かわい有美子さんのレビュー一覧

オオカミの言い分 小説

かわい有美子  高峰顕 

未来が不安

会話のテンポが良く、イケメン弁護士末國の腹黒さと知性のバランスも良く。
更に受けの天然弁護士高岸の、のほほんぶりも可愛く。
ストーリー展開、キャラどちらも好みの作品で、大変楽しかったです。

でも、読了後、モヤッとした部分がひとつありました。
末國の同期で検事の佐々木の存在です。

佐々木自体はとても良いキャラで、二人の仲を邪魔することなく、末國の親友であり、高岸には懐かれる人物です…

0

COMI COMI OF THE YEAR 2022 フェア小冊子 文庫・ノベルズ編 特典

番外編好きには嬉しい

COMI COMI OF THE YEAR のフェアで作成された小冊子。
墨と雪の番外編あると知り、ゲットしました。
以下9編で、1,3,4が好きで5が超好きだったので萌2にしました。

1.泣けない竜
超王道だけど好き。猫耳が大好きなんです。黒猫のコスプレ衣装を
ルードヴィヒに着させてしまい、あまりの可愛さに、衣装チェンジすると言い出すお話。
楽しい。

2.この手(左)

0

今、風が梢を渡る時〈後編〉 小説

かわい有美子  笠井あゆみ 

寄宿舎ものの名作

淡く爽やかで、それでいてどことなくノスタルジックな気持ちになる。
そんな心地の良い読了感で満たされる美しい作品でした。
しばらくこの寄宿舎の世界に浸っていたい。
大正の時代背景もこちらの作品を魅力的なものにしている要素のひとつかもしれません。
細やかな時代考証も笠井あゆみ先生の挿画も素晴らしかったです。

学校や寮といった閉塞的な空間の中で、時に苦しみもがきながら成長をし続ける青少年た…

4

今、風が梢を渡る時〈前編〉 小説

かわい有美子  笠井あゆみ 

大正の風薫る日本語が美しい1冊

時は大正、処は京都。
あちらを向けば黒の詰襟にトンビを纏う者。こちらを見遣れば腰からインク壺を下げた着物に袴姿の者。
木の板がカタカタと鳴る木造二階建ての洋館と、男ばかりが集まった寄宿舎。
カフェ、ミルクホール、コーヒー、白玉が乗った氷水。

ああー、好きです。この独特の雰囲気がたまらない。
大正という和洋が入れ乱れた戦前のレトロでロマンチックな時代を背景に描かれる、医者を志す学生たち…

3

墨と雪 2 上 小説

かわい有美子  円陣闇丸 

評判通り最高に萌えた…

 無印巻から引き続きメイン・キャラの篠口、黒澤が魅力的だけに物語の吸引力に抗えず、一気に読んでしまいました。
やっぱりBLものはキャラにハマった時の威力がすごいなーと実感しました。

「墨と雪」の上巻では、無印巻で事件の被害者になり、心身ともにズタボロになった篠口がセフレ(?)の黒澤により少しずつ心を開いて再起していく過程が描かれていました。

篠口の心の揺れ動きや葛藤が丁寧に描かれ、特…

1

上海 小説

かわい有美子  竹美家らら 

大恋愛だけど絡みは少なめ

身分差あり、戦争あり、幼少期からの成長あり、と時代背景としても時間軸としても壮大なスケールで描かれており、ストーリーはすごく面白かったです。この時代をテーマに扱った一般作品は暗い話になりがちですが、本作はBLらしくレイモンドとエドワードの大恋愛を柱としていたのでその点では暗い気持ちにならずに読めました。
ただ、内容が濃いので仕方ないのかもしれませんが、二人の関係性の成熟に関してもさらっと描かれて…

1

墨と雪 小説

かわい有美子  円陣闇丸 

さすが面白かった…

 2023年のBLアワードで「墨と雪」が小説部門で入賞していたので、気になって
手に取りました。長く続いているシリーズ物のようで、シリーズ未読というハードルがありましたが、黒澤と篠口コンビについては初めてクローズアップされた本なので問題なく入れました。

10年くらい身体の関係だけだった2人が距離をつめていく過程に萌えました。
皮肉にも篠口にとって痛ましい事件によって2人の仲がグッと縮まっ…

3

甘い水 小説

かわい有美子  北上れん 

警察小説として楽しめて萌えもある良作

たまたま知ったこちらの作品、執着攻めが好きで高評価なので読んでみました。初読み作家様です。
シリーズ2冊目ですが前作未読でも大丈夫でした。

警察組織内の物語ですが、初めからかなり硬い文章で驚きました。硬派な警察小説という感じです。その合間合間にBL要素が挟まれます。

受け視点と攻め視点がかなり短いスパンで交互に入れ替わり、二人の心情がわかりやすく描かれます。

特に攻めの神宮寺は…

2

世界の半分 小説

かわい有美子  葛西リカコ 

察する攻め

ハーレムもの好きじゃないのに読み耽ってしまった…。かわい先生の筆力&葛西先生の画力、ハーレムのなかで密やかに静かに愛が育まれます。衣擦れや鈴の音が聞こえてきそうなハーレムの夜の情景が繊細に丁寧に美しく描写されていて、しばし浮世を忘れるひとときでした…。

前半は戦争の描写が重くて悲しいんですよね。んでもってその後も、捉えられた美貌の皇子カイがどうやって生き抜くかのハラハラ…。しかも大国の第三皇…

1

銀の雫の降る都 小説

かわい有美子  葛西リカコ 

格調高く純愛

かわい先生のレアな?ファンタジー。
作者様的にはアラブ世界のイメージらしいのですが、個人的なビジュアルイメージ的には、なんとなく「DUNE-砂の惑星-」でした。文明の格差で支配をするものとされるもの、未来的なものと歴史的な雰囲気が混在しているっていうエモいSF感はとても好みでした。ファンタジー苦手なんですけど、これはとても佳き…。葛西先生のイラストも純度高すぎラブにぴったり!!後半は尊さが涙腺に…

0
PAGE TOP