剛しいらさんのレビュー一覧

時のない男 顔のない男3 小説

剛しいら  北畠あけ乃 

読み返し率の高い大好きなシリーズ

「顔のない男」シリーズ最終巻。電子版表紙絵あり、挿絵なし、あとがきあり。
剛先生はもっとこのふたりを商業で書きたかったんじゃないかな? と思わせる終わり方。読者としても、まだまだ音彦の成長や、音彦を愛することで変化していく飛滝を見てみたかった。
1冊目の「顔のない男」の、兄弟役を演じるふたりがすごくツボで、それ以来ちょくちょく読み返しては、やっぱりいいなあ、と思うのだが、本作はそこまでのドキド…

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紅茶は媚薬 小説

剛しいら  緋色れーいち 

紅茶王x緑茶王子

イギリス上流階級の紅茶王と、日本の何者でもない若者のラブストーリー。

静岡の日本茶農園の三男坊・大徳寺静佳。
家業は父と長兄が営み。
子供の頃からの憧れ・初恋の女性は次兄と結婚し。その次兄は家業から離れて。
紅茶に興味を持つ三男の自分は居場所がない。父親とも折り合いが悪い。
だから次兄の結婚式が終わってから単身イギリスに殴り込み!
それは、有名な紅茶メーカーなのに未だ日本での販路が…

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君は優しく僕を裏切る 小説

剛しいら  新藤まゆり 

愛が節目になった、二話。

二話とも、推理というか人情しんみりのサスペンス。

▶君は優しく僕を裏切る
 正嗣とビー。ビーの母が、息子を取られまいとして嘘の罪状で訴訟を起こす。正嗣の冤罪をビーが証言。
 
▶君は優しく愛を欲しがる
 二人で会えるようになった正嗣とビー。 ビーは、正嗣との愛を選んだ為に、母を裏切っていることに気づいて居ない。・・というオチ。

▶君は優しく復習する:別の話。穂村昌樹 刑事 謎の…

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盗っ人と恋の花道 小説

剛しいら  葛西リカコ 

原題 金魚姫

表紙は、盗人の弥一ではなくて、環の想い人の深川だったんですね。深川さんは、意外と若い。(弥一・・曾曾祖父の名前と同じ~爆笑)
時代想定は、元禄あたりだそうです。
陰間茶屋があったのは、江戸時代初期、中期には数が減って湯島などに二軒ほどになったそう。
理由は、芸者や吉原の女遊びより数倍お金がかかるので、遊ぶ資産家が減ったからだそう。この辺りは「百と卍」に詳しく書かれていました。

金魚の養…

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天使は罪とたわむれる 小説

剛しいら  宮本佳野 

社会風刺?

titleは、「天使は・・・」となっているけれど、
顔が綺麗なお金の亡者が主人公。その美少年は、計算高い打算的な人。同級生の九馬の恋慕する心も、自分の外観に興味を持つ者も、身内でもなんでも利用する。
大金を巻き上げる次の計画のターゲットは、信者からお金を巻き上げた新興宗教の女教祖。教祖の父が蓄えた隠し金を結婚詐欺を仕掛けて抜くお話。

女教祖が通力を失い、普通の女になってしまい、結婚は無し…

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帰宅 小説

剛しいら  茶屋町勝呂 

何が家に戻って来たかで変わる

帰宅に関連する家族についての三つの短編集。
その中の「一枚の遺書」は剛先生のデビュー作と紹介があったので、読みました。表紙絵と挿絵が無い電子版です。

読後に、これで良かったんだ、とスッキリ思えない毒を夫々含んでいるので、心に刺さります。
ファンタジーで実際にあるかのような嘘物語でも、生きていると色々あるんだ、と読後に思う一冊でした。
こういうもの悲しい結末は、JUNだから?どれもハッピ…

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リメイク 小説

剛しいら  かんべあきら 

名優花田についてもっと頁を割いて欲しかった

とても読みやすいテンポで展開する面白いお話でした。
「フェイク」は、ドタバタした煩いギャグ小説の感がありましたが、「リメイク」は花田に纏わる後半が場面が太秦に移り「座布団」と似て情念豊か。昭和の映画界の描写を読んで、そういえば映画「京都太秦物語」は面白かったな、と思いだしたり。
邦画撮影に関する、昔あった善いもの、美しいもの、消えていく太秦で働いていた技術者。昭和の良さを懐かしむ京都の街並みの…

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フェイク 小説

剛しいら  かんべあきら 

「リメイク」の前に読んでます

作家買いしています。
2007年の作品 作品が少ない年なので、この頃から病気療養されていたのかも。
執筆活動は、2011年までされています。その後同人誌が少しあるようで2018年に没。次期から見ると、この時期が作品数が少ないけれど一番乗って居た時なのかな。著者が書いて楽しくなる、ややこしくない小説が多い時期のようで、売れる本を意識して書いていないんじゃないの?

「フェイク」は「リメイク」…

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愛を食べても 小説

剛しいら  ひたき 

エイリアンが寄生して男食いさせていた

ピュル、キュルという異音で会話をしだす輝。宇宙人の言葉がミューミューと可愛らしい。
もうれつな男食いは、宇宙人に体を乗っ取られていたからだった・・
剛しいら先生、突拍子もないストーリーを描いて。

宇宙人を引きはがすと、内臓や脳に深く浸食しているため、寄生したETを無理に引き話すと宿り主が死亡することになるので、共存することに。
風刺を交えたギャグで、シリアスな面もある作品。

面白…

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悪いのは僕です! 小説

剛しいら  ほたか乱 

ギャグコメディでも剛しいら調 まとまってました

今、剛しいらさんの作者買いを続けています。

あちこちの書評に「ホントに剛しいら先生の作品なのか?」という疑問や「アホすぎる」という批評が目立つ作品。賞賛が少ないので、読む価値あるか?と、素通りした一冊ですが、割引になっていたので、電子書籍で購入。
批判が多い・・どこがどうダメなのか?中を覗いてみたくなるほど、レビューに「これはダメ」が多いけど、読んでみると、そんなに悪くない;この本は、ノリ…

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