和泉桂さんのレビュー一覧

せつなさは夜の媚薬 小説

和泉桂  円陣闇丸 

和貴にお株を取られた…巻

 没落華族の清澖寺家のシリーズ第三弾。利用価値のある華族であり、社交界で醜聞の多い色めきだった艶やかな家系のために、色々な欲望が渦巻く中で、ただ1人誰の毒牙にかかっていないピュアな三男の道貴が主役でした。

 道貴と元貴族でイタリアの商社の経営者一族のクラウディオとの華やかで因縁深い愛がテーマでした。王道感が漂います。ピュアで真っ直ぐに見える道貴にも、その実は清澖寺家の家系や因習に縛られて、も…

0

群衆(合同誌) 小説

和泉桂  木原音瀬  水壬楓子 

凄く中身が詰まっている良作ばかり

『和泉桂・木原音瀬・水壬楓子』の三人による 、短編3話、
和泉桂・木原音瀬の二人に「水壬楓子」が入った三人の合同誌。
テーマ、「もぶ姦」
以下、読了済み者にしかわからない、私が面白いと思った箇所。

木原音瀬「迷路」
精子の質を調べる検査でランク分けされる近未来。
少年達は、検査を待っている。
突然閉じ込められた密室で、女性役を押し付けられた小柴君、
でも、少年達のリーダー格、谷…

2

半月 -EROTIC ZONE-(合同誌) 小説

木原音瀬  水壬楓子  和泉桂 

「両性具有」と「愛」が題材の3編

2013/08/11発刊の3本の読み切り短編。
 和泉桂「パラケルススの純愛」
 木原音瀬「真夏の国境線 ~奇襲~」
 水壬楓子「花」

三編とも、受の両性具有が美人。
オメガバースより、実社会に存在するのでリアル感が大。

 木原音瀬「真夏の国境線 ~奇襲~」
敵国の拷問を受け、植物の種を体内に埋め込まれて、寄生植物の疑似性器ができた兵士ジャック。
ジャックの為に、精子提供…

2

騎士と無垢な罪人 小説

和泉桂  yoco 

息抜きに

読みやすい。
和泉先生だからというよりも、レーベル的にという要素が大きいかな。
もっとお話に色々付け足す事は和泉先生なら容易だと思うが、本作は必要最低限、押さえるべきところのみ押さえた作品という印象。
重厚なファンタジーというよりも、お伽噺といった感じ。
つまりは…
もっとここ掘り下げて欲しい!や、
おぉ、とんとん拍子。
などの感想も抱いてしまったのだが、押さえるべきところは押さえら…

1

片想い 小説

和泉桂  hato 

満足感アリ!

昨年末同人誌で刊行された作品がkindleで配信され、ずっと気になっていたので購入しました。unlimitedでも読めます。表紙に自分の好きなイラストレーターさんが選ばれていなかったら、きっとこんなにハマる作品には出会えなかったです。

初出は2009年の小説リンクス掲載作品で、そちらに同人作品と書き下ろしを合わせた全166ページ。文芸誌編集者同士の幼馴染み+ライバル関係を描いたキュンキュンラ…

1

有罪 小説

和泉桂  高永ひなこ 

ちょっと古いかな。。

設定としてはBLテンプレで、少し古いかもしれません。
ちょっと気むずかしい作家と、担当編集のカップルです。担当の方はかわいく純情で、オラオラ系の作家攻めに振り回される(当然ですが冒頭から体は開かれる)、という感じのお話です。

お話を構成するのに、攻めを好きになるんだけど攻めの気持ちはよく分からなくて、それを攻めのキャラが変(思っていることを伝えられない、恋愛に不慣れ)という理由にすることが…

0

騎士と無垢な罪人 小説

和泉桂  yoco 

七騎士の使命は、護る価値が無い王に命を捧げることだった

yoco さんのイラストがとても素敵です。
御伽噺風の、盗まれた魔力を取り戻す旅だけど、
実は良く生きる為に一番大事なものは何?と主人公が心の旅をする物語。

七騎士は、特別な存在で、国民の憧れの的。
でも七騎士の家に生まれたイサールには、魔法の力が発現しない。
どうやら、父の後妻(妾)が盗んで消えたらしいと分かる。
魔法の力を取り戻す為に、父の後妻と義弟を探す旅に出る。

イサ…

3

灰かぶりの婚姻~つがいのおとぎ話~ 小説

和泉桂  Ciel 

BL版Ωバースの灰かぶり姫

原案は、お伽草子の「鉢かづき姫」なのだそう。

リオはΩ、そして醜いと言われて忌まれて、父の死後は使用人として生きている。

絶世の美女と言われた母。
「お前をひとと同じように産んであげられなくてごめんなさい」
「成人するまで人に顔を見せてはいけない、髪の毛は切らないこと、特に前髪はだめ」・・と謎の遺言を残して死んだ生母。

リオは母似。自分はひどく醜いと思い込むのは、自分の顔も鏡…

1

淫紋の贄 小説

和泉桂  笠井あゆみ 

エロMAX

これ表紙もすごいけど中身もすごいです。和泉先生商業作品の中でも最大級のエロさ。しかも攻めとのHよりモブ姦がテーマで、物語中盤の可憐な強気受けが邪悪な男達に陵辱されまくるシーンが間違いなく先生が1番書きたかった部分だと思います。なので耐性のない姐さんは回れ右の作品です。

受けの「らめぇ」とか「きもちいい…れす」みたいなセリフは男性向けエロみたいな感じですが、その前後のストーリーやシチュエーショ…

3

蠱蝶の殉情 小説

和泉桂  笠井あゆみ 

短編集 三番目以外は面白かった

「蠱蝶の殉情」
「広陵散」
「残灯一盞野蛾飛」
「蜜契」


「蠱蝶の殉情」
男ながら女として生きる王女・苓鈴
神開・謀反の首謀者・28歳
親を討たれて、敵討ちをするはずが、人柄を知るにつれ愛してしまった毒姫。

「広陵散」・・これが、一番好き
千年前の駆け落ちをして王に処刑された想い人の霊と琴を弾く
恋人の名を思い出した時に、罪が消えると伝えて消える幽霊。
想い人の名…

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