじは書かれているとおり。コミュ症リーマンが引っ越した先、お隣さんは昔の同級生だった、というお話。この同級生、いわゆるイケてるグループの一人、という感じなのに、昔絵を描いていた自分にやたら絡んできてーという人だった。が、再会してみれば、どうやら彼は少女漫画家になっててーというちょっと意外なキャラ展開です。
村上先生といえばリバ…というかネコ同士のカップル、というイメージがありますが、今作はそうじゃなさそうかな。今や少女漫画家となった彼との昔の誤解を解きつつ恋人同士になるまでの上巻でした。

うーん、相変わらず少女漫画ちっくな可愛い絵の村上作品。展開も少女漫画風ですが、ちゃんと一応大人の男同士だしとエロを意識する展開にはなってます。
が、なんか物足りない感じもあるかなあ…。予想した流れからは外れない感じでくっついてったというか。ふわふわあまあましてるまま話が進み、大きなインパクトがなかったかなあという感じ。
最近は上下巻同時発売というのが多い中、どうやら下巻発売まで間があるようです。上巻の内容忘れちゃいそうだな…(苦笑)

結局可もなく不可もなく…

ここ3年くらいで恋インを読むようになった私。巻末にある丹下先生の仕事の予定表で(あれ、そういえば最近無いですね)、花音で昔何か描いてたのの続き、みたいなのがずーっと書かれてたのは知ってる。
けど、今作のタイトルだけカレンダーで見て、「こんなタイトルだっけ?」と思ってたんですが、なるほど…。以前描いた作品の設定部分を練り直して別キャラで新作として描いて、2巻は改めて過去作をリメイクするってことなのかな。

というのを何となく推測すると、今作は何というかまあ、丹下節というか…可もなく不可もなくというか…。その過去作を継続して描きつつ、恋インも続けつつ、だったら色々変わったのかもしれないけど、何て言うか丹下先生といえば恋イン(まあそれしか単行本化されてないんですけど)というか、何か最早恋インが勝手ながらライフワークみたいになっているようにも見えるので、今回新作として出されても、恋インで描かれてた要素のつぎはぎみたいな印象といいますか…。
ああ、過去の誤解からくるすれ違いね、とか、いつもの擬音エロね、とか、金持ち(と、ハイソに見えてるけどそうじゃない)しか出てこねーな!とか…。そう、恋インが、1カプだけでなくたくさんのカップリングを描いてるから、新作は違う世界観の話ですよと言われても、既視感ばかりになっちゃうというか…。うーん、こればっかりはどうにもこうにも。

特筆すべき人外もの、という設定も、特にそこまで大きく話を動かすこともなく…。人外ものでも違う種族同士だから違いが色々あるのね、というくらいか。あと耳やしっぽの出し入れ(?)って任意なの?どうなの?
あと私本当よく解んなかったんですけど、家を保つためにペアリングしてどうこう~っていうので今作は話始まってるんですが、違う種族同士でペアリングして、家系って繁栄するんですか…?同性同士でも交配可能って出てきたんですが、生まれてくる子供はどっちの種族になるの…?それとも蛇だから卵で生むの…?
なーんか、そのペアリングで出会った二人、というのを軸に置いてるのに、その肝心の部分がよく解んなかったので、どこまで設定練られてるのかさっぱりで、萌え云々の前に、物語として設定不足に思えちゃったといいますか…。
多分恋インもこれも、男同士でもセックスする関係が自然なものに、というのを設定として置かれてるのが判るんですが、今作についてはちょっとまだ説明不足が否めない。恋インを読んでない方向けかな、とも私も思うんですが、それにしたって話の説得力の部分が弱くて薄く感じ、余計恋インを遠ざけてしまいそうな危惧…。
とにかく色々消化不良なんですけど、そのリメイクする2巻で描かれるのかなあーどうなんかなあー。

BLというより、成年コミック

初読み作家さん。新刊案内で、私の襲い受けセンサーに引っ掛かりまして、読みました。
表題作になっている作品のカップルのお話と、そこからのスピンオフカップルのお話で、構成されてます。

カバーの折り返し作家さんコメントに「頭からっぽにして読めるエロ本」とあったんですが、まさにそんな感じ。
表題作の二人は、元部活の後輩×先輩カップル。襲い受け、わんこ攻め、攻め喘ぎ、男前受け、あたりが好みの方向け。既に出来上がってる二人です。
なので、エロエロ。
もうひとつは、バイト君と店長。流され受け、チョロい受けとかが好きな人受け。

んー、割と早めに買って読んで、でもレビュー書かないまま放置しちゃってて改めて読み直したんですが…。
ずっと何か引っ掛かってて。あ、これ、BLというより、成年コミックだな、と。
表題作とか、痴女に乗っかられるウブな男の話って感じだし、もうひとつはもろにそれ。頭緩い女の子を良いように言いくるめる悪い大人(別に特別イケメンという訳ではないのに遊びなれててエロいことに慣れてるという男)の話で。
だから、BLとしては何となく新鮮みを感じて、エロを楽しめる話ではあるんですが、成年コミックとして見ると定番なのかな、という感じ。まあちるちるさんを利用している方はあまり男性向けの成年コミック読まないと思うので、こんな感想持つ私の方が特殊なのかもですが(笑)

いつもと少し違うエッセンスのBL読みたいな、ストーリーよりエロ、という時向けかなあ。

んー…普通

外国の王族さんにうっかり見初められた攻めさんって、案外今までにもあるんですよね…。こも先生とか、小説だと砂床先生とか。
その場合、むしろ受けさんの方が関係を進展させることに乗り気でーというパターン。今作についてもそうです。
なので、ある意味パターン化されているあらすじに対し、どうオリジナリティを入れるか、という訳ですが…。うーん。

いっそ白松先生らしく、いつもの天然さんな攻めさんとかで作って欲しかったなあ。今回バツイチアラフォーという攻めさんだったので、やっぱり現実的というか。なので、白松先生らしくない…というか、白松先生独自の話っぽくないというか、誰が描いてもそんな話になるよね、みたいなド定番な感じに落ち着いちゃってるかなあ、という残念さがあるというか。うーん、惜しい。

白松先生は作家買いさせていただいてるんですが、陽!って感じの攻めさんが好きなので、そういうのが読みたかったなあ~。

ようやくKK編

相関図見ないと上下関係だの名前だのが判らなくなってしまったのですが…。
多分?メイン世代の118期、KK編。始まったときからずっと、I倉の実習をしたはずだったり、そもそも10年以上の同僚付き合いのはずなのによそよそしい感じが謎だったこの二人。漸く明かされました。
まーさーか、I倉すら達成されてなかったとは…。

が。二人の歴史は10年どころじゃなかった。
一方的ではあったけど、知っていた人。気になる人。それが木菜にとっての春日。女にだらしなくても、調子よく自分を利用しても、根っこの部分を知っている、という気持ちが、他人に何と言われても、春日への羨望を絶てない。
そんな木菜視点と、自分がクズだと解ってる春日視点とがあるんですが、だからこそこっちはじれじれイライラしちゃうくらい。でもひとまず話は、春日が何故今の春日になったかまでがこの9巻。ひとまずやれやれという感じです(笑)木菜…そんな男やめとけ…と何だかお母さん目線になってしまいそう。

にしても、今更だとは解ってますが…。10年て長いなあ。そもそも1巻で描かれた二人も、I倉での実習でヤリまくって、以来没交渉で10年経った、でしたが、この二人はその実習すら失敗。10年両片想いなHTも長いな…でしたが、KKはI倉すらなく10年か…。
確かに34歳、プロになって10年、脂も乗ってて後輩を育てるにもいい年齢なんだとは思うんですが、やっぱ10年拗らせてるって長いなあ…。今更に10期ごとっていうこのシステムが厄介だなと思ってしまった(苦笑)

後編で盛り下がっちゃったかなあ

作家買い。あらすじで攻めさんがえっちが下手けそって言うのに萌えて(笑)

中身としては2部構成。出会ってくっつくまでと、その後と。後編は書き下ろしとの事ですが、左上のタイトル部に、「後」ってぜーんぶについてたのは誤植かな…残念。

あらすじはキャラ設定は書かれている通り。受けさんの「深海魚」というのは、元カレに言われた事がきっかけ。仕事に全力投球して、休みの日は一人でだらだらしたい。結果恋人は蔑ろにしてしまうので、深海魚。こんな俺に合わせてくれ、俺が居るところに来てくれ、という意味もあっての深海魚だそうです。
それ解るー(笑)私自身も仕事や趣味が一番大事で、でもそんな私を大事にしてくれる人が欲しい。わがままなんですよね。受けの奏さんはそれなりに遊びなれているゲイで、でもそれなりに真剣に付き合える人を欲しいと思っている。自分の時間が空いてセックスしたい時にわざわざ都度相手探すのって面倒ですから。固定した相手がいるのが便利。でもその相手にずっと構ってられない。結果わがままな深海魚。解る…。自分の事を描かれているようだった…。
そんな中で出逢った攻めの恒生くん。出会ってすぐセックスしちゃって、でもそれがまたへたくそ!せっかくの超絶イケメンなのにもう会うことはないだろう…だったけど、仕事を介して再会し、そこから知り合っていくうちにーというお話。

んー、個人的に、雑誌掲載されたという前編だけでよかったかな…。
からだの相性ってやっぱ大事よ、と一度で別れたものの、仕事への取り組み方とか互いの素顔とか、セックスだけでは知り得ない事を知り合っていくうちに真剣に相手の事を好きになってく。そしたらセックスも変わる。相手がへたくそなら教えて、そして、愛し合ってるという気持ちの部分でもブーストかかって、より気持ちよくなる。まあ鉄板ではありますけど、好きになってく過程とか綺麗に描かれてて面白かったです。

で、後編はちょっと蛇足に感じちゃったかな…。
「自分が好きになった」恋人が出来たことで、相手に喜んでもらうために頑張る受けさん。自分が尊敬する人のライフスタイルを真似て部屋を快適にしたり、セックスで喜んでもらうためにからだづくりしたり。恋をしたことで深海魚だった自分が変わった、と自分は満足しているけど、攻めさんからしたら、他人の影響を受けている受けさんは浮気してるんじゃ?という疑惑をもって…と。
他の方も書かれているように、これ別にBLじゃなくてもいいというか…。いや、なんかまんまa●・a●の特集であるような感じというか(笑)ティーンズラブコミックとかで見たことある流れだぞ…。

うーん、ラブストーリーという部分では、BLもTLも同じだと思うので、愛を育む過程だとか、恋をして頑張る自分とかBLで描くのもいいと思うんですよ。ただ、これBLじゃなくてよくない?みたいなのになると、なーんか違うというか。BLだからこそ!というのを読みたいんですよ、BLを読む人間からすると。
ジェンダーレスな世界になってきて、男女の境目もなし、みたいになってきましたけど、でもBLの受けさんが、「生物学的に女」な生き物と同じような思考回路であるとは思えないんですよね。
何かこの受けの奏さん、後編では非常に(あえてこの表現を使いますが)「女性的」に描かれている気がして。BLを読んでる気分にはならなかったです。。

というか、攻めさんがあっという間にえっちが上手になったのがつまんなくてー(笑)心の繋がりを大事にした結果、えっちも気持ちよくなってーみたいな流れになってましたけど、どうせなら貫いて欲しかった。
なんだったら後編は、まだまだへたくそな攻めさんを調教していくとか、そんなのが読みたかったなあ。

定番の幼なじみもの

作家買い。篠崎先生はここ最近大人同士だったりどちらかが学生だったりな話が続いてましたが、今回は高校生同士。かといって絵柄的には普段とあまり変わらないかもですが…。

お話は定番の幼なじみもの。片方が恋を自覚しててその衝動を抑えてて…という、うーん、数多あるBLの幼なじみものでは、もう擦られ過ぎた内容、展開かもしれません。想像を超えない、というか、予想通り、というか。

なんですが、篠崎先生の綺麗な絵と、幼なじみ同士のじれじれっ感は、楽しく読めます。ある意味攻めザマァ系かな…。
遊びなれている攻めさんならではのエッチシーンでのあれがない!とか(笑)いやでもそこでそうするのは、相手を大事にしてるが故…と私的には高評価。最近の男の子は財布じゃなくて、スマホケースにゴム入れてるらしいよ!(笑)

ハッピーエンドのその先のお話

前作でようやく本当の意味で結ばれた二人の、両想いになってからのお話。お名前呼びしてみたり、リベンジの旅行だったり、両親襲来だったり。恋人になった2人が迎えるエピソードとしては鉄板の部分を甘イチャで描かれています。両想いになったからかエロ多め。

ただそれって、物語の存在意義として必要かどうか?ってなると、個人的には「どっちでもいいかな…」なんですよね。
BLに限らずラブストーリーって、両想いになりめでたしめでたし、で完結する事が多く。でもそれを読んでいる私達は知ってるんですよね、寧ろそこからがスタートなんだと。エンタメの物語的にはあまりないですが、別れる事だってそりゃ有りますし。
「この2人はこれからどんな困難があっても幸せに暮らしていくんだろうなあ」と想像できるのが、個人的にはラブストーリーにおける「ハッピーエンド」かなと思ってます。
続きのお話ってそりゃ勿論読者が勝手に想像するもよし、続編として出版社より発行される場合もありますし、作者様が同人誌として出される事もあります。今作は出版社発行な訳です。

という個人的考えを踏まえた上での今作ですが…。
前作で一応ハッピーエンドを迎えたものの、描かれていないままだったのが、原さんの赤い糸の行方。切ったの?切ってないの?これが描かれていなかったせいで、「めでたしめでたし」なのに、「何かモヤモヤする~!」というしこりを残してしまった訳です。
私前作にもレビュー書いてるんですが、私個人は「切らないままでも薫くんは原さんの愛情を信じられる子になったのかなあ」という想像で締めくくったんです。…が、その後雑誌で特別篇として切るエピソードが掲載されて(今作の最初に収録)、「結局切ったんかーい!」「いや、物語として綺麗に終わるんなら切るまでを前作の中に入れ込んどかんとあかんやろー!」と、萌えはしたけど、ストーリー構成にモヤモヤしたんです…。個人的考えですけど。

そう、これも前作のレビューで書いたんですが、drap様の作品って、いまいちこう、1冊分なら1冊分、3話構成なら3話で、など、決められた話数で物語を描ききるようにされてない事が多く見受けられるというか…。これは作家さんじゃなく、担当さんの能力だと思うんですけど。もうちょっとどうにかならないかなあ。

最初の話に戻りますが、前作で「切ってるかどうか」というしこりを残した以上、続編は「ないといけない」となってしまった訳です。なんですけど、特別篇の1話で解決。まさか、その続きのお話が無いと、コミックス発行出来ないよね~で続編作られたんじゃ?なんて思っちゃう訳です…。
勿論作品ファン、作者様ファンとしては嬉しい。ずっと薫くんがしんどい感じなのを見ていた身としては「よかったねええ」と思うし、萌えるんだけど、「この続編、ただの読者サービスになってない?存在意義大丈夫?」とか思っちゃう。だってそりゃ今まで特に何の伏線もなかった両親とか来たらわざわざ続編の為に考えたのかな…と思っちゃうわ。

ちょうど先日、同じくdrapコミックスで同月発売の佐倉リコ先生の「西園寺くんはいつもかわいい。」も読んだとこなんですが、同じように思ったというか…。佐倉先生が後書きで「いつ雑誌で見かけても楽しめるように1話完結」的な事を描かれてて、まあそりゃ読者としては続編嬉しい!なんですけど、ただ読者サービス的になってると、下手すりゃ蛇足的な感じになるというか…。
最近ドラマとかでも終わった途端に「二期はよ!」とか呟かれてますけど、やっぱりこう、決められた尺で完結させて見ている人に余韻を楽しませ、余白を好きに想像させるような作品がプロのものだよなあとも思うのです。

今作「1」って付いてますけど、ぶっちゃけこの巻だけで終わりでも問題がないような感じ。ラブストーリーって、両想いになった後って、大体2人を取り巻く環境についての話になっていくので、何のエピソードを出すかくらいだし…。今吉尾先生、色んな連載抱えてて、どれもなかなか展開進んでないよ…な感じですけど、いい担当さんに付いてもらえてるのか心配になります…。
とまあ、作品批評というよりは、レーベルについてのモヤモヤについて吐き出しちゃった感じですが…。
両想いになった2人が幸せそうで、そして薫くんがまた1つ自信を得て強くなったところを見れて、そこについては勿論満足です。

大人の可愛い恋

初読み作家さん。書店で表紙とあらすじが気になり手に取ってみました。

開始1ページ目で、受けさんがどういう人物か全部描かれてます。
「趣向や性に驚くほど疎い希少種」。この情報化社会で確かにそういう人は希少種ですよね。
それが、かまととぶるな!となるか、おぼこくて可愛いとなるか、は、そのキャラの描かれ方によるのかなと。個人的にはこの受けさん、後者かなと思いましたし、攻めさんにとっても後者だったようです。

BLでは、性に疎い受けさんをイケイケの攻めさんがああだこうだ言いくるめてペロッといただいちゃう~というのが鉄板ですが、この話は、寧ろ無知なのを無邪気に振りかざされ、翻弄される攻めさんな感じです。帯に書かれてた通りでした(笑)そういうの好きですよー!
ゲイではないはず…なのに人懐っこくてピュアな後輩が気になってたところに、「抱かれるならまことさん(攻め)がいい」という無邪気な台詞に翻弄される攻めさん。心の声が騒がしいですね!
大人同士、うっかり実際に触っちゃったりしたもんだから、お互い余計意識しちゃってーという流れは最早鉄板ですが、お互い相手の言葉や態度で翻弄された両想いになってく様は確かに帯にあるようにじれキュンです。可愛いぞ…。

まあただ、深みのあるBLになれちゃってたりする読者からしてみれば、もう少し何かくれよ!と物足りなさも感じるところかなーと。
あと単純に漫画としての技量の部分で、コマ割り、アングル、それに伴うテンポなど、ちょっとぎこちないかなあと案じました。何か惜しい…。
ただ、エッチシーンで感じている攻めさんにもフォーカス当てられているのは個人的にgood。今後に期待です。